IDN-197362 インドネシア 東南アジア南部に位置する共和国制国家。東西 に長く広がり、約 18,000 の島々からなる世界最 大の島嶼(とうしょ)国家です。海を挟んで北から 東へフィリピン、パラオ、オーストラリア、シンガポ ール、マレーシア、インドと近接するほか、ティモ ール島で東ティモール、カリマンタン島でマレー シア、ニューギニア島でパプアニューギニアと、 陸上で国境を接しています。 <日本からは…>** 現地へのアクセス方法の一例です。 パル 詳しくは、旅行会社などにお問い合わせください 首都ジャカルタまでは直行便にて約8時間かかります。 首都ジャカルタから中部スラウェシ州の州都である パルまで定期航空便が運航しています。 出典:外務省 一口メモ ・国土は日本の約 5 倍 ・世界第 4 位の人口、その半分以上が ジャワ島に集中している ・環太平洋火山帯の一部を構成して いて、全土に無数の火山がある <民 族 など> 国民の大半がマレー系(ジャワ、スンダ等約 300 種族)です。支援地域では主にタア 族、バレー族という先住民族が住んでいます。公用語はインドネシア語で、支援地域 でも使われています。宗教はイスラム教徒が多く、支援地域も同じです。 4 IDN-197362 トウナ地域開発プログラム 首都のジャカルタから北東方向に約 2,100km。スラウェシ島にある中部スラウェシ州の州 都であるパルから車で約 7 時間の場所で、トウナ地域開発プログラムを実施しています。 インドネシア共和国 支援期間:2009 年~2025 年** 支援地域:スラウェシ島 中部スラウェシ州 トジョウナウナ県 アンパナテテ およびウルボンカ副群 パル ジャカルタ トウナ地域開発 プログラム **支援期間はプログラム準備期間を含みま す。支援終了予定日や活動の目標は、予期で きない突発事項やプログラムの進捗状況によ り、変更される場合があります。 <地域の課題> ①貧 困 インドネシア全体の貧困率※が約 12%であるのに対し、支援地域の貧困率は約 26% と倍以上です。 ※ インドネシア政府は、一人当たりの月収が$28 以下の国民を「貧困層」として分類しています。 ②農 業 農作物の生産性が低く、また市場で農作物を売る際のマーケティングに関する知識 が不十分なため、不利な取引の犠牲になり、その結果収入が向上しません。 ③教 育 世帯収入が低いため子どもを学校に通わせることが困難で、支援地域の就学率は 全国平均に比べて低い状況があります。 地域開発プログラムを通し、こうした課題を尐しずつ改善し、子どもたちが心身ともに健 やかに成長できる環境づくりを目指していきます。 1 IDN-197362 <データでみるインドネシア> 比べてみると… 新生児死亡率 ※① 5 歳未満児死亡率 ※② 安全な水へのアクセス率 衛生施設利用率 ※③ 成人の総識字率 出生時の平均余命 GNI(1 人当たりの国民総所得):米ドル インドネシア 日本 15 31 84% 59% 93% 71 歳 3,420 1 3 100% 100% 83 歳 47,870 ※① 出生時から生後 28 日以内に死亡する確率。出生 1,000 人あたりの死亡数で表す ※② 出生時から満 5 歳に達する日までに死亡する確率。出生 1,000 人あたりの死亡数で表す ※③ 他世帯と共有せず、トイレを利用する人の割合 出典:ユニセフ世界子供白書 2014 より ・新生児死亡率は日本の 15 倍 ・5 歳未満死亡率は日本の約 10 倍 ・GNI(1 人当たりの国民総所得)は 日本の約 1/14 支援地の風景。一見するときれいに見える景色です が、支援地では貧困率が高く、人々の暮らしは決して 楽ではありません データから読み取れるだけでも、 多くの課題が見えてきます。 ワールド・ビジョンでは、 子どもたちを取り巻くこうした課題に、 “地域の人々とともに”という観点から 取り組んでいます 2 大変な環境の中でも元気な子どもたち IDN-197362 支援地域では、初等教育より先に進む ことができない子どもたちが大勢います 支援地域の子どもたちの多くが初等教 育より先に進むことができません。支援 地域があるトジョウナウナ県全体では、 小学校の入学率は約 99%、中学校では 80%と非常に高い反面、高等学校にいた っては約 36%と、大きく低下しています。 支援地域は同県の中でも特に貧しい地 域であり、家計の中で子どもの教育に対 する支出はどうしても後回しにされてしま います。プログラムでは世帯収入を向上 するだけでなく、家計管理に関する指導 も行い、子どもたちがより充実した教育 を受け、自らの力を十分発揮していける よう活動してまいります。 干ばつの影響を受けた農作物。収穫が心配されます ワールド・ビジョンの支援に期待する 地元の人々 インドネシアは大小さまざまな島を抱える 島国です。支援地域のあるスラウェシ島 は、アルファベットの“K”に似た形をした 国内で 4 番目に大きな島です。島の大 半が急な山岳地形で道路などの陸上交 通のインフラがあまり整備されていない ため、最寄りの町から 3 日 3 晩かけて向 かわなければならない村もあります。 支援地域の農民は伝統的な農法を続け ていますが、生産性が低く、農産物を販 売する際にも買取業者の言い値に左右 され、不利な取引の犠牲となっていま す。さらに食料価格の高騰も相まって、 多くの家庭で家計が切迫すると、高利貸 しに頼るため、さらに借金を抱えるという 悪循環に陥っています。この悪循環を断 ち切り、支援地域で生きる子どもたちが より良い未来を生きることができるよう、 村人たちの支援に対する期待は大きい です。 学校の教室。子どもたちは地べたに座って勉強してい ます。教室環境を整えることは、子どもたちの学習意 欲を高めるのに欠かせない支援です 3
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