ブラジルの投資環境 情報提供資料 2016年1月12日 2016年も前途多難 昨年12月18日、噂の絶えなかったレビ財務相の退任が、ついに現実のものとなりました。 昨年 9月に格付け会社S&P社により、ブラジルの外貨建て長期債格付けが投資適格級から外 され、それ自体は資金流出を誘発しかねない悪材料ですが、一方で、それを契機に緊縮財政 の必要性が広く認識され、遅れている財政再建が進み出す効果も期待されるところでした。 ところが、政権がとった対応は、投資家の信任とは正反対の、財政再建の象徴とも言えるレ ビ財務相の退任でした。レビ財務相の後ろ盾となってきたルセフ大統領には、現在、弾劾手 続きが進められており、国民に不人気な緊縮財政を堅持することが難しかったといえます。 後任の財務相には、バルボザ企画・予算管理相が就任することになりました。バルボザ氏は、 就任会見でこそ、これまでの財政安定化に向けた取組の継続を強調しましたが、レビ氏が進 めてきた緊縮財政路線に対して強く反対してきた人物と報道されています。格付け会社ムー ディーズ社も、ブラジルの格付けを投資適格級から外す可能性があると警告しています。 追い詰められているブラジルですが、リオデジャネイロでオリンピック・パラリンピックが 開催され、注目を集める2016年こそ政治的混乱を収め、長い目でみた財政健全化やインフ レ抑制に資する経済改革の必要性に目が向けられることが期待されます。 ブラジルの対外政府債務の推移 (10億レアル) (2010年11月~2015年11月:月次) 160 135 110 85 60 10/11 11/11 12/11 13/11 14/11 15/11 (年/月) 出所:ブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記は、将来におけるブラジルの対外政府債務の推移を示唆、保証するものではありません。 本資料は、みずほ投信投資顧問(以下、当社といいます。)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたも のではありません。本資料は法令に基づく開示書類ではありません。本資料の作成にあたり、当社は情報の正確性等について細心の注意を払っておりますが、 その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料に記載した当社の見通し、予測、予想、意見等(以下、見通し等)は、本資料の作成日現在のも のであり、今後予告なしに変更されることがあります。また、本資料に記載した当社の見通し等は、将来の景気や株価等の動きを保証するものではありませ ん。 1/4 12月の市況と今後の見通し 12月の市況 ブラジルレアルの為替レートの推移 ブラジルレアル(以下、レアル)は、対米ドルで下 落しました。ルセフ大統領の再選以降、財政再建を 主導してきたレビ財務相が辞任し、後任に財政緊縮 に慎重な姿勢を示すバルボザ氏が指名されたことな どが嫌気され値を下げました。 (円) (2010年12月末~2015年12月末:月次) (レアル) 80 1.2 レアル高 レアル安 今後の見通し 70 1.7 60 2.2 50 2.7 40 3.2 レアル/円(左軸) 米ドル/レアル(右軸:逆目盛り) 30 20 10/12 12月に発表された10月の鉱工業生産は前年比マイ ナスとなるなど、ブラジル経済は引き続き停滞が続 いています。財政収支改善の遅れが見込まれること などを背景に海外投資家は警戒感を強めていること から、当面上値の重い地合いが継続すると見込みま す。 11/12 14/12 4.2 15/12 (基準日:2015年12月末) 対円 15年12月末 6ヵ月前 ・経済改革への期待 ・主要国対比での大きな金利差 1年前 3年前 マイナス 要因 13/12 (年/月) 1ヵ月前 プラス 要因 12/12 3.7 ・国内経済の停滞 ・財政収支改善の遅れ ・政権運営の不安定化 5年前 対米ドル 30.4 31.8 (▲ 4.6%) 39.5 (▲ 23.1%) 45.1 (▲ 32.6%) 42.3 (▲ 28.2%) 48.9 (▲ 37.9%) 3.96 3.87 (▲ 2.3%) 3.10 (▲ 21.6%) 2.65 (▲ 33.2%) 2.05 (▲ 48.2%) 1.66 (▲ 58.1%) ※カッコ内は基準日までの期間騰落率(▲はレアル安を意味) 出所:ブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資 顧問が作成。 ※上記は、将来におけるブラジルレアルの為替レートの推移を 示唆、保証するものではありません。 NEWS 依然として高水準にあるブラジルの失業率 8,000 ブラジルの11月の失業率は、前月を0.4ポイント下 回る7.5%となりました。 6,000 4,000 失業率 (%) 8 ブラジルの失業率は2015年1月以降10ヵ月連続で 2,000 7 0 上昇していました。11月の失業率は低下に転じたも 6 (2010年11月末~2015年11月末:月次) -2,000 のの、その水準は依然として高く、国内経済の停滞 5 が続くとみられる中、状況が改善するまでには時間 -6,000 4 -4,000 がかかりそうです。 03/09 06/09 3 10/11 09/09 12/11 12/09 14/11 (年/月) 出所:ブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記は、将来における失業率の推移を示唆、保証するものではありません。 本資料は、みずほ投信投資顧問(以下、当社といいます。)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたも のではありません。本資料は法令に基づく開示書類ではありません。本資料の作成にあたり、当社は情報の正確性等について細心の注意を払っておりますが、 その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料に記載した当社の見通し、予測、予想、意見等(以下、見通し等)は、本資料の作成日現在のも のであり、今後予告なしに変更されることがあります。また、本資料に記載した当社の見通し等は、将来の景気や株価等の動きを保証するものではありませ ん。 2/4 主要国の政策金利の推移 主要通貨の短期金利 (%) 16 (2015年12月末) (%) (2010年12月末~2015年12月末:日次) 16 ブラジル 14.25% 14 ND F活用 12.77% 14 12 12 10 10 8 8 6 6 4 4 2.06% 2 0.05% 0.43% 円 米ドル 2 0 豪ドル 米国 0.25% ~ 0.50% 0 10/12 ブラジル レアル 11/12 12/12 日本 0%~0.10% 13/12 14/12 豪州 2.00% 15/12 (年/月) ※各通貨の短期金利はそれぞれ、円:Libor1ヵ月物金利、米ドル:Libor1ヵ月物金利、豪ドル:BBSW(豪州銀行間取引金利)1ヵ月 物、ブラジルレアル:JPモルガンELMI+(*)を使用しています。 ※日本の政策金利については、2013年4月以降、日銀は金融政策決定会合において、金融市場調節の操作目標を政策金利からマネタ リーベースに変更しています。 *JPモルガンELMI+とは、JPモルガン社が算出し公表している新興国の現地通貨建ての短期金融市場の収益率を表す指数で、主に新 興国のNDF取引等を基に算出される指数です。同指数に対する著作権、知的所有権その他一切の権利はJPモルガン社に帰属します。 またJPモルガン社は、同指数の内容を変更する権利および公表を停止する権利を有しています。 ブラジルのマクロデータ (2010年12月~2015年10月:月次) (%) 10/12 15 11/12 (2010年11月~2015年10月:月次) (%) 20 12/12 13/12 14/12 経済活動指数(前年比) 鉱工業生産(前年比) 実質GDP(前年比) 10 10 5 0 0 ▲10 ▲5 ※実質GDPのデータは四半期毎 (2010年10-12月期~2015年7-9月期) ▲10 10/12 11/12 12/12 13/12 14/12 (年/月) ▲20 10/11 (2010年12月~2015年12月:月次) (億米ドル) 280 貿易収支:右軸 輸出:左軸 輸入:左軸 11/11 12/11 13/11 14/11 (年/月) (2010年12月~2015年11月:月次) (億米ドル) (%) 125 11 240 100 200 75 160 50 120 25 80 0 40 ▲ 25 ▲ 50 0 10/12 11/12 12/12 13/12 14/12 15/12 (年/月) 10 9 8 7 6 5 4 3 2 10/12 インフレ率(前年比) インフレ目標 2.50~6.50% 11/12 12/12 13/12 14/12 (年/月) 出所:ブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記グラフは、将来における主要通貨の短期金利、主要国の政策金利、ブラジルのマクロデータを示唆、保証するものではありません。 本資料は、みずほ投信投資顧問(以下、当社といいます。)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたも のではありません。本資料は法令に基づく開示書類ではありません。本資料の作成にあたり、当社は情報の正確性等について細心の注意を払っておりますが、 その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料に記載した当社の見通し、予測、予想、意見等(以下、見通し等)は、本資料の作成日現在のも のであり、今後予告なしに変更されることがあります。また、本資料に記載した当社の見通し等は、将来の景気や株価等の動きを保証するものではありませ ん。 3/4 ブラジル株式(ボベスパ指数)のパフォーマンス 80,000 (基準日:2015年12月末) (2010年12月末~2015年12月末:月次) 騰落率 70,000 1ヵ月 ▲ 3.9% 60,000 6ヵ月 ▲ 18.3% 50,000 1年 ▲ 13.3% 40,000 3年 ▲ 28.9% 5年 ▲ 37.5% 30,000 10/12 11/12 12/12 13/12 14/12 15/12 (年/月) ※騰落率は基準日までの期間騰落率 出所:ブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記グラフは、将来におけるブラジル株式(ボベスパ指数)の推移を示唆、保証するものではありません。 [投資信託のお申込みに際しての一般的な留意事項] ●投資信託に係るリスクについて 投資信託は、主として国内外の株式、公社債および不動産投資信託証券(リート)などの値動きのある証券等(外貨 建資産に投資する場合には為替変動リスクもあります。)に投資しますので、ファンドの基準価額は変動します。し たがって、投資者の皆さまの投資元金は保証されているものではなく、基準価額の下落により、損失を被り、投資元 金を大きく割り込むことがあります。ファンドの運用による損益はすべて投資者の皆さまに帰属します。また、投資 信託は預貯金と異なります。 投資信託は、個別の投資信託ごとに投資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対象国等が異なることから、リ スクの内容や性質が異なりますので、お申込みの際は投資信託説明書(交付目論見書)を必ずお読みください。 ●投資信託に係る費用について みずほ投信投資顧問株式会社が運用する投資信託については、ご投資いただくお客さまに以下の費用をご負担いただ きます。 ■直接ご負担いただく費用 購入時手数料 : 上限3.780%(税抜3.50%) 換金時手数料 : 換金の価額の水準等により変動する場合があるため、あらかじめ上限の料率等を示すこと ができません。 信託財産留保額 : 上限0.5% ■投資信託の保有期間中に間接的にご負担いただく費用 運用管理費用(信託報酬)※ :上限 年2.16%(税抜2.00%) ※上記は基本的な料率の状況を示したものであり、成功報酬制を採用するファンドについては、成功報酬額の 加算によってご負担いただく費用が上記の上限を超過する場合があります。成功報酬額は基準価額の水準等 により変動するため、あらかじめ上限の額等を示すことができません。 ■その他の費用 上記以外に保有期間等に応じてご負担いただく費用があります。投資信託説明書(交付目論見書)等でご確認 ください。 ●投資信託は、預金商品、保険商品ではなく、預金保険、保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。登録金融 機関が取り扱う投資信託は、投資者保護基金の対象ではありません。投資信託の設定・運用は、投資信託委託会社が 行います。 《ご注意》 上記に記載しているリスクや費用の項目につきましては、一般的な投資信託を想定しております。費用の料率につき ましては、みずほ投信投資顧問株式会社が運用するすべての公募投資信託のうち、ご負担いただくそれぞれの費用に おける最高の料率を記載しております。 投資信託をお申込みの際は、販売会社から投資信託説明書(交付目論見書)をあらかじめ、または同時にお渡しいた しますので、必ずお受け取りになり、投資信託説明書(交付目論見書)の内容をよくお読みいただきご確認のうえ、 お客さまご自身が投資に関してご判断ください。 商 号 等/ みずほ投信投資顧問株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第398号 加入協会/ 一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会 本資料は、みずほ投信投資顧問(以下、当社といいます。)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたも のではありません。本資料は法令に基づく開示書類ではありません。本資料の作成にあたり、当社は情報の正確性等について細心の注意を払っておりますが、 その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料に記載した当社の見通し、予測、予想、意見等(以下、見通し等)は、本資料の作成日現在のも のであり、今後予告なしに変更されることがあります。また、本資料に記載した当社の見通し等は、将来の景気や株価等の動きを保証するものではありませ ん。 4/4
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