医療事故・訴訟関連情報2016年3月

医療事故・訴訟等関連情報 月報【 2016年 3 月 総数 20件 】
サービス推進室
サービス推進室では、医療事故・訴訟等に関連する記事を、国内・海外の契約先へニュース配信を行っている会社からの有料配信
記事、全国紙・地方紙の紙面及びインターネット上の記事から毎日収集し、再構成した内容を「医療事故・訴訟等関連情報 月報*」
として掲載しています。医療事故等の結果(判決、示談・和解、調停、略式命令)だけでなく、判明、経過の記事も含めています。
区分
1
2
民事
3
民事
4
刑事
内 容
判明
A病院は、2015年11月下旬に入院中の女性(80代)が結核を発病し、接触した計11人が集団感染したと発表した。
2015年12月以降に病院が実施した病院職員や家族への健康診断の結果、看護師4人と家族1人の発症と、看護
師4人と家族2人の感染が判明した。女性はその後、間質性肺炎で死亡した。病院は既に結核感染発病者の治
療、結核潜在性感染者には予防治療を開始しており、保健所の指導のもと、接触した可能性のある患者、家族及
び職員の把握や健康調査についても進めている。
和解
B病院(東京都)に2007年からアルツハイマー型認知症で入院していた女性(当時70代)が、2010年に紙おむつを
誤って口にし、気道閉そくによる低酸素脳症となり、2015年1月に死亡した。同年2月に「死亡の原因は病院が適切
な対応を怠ったためである」として長女が都に約2500万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁は都の責任を認
め、長女に1000万円を超える和解金を支払い、再発防止を約束するという内容で和解が成立した。
提訴
2014年5月に、がんを再発した男性(当時50代)が、翌年の6月から都内のクリニックでがん抑制の働きがあるとす
る遺伝子を投与された。健康保険の適応外であるため高額の費用を支払ったが、改善せず同年9月に死亡。有効
性が確立されていない遺伝子治療に約540万円の治療費を請求されたとして、クリニックを経営する医療法人に約
1150万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。
人工透析患者転院をめぐる汚職事件で、収賄罪に問われた40代医師と贈賄罪に問われた医療法人の元実質経
懲役求刑 営者の論告公判が15日、名古屋地裁で行われ、検察側は被告の医師に懲役2年、追徴金263万5033円、元経営
者に懲役1年6カ月を求刑した。
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6
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刑事
兵庫県警は、2015年8月ごろ、県内の男性医師(70代)が患者1人の治療に向精神薬のハルシオン1200錠を譲渡
書類送検 したとして、麻薬取締法違反(譲渡)の疑いで書類送検した。患者は、処方された向精神薬などをインターネット上
で転売し利益を得ていたという。
刑事
2015年5月、検診車による健康診断で、胃のエックス線撮影中の女性(50代)に転落防止用の肩当を装着せずに
略式命令 検査を開始し女性を死亡させたとして、前橋(群馬県)区検は業務上過失致死の罪で元放射線技師(50代)を略式
起訴した。簡易裁判所は罰金70万円の略式命令を出した。
民事
判決
2007年10月、公立八鹿病院(兵庫県)に整形外科に勤務していた医師(30代)が自殺したのは、上司のパワーハラ
スメントや過労が原因として、両親が損害賠償を求めた訴訟で、最高裁は両親と病院の双方の上告を棄却した。こ
のため、パワーハラスメントを認定し病院側にだけ約1億円の支払いを命じた二審判決が16日付けで確定した。一
審では病院側と上司に賠償を命令したが、二審は「医師は公務員で個人は賠償責任を負わない」と一審を変更。
提訴
2015年6月、男性(40代)が通院中のクリニックで胃がんの疑いがあると診断されたため、熊本大学医学部付属病
院(熊本県)を紹介受診した。同大学でも内視鏡検査などで「早期胃がん」と診断され、同年8月に胃2/3を切除し
た。しかし、その後切除した胃からがん細胞は発見されず、がんではなかったことが判明。男性は同大学に1500万
円の損害賠償を求め提訴した。
判明
2015年3月、A病院は、精神科を受診した283名の個人情報(氏名、ID番号、生年月日、年齢、検査所見)を記録し
たUSBメモリを紛失したことを明らかにした。病院によると、医療技術職員(30代)が 精神科病棟の執務室にある
パソコン内の検査所見を別室にあるプリンターで印刷するため、USBメモリ を使用したが、翌日に再度USBメモリ
を使用しようとした際に紛失していることに気づいたという。このUSBメモリ及びデータにパスワードはかけられてい
なかった。現時点での個人情報の流出や第三者に不正使用された事実は確認されていないという。
判決
2010年に福井市内で交通事故にあった女性(70代)が、搬送先のB病院(福井県)で死亡したのは医師の措置が
不適切であったためとして、遺族が1650万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、福井地裁は「シートベルトの圧
迫があり、肝損傷を疑うことはできた。適切に状態を把握し転院などの措置を取るべきだった。」と訴えを一部認
め、病院側に約220万円の支払いを命じた。判決によるとは夫が運転する車の助手席に同乗中、交差点でトラック
と衝突し、同病院に搬送された。腰部打撲と診断されいったん整形外科に入院。血圧低下のため外科に移し再検
査したが同日午後、肝損傷による出血性ショックで死亡した。
民事
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