ご参考資料 Vol. 128 (対象期間:2016年4月25日~2016年5月6日) インドの代表的株価指数であるSENSEX指数は、自動車メーカーのマルチ・スズキ・インディアの好決算などを受けて上昇し、 一時1月4日以来となる26,100ポイントを回復しました。しかし、4月28日に日本銀行が予想に反して追加金融緩和を見送ったこ となどから世界的に株式市場が軟調となる中で下落に転じ、一部企業の決算での悪材料も重石となって対象期間中に2.4%安 となりました。インド10年国債利回りは小幅に低下(価格は上昇)し、為替市場ではインドルピー安となりました。企業業績につ いては、ニュース欄をご参照ください。 [株式市場]SENSEX指数の推移 [株式市場] (2002年12月31日~2016年5月6日) (ポイント) 40,000 30,000 個別銘柄では、SENSEX指数を構成する30銘柄中20銘柄が対象 期間中に下落しました。特に、港湾運営会社のアダニ・ポート&ス ペシャル・エコノミック・ゾーンが-15.4%と値下がり率トップになりま した。中型株はSENSEX指数と比べて底堅く、ボンベイ中型株指数 は対象期間中に0 5%の下落に留まりました は対象期間中に0.5%の下落に留まりました。 週間騰落率 (前週末比) 4月22日 25,838.14 4月29日 25,606.62 -0.9% 0.9% 5月6日 25,228.50 -1.5% 日付 終値 [債券市場] インド10年国債利回りは3月後半以降、2013年7月以来の低水準 圏で推移しています。対象期間中は7.4%台で推移し、インド準備 銀行(RBI、中央銀行)が4月28日に1,500億ルピーの国債を買い入 れたことを受けて小幅に低下(価格は上昇)しました。 20,000 10,000 0 2002年12月 2005年12月 2008年12月 2011年12月 2014年12月 [債券市場]インド自国通貨建て10年国債利回りの推移 (2002年12月31日~2016年5月6日) 日付 利回り 4月22日 4月29日 5月6日 7.46% 7.44% 7.43% 変化幅 (前週末比) -0.02% -0.01% [為替市場] 1米ドル=111円台後半から105円台半ばまで円高が急速に進む 中、インドルピーは対円で一時2013年11月以来の1ルピー=1.6円 中 イ ド ピ は対円 時 年 月以来 ピ 円 割れとなりました。その後、ルピー高に振れたものの、対象期間を 通して見ると3.4%の円高インドルピー安でした。対米ドルでは、 0.1%のインドルピー安となりました。 [ニュース] 全般的に業績良好 一部の悪材料は重石 10% 9% 8% 7% 6% 5% 4% 2002年12月 2005年12月 2008年12月 2011年12月 2014年12月 企業 業績 [為替市場]インドルピーの対円レートの推移 (2002年12月31日 2016年5月6日) (2002年12月31日~2016年5月6日) (円) 3.5 円安インドルピー高 3.0 日付 為替レート 4月22日 4月29日 5月6日 1.663 1.613 1.607 週間騰落率 (前週末比) -3.0% -0.4% 米議会、モディ首相に両院合同会議で演説を要請 2.5 2.0 15 1.5 SENSEX指数を構成する30銘柄のうち、5月6日までに12 社が1-3月期の業績を発表しました。そのうち、7社が増 収増益で、ブルームバーグによれば8社の純利益が予 収増益で、ブル ムバ グによれば8社の純利益が予 想を上回るか一致しました。自動車メーカーのマルチ・ スズキ・インディアは減益でしたが、売上高が予想を上 回る前年同期比12.3%増となったことが好感されて、株 価は業績を発表した4月26日に前日比+3.6%となり、 SENSEX指数を押し上げました。一方、ICICI銀行は、貸 倒引当金の積み増しなどで前年同期比76.0%の大幅減 益となり、株価は業績を発表した翌営業日の5月2日に は4.1%下落しました。また、港湾運営会社のアダニ・ ポート&スペシャル・エコノミック・ゾーンは、前年同期比 ポ ト&ス シャル コノミック ゾ ンは、前年同期比 15.8%の増収、同38.3%の増益という好決算でしたが、 アナリストが債務急増を懸念して同社の評価を「買い」 から「中立」に引き下げたことを受けて、業績発表翌日 の5月4日に株価は前日比12.0%の急落となりました。 政治 円高インドルピー安 1.0 2002年12月 2005年12月 2008年12月 2011年12月 2014年12月 出所:上記のグラフはいずれもBloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベ ストメンツ作成。 米国のライアン下院議長は4月28日、6月に訪米を予定 しているインドのモディ首相に、上下両院合同会議での 演説を要請したと発表しました。議長は「米国とインドの 友好は 世界の重要な地域における安定の柱」と述べ 友好は、世界の重要な地域における安定の柱」と述べ て両国関係の重要性を強調するとともに、「世界最大の 民主国家で選ばれた指導者から、両国がどのように協 働できるかを話し合う特別な機会」と期待を示しました。 米議会の同会議での演説は、インドの首相としては5人 目で2005年以来のことになります。 英国プルーデンシャル社はイーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社です。最終親会社およびそのグループ会社は主に米国で事業を展開 しているプルデンシャル・ファイナンシャル社とは関係がありません。 1/2 ご参考資料 Vol.128(対象期間:2016年4月25日~2016年5月6日) [インド基礎講座] 海外からの直接投資(FDI): 主要新興国で減少する中、インドは大幅増、構造改革で一段の増加へ インドのシタラマン商工相は5月2日の国会答弁書の中で、2015年度の2月まで(2015年4月~2016年2月)の海外からの直接投資(FDI)額 が前年度同期の288.1億米ドルからおよそ30%増加し、375.3億米ドル(約4兆円)になったと明らかにしました(図表1)。経済協力開発機構 (OECD)が発表した統計でも、2015年に多くの新興国においてFDIが前年比で減少する中で、インドでは前年比30%近く増加したことが確認 できます(図表2) インドでFDIが増加していることについて 国際通貨基金(IMF)では 政府が多くのセクタ で行った外資上限の引上げな できます(図表2)。インドでFDIが増加していることについて、国際通貨基金(IMF)では、政府が多くのセクターで行った外資上限の引上げな どの規制緩和の成果と指摘するとともに、さらにビジネス環境を整備すれば一段のFDI増加につながり、政府が進める「メイク・イン・インディ ア」(インドでものづくりを)を成功させる足がかりになるとして、中央と各州で異なる間接税を一本化する物品・サービス税(GST)の導入や 土地収用、労働市場などの分野でさらに構造改革を進めることを提唱しています。 (図表1)海外からインドへのFDI*の推移 (2012年度~2015年度、但し2015年度は2016年2月まで) (図表2)海外から主要新興国へのFDIの推移 (2014年~2015年) (億米ドル) (億米ドル) 400 3,000 年度計: 309 300 年度計: 224 年度計: 243 200 2,499 2,000 2014/42015/2: 2015/42016/2: 375.3 1,000 288 1 288.1 100 2,681 969 751 年 14年 15年 440 339 292 108 0 0 2012年度 2013年度 2014年度 インド 2015年度 中国 ブラジル ロシア * 株式取得による投資額のみ、速報値。 年度は、4月から翌年3月まで。例えば、2012年度は、2012年4月から2013年3月まで。 出所:経済協力開発機構(OECD)のデータに基づきイーストスプリング・インベストメン ツ作成。 出所:インド商工省のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。 イーストスプリング・インベストメンツ株式会社について 165年以上の歴史を有する英国の金融サービスグループの一員です。 ●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社は、1999年の設立以来、日本の投資家のみなさまに資産 運用サービスを提供しています。 ●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社は、英国、米国、アジアをはじめとした世界 各国で業務を展開しています。 ●最終親会社グループはいち早くアジアの成長性に着目し、アジアでは14の国や地域で生命保険および 資産運用を中心に金融サ ビスを提供しています 最終親会社グル プの運用資産総額は 2015年 資産運用を中心に金融サービスを提供しています。最終親会社グループの運用資産総額は、2015年 6月末現在、約5,050億ポンド(約97兆円、1ポンド=192.72円)に上ります。 イーストスプリング・インベストメンツ(シンガポール)リミテッドについて ■アジア地域を幅広くカバーする資産運用会社で、インドを含むアジア株式・債券に関する専門知識と豊富な経験を最大限活用した 運用を行います。 イーストスプリング・インベストメンツの属するグループのインドの運用会社(ICICIAM)について ■1993年にインド大手の民間銀行ICICI銀行の資産運用会社として設立され、1998年からはイーストスプリング・インベストメンツの属 するグループとの合弁で事業を展開しています。ICICI銀行は、1955年に設立され、2015年3月末現在、総資産は約6兆4,612億ル す 弁 展 す 銀 、 設 、 月 、 資産 約 , ピー(約12兆3,798億円、1ルピー=1.916円で換算)となっています。 ■設立以来、インドで資産運用事業に注力している、インド大手の運用会社です。運用資産総額は約1兆7,215億ルピー(インドにおけ るシェア約12.8%、2015年10-12月平均)となっています(出所:Association of Mutual Funds in India)。 [当資料に関しご留意いただきたい事項] 当資料は、インドの証券市場と政治、経済、文化等にかかる情報提供のみを目的として、イーストスプリング・インベストメンツ株式会社(「当社」)が株式 会社DZHフィナンシャルリサーチに情報提供を依頼し作成したもので、特定の金融商品等の勧誘・販売を目的とするものではありません。また、金融商品 取引法に基づく開示資料でもありません。当資料には、現在の見解および予想に基づく将来の見通しが含まれることがありますが、事前の通知なくこれら を変更したり修正したりすることがあります。また、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。当資料で使用しているグラフ、パフォーマン を変更 り修 りする あります。ま 、将来 市場環境 変動等を保証するも ありま 。当資料 使用 るグラ 、 ォ ン ス等は参考データをご提供する目的で作成したものです。数値等の内容は過去の実績や将来の予測を示したものであり、将来を保証するものではありま せん。当資料は信頼できると判断された材料を使い、十分な注意を払って作成していますが、当社および株式会社DZHフィナンシャルリサーチは、必ずし もその正確性、完全性をお約束するものではありません。また、掲載された企業につきましては、あくまで直近のトピックとしてご紹介させていただいたも のであり、個別銘柄の売買の推奨を意図したものではなく、当社が運用を行う投資信託への組入れを示唆するものでもありません。 イーストスプリング・インベストメンツ株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第379号 加入協会 一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会 2/2 160510(04)
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