微分積分学および演習Ⅱ 演習問題 5 2016 年度後期 工学部・未来科学部 1 年 担当: 原 隆 (未来科学部数学系列・助教) 演習課題 Exercises in class ※ ∗ 印の付いた問題は、少し難易度が高めです。 問題 5-1. (高階偏導関数の計算) 以下の関数 f (x, y) の 2 階偏導関数 (即ち fxx (x, y), fxy (x, y), fyx (x, y), fyy (x, y)) を すべて 計算しなさい。特に、定義されている範囲で fxy (x, y) = fyx (x, y) が成り立つことを確認しなさい。 xy x+y (1) f (x, y) = 3x2 y − xy 2 + 6xy − 3y (2) f (x, y) = (4) f (x, y) = y cos(xy) (5) f (x, y) = Arctan(xy) (6) 問題 5-2. (偏微分の順序交換可能性 )∗ ⎧ x3 y − xy 3 ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ x2 + y 2 2 変数関数 f (x, y) = ⎨ ⎪ ⎪ ⎪ ⎪ ⎩0 (3) f (x, y) = ex 2 y f (x, y) = log(x2 + y 2 ) ((x, y) ≠ (0, 0) のとき ) ((x, y) = (0, 0) のとき ) について、以下の設問に答えなさい。 (1) (x, y) ≠ 0 のとき、1 階偏導関数 fx (x, y) 及び fy (x, y) を計算しなさい。 (2) 定義に従って、点 (0, 0) での f の偏微分係数 fx (0, 0) 及び fy (0, 0) を計算しなさい。 (3)∗ 偏導関数 fx (x, y) 及び fy (x, y) が (x, y) = (0, 0) で連続であることを証明しなさい。 fx (0, ∆y) − fx (0, 0) fy (∆x, 0) − fy (0, 0) 及び fyx (0, 0) = lim ∆x→0 ∆y ∆x を定義に従って計算しなさい。特に fxy (0, 0) ≠ fyx (0, 0) となることを確認しよう。 (4)☆ 2 階偏微分係数 fxy (0, 0) = lim ∆y→0 (5) (x, y) ≠ (0, 0) のとき、2 階偏導関数 fxy (x, y) 及び fyx (x, y) を計算し、両者が等しいこと ∗ を確認しなさい。 (6) 極限値 lim (x,y)→(0,0) fxy (x, y) が存在しないことを示しなさい (特に fxy (x, y) は (0, 0) で 連続 ではない!!)。 【ヒント】 (1) 商の微分法を用いたときに、分子をそのまま展開せずに ◯ △ − という x2 + y 2 (x2 + y 2 )2 形で整理しておいた方が、(5) の計算がやりやすいと思います。 f (0, ∆y) − f (0, 0) f (∆x, 0) − f (0, 0) , fy (0, 0) = lim を計 ∆y→0 ∆x→0 ∆x ∆y (2) つまり fx (0, 0) = lim 算しなさい、ということ。 (4) (1), (2) がちゃんと出来ていれば、fx (0, ∆y), fy (∆x, 0) がきれいに計算出来るはず。 (5) 見ての通り、計算は結構、いやかなり大変です……が、頑張って!! の形にまとめると、結構きれいな形になります。 (6) 「極限が存在しない」タイプの問題でいつもやる奴です。 x2 ♢ ♡ + 2 2 +y (x + y 2 )3
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