流体工学3 2015・M5・前期 専門科目・選択 1 機械工学に関する基礎的

授業科目名
流体工学 3
履修年次・学期
2015・M5・前期
科目区分
専門科目・選択
教育目標との対応
1 機械工学に関する基礎的な専
門知識がある。
単位数
1(学修単位 JABEE 認定)
オフィスアワ-
放課後
担当教員名
山根 清美
授業点検教員名
門脇 健
JABEE 科目区分
専門工学
JABEE 学習・教育目標
との対応
5-1 「システムづくり」のための
基礎的な工学能力がある
総時間数
授業概要
到達目標
成績評価方法
・評価基準
教科書
(参考書)
その他
総時間数 45 時間 (授業 30 時間+自学自習 15 時間)
流体工学1では、流体が運動しない場合(静止流体)を学んだ。
流体工学2では、流体が運動する場合(運動流体)を学んだ。具体的には、流体魂に質
量保存則と運動方程式を適用して、連続方程式とオイラーの運動方程式を導いた。更に、
定常性を仮定してベルヌーイの式を導いた。
これらは、流体の粘性(さらさら or ねばねば)を、考えなくても良い問題だった。
流体工学3では、流体の粘性が、流れに影響を及ぼす問題を中心に扱う。
概ね以下の順序で講義が進行する。
(1) 粘性の影響は管壁に出る。これを境界層と呼び、流体摩擦が生じる。
(2) 粘性は、圧力を損失させる。
(3) 粘性は、流れの状態(層流と乱流)に影響し、レイノルズ数 Re で判断する。
(4) 層流の流速分布。
(5) 乱流の流速分布。
(6) 境界層内の流速分布。
(1) ニュートンの粘性の法則(粘性係数の定義)を説明できる。
(2) レイノルズ゙数 Re(=vd/ν)の意味と用途が説明できる。
(3) ダルシー・ワイスバッハの式(管摩擦圧力損失 h)が説明できる。
(4) 円管内の層流の流速分布が導出できる。
(5) ハーゲン・ポアズイユの法則が説明できる。
(6) 境界層を説明できる。
(7) 円管内の乱流の流速分布が説明できる。
(8) 管路の損失ヘッドと水力勾配線が理解導できて、損失の計算が出来る。
全出席(実験系)
2/3 出席
○
出席要件無
評価は下記の配点で行う。合格は最終評価 60 点以上とする。
中間試験
50 点
期末試験
50 点
学生のための流体力学入門、利光和彦・高尾学など著、パワー社、2200 円+税
流体工学1、2の単位を取得している事を想定して講義します。
学修単位科目であり、1回の講義(90 分)あたり 90 分以上の予習復習をしているものとし
て講義・演習を進めます。
授業計画・内容
第1回
第2回
第3回
ガイダンス、理解度確認テスト、6 章 管内のおける流れ
1)流体特性(圧縮性、粘性)
、基礎式(連続の式、運動方程式)を理解。
2)外力(圧力、せん断力)を理解。3)粘性力:せん断応力τの定義を理解。
6.1 流体摩擦
5)円管内流れの圧力損失を理解。6)レイノルズの実験:円管内の層流と乱流を理解。
7)レイノルズ数 Re:流体の状態は粘性と慣性の比 Re で予測できる事を理解。
6.2 管摩擦損失
第5回
第6回
第7回
第8回
第9回
第 10 回
第 11 回
第 12 回
第 13 回
第 14 回
6.2.1 層流の場合の管摩擦損失
10)テーラー展開の理解。
11)円管の速度分布 uを導出。
6.2.1 層流の場合の管摩擦損失
12)流量 Q(ハーゲン・ポアズイユの法則 )を導出。
13)層流の円管内の 管摩擦係数λの理論式 を導出。
6.2.2 乱流の場合の管摩擦損失
9)乱流の 管摩擦係数λの実験式 (ブラジウスの式、ニクラゼの式)の理解。
11)ムーディー線図 の理解。
中間試験(6/5~6/18)
4/27(金)
5/11(金)
5/18(金)
5/25(金)
6/ 1(金)
6/ 8(金)
範囲: 第1回~第7回までの学習内容。
6.2.3 円管でない場合の管摩擦損失、6.2.4 助走区間での摩擦損失
14)層流の非円管内の管摩擦損失を求める 等価直径 deの導出。
15)助走区間 の流れと十分発達した流れを理解。
6.3 管路における損失、6.3.1 損失ヘッドと損失を考慮したベルヌーイの式
16)損失を考慮したベルヌーイの式 を理解。
17)管摩擦以外の損失ヘッドを理解。
6.3.2 代表的な損失
18)入口、急拡大、急縮小、ディフューザー、曲り、出口での損失ヘッドを理解。
19)圧力回収効率を理解。20)管路の断面積が急変する場合の損失ヘッドを導出。
6.3.3 水力こう配線とエネルギーこう配線
21)水力こう配線 (位置+圧力)
22)エネルギー勾配線 (位置+圧力+速度(=全エネルギー)
)の理解。
6.4 境界層、6.4.1 主流と境界層、6.4.2 境界層の厚さの定義
23)境界層の理解。24)境界層厚さ の定義式の理解。
26)乱流の速度分布の式(指数・対数法則 )を理解。
6.4.3 境界層内の速度分布、6.4.4 境界層のはく離
6/15(金)
6/22(金)
6/29(金)
7/13(金)
7/20(月)
7/24(火)
27)次元解析で指数法則(カルマン・プラントルの 1/7 乗べきの法則 )を導く。
28)境界層の剥離 と渦の発生の理解。
7/27(金)
範囲: 第1回~第14回までの学習内容。
期末試験の回答、講義全体のまとめ
第 16 回
4/20(金)
8)管の特性を表す摩擦係数λ、圧力損失の式(ダルシー・ワイスバッハ式 )の理解。
期末試験(7/25~8/7)
第 15 回
実施日
4/13(金)
4)せん断応力(ニュートンの粘性の法則 )
、粘性の大きさを表す粘性係数µを理解。
6.2 管摩擦損失
第4回
実施予定日
試験の返却・解答、および第1回から第15回までのまとめを行う。
注意)授業実施予定日は、前年度の予定を記載している。 今年度は、確定後に掲載します。
8/3(金)