停滞を続けるブラジル経済(PDF/340KB)

ブラジルの投資環境
情報提供資料
2015年4月8日
停滞を続けるブラジル経済
2014年のブラジル経済は前年比+0.1%に鈍化し、リーマン・ショック直後の2009年以来
の低成長となりました(2009年▲0.2%)。昨年4-6月期の成長率は、サッカー・ワールド
カップ開催に伴う工場や店舗の休業等もあって経済活動が鈍り、前期比▲1.4%と大幅に落ち
込んだ後、7-9月期(同+0.2%)、10-12月期(同+0.3%)も停滞しました。10-12月期
は、輸出が大幅に減少したほか、総固定資本形成(設備投資等)も6四半期連続で減少を続
けました。
ブラジル中央銀行が今年3月に発表したインフレレポートでは、2015年のインフレ率は
7.9%とインフレターゲットの上限を大幅に上回る水準で高止まりする見通しが示されました。
2016年には4%台へ低下していく見通しとなっていますが、同中銀は、2015年の高いイン
フレ率が経済活動のリスク認識を高めたり、投資を縮小させるなどのゆがみを引き起こし、
ひいては雇用や所得の創出といった潜在的な経済成長力を弱めることを懸念しています。
世界的な資源安のなか、ブラジル国内では低成長、高インフレに見舞われ、「豊富な資源」
や「拡大する中間所得層」というブラジル経済の強みが発揮できない状況にあります。急激
に支持率が低下しているルセフ大統領ですが、ブラジルの国営石油会社ペトロブラスを巡る
政治家も巻き込んだ汚職疑惑を早期に解決し、景気立て直しに向けた政策の着実な実施が期
待されます。
ブラジルのGDP成長率の推移
(%)
(2004年~2014年:年次)
8
6
4
0.1%
2
0
▲2
2004年
2006年
2008年
2010年
2012年
2014年
出所:ブラジル中央銀行が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。
※上記は、将来におけるブラジルのGDP成長率の推移を示唆、保証するものではありません。
本資料は、みずほ投信投資顧問(以下、当社といいます。)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたも
のではありません。本資料は法令に基づく開示書類ではありません。本資料の作成にあたり、当社は情報の正確性等について細心の注意を払っております
が、その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料に記載した当社の見通し、予測、予想、意見等(以下、見通し等)は、本資料の作成日現在
のものであり、今後予告なしに変更されることがあります。また、本資料に記載した当社の見通し等は、将来の景気や株価等の動きを保証するものではあり
ません。
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3月の市況と今後の見通し
3月の市況
ブラジルレアルの為替レートの推移
レアル高
ブラジルレアル(以下、レアル)は、対米ドル、
対円ともに下落しました。大手企業と政治家が絡
む汚職疑惑に収束の目途が立たないことが嫌気さ
れたことや、金融当局が現状のレアル安を事実上
容認しているとの観測が高まったことから、続落
しました。
(円)
80
レアル安
今後の見通し
(2010年3月末~2015年3月末:月次) (レアル)
1.2
70
1.7
60
2.2
50
2.7
40
3.2
レアル/円(左軸)
米ドル/レアル(右軸:逆目盛り)
30
20
10/3
市場ではレアルの大幅安で割高感が弱まったとする
見方があるものの、新たな汚職調査の開始が報道さ
れるなど企業不祥事の広がりが不安定材料として意
識されています。加えて、国内経済は当面停滞が続
くとみられることから、上値の重い地合いが継続す
ると見込みます。
11/3
13/3
4.2
15/3
14/3
(年/月)
(基準日:2015年3月末)
対円
15年3月末
1ヵ月前
プラス
要因
12/3
3.7
6ヵ月前
・経済改革への期待
・主要国対比での大きな金利差
1年前
3年前
・企業不祥事の広がり
マイナス
・国内景気の低迷や経常収支の悪化
要因
・資源価格の低迷
5年前
(▲
(▲
(▲
(▲
(▲
対米ドル
37.6
42.1
10.7%)
44.8
16.0%)
45.5
17.4%)
45.4
17.1%)
52.5
28.4%)
(▲
(▲
(▲
(▲
(▲
3.20
2.86
10.7%)
2.44
23.5%)
2.27
28.9%)
1.83
42.9%)
1.78
44.4%)
※カッコ内は基準日までの期間騰落率(▲はレアル安を意味)
出所:ブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資
顧問が作成。
※上記は、将来におけるブラジルレアルの為替レートの推移を
示唆、保証するものではありません。
NEWS
ブラジル 鉱工業信頼感指数の低迷続く
8,000
2015年3月のブラジルの鉱工業信頼感指数
6,000
は、37.5となり、3ヵ月連続の低下となりま
4,000
した。
2,000
鉱工業信頼感指数
70
(2012年3月~2015年3月:月次)
60
0
緊縮財政の発動や金融引き締めの継続などを
-2,000
背景に、ブラジル経済は減速傾向を強めてい
-4,000
います。
-6,000
50
40
03/09
06/09
30
12/3
37.5
09/09
13/3
12/09
14/3
15/3
(年/月)
出所:ブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。
※上記は、将来における鉱工業信頼感指数の推移を示唆、保証するものではありません。
本資料は、みずほ投信投資顧問(以下、当社といいます。)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたも
のではありません。本資料は法令に基づく開示書類ではありません。本資料の作成にあたり、当社は情報の正確性等について細心の注意を払っております
が、その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料に記載した当社の見通し、予測、予想、意見等(以下、見通し等)は、本資料の作成日現在
のものであり、今後予告なしに変更されることがあります。また、本資料に記載した当社の見通し等は、将来の景気や株価等の動きを保証するものではあり
ません。
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主要国の政策金利の推移
主要通貨の短期金利
(%)
14
(%)
(2015年3月末)
10.24%
12
ND F活用
10
8
8
6
6
4
2.21%
2
0.07%
0.18%
円
米ドル
2
0
豪ドル
ブラジル
12.75%
12
10
4
(2010年3月末~2015年3月末:日次)
14
ブラジル
レアル
米国 0%~0.25%
日本 0%~0.10%
0
10/3
11/3
12/3
豪州
2.25%
13/3
14/3
15/3
(年/月)
※各通貨の短期金利はそれぞれ、円:Libor1ヵ月物金利、米ドル:Libor1ヵ月物金利、豪ドル:BBSW(豪州銀行間取引金利)1ヵ月
物、ブラジルレアル:JPモルガンELMI+(*)を使用しています。
※日本の政策金利については、2013年4月以降、日銀は金融政策決定会合において、金融市場調節の操作目標を政策金利からマネタ
リーベースに変更しています。
*JPモルガンELMI+とは、JPモルガン社が算出し公表している新興国の現地通貨建ての短期金融市場の収益率を表す指数で、主に新
興国のNDF取引等を基に算出される指数です。同指数に対する著作権、知的所有権その他一切の権利はJPモルガン社に帰属します。
またJPモルガン社は、同指数の内容を変更する権利および公表を停止する権利を有しています。
ブラジルのマクロデータ
(2010年3月~2015年1月:月次)
(%)
10/3
15
11/3
(2010年3月~2015年2月:月次)
12/3
13/3
14/3
経済活動指数(前年比)
(%)
20
鉱工業生産(前年比)
実質GDP(前年比)
10
10
5
0
0
-5
-10
※実質GDPのデータは四半期毎
(2010年1-3月期~2014年10-12月期)
-10
10/3
11/3
12/3
13/3
-20
14/3 (年/月) 10/3
(2010年3月~2015年2月:月次)
(10億米ドル)
8
貿易収支
所得収支
経常収支
11/3
12/3
13/3
14/3 (年/月)
(2010年3月~2015年2月:月次)
サービス収支
経常移転収支
(%)
8
インフレ率(前年比)
7
4
6
0
5
-4
4
-8
インフレ目標
2.5~6.5%
3
-12
10/3
11/3
12/3
13/3
2
10/3
14/3
(年/月)
11/3
12/3
13/3
14/3
(年/月)
出所:ブルームバーグおよびデータストリームが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。
※上記グラフは、将来における主要通貨の短期金利、主要国の政策金利、ブラジルのマクロデータを示唆、保証するものではありません。
本資料は、みずほ投信投資顧問(以下、当社といいます。)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたも
のではありません。本資料は法令に基づく開示書類ではありません。本資料の作成にあたり、当社は情報の正確性等について細心の注意を払っております
が、その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料に記載した当社の見通し、予測、予想、意見等(以下、見通し等)は、本資料の作成日現在
のものであり、今後予告なしに変更されることがあります。また、本資料に記載した当社の見通し等は、将来の景気や株価等の動きを保証するものではあり
ません。
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ブラジル株式(ボベスパ指数)のパフォーマンス
80,000
(基準日:2015年3月末)
(2010年3月末~2015年3月末:月次)
騰落率
70,000
1ヵ月
▲ 0.8%
60,000
6ヵ月
▲ 5.5%
50,000
1年
1.5%
3年
▲ 20.7%
5年
▲ 27.3%
40,000
30,000
10/3
11/3
12/3
13/3
14/3
15/3
(年/月)
※騰落率は基準日までの期間騰落率
出所:ブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。
※上記グラフは、将来におけるブラジル株式(ボベスパ指数)の推移を示唆、保証するものではありません。
[投資信託のお申込みに際しての一般的な留意事項]
●投資信託に係るリスクについて
投資信託は、主として国内外の株式、公社債および不動産投資信託証券(リート)などの値動きのある証券等(外貨
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により変動するため、あらかじめ上限の額等を示すことができません。
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