平成27(2015)年度 物理工学特別講義 日程表;pdf

平成27(2015)年度 物理工学特別講義
日程表
科目名:大学院「3752-046 物理工学特別講義Ⅴ」
科目名:学部「03-522025 物理工学特別講義第五」
時間:金曜 14:55~16:40 場所:工学部 6 号館 2 階 61 号講義室
月
5月
日
8日
5月22日
5月29日
6月
講
師
宮 岸 浩太郎 講師
東日本電信電話㈱
清 水 真理子 講師
㈱東芝
今 盛
聡 講師
富士電機㈱
5日
森 下 英 郎 講師
㈱日立ハイテクノロジーズ
6月12日
6月19日
伴
一 訓 講師
ファナック㈱
6月26日
7月
3日
白 石 恵美子 講師
㈱リコー
題
目
・
内
容
「光通信技術と伝送媒体の実用化開発について」
2015年末時点で、光回線は2,600万契約(そのうちNTTのシ
ェアは約70%)と固定系ブロードバンドサービスの主役として身近な
存在となっています。本講義では、光通信の伝送媒体である光ケーブル
やその付属構成品であるクロージャにフォーカスを当て、温度変化や風
雨等の条件が厳しい屋外環境においても一定の品質確保をするための
実用化開発について、NTTにおけるR&Dの一例として紹介いたしま
す。光通信の基礎についても説明しますが、学術的な目線というよりは
ビジネス目線で私自身が経験した企業における開発業務についてお話
できればと考えております。
「ハードディスクドライブの磁気ヘッドの研究開発」
私は入社以来、ハードディスクドライブの磁気記録ヘッドの研究開発に
携わってきました。低価格で大容量のハードディスクドライブを提供す
ることを目標としている中で、面記録密度を向上させることをテーマと
しています。本講義では、ハードディスクドライブ装置や磁性材料技術
の基本的な事柄をご説明し、また次世代磁気記録技術の概要についても
ご紹介したいと思います。本講義を通して、東芝における本分野の研究
開発のイメージを持って戴けたら幸いです。
「産業用モータにおける磁性材料の活用技術」
モータは 100 年以上前から工業製品として活躍してきましたが、エネル
ギー・環境問題などの観点から近年でもさらなる性能の向上が求めら
れており、実際に目覚しく進化してきています。こうした状況の中で、
私は産業用モータに用いられる鉄心や永久磁石といった磁性材料の活
用技術開発に携わってきました。本講義では、モータの回転原理やモ
ータ用磁性材料の基礎から、製造現場での磁性材料の使われ方まで、
皆さんにイメージをつかんで頂けるような形でご紹介します。
「走査電子顕微鏡(SEM)による低加速観察技術の最前線」
走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)は、試料表面
に電子線を照射した際に発生する信号電子や電磁波を検出することで、
試料の表面情報が得られる装置である。像観察に加え元素分析や結晶方
位分析を行うことができるため、SEM はバルク試料をナノスケールで解
析するためのツールとして、広く利用されている。本講義では電子光学
に基づく一般的な電子顕微鏡の基礎技術に加え、近年需要が広がってい
る低加速 SEM 観察に関する応用事例について紹介する。
「産業用ロボットとその知能化」
ファナックは FA(ファクトリーオートメーション)という分野で、世
の中の製造業における製造の合理化に貢献するという理念のもと、関連
商品の研究開発と販売を行っています。その一つに産業用ロボットがあ
りますが、研究開発においては知能化が重要なテーマの一つになってい
ます。本講義では産業用ロボットの基礎、産業用ロボットに求められる
性能や信頼性、現場で使える知能化技術とこれまでの実績などについて
概説します。またその中で、企業における日常の研究開発業務なども簡
単にご紹介したいと思います。
「電子写真の基本原理と近年の技術開発」
1938 年アメリカのチェスター・F・カールソンによって発明された電子
写真の技術は、1959 年に初の普通紙複写機に活用されて以降、さまざ
まな世界で用いられる重要な産業技術として発展を遂げています。
本講義では、電子写真の基本原理から最新技術までを紹介をします。私
は入社以来ずっと、電子写真分野で要素・シミュレーション開発や商品
開発等行ってきましたので、自身の経験もあわせて紹介できればと思い
ます。