医療事故・訴訟等関連情報 月報【 2016年 2 月 総数 19件】

医療事故・訴訟等関連情報 月報【 2016年 2 月 総数 19件 】
サービス推進室
サービス推進室では、医療事故・訴訟等に関連する記事を、国内・海外の契約先へニュース配信を行っている会社からの有料配信
記事、全国紙・地方紙の紙面及びインターネット上の記事から毎日収集し、再構成した内容を「医療事故・訴訟等関連情報 月報*」
として掲載しています。医療事故等の結果(判決、示談・和解、調停、略式命令)だけでなく、判明、経過の記事も含めています。
区分
1
2
3
民事
刑事
4
5
6
7
刑事
民事
8
内 容
判明
2016年2月A病院(北海道)は、麻酔症例の管理ソフトに記録されていた患者のうち1613人の氏名や年齢、身長
や体重、病名などの個人情報が約1年間にわたって各地の医療機関等で閲覧できる状態になっていたと発表し
た。ソフトは日本麻酔科学会(神戸市)が業者に開発を委託し、配布していた。同病院でソフトに不具合が生じ業者
が修正した際、誤って患者データをコピーし、さらにソフトの改定版にデータを混入させたため、2014年10月から発
覚する2015年11月までの間、33の医療機関や、関連業務を医療機関から委託された業者6社で閲覧可能だった。
実際に閲覧したのは情報流出に気がついた1医療機関だけと見られ、インターネット上の流出は確認されていな
い。
判決
高知刑務所で2009年、殺人罪で起訴され拘留中であった男性被告(当時50代)が死亡したのは所内の医師らが
適切な処置を怠ったためとして、男性の姉が国に2200万円の損害賠償を求めていた訴訟の判決で高知地裁は
2016年2月国に880万円の支払いを命じた。
2015年3月社会福祉法人A会が名張市で運営する特別養護老人ホームB(三重県)で、90代の女性、同年6月に
80代の男性の死亡診断書を死亡時に診察しないまま家族に交付したとして、医師法違反の疑いで属託医を務め
書類送検
ていた男性医師と、施設に勤務する看護師2名を書類送検した。看護師は医師の指示を受け、診断書に日時を記
入していた。
判明
2016年2月A総合病院(熊本県)は、患者110人の氏名や性別、検査結果などの個人情報が入ったUSBメモリを
看護師が紛失したことを明らかにした。院内の会議資料等を保存しておくためのメモリで持ち出しは禁止されてい
たが、看護師はレポート作成のために患者情報をメモリに入力し、自宅に持ちかえった。パスワードが二重にかけ
られており、情報流出の可能性は低いとみられる。
判明
2015年3月、A病院に入院中の乳児に医師が誤って降圧剤を投与し、一時呼吸困難等の中毒症状を起こしてい
たことが判明した。病院の対応により容態は一時安定したが、その後悪化し死亡した。薬ラベルが類似していたた
めとみられる。病院側は死亡は持病が原因で、誤投与との因果関係はないとしてる。
告訴
2012年4月に北九州市小倉南の産婦人科医院(福岡県)で、帝王切開にて出産した女性(30代)の体内に止血の
ためのガーゼ1枚(約25cm四方)が2週間以上放置されていたことが判明した。女性は退院後、搬送先の別の病
院でガーゼを摘出した。女性は、ガーゼの放置に伴う腸と子宮の癒着により卵管の病気を患い、自然妊娠が難しく
なったとして、業務上過失傷害容疑で福岡地検小倉支部に告訴状を提出した。
和解
2011年末に外国人男性(当時20代)がしびれを訴えA病院(神奈川県)を受診。2012年1月に整形外科の医師が
腰部脊髄腫瘍を摘出したが、その際に神経を損傷し、両下肢不全麻痺、膀胱直腸障害などの後遺症が残った。男
性は2014年7月、病院側の注意義務違反があったとして、約2億円の損害賠償を市に請求。調停による話し合いを
重ねた結果、2015年12月、市は慰謝料など1億1千万円を支払うことで合意した。
判明
2016年2月、A病院(兵庫県)は、2015年7月頃に同じ病棟に入院していた患者3人が急性B型肝炎を発症し、劇
症化して死亡したと発表した。病院は院内感染の可能性があるとして、感染源や感染経路の解明のため院内調査
を実施すると同時に神戸保健所への報告を行い、大学病院の第三者機関による外部調査を行った。
9
2015年12月にAセンター(千葉県)で患者の検体を取り違え、30代の女性が右乳房を全摘出された医療事故で、
事故調査 院内事故調査委員会は、検体を採取し医師と看護師がいったん容器にそれぞれの氏名の書かれたラベルを貼り
委員会 検体を入れた後、検査技師が別の容器に入れ替えるまでの間に取り違えた可能性が高いとする報告書を公表し
た。
10
Bセンター(熊本県)で、2012年に女性(70代)が直腸切除の手術を受けた際の対応に問題があり、左脚切断を
余儀なくされたとして、山鹿市は女性に1700万円を支払うことで和解した。手術の際、動脈の一部を損傷したため
縫合したが、2日後に血流の低下が認められ熊本市内の病院に搬送、切断手術を受けた。センターは搬送が遅れ
た責任を認めた。
民事
和解
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