国語(現代文・古文・漢文) 静岡大学 人文社会科学部(経済学科) 1/2 試験時間 110 分 解答時間 50 分+50 分 今年は昨年同様評論が出題された。格差の拡大や排外主義が激化する現代において、共通の理念を保持しつ つ対立を前提とした相互理解の可能性を論じた文章からの出題。字数はやや増加。昨年に比べると本文の内 容が読み取りやすかったが、記述問題はまとめづらかった。昨年まで出題されていた 300 字の意見論述が、 筆者の主張と意見論述とを各 150 字でまとめさせる設問に分かれた。 人文社会科学部(経済学科)のみに課された2題目は、現代のチェコの経済学者による評論の翻訳が出題さ れた。設問は 400 字から 500 字以内の要約問題であった。 <総括> 出題数 現代文 2 題 <本文分析> 大問番号 1 出 典 (作者) 「 「摩擦」の意味――知性的であるということについて」 (鷲田清一) 頻出度合 ・的中等 頻出 分 量 前年比較 分量(減少・変化なし・増加) 昨年は 3530 字、今年は 3827 字で 297 字増加 難 易 前年比較 難易(易化・変化なし・難化) 大問番号 問題冊子に番号なし 出 典 (作者) 『善と悪の経済学』 (トーマス・セドラチェク) 頻出度合 ・的中等 稀 分 量 前年比較 分量(減少・変化なし・増加) 昨年は 1904 字、今年は 1856 字で 48 字減少。 難 易 前年比較 難易(易化・変化なし・難化) © 河合塾 2016 年 国語(現代文・古文・漢文) 2/2 静岡大学 人文社会科学部(経済学科) <大問分析> 大問 ジャンル 設問 設問形式 1 評論 問一 漢 字 の 書 標準 き取り 問二 記述 標準 問四で答えるべき内容と重複する。 問三 記述 やや難 何を説明するかという解答の方向を見定めるのがや や難しい。傍線部の直前をまとめるしかないだろう。 問四 抜き出し やや難 問二で説明すべき内容と重複する。 問五 要 約 と 意 やや難 見論述 問 要約 問題冊子に番号 なし 難易度 標準 コメント(設問内容・答案作成上のポイントなど) 特に難しいものはない。 〔Ⅰ〕で「文章全体における筆者の主張」を「要約」 し、 〔Ⅱ〕で「筆者の主張」に対する受験生の「意見 や考え」を述べる。150 字以内でまとめるのがやや難 しい。 本文は現代のチェコの経済学者による評論の翻訳で ある。設問の要求に合わせて筆者の主張をまとめる。 ※難易度は5段階「難・やや難・標準・やや易・易」で、当該大学の全統模試入試ランキングを基準として判断し ています。 <学習対策> 評論を中心に二次型の問題演習を行うこと。本文の正確な読解に基づいて、設問の要求を踏まえ、的確な解 答を作成するという、訓練を重ねてほしい。さらに、本文の要旨と意見論述とを各 150 字にまとめる訓練を 積んでおくこと。 また、人文社会科学部(経済学科)のみに課される 400 字前後の要約あるいは意見論述に時間内で解答を作 成できるよう、経済学をはじめとするさまざまな分野に興味を持ち、普段から文章を書くことに慣れておこ う。 © 河合塾 2016 年
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