クボガイ科

北海道南部から沖縄まで広く分布
クボガイ科 食べてもおいしいミナの仲間を紹介
しょうかい
磯(いそ)
の波打ち際には小さな巻き貝がたくさんいます。
県内ではひとくくりに
「ミナ」
などと呼ばれます。
これらは荒波
(あらなみ)
に打たれても流されず、岩にしっかりくっついてい
ます。貝殻(かいがら)
はとても厚く、人に踏(ふ)
まれても割
れません。
どれも同じように見えますが、
クボガイ科の仲間は
県内には6種類います。
オオコシダカガンガラ
殻高(かくこう)
6cmほど。県産クボガイ科で
は最大種で、食べがいもあります。和名「腰高
(こしだか)」
の通り、成長すると殻が高くなりま
す。貝殻はななめのすじがあってゴツゴツです
が、生きている時は海藻(かいそう)
をいっぱい
くっ付けています。北海道南部から鹿児島県ま
での日本海側に分布。太平洋側では殻のすじ
がとても細かい
「バテイラ」
がいます。
殻底の真ん中が緑かオレンジ色
ヘソアキクボガイ
殻高2.
5cmほど。
貝殻は細かいななめのす
じがあり、
あまり高くなりません。
殻底にへそ穴が
ありますが、
たまにへそ穴がないものもいます。
ヒメクボガイ
殻高2cmほどの小型種です。
貝殻
は灰色で、
とても細かいななめのすじ
があります。
貝殻が赤いものは
「カイノ
カワ」
という海藻が表面にくっ付いて
いるからです。
コシダカガンガラ
クマノコガイ
殻高3cmほど。
ほかの種類とは明らかに
見た目が異なり、上側が黒くてサラサラで
す。生息環境(かんきょう)
も違い、波静かな
湾(わん)
の中にもいます。満潮時にやっと
海水が届くようなところにもいます。
かくてい
殻底は白黒&
へそ穴がある
クボガイ
殻高3cmほど。
貝殻は細かいななめのす
じがあり、
わりと高くとがります。
へそ穴はあり
ませんが、
たまにへそ穴があるものがいます。
殻高2.
5cmほど。貝殻は
灰色で太いななめのすじがあ
ります。
それほど腰高ではあり
ません。ほかの種類と違(ち
が)
い、波静かな湾の中にも
たくさんいます。
教えてくれた人 長崎市科学館 業務グループ 樋口一成さん
「長崎市科学館では、
秋の企画
(きかく)
展として
『科学館収蔵庫
展』
を12月8日まで開催
(かいさい)
しています。科学館秘蔵の貴
重な資料を無料で公開しますので、
ぜひ足を運んでくださいね」
所 長崎市油木町7−2 ☎ 095・842・0505 開 9時半∼17時