ブラジルの投資環境 情報提供資料 2015年1月13日 2期目のルセフ政権、多難の船出 ブラジルでは、1月1日、昨年10月の大統領選挙で再選されたルセフ大統領の2期目の政権 が発足しました。景気の冷え込み、財政悪化による国債の格下げ懸念、原油をはじめとする 資源安の中での資源国に対する厳しい投資家の目など、多難の船出となりました。 昨年12月に発表されたブラジル中央銀行のインフレレポートでは、2014年のGDP成長率 見通しは0.2%のわずかなプラスにとどまり、2015年の7-9月期になっても前年比0.6%に とどまるとの厳しい見通しが示されています。 ブラジルは、資源国のイメージが強い新興国ですが、原油や石油関連製品については輸入が 輸出を上回っています。そのため、輸出入の面からみると原油安の悪影響は限定的といえま す。しかし、2007年に発見され開発中のプレサル油田をはじめ、ブラジルは投資コストの 比較的高い海底油田が多く、長い目でみると、原油安は開発採算の悪化を通じた開発投資の 後退に繋がることが懸念されます。 ルセフ大統領は、ほんの約2ヵ月前の大統領選挙で貧困対策や社会福祉の充実を公約に掲げ て接戦を制しましたが、早くも就任直前には、財政立て直しのため、失業保険申請の要件厳 格化や寡婦年金の支給額減額を打ち出しました。支持率低下に繋がりかねない歳出削減策を 早々に実施しなければならないとは、いかに経済環境が厳しいかが推察されます。ルセフ大 統領の4年の任期のうち2016年にリオデジャネイロ五輪が予定されています。五輪とともに 経済再生、財政再建の成功が重要な課題といえます。 実質GDP成長率(前期比)の推移 (%) (2011年7-9月期~2014年7-9月期:四半期) 3 2 0.08% 1 0 -1 -2 11/9 12/9 13/9 14/9 (年/月) 出所:ブルームバーグが提供するデータ等を基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記は、将来における実質GDP成長率の推移を示唆、保証するものではありません。 本資料は、みずほ投信投資顧問(以下、当社といいます。)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたも のではありません。本資料は法令に基づく開示書類ではありません。本資料の作成にあたり、当社は情報の正確性等について細心の注意を払っております が、その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料に記載した当社の見通し、予測、予想、意見等(以下、見通し等)は、本資料の作成日現在 のものであり、今後予告なしに変更されることがあります。また、本資料に記載した当社の見通し等は、将来の景気や株価等の動きを保証するものではあり ません。 1/4 12月の市況と今後の見通し 12月の市況 ブラジルレアルの為替レートの推移 (2009年12月末~2014年12月末:月次) レアル高 ブラジルレアルは、対米ドルで下落しました。10 月の経済活動指数が市場予想を下回ったことを受 け、同国経済の回復が遅れるとの懸念が強まった ことから、軟調な推移が継続し、年初来安値を更 新しました。 レアル安 今後の見通し 90 (米ドル/レアル) 1.1 レアル/円:左軸 1.3 米ドル/レアル:右軸(逆目盛り) 80 1.5 70 1.7 60 1.9 50 2.1 40 2.3 30 2.5 20 09/12 新経済閣僚による財政規律健全化や景気回復に向け た政策措置など、経済改革に期待が集まりますが、 現政権にも影響を与える企業不祥事が懸念されてい ることや、国内景気の停滞が続くとの見方が多いこ となどから、当面は軟調な地合いが継続すると見込 まれます。 プラス 要因 (レアル/円) 100 10/12 11/12 12/12 2.7 14/12 13/12 (年/月) (基準日:2014年12月末) 対円 14年12月末 1ヵ月前 6ヵ月前 ・経済改革への期待 ・主要国対比での大きな金利差 ・当局によるレアル安抑制策の実施 1年前 3年前 ・企業不祥事 マイナス ・国内景気の低迷や経常収支の悪化 ・投資家のリスク回避による資金流出 要因 懸念 ・資源価格の低迷 5年前 対米ドル 45.1 46.2 (▲ 2.5%) 45.8 (▲ 1.6%) 44.6 (1.1%) 41.2 (9.2%) 53.3 (▲ 15.5%) 2.65 2.57 (▲ 3.1%) 2.21 (▲ 16.4%) 2.36 (▲ 10.8%) 1.86 (▲ 29.6%) 1.74 (▲ 34.1%) ※カッコ内は基準日までの期間騰落率(▲はレアル安を意味) 出所:ブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資 顧問が作成。 ※上記は、将来におけるブラジルレアルの為替レートの推移を 示唆、保証するものではありません。 NEWS ブラジル 消費者信頼感指数が100を下回る ブラジルの消費者信頼感指数 8,000 2014年12月のブラジルの消費者信頼感指数は、 6,000 前月比+0.9の96.2となりました。 4,000 2,000 12月の同指数は前月比プラスであるものの、11月 0 以降、水準自体は100を下回っており、足元のイ -2,000 ンフレや金利高を背景に景気に対する悲観的な見方 -4,000 が依然として強いことがうかがわれます。 -6,000 140 (2011年12月末~2014年12月末:月次) 130 120 96.2 110 100 03/09 90 06/09 11/12 09/09 12/12 12/09 13/12 14/12 (年/月) 出所:ブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記は、将来における消費者信頼感指数の推移を示唆、保証するものではありません。 本資料は、みずほ投信投資顧問(以下、当社といいます。)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたも のではありません。本資料は法令に基づく開示書類ではありません。本資料の作成にあたり、当社は情報の正確性等について細心の注意を払っております が、その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料に記載した当社の見通し、予測、予想、意見等(以下、見通し等)は、本資料の作成日現在 のものであり、今後予告なしに変更されることがあります。また、本資料に記載した当社の見通し等は、将来の景気や株価等の動きを保証するものではあり ません。 2/4 主要国の政策金利の推移 主要通貨の短期金利 (%) 12 (2014年12月末) NDF活用 (2009年12月末~2014年12月末:日次) 14 9.72% 10 (%) ブラジル 11.75% 12 10 8 8 6 6 4 2.64% 2 0.08% 0.17% 円 米ドル 4 0 豪ドル ブラジル レアル 豪州 2.50% 米国 0%~0.25% 日本 0%~0.10% 2 0 09/12 10/12 11/12 12/12 13/12 14/12 (年/月) ※各通貨の短期金利はそれぞれ、円:Libor1ヵ月物金利、米ドル:Libor1ヵ月物金利、豪ドル:BBSW(豪州銀行間取引金利)1ヵ月 物、ブラジルレアル:JPモルガンELMI+(*)を使用しています。 ※日本の政策金利については、2013年4月以降、日銀は金融政策決定会合において、金融市場調節の操作目標を政策金利からマネタ リーベースに変更しています。 *JPモルガンELMI+とは、JPモルガン社が算出し公表している新興国の現地通貨建ての短期金融市場の収益率を表す指数で、主に新 興国のNDF取引等を基に算出される指数です。同指数に対する著作権、知的所有権その他一切の権利はJPモルガン社に帰属します。 またJPモルガン社は、同指数の内容を変更する権利および公表を停止する権利を有しています。 ブラジルのマクロデータ (2009年12月~2014年10月:月次) (%) 09/12 15 10/12 11/12 12/12 13/12 経済活動指数(前年比) (2009年12月~2014年11月:月次) (%) 30 鉱工業生産(前年比) 実質GDP(前年比) 10 20 5 10 0 0 -5 ※実質GDPのデータは四半期毎 (2009年10-12月期~2014年7-9月期) -10 09/12 10/12 11/12 12/12 -10 13/12 (年/月) 09/12 (2009年11月~2014年10月:月次) (10億米ドル) 8 貿易収支 所得収支 経常収支 サービス収支 経常移転収支 10/12 11/12 12/12 13/12 (年/月) (2009年12月~2014年11月:月次) (%) 8 インフレ率(前年比) 7 4 6 0 5 -4 4 -8 -12 09/11 インフレ目標 2.5~6.5% 3 10/11 11/11 12/11 13/11 (年/月) 2 09/12 10/12 11/12 12/12 13/12 (年/月) 出所:ブルームバーグおよびデータストリームが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記グラフは、将来における主要通貨の短期金利、主要国の政策金利、ブラジルのマクロデータを示唆、保証するものではありません。 本資料は、みずほ投信投資顧問(以下、当社といいます。)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたも のではありません。本資料は法令に基づく開示書類ではありません。本資料の作成にあたり、当社は情報の正確性等について細心の注意を払っております が、その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料に記載した当社の見通し、予測、予想、意見等(以下、見通し等)は、本資料の作成日現在 のものであり、今後予告なしに変更されることがあります。また、本資料に記載した当社の見通し等は、将来の景気や株価等の動きを保証するものではあり ません。 3/4 ブラジル株式(ボベスパ指数)のパフォーマンス (2009年12月末~2014年12月末:月次) (基準日:2014年12月末) 80,000 騰落率 70,000 14年12月末 60,000 1ヵ月前 ▲ 8.6% 6ヵ月前 ▲ 5.9% 1年前 ▲ 2.9% 3年前 ▲ 11.9% 5年前 ▲ 27.1% 50,000 40,000 30,000 09/12 10/12 11/12 12/12 13/12 14/12 (年/月) - ※騰落率は基準日までの期間騰落率 出所:ブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記グラフは、将来におけるブラジル株式(ボベスパ指数)の推移を示唆、保証するものではありません。 [投資信託のお申込みに際しての一般的な留意事項] ●投資信託に係るリスクについて 投資信託は、主として国内外の株式、公社債および不動産投資信託証券(リート)などの値動きのある証券等(外貨 建資産に投資する場合には為替変動リスクもあります。)に投資しますので、ファンドの基準価額は変動します。し たがって、投資者の皆さまの投資元金は保証されているものではなく、基準価額の下落により、損失を被り、投資元 金を大きく割り込むことがあります。ファンドの運用による損益はすべて投資者の皆さまに帰属します。また、投資 信託は預貯金と異なります。 投資信託は、個別の投資信託ごとに投資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対象国等が異なることから、リ スクの内容や性質が異なりますので、お申込みの際は投資信託説明書(交付目論見書)を必ずお読みください。 ●投資信託に係る費用について みずほ投信投資顧問株式会社が運用する投資信託については、ご投資いただくお客さまに以下の費用をご負担いただ きます。 ■直接ご負担いただく費用 購入時手数料 : 上限3.780%(税抜3.50%) 換金時手数料 : 換金の価額の水準等により変動する場合があるため、あらかじめ上限の料率等を示すこと ができません。 信託財産留保額 : 上限0.5% ■投資信託の保有期間中に間接的にご負担いただく費用 運用管理費用(信託報酬)※ :上限 年2.16%(税抜2.00%) ※上記は基本的な料率の状況を示したものであり、成功報酬制を採用するファンドについては、成功報酬額の 加算によってご負担いただく費用が上記の上限を超過する場合があります。成功報酬額は基準価額の水準等 により変動するため、あらかじめ上限の額等を示すことができません。 ■その他の費用 上記以外に保有期間等に応じてご負担いただく費用があります。投資信託説明書(交付目論見書)等でご確認 ください。 ●投資信託は、預金商品、保険商品ではなく、預金保険、保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。登録金融 機関が取り扱う投資信託は、投資者保護基金の対象ではありません。投資信託の設定・運用は、投資信託委託会社が 行います。 《ご注意》 上記に記載しているリスクや費用の項目につきましては、一般的な投資信託を想定しております。費用の料率につき ましては、みずほ投信投資顧問株式会社が運用するすべての公募投資信託のうち、ご負担いただくそれぞれの費用に おける最高の料率を記載しております。 投資信託をお申込みの際は、販売会社から投資信託説明書(交付目論見書)をあらかじめ、または同時にお渡しいた しますので、必ずお受け取りになり、投資信託説明書(交付目論見書)の内容をよくお読みいただきご確認のうえ、 お客さまご自身が投資に関してご判断ください。 商 号 等/ みずほ投信投資顧問株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第398号 加入協会/ 一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会 本資料は、みずほ投信投資顧問(以下、当社といいます。)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたも のではありません。本資料は法令に基づく開示書類ではありません。本資料の作成にあたり、当社は情報の正確性等について細心の注意を払っております が、その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料に記載した当社の見通し、予測、予想、意見等(以下、見通し等)は、本資料の作成日現在 のものであり、今後予告なしに変更されることがあります。また、本資料に記載した当社の見通し等は、将来の景気や株価等の動きを保証するものではあり ません。 4/4
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