プロジェクト名: 超先端材料超高速開発基盤技術プロジェクト

平成28年度新規プロジェクト(案)概要
作成:平成28年2月
プロジェクト名: 超先端材料超高速開発基盤技術プロジェクト
研究開発の目的
・日本の機能性材料は市場規模相対的に小さいながらも高いシェアを
確保しており、まとめると大きな市場を保有。日本の産業競争力の源
泉であり、引き続き世界トップを走っていく必要がある。
・材料開発(特に無機分野)において近年、シミュレーション、AI等を活
用したマテリアルインフォマティクスと呼ばれる研究開発が加速してい
る状況。
・材料開発の現場においては“経験と勘”に基づく仮説を立てて実験に
おいて実証を繰り返えす文化が根付いているところ、新たに計算科学
を持ち込み、材料開発との融合・連携によって革新的な機能性材料の
創成・開発の加速化を実現する。
プロジェクトの規模
・事業費総額
17.8億円(予定)
・NEDO予算総額
17.8億円(予定)
・実施期間
平成28 ~ 33年度(6年間)
成果適用のイメージ
その他関連図表
研究開発の内容
本事業は産学官の叡智を集結するため、研究拠点を構築して推進する。
研究開発項目①計算機支援次世代ナノ構造設計基盤技術
量子力学、粗視化分子動力学、有限要素法などを活用してナノスケールからマク
ロスケールまでの下記材料設計を信頼性高く予測可能なマルチスケールシミュレー
ション手法を開発する。
1)有機系材料の光電変換デバイス等への応用を想定したヘテロ接合構造と電
子・熱・イオン等の挙動の相関をシミュレーションするキャリア輸送設計
2)機能性高分子材料への応用を想定したコンポジット素材の相分離、微粒子分
散、ナノ空孔等を最適に制御し、相反する機能(光学特性/断熱特性や力学特性/
誘電特性等)の両立をシミュレーションする相反機能両立材料設計
3)ハイスループットな有機材料合成への応用を想定した触媒の反応過程の網羅
的な探索技術と反応速度計算、触媒-流体界面設計を一連でシミュレーションする
リアクター反応設計
また、国内の他の研究開発の動き・成果と連携してAI(機械学習やデータマイニン
グ等)を活用した材料探索手法を開発する。
研究開発項目②高速試作・革新プロセス技術開発
研究開発項目①「計算機支援次世代ナノ構造設計基盤技術」のシミュレーション
手法の高精度化とAIを活用した材料開発のために、組成や反応場等の様々なプロ
セス条件パラメータを制御して設計通りのサンプルを自在に試作する高精度なサン
プル作製技術の開発とその高速化技術を開発する。
研究開発項目③先端ナノ計測評価技術開発
研究開発項目①「計算機支援次世代ナノ構造設計基盤技術」のシミュレーション
手法の高精度化とAIを活用した材料開発に必要な評価データを提供するために、
研究開発項目②「高速試作・革新プロセス技術開発」で試作したサンプル等を“非
破壊”又は“In situ”で構造評価・機能評価を可能とする計測装置・手法の開発を行
う。
詳細は「基本計画(案)」をご参照ください