MYA-176922 ミャンマー 正式名称は「ミャンマー連邦共和国」。 東南アジアに位置し、北から東へ中国、ラオス、タイ、 北西にインド、西にバングラデシュと接し、南西部は インド洋に面しています。1989 年、軍事政権により 「ビルマ連邦社会主義共和国」から 「ミャンマー連邦」へ、さらに 2011 年、新政府の発足により「ミャンマ ー連邦共和国」と改名されましたが、 一部の有力英語メディアや人権団 体は旧名称や、新旧名称を併記し て使用しています。 出典:外務省 ss <日本からは…>** 現地へのアクセス方法の一例です。詳しくは、旅行会社などにお問い合わせください ① バンコク経由で約 8 時間 ② シンガポール経由で約 10 時間 経由地乗り継ぎ時間を加えると、移動に丸半日かかります。 一口メモ ・2009 年、首都がヤンゴンから中央部 のネーピードーへ遷都 ・5 月~9 月は雨期 ・タバウン郡区へは、政府の特別許可 がないと訪問できない <民 族 など> ミャンマー全土では、ビルマ族が約 70%を占め、そのほか多くの尐数民族が暮らしていま すが、プログラム地域はビルマ族とカレン族が主流です。仏教が主流ですが、キリスト教 徒、イスラム教徒もおり、公用語はミャンマー語を使用しています。 4 MYA-176922 タバウン地域開発プログラム 旧首都のヤンゴンから西に約 180 キロ、車で約 6 時間に位置するエーヤワディー管区タ バウン郡区にて、タバウン地域開発プログラムを実施しています。 ミャンマー連邦共和国 ● ヤンゴン 支援期間:2003 年~2022 年 ** 支援地域:エーヤワディー管区 タバウン郡区 タバウン 地域開発プログラム **支援期間はプログラム準備期間を含みま す。支援終了予定日や活動の目標は、予期し ていない突発事項やプログラムの進捗状況に より、変更される場合があります。 <地域の課題> タバウン地区はミャンマーの南西部、イラワジ川のデルタ地帯にあります。州都のパテ インからそれほど遠くないにもかかわらず、陸路の交通手段が未発達な上、雨期には地 域の半分以上が洪水のため冠水し、住民はボートによる移動を余儀なくされます。主な 課題としては以下が挙げられます。 ① 保健衛生 トイレの普及率が低く、安全な水源から水を得ることが課題です。 加えて基本的な保健衛生の知識が住民の間で不足しており、子どもの健全な成長を阻 んでいます。 ②教 育 プログラム地域にある学校の校舎の多くが整備が不十分です。多くの地域が冠水する 雨期には、子どもたちだけで通学することが難しくなり、学校自体が閉鎖されることも 多々あります。 ③ 経済開発 頻発する洪水のために農産物の収穫量が尐なく、収入に結びつかないことが課題です。 農繁期には子どもも収穫を手伝う必要があるため、学校を休まざるを得ず、就学率を下 げる大きな要因となっています。 地域には、このほかさまざまな課題が山積しています。地域開発プログラムを通し、こう した課題を尐しずつ改善し、子どもたちが心身ともに健やかに成長できる環境づくりを目 指していきます。 1 MYA-176922 <データでみるミャンマー> 比べてみると… 新生児死亡率 ※① 5 歳未満児死亡率 ※② 安全な水へのアクセス率 衛生施設利用率 ※③ 成人の総識字率 出生時の平均余命 ミャンマー 日本 26 52 84% 77% 93% 65 歳 1 3 100% 100% 83 歳 ※① 出生時から生後 28 日以内に死亡する確率。出生 1,000 人あたりの死亡数で表す ※② 出生時から満 5 歳に達する日までに死亡する確率。出生 1,000 人あたりの死亡数で表す ※③ 他世帯と共有せず、トイレを利用する人の割合 出典:ユニセフ世界子供白書 2014 より ・新生児死亡率は日本の 26 倍 ・5 歳未満死亡率は日本の 約 17 倍であること ・安全な水の入手が難しいこと ・トイレの利用率が低いこと データから読み取れるだけでも、 多くの課題が見えてきます。 ワールド・ビジョンでは、子どもた ちを取り巻くこうした課題に、“地 域開発”という観点から取り組ん でいます 雨期には、バケツをひっくり返したような激しい雨が降りま す。土の道は雨水でぐちゃぐちゃになり、雨風も吹き付ける ため、危険と隣り合わせです 2 MYA-176922 学校に通えない理由 初等教育(5 年間…幼児教育 1 年間を含 む)は無料となっていますが、教科書や制 服、文房具などは購入する必要がありま す。このような学習用具などを購入できない ため、学校に行くことができない子どもたち も多くいます。ミャンマーに義務教育制度は ありませんが、近年、小・中学校の義務教育 化に向けた取り組みが始められています。 尐しでも多くの子どもたちが学校に継続的に 通い勉強に勤しむことができるよう、プログ ラムを通して活動していきます。 地域で一般的な高床式民家。雨期には、 この高床下まで増水します 住民自らが学んでいく姿勢が、 子どもたちに望ましい環境を作ります 小学校へ通う子どもたち。卒業まで、継続的に学校 に通える子どもが尐ないことは、地域が抱える大き な課題の1つです。活動を通して、人々に教育の重 要性について伝えつつ、教育環境の整備にも努めて います ワールド・ビジョンはプログラム地域におい て、トイレや井戸、学校校舎といったインフラ の整備、学校や地域での保健衛生の重要性 を伝える教育、生産性を高めるための技術指 導などを行っています。 住民が学んだ知識や技術を広める上で、 人々の識字率が高いことは大きな利点です。 また、地域住民による地域に根ざしたグルー プ形成を支援することで、新しい知識や技術 を口頭でより多くの人々に伝えることができま す。活動に多くの住民が参加することで、住 民自身が地域の問題・課題への関心を深め、 その解決方法について学んでいく機会が増え ます。その積み重ねが、子どもたちが安心し て学び成長できる環境作りにつながっていく のです。 3
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