平成27年度 教員免許状更新講習 実施する講習日程および講習名一覧(必修) 講習 番号 講習名 ― 受付・開講式 1 担当講師 時間 数 受講 対象者 和歌山大学、 四天王寺大学 碓井 岑夫 名誉教授 近代日本における公的な学校教育制度は、おおよそ180年の歴史をもっているが、この間の社会・歴史の大きな変化の中 で制度としての学校とそれを支えた児童生徒・学校教職員・地域の保護者もまた激動の歴史の渦中にあった。 本講義では、受講する各種の学校教員の年齢から、主として戦後教育史にしぼって学校の在り方を考える。とりわけ、高 度経済成長期を終えた1980年代以降の日本の社会と地域の急激な変化、そのなかで起こっている学校教育の役割や子ど も・教職員・保護者の意識の変化をコーホート的手法で明らかにする。受講者は教育者としての経験が10年違いで3世代、 学校種は5-6種にわたるので、グループ学習などを取り入れて、経験や思いを交流しながら学習が深められるように組織す る。 学校は子どもにとって学習の場であると同時に、生活の場であり、人格形成の場でもある。同様に、教員にとっても、社会 人として自己成長する場でもなければならない。学校への期待や・役割は歴史・社会的であり、学校を取り巻く諸条件には 不易と流行がある。現代のような高度産業化・情報化社会の進行と少子化・家庭や地域の教育力が衰弱するなかで、学校 の在り方を問うことは教員の子ども観や教育観を省察することに通ずる。40年近いひとりの教員の歴史は、こうした見直しや 学び直しの連続であり、それを不断に継続するところに教職意識の形成がある。1コマ目の講義と・演習を受けて、教員とし ての子ども観・教育観をどのように形成していったのかを意見・経験交流する場が、省察の一つの場になるだろう。 11:00-12:00 8 月 26 日 子どもの変化についての 5 理解(1) 試験 子どもの変化についての 6 理解(2) 「教育政策の動向についての理解(1)」を踏まえて、本講義では、教育基本法制(現行教育基本法を基軸に学校教育法等 の教育関係諸法から構成される法体系)を具体的に展開させる上で、重要な政策提言を行っている教育再生実行会議の位 置づけと諸提言の内容とそのねらいや論争点、さらに、中央教育審議会との関係性について理解を深め、自己の日々の教 育実践のあり方を考察する基礎的力量を獲得することを目的とする。また、前記諸法以外の重要な法改正についても紹介 する。 大阪キリスト教短期大学 葉山 貴美子 教授 教員・保護者・地域との 関係づくりと学校教育 地域に根ざす安全・安心 8 の 学校づくりの条件 帝塚山学院大学 教職実践研究センター長 川本 治雄 教授 7-8 試験 ― アンケート記入 ― 全教諭 16:10-16:40 9:00- 9:20 定員 100名 平成19年に特別支援教育法が制定され、いわゆる発達障害とその周辺群の子どもについてはその認知特性に関する理 解と対応への知見が増し、適応への支援が推進されている。一方、筆者が子どもの支援機関で、特別支援教育対象児以外 の児への対応について相談を受ける際、特別支援教育の対象児と同様の理解と対応が奏功すると考えられる事例が増し ていることを痛感する。 今回、筆者の臨床経験から、いわゆる「平均的な子ども」の心理発達と子どもをとりまく環境と関連付け再考し、子どもの健 康な心理発達について教員と検討する機会としたい。 自己成長力を信頼するカウンセリングの基本について紹介するとともに、教師だからこそできる教育相談、園・学校という 生活の場で日常的に行う子どもの育ちへの支援や学級づくりについて考える。また、子ども理解と支援を行うにあたり、自分 自身を客観的に見つめる力、相手を共感的に理解する力を身につけることも必要となる。講義内容を踏まえ、学級づくりの 工夫や課題を抱えた子どもの支援などを題材に、話し手は教育実践のエピソードを語り、聞き手は語りの中から強みを引き 出すキャリアカウンセリングのワークを行う。校種にかかわらず、参加者どうし、教育実践を語り、シェアする機会にする。 試験 7 15:10-16:10 12 時 間 ― 帝塚山学院大学大学院 大堀 彰子 教授 13:30-15:00 教員免許状更新講習の必修領域の中の「学校の内外における連携協力」についての講義をおこなう。特に、現代人間の 形成、生活過程におけるコミュニケーション不全の現状やその背景を理解すると共に、教員同志、教員と保護者、学校と地 域の関係づくりのあり方について考察する。学校を取り巻く様々な問題へのアプローチは学校としての組織的な対応を具体 的な事実に即しながら進めることが大切であり、問題の把握をはじめ取り組みについての考え方を共有することの重要性を 押さえる。 学習や教育、日常の子育てを通して、子ども・教員・保護者が安心して活動できる関係を形成する条件づくりのあり方につ いて、個人情報の保護等情報セキュリティの課題を含めて考える。また、学校内外の安全確保についての取り組みや課題 をリスクマネジメントの観点からとらえ、日常的な取り組みの中で組織として抱えるリスクをどのように少なくするかについて 具体的事例をもとに考察を加える。 9:20-10:40 10:40-10:50 8 月 27 日 11:00-12:20 12:20-12:30 (木) 13:30-15:00 15:10-16:10 16:10-16:40 16:40-16:50 泉 丘 キ ャ 必 3-4 試験 修 ― 受付 12:00-12:30 (水) ヶ 教育政策の動向について 4 の理解(2) 帝塚山学院大学 久保 富三夫 教授 場所 9:20-10:50 現在の教育政策の基本を理解するためには、2006年12月に全面改正された現行教育基本法の内容を旧教育基本法と比 較しながら、変更点と共通点について把握すること、および現行教育基本法に基づく学校教育法や教育職員免許法、教育 公務員特例法、地方教育行政法等の重要法律の改正と現行学習指導要領について理解することが必須課題である。本講 義では、教育基本法や学校教育法等の改正の趣旨を理解し、改正過程における論争点や教育現場における実践的課題を 考察する基礎的視座を獲得することを目的とする。 教育政策の動向について の理解(1) 講習時間 受 付8:30開講式9:00- 1-2 試験 3 講習 日 ― 学校を巡る近年の状況変 化 教員としての子ども観、 2 教育観等についての省察 講習内容 ン パ ス 3 1 4 教 室
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