ブラジルの投資環境 情報提供資料 2016年3月8日 存在感薄れるブラジル経済 2015年の実質GDPは前年比▲3.8%とリーマン・ショック時の2009年以来のマイナス成 長に落ち込みました(2009年は同▲0.1%)。内訳をみると、総固定資本形成(政府や民間 企業の設備投資など)が前年比▲14.1%の二桁減少となったほか、家計消費は同▲4.0%、 政府消費は同▲1.0%と減少しました。産業別では、辛うじて農業が増加しましたが、工業、 サービス業ともに減少しました。 昨年を振り返ると、経済指標は急スピードで悪化の一途をたどりました。失業率は2015年 1月の5.3%から2016年1月には7.6%まで上昇、消費者物価指数(前年比)は+7.14%か ら+10.71%へ上昇率を拡大させました。また、2015年の工業生産(前年比)は▲8.27% 減少しました。その結果、消費者および企業の景況感を示す指数は、年間で2割を超えて低 下しました。 国際通貨基金(IMF)の今年1月の経済見通しによれば、2016年のブラジルの成長率は ▲3.5%と2年連続の3%を超えるマイナス成長が予測されています。世界成長率が+3.4% の予測となっている中で、数少ないマイナス成長国です。ブラジルは、国土面積が世界第5 位、人口も第5位、名目GDP規模は第7位(2014年)と、各種の世界ランキングでトップ 10に位置してきましたが、ここへきて、経済に関しては存在感が薄れてきています。 ブラジルの実質GDP(前年比)推移 (%) (2006年~2016年:年次) 10 7.53 8 6 6.07 5.09 3.96 3.91 3.02 4 1.92 2 0.10 IMF予測 0 ▲ 0.13 ▲2 ▲4 ▲ 3.85 ▲ 3.5 ▲6 2006 2008 2010 2012 2014 2016(年) 出所:ブルームバーグ等が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記は、将来におけるブラジルの実質GDP(前年比)の推移を保証するものではありません。 本資料は、みずほ投信投資顧問(以下、当社といいます。)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたも のではありません。本資料は法令に基づく開示書類ではありません。本資料の作成にあたり、当社は情報の正確性等について細心の注意を払っておりますが、 その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料に記載した当社の見通し、予測、予想、意見等(以下、見通し等)は、本資料の作成日現在のも のであり、今後予告なしに変更されることがあります。また、本資料に記載した当社の見通し等は、将来の景気や株価等の動きを保証するものではありませ ん。 1/4 2月の市況と今後の見通し 2月の市況 ブラジルレアルの為替レートの推移 ブラジルレアル(以下、レアル)は、対米ドルでほ 付け会社による格下げなど、強弱双方の材料があっ たものの、方向感に乏しい一進一退の展開となりま レアル安 した。 レアル高 ぼ横ばいとなりました。原油価格の回復や、大手格 (円) 80 今後の見通し (2011年2月末~2016年2月末:月次) (レアル) 1.2 70 1.7 60 2.2 50 2.7 40 3.2 レアル/円(左軸) 米ドル/レアル(右軸:逆目盛り) 30 20 11/2 原油価格は一時的に回復しているものの、引き続き 12/2 13/2 14/2 15/2 (基準日:2016年2月末) 識されており、レアルは当面は上値の重い相場環境 対円 が続くと見込みます。また、インフレが高進してい 落要因になると考えられます。 1ヵ月前 6ヵ月前 ・原油価格の回復 ・経済改革への期待 ・主要国対比での大きな金利差 1年前 ・中国景気の減速懸念 ・国内経済の停滞 ・インフレの高進 ・財政収支改善の遅れ 5年前 対米ドル 28.1 30.3 (▲ 7.4%) 33.5 (▲ 16.2%) 42.1 (▲ 33.4%) 46.8 (▲ 40.0%) 49.2 (▲ 42.9%) 16年2月末 ることや、財政悪化が懸念されていることなども下 マイナス 要因 4.2 16/2 (年/月) 中国景気の減速懸念やブラジルの景気後退などが意 プラス 要因 3.7 3年前 4.02 4.00 (▲ 0.4%) 3.62 (▲ 9.9%) 2.86 (▲ 28.9%) 1.97 (▲ 50.9%) 1.66 (▲ 58.6%) ※カッコ内は基準日までの期間騰落率(▲はレアル安を意味) 出所:ブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資 顧問が作成。 ※上記は、将来におけるブラジルレアルの為替レートの推移を 示唆、保証するものではありません。 NEWS ブラジルの国債格下げへ 2月17日、格付け会社S&Pは、ブラジルの長期外貨建て ブラジル国債の格付け 8,000 債務格付けを、「BB+」から「BB」へ1段階引き下げま 6,000 S&P した。同社は「ブラジルはなお政治、経済をめぐり、かな 4,000 する」と格下げ理由を説明し、引き続き、見通しを「ネガ0 ティブ」としました。 -2,000 -4,000 長期外貨建て 債務格付け 実行日 2,000 りの困難に直面しており、調整プロセスに一段の時間を要 ムーディーズ 2011/11/17 BBB 2014/3/24 な お 、 「 投 資 適 格 級 ( Baa3 ) 」 を 維 持 し て い た ムー -6,000 2015/9/9 ディーズも、2月24日に「Ba2」の投機的等級に格下げま03/09 長期外貨建て 債務格付け 2011/6/20 Baa2 BBB- 2015/8/11 Baa3 BB+ 2016/2/24 Ba2 06/09 2016/2/17 実行日 09/09 BB 12/09 した。 出所:ブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記は、将来におけるブラジル国債の格付けを示唆、保証するものではありません。 本資料は、みずほ投信投資顧問(以下、当社といいます。)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたも のではありません。本資料は法令に基づく開示書類ではありません。本資料の作成にあたり、当社は情報の正確性等について細心の注意を払っておりますが、 その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料に記載した当社の見通し、予測、予想、意見等(以下、見通し等)は、本資料の作成日現在のも のであり、今後予告なしに変更されることがあります。また、本資料に記載した当社の見通し等は、将来の景気や株価等の動きを保証するものではありませ ん。 2/4 主要国の政策金利の推移 主要通貨の短期金利 (%) 14 12 10 8 6 4 2 0 ▲ 2 ▲0.05% ▲4 円 (2016年2月末) (%) 16 ND F活用 10.46% (2011年2月末~2016年2月末:日次) ブラジル 14.25% 14 12 10 8 2.10% 6 0.44% 4 2 米ドル 豪ドル 米国 0.25% ~ 0.50% 日本 ▲0.10%~0.10% 0 11/2 ブラジル レアル 12/2 13/2 14/2 15/2 豪州 2.00% 16/2 (年/月) ※各通貨の短期金利はそれぞれ、円:Libor1ヵ月物金利、米ドル:Libor1ヵ月物金利、豪ドル:BBSW(豪州銀行間取引金利)1ヵ月 物、ブラジルレアル:JPモルガンELMI+(*)を使用しています。 ※日本の政策金利については、2013年4月以降、日銀は金融政策決定会合において、金融市場調節の操作目標を政策金利からマネタ リーベースに変更しています。 *JPモルガンELMI+とは、JPモルガン社が算出し公表している新興国の現地通貨建ての短期金融市場の収益率を表す指数で、主に新 興国のNDF取引等を基に算出される指数です。同指数に対する著作権、知的所有権その他一切の権利はJPモルガン社に帰属します。 またJPモルガン社は、同指数の内容を変更する権利および公表を停止する権利を有しています。 ブラジルのマクロデータ (2011年2月~2015年12月:月次) (%) 11/2 15 12/2 (2011年2月~2016年1月:月次) (%) 20 13/2 14/2 15/2 経済活動指数(前年比) 鉱工業生産(前年比) 実質GDP(前年比) 10 10 5 0 0 ▲5 ▲10 ※実質GDPのデータは四半期毎 (2011年1-3月期~2015年10-12月期) ▲10 11/2 12/2 13/2 14/2 15/2 (年/月) ▲20 11/2 (2011年2月~2016年2月:月次) (億米ドル) 280 貿易収支:右軸 輸出:左軸 輸入:左軸 (億米ドル) (%) 125 100 200 75 160 50 120 25 80 0 40 ▲ 25 12/2 13/2 14/2 15/2 13/2 14/2 15/2 (年/月) (2011年2月~2016年1月:月次) 240 0 11/2 12/2 ▲ 50 16/2 (年/月) 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 11/2 インフレ率(前年比) インフレ目標 2.50~6.50% 12/2 13/2 14/2 15/2 (年/月) 出所:ブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記グラフは、将来における主要通貨の短期金利、主要国の政策金利、ブラジルのマクロデータを示唆、保証するものではありません。 本資料は、みずほ投信投資顧問(以下、当社といいます。)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたも のではありません。本資料は法令に基づく開示書類ではありません。本資料の作成にあたり、当社は情報の正確性等について細心の注意を払っておりますが、 その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料に記載した当社の見通し、予測、予想、意見等(以下、見通し等)は、本資料の作成日現在のも のであり、今後予告なしに変更されることがあります。また、本資料に記載した当社の見通し等は、将来の景気や株価等の動きを保証するものではありませ ん。 3/4 ブラジル株式(ボベスパ指数)のパフォーマンス 80,000 (基準日:2016年2月末) (2011年2月末~2016年2月末:月次) 騰落率 70,000 1ヵ月 5.9% 60,000 6ヵ月 ▲ 8.2% 50,000 1年 ▲ 17.0% 3年 ▲ 25.5% 5年 ▲ 36.5% 40,000 30,000 11/2 12/2 13/2 14/2 15/2 16/2 (年/月) ※騰落率は基準日までの期間騰落率 出所:ブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記グラフは、将来におけるブラジル株式(ボベスパ指数)の推移を示唆、保証するものではありません。 [投資信託のお申込みに際しての一般的な留意事項] ●投資信託に係るリスクについて 投資信託は、主として国内外の株式、公社債および不動産投資信託証券(リート)などの値動きのある証券等(外貨 建資産に投資する場合には為替変動リスクもあります。)に投資しますので、ファンドの基準価額は変動します。し たがって、投資者の皆さまの投資元金は保証されているものではなく、基準価額の下落により、損失を被り、投資元 金を大きく割り込むことがあります。ファンドの運用による損益はすべて投資者の皆さまに帰属します。また、投資 信託は預貯金と異なります。 投資信託は、個別の投資信託ごとに投資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対象国等が異なることから、リ スクの内容や性質が異なりますので、お申込みの際は投資信託説明書(交付目論見書)を必ずお読みください。 ●投資信託に係る費用について みずほ投信投資顧問株式会社が運用する投資信託については、ご投資いただくお客さまに以下の費用をご負担いただ きます。 ■直接ご負担いただく費用 購入時手数料 : 上限3.780%(税抜3.50%) 換金時手数料 : 換金の価額の水準等により変動する場合があるため、あらかじめ上限の料率等を示すこと ができません。 信託財産留保額 : 上限0.5% ■投資信託の保有期間中に間接的にご負担いただく費用 運用管理費用(信託報酬)※ :上限 年2.16%(税抜2.00%) ※上記は基本的な料率の状況を示したものであり、成功報酬制を採用するファンドについては、成功報酬額の 加算によってご負担いただく費用が上記の上限を超過する場合があります。成功報酬額は基準価額の水準等 により変動するため、あらかじめ上限の額等を示すことができません。 ■その他の費用 上記以外に保有期間等に応じてご負担いただく費用があります。投資信託説明書(交付目論見書)等でご確認 ください。 ●投資信託は、預金商品、保険商品ではなく、預金保険、保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。登録金融 機関が取り扱う投資信託は、投資者保護基金の対象ではありません。投資信託の設定・運用は、投資信託委託会社が 行います。 《ご注意》 上記に記載しているリスクや費用の項目につきましては、一般的な投資信託を想定しております。費用の料率につき ましては、みずほ投信投資顧問株式会社が運用するすべての公募投資信託のうち、ご負担いただくそれぞれの費用に おける最高の料率を記載しております。 投資信託をお申込みの際は、販売会社から投資信託説明書(交付目論見書)をあらかじめ、または同時にお渡しいた しますので、必ずお受け取りになり、投資信託説明書(交付目論見書)の内容をよくお読みいただきご確認のうえ、 お客さまご自身が投資に関してご判断ください。 商 号 等/ みずほ投信投資顧問株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第398号 加入協会/ 一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会 本資料は、みずほ投信投資顧問(以下、当社といいます。)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたも のではありません。本資料は法令に基づく開示書類ではありません。本資料の作成にあたり、当社は情報の正確性等について細心の注意を払っておりますが、 その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料に記載した当社の見通し、予測、予想、意見等(以下、見通し等)は、本資料の作成日現在のも のであり、今後予告なしに変更されることがあります。また、本資料に記載した当社の見通し等は、将来の景気や株価等の動きを保証するものではありませ ん。 4/4
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