医療事故・訴訟等関連情報 月報【 2016 年 8 月 総数 14 件 】 サービス推進室 サービス推進室では、医療事故・訴訟等に関連する記事を、国内・海外の契約先へニュース配信を行っている会社からの 有料配信記事、全国紙・地方紙の紙面及びインターネット上の記事から毎日収集し、再構成した内容を「医療事故・訴訟等 関連情報 月報*」として掲載しています。 「群馬大学医学部附属病院 第三者医療事故調査委員会が報告書を提出」 X 病院の外科で 2009 年から 2014 年度にかけて同じ男性医師から肝切除 ( 腹 腔鏡 手術 8 事 例・開 腹 切除 術 10 事 例)を 受 けた 患者 が死 亡 して い た事 が発 覚し た 。 2015 年7月に第三者による医療事故調査委員会が発足され、1 年近い調査を経て最終報告書を まとめ、本年 7 月 30 日に同病院に提出した。報告書を受け病院は 8 月 2 日、執刀医を懲戒解雇相当、 上司だった教授を論旨解雇とする処分を発表した。調査委員会は 1 年後、改善状況を確認し結果を 公表する。 「分娩時の過失が認められ医師に 1 億4千万円の賠償命令」 2008 年福山市(広島県)の産婦人科医院で出産した時に、陣痛促進剤を投与した。投与の注意 事項に少量ずつ徐々に増量するようにとあったが、担当医師は最初から大量投与した。そのため 胎児の心拍数は低下し約 3 時間半の低酸素状態となり仮死状態で産まれ脳性麻痺となった。その 両親が担当医に損害賠償を求めた訴訟の判決で 8 月 3 日、医師の過失が認められ、児の逸失利益 を 約 4100 万 円 、 介 護 費 用 5700 万 円 と し 、 慰 謝 料 な ど を 合 わ せ た 賠 償 額 を 算 定 し た 。 (2009 年 1 月に「産科医療補償制度」が創設されたが、それ以前の事例) 「患者情報が入った HD が盗難」 Y 病院(群馬県)は 8 月 13 日、約 1 万 5 千件の手術情報が盗難にあったことを発表した。同病院 は 2014 年ころから業者に手術データの分析を委託していた。業務は院内で行い、個人情報の持ち 出しは禁止し、処理が終わった用紙は破棄、HD を持ち出す場合は内容を消去するよう 指導 していた。しかし、委託を受けていた社員は無断で持ち出し社宅駐車場に止めた車に置いたまま にしており、その際に盗難にあった。 「死亡の原因は看護師の歩行介助中の転倒であると遺族が提訴」 2012 年 8 月に Z 病院(宮城県)で肝細胞がんの手術のために入院した女性(80 代)が、入院中 に看護師の介助でトイレに向かう途中、バランスを崩して後頭部から転倒し硬膜下 血腫になっ た。その後、急性腎不全で亡くなった。遺族は「看護師が十分に注意せずに、女性の腰を支えて いた手を放したのが原因である。肝疾患だけでは急激に死に至ることはなかった」と 主張し、 8 月 16 日までに、運営する独立行政法人国立病院機構に 3020 万円の損害賠償を求める訴えを起 こした。 1
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