Basic Mindset

Basic Mindset
佐藤想一郎
このレポートでは私が起業したころ、メンターから一番最初に教わった最も基本でありな
がら、最も重要となるマインドセットをお伝えしていきます。
マインドセットとは一言で表すとしたら「心構え」です。もう少し具体的に言うと「行動
の選択基準」です。何か起きた時にAという選択をするかBという選択をするか、その選
択の基準になるものがマインドセットなのです。
しかし、このテーマは好き嫌いの分かれるテーマでもあります。好き嫌いは関係なく、と
ても重要なテーマなのですが「早く稼ぐテクニックを教えてください!」という人も少な
くありません。
私も過去、そういう「テクニックを追う気持ち」でビジネスを始めたので共感はします。
テクニックさえあれば成功すると思っていました。ですが、もし本当に良い結果を長期的
に出したいのであれば、マインドセットは無視することはできません。
むしろテクニックは不要になっていきます。テクニックに頼っていたら、時代が変わった
ときに対応できなくなってしまうからです。多くの人は成功している人の行動(テクニッ
ク)を真似ますが、それはあまり意味がありません。深い部分で、上手くいっている人の
「マインドセット」を真似する必要があるのです。
マインドセットが体に染み込んでいるかどうかで、大きな差が出てきます。1つの知識を
聞いたときに入ってくる情報量やアイデア力が大幅に違うのです。あなたがどれくらいテ
クニックに関する知識があるか分かりませんが、マインドセットを体に溶け込む状態にす
れば、少ない知識量で上手くいきやすくなります。
「体に溶け込む」という表現をしたのには理由があります。マインドセットは頭に入れて
「知る」だけでは使うことが出来ません。実際に自分なりにいろいろやってみて初めてマ
インドセットが体に溶け込み、実際に使うことが出来るようになります。
マインドセットとは精神論ではなく、極めて実用的な物です。頭でグルグルと考えている
だけでは使いこなせませんので、このレポートを読み終わったら自分なりに行動してみて
ください。それでは、本題に入りましょう。
一番最初にお伝えするものは「結果主義になる」というマインドセットです。
多くの人はビジネスを進めていくうちに手段やプロセスに執着してしまいます。たとえば、
はじめは集客するためにブログを書き始めたのにブログを書くことが目的になってしまっ
ている人がいます。しかし、それで集客出来ないのであれば、別の方法でも良いのです。
ただ「やる」レベルでは結果を出すことが出来ません。「結果を出す」レベルで全てのこ
とをしていく必要があるのです。たまに「こんなにやったのに結果が出ません!」という
人がいますが、これは時間に執着してしまっているパターンです。少し厳しいと感じるか
もしれませんが、結果が出ないのであれば何時間でもやり続ける必要があります。
逆に、結果が出るのであれば1日5分の作業時間でも大丈夫ということです。
作業している時間と収入に完全な相関関係はありません。時給や固定給という概念のせい
で、従業員の期間が長い人ほど「働けば働くほどお金が入ってくる」と思ってしまいがち
なので注意が必要です。従業員は働いている時間でお金をもらいますが、私たちは世界に
与えた価値の分、お金をもらうことが出来ます。なので「汗水垂らして何時間働いたか」
ではなく「やるべきことを結果を出すレベルで終わらせたか」が重要ということです。
次にお伝えするマインドセットは「成功確率は低い」というマインドセットです。
ビジネスに慣れている人でもビジネスで成功する確率は低いです。その確率は、その人そ
れぞれの感覚ですが、10%や20%と言われています。
しかし、ビジネスに慣れていない人ほど、成功確率を高く見積もる傾向にあります。たと
えば、ネットビジネスの話でいうと「教材を買ったから成功する」「○○さんに教わった
通りにやれば成功する」などの「100%成功マインドセット」を持っている人は多いで
す。こうなると、失敗したときの精神的なダメージが大きいので、一回くらいの失敗で挫
折してしまいます。
注意点は「ビジネスの成功確率は低いのでネガティブになってください」という話ではな
いということです。最初から「成功確率は低い」というマインドセットを持っていると、
ビジネスを冷静に見れますし、数回の失敗では挫折しにくくなりますよ、という話です。
「失敗したらどうしよう」と不安になっていると行動力が落ちるので、「失敗は普通にあ
ること」くらいのマインドセットでどんどん行動した人が勝ちます。少し雑な表現だと思
うかもしれませんが「数打てば当たるマインド」です。
なので、もし私が「失敗する不安で行動出来ません」という相談をもらったら、「90%失
敗しますけど、行動してください」と答えると思います。それが普通だからです。
しかし、これではいつまでたっても成功できませんし、大金をビジネスに投資して失敗し
たら取り返しがつかないので、これからお伝えする「テストする」というマインドセット
との組み合わせが重要になってきます。
ビジネスの成功確率を高く見積もっている人は、失敗すると思っていないので、数百万
円∼数千万円という大金を急にビジネスに使ってしまい、失敗します。運良くうまくいっ
た人はある意味不幸で、そのあとに同じ方法を繰り返すため、いずれ大きな失敗をしてし
まいます。
こういう大きい失敗を回避するために「テストする」というマインドセットが重要になっ
てきます。たとえば広告をうつときに急に大金をつぎ込んで失敗する人がいます。しかし、
うまくいく人は、1万円くらいで小さく広告を打って、うまくいくとわかったら大金を注
ぎ込みます。ちゃんと1万円以上がかえってくるとわかってから大金をつぎこむのです。
もちろん広告を打つときだけでなく、常に小さくテストする癖をつけておく必要がありま
す。言い換えれば、最初の方にお伝えしたとおりに、テストするというマインドセットを
体に溶け込ませておく必要があります。だから私は「これでうまくいきますかね?」とい
う相談をもらっても「テストしてみましょう」としか返せません。もちろん、成功確率を
上げるアドバイスはそえますが、100%うまくいくというのはあり得ないからです。
しかし、小さく小さくテストして「小さな失敗」を繰り返すことで、どうすれば成功する
かがわかってくるので、結果的に大きな黒字を残すことが出来ます。なので、はじめから
「絶対に成功する」とは思わずに、「成功するかどうか確かめよう」というテストマイン
ドを持ってください。そうすれば、お金や時間の無駄を最小限に抑えられます。
もう1つ無駄を抑えるマインドセットがあります。それは「逆算」です。
場当たり的にビジネスを始めると失敗する確率が高くなります。計画を「今」の視点で組
み立ててしまうパターンです。「自分は今、これができるから、あれを商品にして、価格
はいくらにしよう」という思考の状態です。これでは、だいたいうまくいきませんし、価
格設定や企画のやり方なども間違います。
なので、もっと視点を上げてゴールから逆算するのです。これはいろんな方法があるので
すが、その1つは目標収入から逆算するパターンです。たとえば「半年で年収1000万円
になる」という目標から逆算するとしたら、
「3ヶ月後には年収600万円になりたい」→「年収600万円なら月50万円の利益出せばい
い」→「一月で10万円の商品を月に5個売ればいい」→「10万円の商品を5個売るにはこ
ういう企画をすればいい」→…
という感じで逆算するのです。
もちろん収入以外にも戦略やライフスタイルから逆算することが出来ます。これを突き詰
めていくと「今日何をすればいいか」が自動的にでてきますので、あとはそれを前述した
通り、「終わらせるレベルでやる」だけです。
一つ注意があるとしたら、柔軟性も大切ということです。最初に決めた計画を途中で変え
るのは問題ありません。むしろ、計画通りにやろうとすると失敗することが多いので、行
動しながら新しい発見を取り入れていく柔軟なマインドセットも必要です。もちろん柔軟
性だけで乗り越えられるのは難しいので、逆算による計画とのバランスが大切です。
それでは、最後のマインドセットは「とにかく行動する」というものです。
多くの人にビジネスを教えてきて思うのは、上手くいっていないと思っている人は「単純
に行動していないだけ」という原因が9割です。不安や恐怖が先行して行動出来ないので
す。しかし、ビジネスは成功するかは分かりませんし、失敗することのほうが多いです。
失敗の恐怖や不安は、実際に行動してしまえば消えます。というより、想像していること
の9割は実際には起こりません。当たり前ですが想像と現実はずれているので、「ああい
う失敗をしたらどうしよう」という妄想は現実にはなりません。
また「とにかく行動して忙しくすることで失敗や不安を考えている余裕をなくす」という、
ちょっと無理やりな方法もありますが、これは意外にも効果有りです。不安を感じている
人ほど、まずは行動してみてください。
私の師匠の師匠(大師匠)は「ダイナミックに生きろ」という言葉を残しています。この
マインドセットは今でも私の心の深い部分にあって、今の私の行動の選択基準になってい
ます。
人は最後には死にます。死を恐れすぎるのは危険ですが、そこから目を背けすぎて、今を
惰性で生きてしまうのはもったいないと思います。色々とお伝えしましたが、最後は「行
動」で全てが決まります。
このレポートを読んで、少しでも行動する勇気が出たら私も嬉しいです。
佐藤想一郎