卒業制作 研究成果報告書 2015 年度(平成 27 年度) ペースについての研究 研究成果報告書要旨 本研究では、人の行動がペースを意識することによって、どのように変化するのかを観 察することを目的として、3つの実験を行った。方法として、1つ目の実験では朝の支度 にかかる時間を、ペース意識をした場合とそうでない場合とで比較した。2つ目はランニ ングにペースメーカーがいる場合といない場合とでのゴールタイムの差を比較した。3つ 目は1分間のスピーチを、タイムカウントが見える状態で行う場合とそうでない場合の話 し方の差を比較した。実験1では時間意識を持つことで、無駄な時間を省くことができ、 結果全体として 23 分もの時間を短縮することができた。実験2ではペースメーカーと走っ た時のペースがいないときに比べ安定することが確認でき、その結果1km の距離で 34 秒 もの差が開いた。実験3ではタイムカウントが見えない状態ではスピーチが時間内に収ま らなかったが、タイムカウントが見える状態では、時間が迫るにつれタイマーへ目線を送 る回数が増え、話すスピードが速くなったり、内容が要約されたりという行動が見られ、 その結果1分ちょうどで話し終えることができた。これら3つの実験結果から人の行動は、 ペースに強く影響され、良いペースを提示すると良い結果が得られるということが確認で きた。この“良いペースが良い結果を発生させる”ということは現代社会での作業の効率 化を図る上で重要なファクターであると考えられ、ペースの有効活用によって、今後の社 会をより効率化させることができるということが示唆された。 デジタルハリウッド大学 デジタルコンテンツ学部 デジタルコミュニケーション学科 氏名:久保詩音 指導教員:太場次一
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