問 f(x, y) = x3 + y3 − 9xy + 27 の極値を求めよ. 解 テイラー展開を使って

f (x, y) = x3 + y 3 − 9xy + 27 の極値を求めよ.
問
解
テイラー展開を使って考える。
まず 1 位の無限小が消える点を探す。
fx = 3x2 − 9y = 0
fy = 3y 2 − 9x = 0
を解く。両辺を引いて
x2 − y 2 + 3(x − y) = 0,
(x − y)(x + y + 3) = 0
x = y のときは
x2 − 3x = 0,
x(x − 3) = 0
したがって x = y = 0 または x = y = 3.
x + y + 3 = 0 のときは x2 + 3x + 9 = 0 で判別式 D = −27 < 0. 実解なし。
1 位の無限小が 0 になる点の周りでテイラー展開して, その点の周りの近傍で
の関数の振舞を調べる。
fxx = 6x,
fxy = −9,
fyy = 6y
だから x = y = 0 の周りで
1 f (x, y) = f (3, 3) +
18(x − 3)2 − 18(x − 3)(y − 3) + 18(y − 3)2 + . . .
2!
= 0 + 9 (x − 3)3 − (x − 3)(y − 3) + (y − 3)2 + . . .
判別式は D = 1 − 4 < 0 で, (x − 3)2 の係数が正だから, x = y = 3 で極小値 0 を
取る。
x = y = 0 の周りで
f (x, y) = f (0, 0) +
−9
2(x − 0)(y − 0) + . . . = 27 − 9xy + . . .
2!
この点は鞍点である。
解説
f (x, y) = ax2 + bxy + cy 2
のグラフは判別式 D = b2 − 4ac で判別できる。
D > 0 なら x = y = 0 は鞍点である。たとえば z = xy のグラフは次のような
形をしている。
1
1
0.5
0
-0.5
-1
1
0.5
-1
-0.5
0
0
0.5
-0.5
1 -1
a > 0 で D < 0 の場合、たとえば z = x2 + y 2 は次のような形をしている。
2
1.8
1.6
1.4
1.2
1
0.8
0.6
0.4
0.2
0
1
0.5
-1
-0.5
0
0
0.5
2
-0.5
1 -1