PowerPoint プレゼンテーション

*グローバル投資環境
No.1252 *
ご参考資料
髙木証券投資情報部
ニュージーランド準銀理事会
~政策金利は据え置きも、追加利下げの可能性を示唆
2016年1月28日作成
*ニュージーランド準備銀行は28日に理事会を開催、政 【図1】政策金利(%)及びCPI(前年同期比,%)
策金利を2.50%で据え置いた。同準銀は昨年6月以降3
会合続けて25ベーシスの利下げを実施した後、10月の理
事会では利下げを見送ったが、12月10日に開かれた前
回の理事会では25ベーシスの追加利下げを行っていた。
政策金利 2.50%
*景気の現状に関して声明文は、「通商条件の悪化に主
導されて2015年上期の国内経済は軟化したが、純移住
10-12月
者や観光客の継続的な増勢や、建設活動の充実したパ
CPI+0.1%
イプラインと企業及び消費者の信頼感の上昇によって、
2016年には成長の拡大が見込まれる」と述べている。 【図2】GDP成長率(%)
7-9月
前期比
また、「ニュージーランドドルの為替レートと市場金利の低
*
+0.9%
下により、最近の週の金融情勢はいくぶん緩和した」との
見方を示す一方、「現在進行中の輸出物価の下落に鑑
みれば、為替レートのさらなる下落が適切だ」と述べて、通
前年同期比
貨ニュージーランドドル安を歓迎する姿勢を引き続き示し
+2.4%
ている。
*住宅市場については、「オークランドの住宅価格インフレ
は引き続き金融上のリスクである。上昇率が緩やかになる
早期の兆しがみられているが、それを語るの時期尚早だ。
他のいくつかの地域では、住宅市場に対する価格プレッ
シャーが高まりつつある」として、警戒感を解いていない。 【図3】乳製品国際電子入札価格
(米ドル/メタリックトン)
*声明文は、上記の見通しには多くのリスクが存在すると
述べており、具体的には、中国周辺を中心とするグローバ
ル成長見通しと世界の金融情勢、乳製品価格、純移住
者数、住宅市場に対する圧力などを列挙している。
*インフレについては、 「主に燃料価格の下落を背景に
ヘッドラインインフレはなお低位にあるが、コアインフレは
1.6%であり、ターゲットレンジに一致しており、インフレ期待
も安定している」と述べている。
*金融政策の先行きについて前回理事会の声明文は、 【図4】為替(ニュージーランドドル)
「環境によってはさらなる利下げを行うだろう」との但し書き
付きながら「将来のインフレを目標の中心に近づけることは、
現在の金利において達成できるだろう」と述べて、金利を
当面据え置く可能性を示唆していた。今回は「ヘッドライン
インフレは2016年を通じての上昇が見込まれるが、ター
ゲットレンジに達するのは、以前の予想よりも遅れよう」との
↑対円(左軸)
見方を示した上で、「将来のインフレの平均をターゲットレ
ンジの中心に近づけるためには、向こう1年の間に若干の
↓対米ドル(右軸)
さらなる政策の緩和が必要になるかも知れない」と述べて
いるが、追加利下げに対する思惑は去る20日に昨年10
~12月のCPIが発表された時点で為替市場に相当程度
織り込まれているとみられ、ニュージーランドドルの一段の
下落余地は限定的だと思われる。(文責:勇崎 聡)
(ニュージーランド準備銀行、同統計局及びBloombergより髙木証券作成)
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