ご参考資料 Vol. 122 (対象期間:2016年1月25日~2016年2月5日) インドの代表的な株価指数であるSENSEX指数は、日本銀行が発表したマイナス金利導入を受けて大きく上昇した後、不安定 な原油価格の動きから下落する局面もありましたが、対象期間を通して見ると0.7%の上昇となりました。インド10年国債利回り は小幅に上昇(価格は下落)し、為替市場ではインドルピー安となりました。インド準備銀行(RBI、中央銀行)は、2月2日の金 融政策決定会合で政策金利を据え置きました。RBIのラジャン総裁は、2月末発表予定の来年度予算案で財政規律が維持さ れて構造改革が進めば金融緩和余地が高まるとの認識を示しました。詳しくは、2ページ目の基礎講座をご参照ください。 [株式市場]SENSEX指数の推移 [株式市場] 個別銘柄では、SENSEX指数構成30銘柄中16銘柄が対象期間中 に上昇しました。そのうち、生活用品・食品メーカーのヒンドゥスタ ン・ユニリーバが9.4%高で値上がり率トップとなりました。2月5日 までにSENSEX指数構成銘柄中18社が2015年10-12月期の業績 を発表し そのうち 10社の純利益が市場予想を上回りました を発表し、そのうち、10社の純利益が市場予想を上回りました。 (2002年12月31日~2016年2月5日) 週間騰落率 (前週末比) 1月22日 24,435.66 1月29日 24,870.69 24 870 69 1 8% 1.8% 2月5日 24,616.97 -1.0% 日付 (ポイント) 40,000 30,000 終値 [債券市場] 20,000 10,000 0 2002年12月 2005年12月 2008年12月 2011年12月 2014年12月 10% 日付 利回り 1月22日 1月29日 2月5日 7.78% 7.78% 7.82% [為替市場] 1月29日の日本銀行によるマイナス金利導入を受けて、2月1日に は一時1インドルピー=1.795円まで円安インドルピー高が進みまし た。しかし、その後は米国の経済指標が市場予想よりも弱かった ことなどから、米国の早期追加利上げ観測が後退して円高が進 み、対象期間を通して見ると1.2%の円高インドルピー安となりまし た。また対米ドルでは、対象期間中に0.1%と小幅のインドルピー 安となりました。 [債券市場]インド自国通貨建て10年国債利回りの推移 (2002年12月31日~2016年2月5日) インド10年国債利回りは、RBIが2月2日の金融政策決定会合で追 加金融緩和を見送ると、一時7.87%まで上昇(価格は下落)しまし た。しかし、4日の政府による1,665億ルピーの国債買い戻しやRBI による「8日に最大1,000億ルピーの国債を買い入れる」との発表を 受けて利回りは低下し、7.82%で対象期間の取引を終えました。 変化幅 (前週末比) 0.00% 0.04% 9% [ニュース] 8% 安定 向 インフレは低位安定傾向 7% インドの消費者物価指数(CPI)上昇率は、2013年9月か ら11月にかけての前年同月比10%を超える水準から大 幅に鈍化し、2014年9月以降は2016年1月までの目標で ある6%を下回る水準で推移しています。原油など商品 価格の下落がインフレ抑制の一因となっています。しか しながら、RBIが2月3日に発表した12月の調査では、都 市部の世帯が予想する1年先のインフレ率は10.5%と、 インフレ懸念はいまだに高いという結果が出ました。RBI のラジャン総裁は昨年8月の講演で、「インフレに打ち勝 つためには、商品価格が将来上昇に転じても、低インフ レが続くと人々が信じるようにならなければならない。」 と、インフレ懸念の抑制が重要との認識を示していま す。 6% 5% 4% 2002年12月 2005年12月 2008年12月 2011年12月 2014年12月 [為替市場]インドルピーの対円レートの推移 (2002年12月31日~2016年2月5日) ( 年 月 日 年 月 日) (円) 3.5 円安インドルピー高 3.0 日付 為替レート 1月22日 1月29日 2月5日 1.747 1.779 1.726 経済 週間騰落率 (前週末比) 1.8% -3.0% 2.5 モディ首相の資産総額、約2,500万円 2.0 インドのモディ首相が保有する資産の総額は、昨年3月 31日時点で約1,411万ルピー(約2,500万円)であること が公開されました 資産の大半は 2014年まで首相を が公開されました。資産の大半は、2014年まで首相を 務めたグジャラート州の州都ガンディナガルにある土地 と建物の約1,000万ルピーです。モディ首相の保有資産 は、このほか、現預金の約320万ルピー、債券の約56万 ルピーなどで、自動車などの乗り物や農地などの保有 はありません。 15 1.5 円高インドルピー安 1.0 2002年12月 2005年12月 2008年12月 2011年12月 2014年12月 出所:上記のグラフはいずれもBloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベ ストメンツ作成。 政治 英国プルーデンシャル社はイーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社です。最終親会社およびそのグループ会社は主に米国で事業を展開 しているプルデンシャル・ファイナンシャル社とは関係がありません。 1/2 ご参考資料 Vol.122(対象期間:2016年1月25日~2016年2月5日) [インド基礎講座] 金融政策: 「緩和的な姿勢」を維持、2016年度予算案における財政規律の維持と構造改革を注視 RBIのラジャン総裁は、2月2日の金融政策決定会合後の声明文において、「来年度予算案で歳出を抑制しつつ構造改革が進 めば、金融緩和の余地が高まる」と述べました。RBIは、CPI上昇率が目標に沿って鈍化する中で、2015年は4回にわたり、政策 金利を8.00%から6.75%まで引き下げました(図表1)。また、インドの財政赤字は縮小を続けており、政府は今後も一段の削減 を図る方針です(図表2)。ただし、2015年11月には、政府の諮問会議が国家公務員の給与等を大幅に引き上げる勧告を出し ており、財政赤字削減目標の達成を危ぶむ声も出ています。2月29日に発表予定の来年度(2016年4月~2017年3月)予算案 は、財政赤字削減目標を維持しつつ、成長を促進する分野に予算が配分されるかどうかが焦点となります。 (図表1)政策金利とCPI上昇率*(前年同月比)の推移 (図表2)インド中央政府財政赤字(対GDP比)の推移 (2010年度~2017年度*) (2013年9月~2016年2月、但しCPI上昇率は12月まで) 11% 9% 4.4% 4.8% 15年9月 6.75% 8% 7% 6% 4% 政府目標 4.9% 5% 10% 5% 5 8% 5.8% 6% 政策金利 CPI上昇率 12% 2016年1月までの CPI上昇率目標 (6%以下) 3% 13年9月 4.1% 4% 14年9月 5.63% 3.9% 3.5% 3 0% 3.0% 3% 2% 14年3月 14年9月 15年3月 2010年度 15年9月 *2013年12月までは旧基準(2010年=100)、2014年1月以降は新基準(2012年=100)。 出所:RBIのデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。 2012年度 2014年度 2016年度 * 年度は、4月から3月まで。例えば、2010年度は、2010年4月から2011年3月まで。 出所:世界銀行「インド開発アップデート」(2015年10月)のデータに基づきイースト スプリング・インベストメンツ作成。 イーストスプリング・インベストメンツ株式会社について 165年以上の歴史を有する英国の金融サービスグループの一員です。 ●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社は、1999年の設立以来、日本の投資家のみなさまに資産 運用サービスを提供しています。 ●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社は、英国、米国、アジアをはじめとした世界 各国で業務を展開しています。 ●最終親会社グループはいち早くアジアの成長性に着目し、アジアでは14の国や地域で生命保険および 資産運用を中心に金融サ ビスを提供しています 最終親会社グル プの運用資産総額は 2015年 資産運用を中心に金融サービスを提供しています。最終親会社グループの運用資産総額は、2015年 6月末現在、約5,050億ポンド(約97兆円、1ポンド=192.72円)に上ります。 イーストスプリング・インベストメンツ(シンガポール)リミテッドについて ■アジア地域を幅広くカバーする資産運用会社で、インドを含むアジア株式・債券に関する専門知識と豊富な経験を最大限活用した 運用を行います。 イーストスプリング・インベストメンツの属するグループのインドの運用会社(ICICIAM)について ■1993年にインド大手の民間銀行ICICI銀行の資産運用会社として設立され、1998年からはイーストスプリング・インベストメンツの属 するグループとの合弁で事業を展開しています。ICICI銀行は、1955年に設立され、2015年3月末現在、総資産は約6兆4,612億ル す 弁 展 す 銀 、 設 、 月 、 資産 約 , ピー(約12兆3,798億円、1ルピー=1.916円で換算)となっています。 ■設立以来、インドで資産運用事業に注力している、インド大手の運用会社です。2015年6月末現在、運用資産総額は約1兆5,552億 ルピー(インドにおけるシェア約12.7%)となっています(出所:Association of Mutual Funds in India)。 [当資料に関しご留意いただきたい事項] 当資料は、インドの証券市場と政治、経済、文化等にかかる情報提供のみを目的として、イーストスプリング・インベストメンツ株式会社(「当社」)が株式 会社DZHフィナンシャルリサーチに情報提供を依頼し作成したもので、特定の金融商品等の勧誘・販売を目的とするものではありません。また、金融商品 取引法に基づく開示資料でもありません。当資料には、現在の見解および予想に基づく将来の見通しが含まれることがありますが、事前の通知なくこれら を変更したり修正したりすることがあります。また、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。当資料で使用しているグラフ、パフォーマン を変更 り修 りする あります。ま 、将来 市場環境 変動等を保証するも ありま 。当資料 使用 るグラ 、 ォ ン ス等は参考データをご提供する目的で作成したものです。数値等の内容は過去の実績や将来の予測を示したものであり、将来を保証するものではありま せん。当資料は信頼できると判断された材料を使い、十分な注意を払って作成していますが、当社および株式会社DZHフィナンシャルリサーチは、必ずし もその正確性、完全性をお約束するものではありません。また、掲載された企業につきましては、あくまで直近のトピックとしてご紹介させていただいたも のであり、個別銘柄の売買の推奨を意図したものではなく、当社が運用を行う投資信託への組入れを示唆するものでもありません。 イーストスプリング・インベストメンツ株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第379号 加入協会 一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会 2/2 160210(01)
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