TZA-192736 タンザニア 正式名称は「タンザニア連合共和国」です。 アフリカ大陸の東部に位置し、北から西へケニア、 ウガンダ、ルワンダ、ブルンジ、コンゴ民主共和国、 ザンビア、マラウイ、モザンビークと国境を接して います。西部はタンガニーカ湖、東部はインド洋 に面しており、インド洋上にはザンジバル島があ ります。 首都のドドマは法律上の首都で、 実際の首都機能をもち、経済的にも中心となっているのはダルエスサラームです。 <日本からは…>** 現地へのアクセス方法の一例です。詳しくは、旅行会社などにお問い合わせください エミレーツ航空によるドバイ経由で約 30 時間 経由地乗り継ぎ 5~6 時間を加えて、移動には丸 1 日以上かかります。 一口メモ ・国土は日本の約 2.5 倍 ・1996 年に首都はドドマに移転した ・キリマンジャロ・コーヒーの産地 ・宝石のタンザナイトが有名 ・2 月~5 月は雨期 <民 族 など> タンザニア全土では、スクマ族、マコンデ族、チャガ族、ハヤ族など約 130 部族がおり、 イスラム教、キリスト教が 40%ずつの構成で、公用語はスワヒリ語、英語となっています。 プログラム地域の民族はングウ族、ジグア族、マサイ族などです。 4 TZA-192736 ムキンガ地域開発プログラム 商業都市ダルエスサラームから 400Km、車で約 8 時間の タンガ州ムキンガ県で、ムキンガ地域開発プログラムを実施しています。 タンザニア連合共和国 ムキンガ 地域開発プログラム 支援期間:2009 年~2025 年 ** ● 支援地域:タンガ州 ムキンガ県 ムキンガ郡 ダルエスサラーム **支援期間はプログラム準備期間を含みま す。支援終了予定日や活動の目標は、予期し ていない突発事項やプログラムの進捗状況に より、変更される場合があります。 <地域の課題> ① 教育 生徒数に見合う十分な数の教室がないため、集中して勉強することが難しい状況で す。 大人の教育への理解が低いため、学校に継続的に通い卒業できる子どもは少ない です。 子どもたちは十分な食事を取れないため、学校に継続して通う体力がなく、途中で辞 めてしまう子どもが多くいます。 青少年が職業訓練を受ける機会がなく、教育を受けられても安定した職に就けない ことが、教育への関心の低下を招いています。 ② 農業 82%の人々が農業を営んでいますが、生産性が低いため、地域の 70%の世帯が十分 な食糧を得ることが難しい状況です。 森林伐採による土壌浸食、干ばつ、洪水などの自然災害に見舞われることも多く、深 刻な食糧不足が頻繁に発生しています。 ③ 水・衛生・保健 安全な水源が不足しており、水を原因とする感染症が流行しています 医療施設・機材および医療スタッフが不足しているため、必要な医療サービスが受け られない状況です 地域開発プログラムを通し、こうした課題を少しずつ改善し、子どもたちが心身ともに健 やかに成長できる環境づくりを目指していきます。 1 TZA-192736 <データでみるタンザニア> 比べてみると… 新生児死亡率 ※① 5 歳未満児死亡率 ※② 安全な水へのアクセス率 衛生施設利用率 ※③ 成人の総識字率 出生時の平均余命 GNI(1 人当たりの国民総所得):米ドル タンザニア 21 54 53% 12% 68% 61 歳 570 日本 1 3 100% 100% 83 歳 47,870 ※① 出生時から生後 28 日以内に死亡する確率。出生 1,000 人あたりの死亡数で表す ※② 出生時から満 5 歳に達する日までに死亡する確率。出生 1,000 人あたりの死亡数で表す ※③ 他世帯と共有せず、トイレを利用する人の割合 出典:ユニセフ世界子供白書 2014 より ・新生児死亡率は日本の 21 倍 ・5 歳未満死亡率が 日本の 18 倍 ・安全な水の入手が難しいこと ・トイレの利用率が低いこと ・成人の識字率が低いこと データから読み取れるだけでも、 多くの課題が見えてきます。 ワールド・ビジョンでは、子どもた ちを取り巻くこうした課題に、“地 域開発”という観点から取り組ん でいます 子どもたちが狭い教室にすし詰め状態で勉強してい ます。生徒に対し教室の数が足りません 2 TZA-192736 生活水準向上に向けて、住民と行政が 一体となって取り組んでいます ムキンガ郡は、数年前にほかの郡から独 立した新しい郡で、行政機関および関連 施設も新しく、郡政府は住民の生活をよ りよくしたいと意欲的です。しかし、財政 面では、収入が伴わず、適切な行政サー ビスを提供できない状況です。郡政府と 協力し、住民の生活水準の向上のため に、取り組んでいきます。 地域に唯一ある診療所には診察室は一つしかあり ません。怪我などの処置を行う場所もなく、診療所 の外で処置を行わなければなりません 子どもたちに望ましい学習環境を 笑顔の子どもたち。数 10 キロの道のりを 歩いて学校に通わなければならない子ど ももいます。食糧不足が原因で体力がな い子どもは学校に通えないことも多いで す タンザニアでは、政府に十分な予算がないた め、保護者で組織している学校委員会が校舎 の修繕・改築などの費用を工面しています。 しかしムキンガ地域では、地域の貧しさに加え 子どもたちの教育に理解が乏しい保護者が多 いため、学習環境の改善に向けた取り組みが 難しい状況です。 地域の学校では教室・教材が不足しており、 教科書は15人に対して1冊、教室数の不足か ら青空教室で授業を受けている子どもたちも います。教師は生徒60人に対して1人しかいま せん。地域には学校の数も十分でなく、多くの 子どもたちは学校に通うために数時間の道の りを歩かなければなりません。 十分な食糧を確保できない時期(作物の収穫 前)には、通うための体力がないために、さら に困難になります。体力が十分にない児童 は、学校への入学自体が遅れてしまうので す。 プログラムでは、学習環境の改善に取り組ん でいきます。 3
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