2015年度 数学 A 期末試験解答 以下の問いに答えよ. [1] 次の函数 f (x) の原始函数 F (x) を求めよ. (20 点/100) 1 1 (1) f (x) = x + (2) f (x) = √ x 1 − x2 3 2x (3) f (x) = xex (4) f (x) = 2 x −x (2) F (x) = sin−1 x 答え (1) F (x) = 12 x2 + log|x| (3) F (x) = xex − ex (4) F (x) = x2 + 2x + 2log|x − 1| [2] 次の定積分の値を求めよ . (20 点/100) ∫ 1 ∫ 1 5x (1) e dx (2) (2x − 1)10 dx ∫0 π/2 ∫ 0e (3) cos5 x dx (4) logx dx 0 答え (1) 1 1 5 (e − 1) 5 (2) 1 11 (3) 8 15 (4) 1 [3] 次の偏微分 fx と fxy を計算せよ. (20 点/100) √ y (1) f (x, y) = x2 + y 2 (2) f (x, y) = cos−1 x (注: cos−1 は cos の逆函数とする) x 答え (1) fx = √ x2 + y 2 −y (2) fx = √ x x2 − y 2 −xy √ (x2 + y 2 ) x2 + y 2 −x √ = (x2 − y 2 ) x2 − y 2 fxy = fxy [4] 以下の文章の空白部分を埋めよ. (25 点/100) 2 回偏微分可能で 2 階偏導関数が連続である 2 変数函数 f (x, y) を考え る. 点 (a, b) で f (x, y) が極値をとるためには, 1 階導関数 fx と fy によっ て, (1) なる等式が成り立つことが必要である. (1) の条件をみたす点 a, b において f (x, y) が極値を取るか判定するには, (2) なる式で定義さ れる函数 D(x, y) が大事な役割を演じる. 実際, 条件 (1) をみたす点 (a, b) において D(a, b) が (3) なる不等式をみたせば点 (a, b) で f (x, y) が極値をとる. このとき, さらに例えば (4) なる不等式が成り立てば, その極値は極大値となる. D(a, b) = 0 のときは, 極値をとるかとらない かはわからないが, 例えば (5) なる式で与えられる函数 f (x, y) を考え ると, 点 (0, 0) で条件 (1) をみたし, D(0, 0) = 0 となるが, f (0, 0) は極 大値となる. 答え (1) fx (a, b) = fy (a, b) = 0 (3) D(a, b) < 0 2 (2) D(x, y) = fxy − fxx fyy (4) fxx (a, b) < 0 (5) f (x, y) = −x2n − y 2n (n は 2 以上の整数) [5] 函数 f (x, y) = x3 + x2 + y 2 が極値をとる全ての点の座標と極値を (「点 (3, 3) で極大値 0 をとる」という要領で)答えよ. (15 点/100) (解答) fx (x, y) = 3x2 + 2x, fy (x, y) = 2y なので, fx (a, b) = fy (a, b) = 0 となるのは, (a, b) = (0.0), (− 32 , 0) のみである. fxx = 6x + 2, fxy = 0, fyy = 2 なので, D(x, y) = −4(3x + 1) である. D(0, 0) < 0, D(− 32 , 0) > 0 より, f (x, y) は (0.0) で極値をとり, (− 23 , 0) では極値をとらない. また, fxx (0, 0) > 0 より (0, 0) での極値は極小値 である. 答え 点 (0, 0) で極小値 0 をとる.
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