ネットカウンセリングの普及と経営戦略について

卒業論文 2016 年度(平成 28 年度)
ネットカウンセリングの普及と経営戦略について
論文要旨
近年の日本では自殺者が後を絶たない。その数は 10 万人に 20 人、即ち 5 人に 1 人の割合
と先進国の中でも上位に値する。これに対し、日本は自殺対策として自殺総合対策大綱を
平成 19 年に策定したり、それに基づいた自殺対策加速化プランを定める等といった対策
を行っている。
近年ではインターネットの普及に伴い、ネットカウンセリングの紹介等も普及させてお
り、企業単位に留まらず、個人のカウンセラーによるカウンセリングサイトも増加傾向に
ある。
本論文の目的は近年の日本にネットカウンセリングが普及されてきているのにも関わら
ず、自殺者が後を絶たない原因は何か、現在のネットカウンセリングが抱えている課題は
何か、そして今後どのような要素があれば発展させることができるかについて明らかにす
るものである。具体的には次の3点を明らかにすることによって普及案を提言する。
・日本が抱える自殺問題の現状
・日本が抱えるネットカウンセリング及び心理カウンセラーの現状
・近年発見されたゲーム等のデバイスによるヒーリング効果
本論文は以上を通して、自殺対策という問題から見て今後どのようにネットカウンセリン
グを普及させ、どのような戦略でこの自殺問題を改善していくのかを考察していく。その
中で自殺に対する予防に的を絞りながら考察していく。
そして具体的なネットカウンセリングの普及案として、近年の新たな事例を鑑みた結果
「Akinator」のシステムを導入したカウンセリングシステム」
という 1 点の提言をするにあたったのである。
そして近年注目されつつあるゲーミフィケーションの原理をネットカウンセリングと組み
合わせることによりどのような相乗効果が生まれるのかも同時に考察していきたいと思
う。
本論文では自殺に対する予防に的を絞りながら考察していくものであり、既に自殺して
しまった遺族へのサポートに関する問題は扱わない。
デジタルコンテンツ学部
デジタルハリウッド大学
デジタルコミュニケーション学科
氏名:畑山 稜
指導教員:匠 英一