今後の株価・金利見通しについて (株式) 11月の株式市場は、低調な中国製造業PMIを受け日経平均株価は18,000円台半ばまで下落して始まったが、 米国の雇用統計改善による年内利上げ観測の高まりから円安が進行し、9日には19,000円台半ばまで上昇した。 その後は、パリ同時多発テロの影響から19,000円台前半まで下落する場面もみられたが、月末にかけては19,000 円台後半でもみあう展開となった。 12月については、市場の注目が集まる3日のECB理事会において積極的な追加緩和策が発表され、16日の FOMC後も為替が円安基調で推移した場合、日経平均株価の20,000円台定着も期待できよう。しかしながら、ECB による追加緩和が期待外れの内容となった場合や、米国の利上げを受け海外市場が大きく動揺した場合、地政 学イベントの発生により市場がリスクオフムードとなった場合等にはボラティリティが高まる可能性もあり注意が必 要であろう。 (債券) 11月の債券市場は、米国雇用統計を受けた海外金利上昇の影響を受け、10年国債利回りは9日に一時0.34% まで上昇したものの、その後はECBの追加緩和期待の高まり等から、債券需給が引き締まるなか0.3%近辺で推 移した。 12月については、3日のECBによる追加緩和の内容次第では、10年国債利回りは0.2%台で低下余地を探る展 開が想定される。16日のFOMCにおいては、政策金利引き上げが有力視されているが、利上げのペース自体は 緩やかになるとの見方から、一時的な金利上昇は想定されるものの、強い押し目買い需要に支えられ10年国債 利回りは0.3%台での底堅い推移が見込まれる。また、来年度の国債発行計画の発表にも注目が集まろう。 (円) 1.国内株価と長期金利 21000 (%) 0.7 日経平均 20000 長期金利(10年) 0.6 19000 0.5 18000 17000 0.4 16000 0.3 15000 0.2 14000 13000 2014/11/30 0.1 2015/2/28 2015/5/31 2015/8/31 2015/11/30 参考レンジ 12月 レンジ 月末 日経平均 19000-21000 20,000 TOPIX(参考) 1520-1680 1,600 5年国債 0.00-0.10 0.050 10年国債 0.25-0.45 0.350 ○当面の材料 12 月1 日 中国11月製造業PMI、米11月ISM製造業景況指数 12 月2 日 ユーロ圏11月CPI 12 月3 日 ECB理事会、米11月ISM非製造業景況指数 12 月4 日 米11月雇用統計、OPEC総会 12 月11 日 米11月小売売上高 12 月15 日 米11月CPI 12 月15-16日 FOMC 12 月17-18日 日銀金融政策決定会合 12 月25 日 11月全国CPI 12 月30 日 大納会 (ドル) 2.米国株価と長期金利 19000 (%) 3.00 ダウ 長期金利(10年) 18500 2.75 18000 2.50 17500 17000 2.25 16500 2.00 16000 1.75 15500 15000 2014/11/30 1.50 2015/2/28 2015/5/31 2015/8/31 2015/11/30 当資料は情報提供のみを目的として作成されたものであり、取引の勧誘を目的としたものではありません。ここに記載されているデータ、意見などはしんきん信託銀行が信頼に足り、且つ正確であると判断した情報に基づき作成されたものではありますが、当社はその正確 性、確実性を保証するものではあり ません。ここに記載された内容が事前連絡無しに変更されることもあります。当資料に記載された条件などはあくまで仮定的なものであり、かかる取引に関するリスクを全て特定・示唆するものではありません。投資の最終決定は投資家御 自身の判断でなされるよう、また必要な場合には顧問弁護士、顧問会計士などにご相談のうえでお取り扱い下さいますよう お願いいたします。また、当資料の著作権はしんきん信託銀行に属し、その目的を問わず無断で引用または複製することを禁じます。
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