今後の株価・金利見通しについて (株式) 8月の株式市場は、日経平均20,000円台半ばから上昇基調で始まり、11日には年初来高値(20,952円)に迫った ものの、翌12日には人民元の切り下げに端を発した中国景気減速懸念の高まりから20,000円台前半まで下落し た。その後は中国株下落に歯止めがかからず世界同時株安の様相となるなか、日経平均は17,000円台後半まで 急落し、ボラティリティの高い相場展開が続いた。 9月については、中国経済の不透明感が燻りつづけるものの、日米の堅調なファンダメンタルズを支えに、不安 定な中国株に対する市場の神経質な反応は徐々に和らぎ、日経平均は下値を堅める展開が想定される。しかし ながら、当月はメジャーSQをはじめ、注目が高まっている各国の金融政策決定会合など重要イベントが数多く控 えていることから、ボラティリティの高い相場展開となろう。 (債券) 8月の債券市場は、日銀による大量の買いオペが続くなか、欧米金利にも落ち着きが見られ始めたことから買わ れて始まり、4日の10年国債利回りは約2か月ぶりに0.4%を割り込んだ。その後は株価が軟調な推移となるなか、 0.35%まで利回りが低下し、高値警戒感による利益確定売りをこなしつつも、0.3%台半ばから後半で底堅く推移 した。 9月については、良好な需給環境を背景に安定的な推移が見込まれるが、前月の世界同時株安局面下におい て金利低下が限定的であったことから、日銀の追加緩和期待が高まるなどの新たな買い材料が出ない限り、積 極的に上値を追う展開にはなり難いものと考えられる。なお、米国の利上げが実行された場合や、インフレ期待低 迷の主要因である原油価格に反転の兆しが見られた場合のボラティリティの高まりには注意が必要であろう。 (円) 1.国内株価と長期金利 21000 (%) 0.7 日経平均 長期金利(10年) 20000 0.6 19000 0.5 18000 17000 0.4 16000 0.3 15000 0.2 14000 13000 2014/8/31 0.1 2014/11/30 2015/2/28 2015/5/31 2015/8/31 参考レンジ 9月 レンジ 月末 日経平均 17,500-20,500 19,000 TOPIX(参考) 1,420-1,660 1,540 5年国債 0.00-0.20 0.100 10年国債 0.30-0.50 0.400 (ドル) 2.米国株価と長期金利 19000 (%) 3.00 ダウ 長期金利(10年) 18500 2.75 18000 2.50 ○当面の材料 9 月1 日 中国8月製造業PMI、米8月ISM製造業景況指数 9 月3 日 米8月ISM非製造業景況指数、ECB理事会 9 月4 日 米8月雇用統計 9 月9 日 中国8月CPI・PPI 9 月14-15 日 日銀金融政策決定会合、米8月小売売上高 9 月15 日 米8月CPI 9 月15-16 日 米FOMC 9 月23 日 中国9月製造業PMI 9 月25 日 8月CPI 9 月28 日 米8月個人所得・消費支出 9 月30 日 ユーロ圏9月CPI(速報値) 17500 17000 2.25 16500 2.00 16000 1.75 15500 15000 2014/8/31 1.50 2014/11/30 2015/2/28 2015/5/31 2015/8/31 当資料は情報提供のみを目的として作成されたものであり、取引の勧誘を目的としたものではありません。ここに記載されているデータ、意見などはしんきん信託銀行が信頼に足り、且つ正確であると判断した情報に基づき作成されたものではありますが、当社はその正確 性、確実性を保証するものではあり ません。ここに記載された内容が事前連絡無しに変更されることもあります。当資料に記載された条件などはあくまで仮定的なものであり、かかる取引に関するリスクを全て特定・示唆するものではありません。投資の最終決定は投資家御 自身の判断でなされるよう、また必要な場合には顧問弁護士、顧問会計士などにご相談のうえでお取り扱い下さいますよう お願いいたします。また、当資料の著作権はしんきん信託銀行に属し、その目的を問わず無断で引用または複製することを禁じます。
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