ETH-182258 エチオピア 正式名称は「エチオピア連邦民主共和国」。 アフリカ大陸の北東に位置し、エリトリア、ジブチ、 ソマリア、ケニア、スーダンに囲まれた内陸国。 イタリア領となった一時期(1936 年からの 5 年間) を除けば、アフリカ唯一の独立国であり、固有の言語、 文化が色濃く残ります。 国土の中央に位置する首都アディスアベバは、標高 2,400m、世界で 3 番目に標高の高い首都として有名 です。 <日本からは…>** 現地へのアクセス方法の一例です。詳しくは、旅行会社などにお問い合わせください ① エミレーツ航空によるドバイ経由で約 18 時間 ② エチオピア航空によるバンコク経由で約 18 時間 経由地乗り継ぎ 5~6 時間を加えると、移動に丸1日かかります。 一口メモ ・国土は日本の約 3 倍で 3 分の 2 は 2000~3,000m の高地 ・1 年の平均気温は 13 度と涼しい ・6 月~8 月は雨期 (2~3 月にも少量の雨が降る) ・9 月半ば~5 月までは乾期 <民 族 など> アムハラ族、ティグレ族、オロモ族、ソマリ族など、約 80 数種類の部族がおり、原始キリス ト教、イスラム教、ユダヤ教が主流です。 公用語はアムハラ語で、日本語の 50 音に発音が似ているアルファベットを使用していま す。 4 ETH-182258 ゴンダール・ズリア地域開発プログラム 首都のアディスアベバから北西に位置するタナ湖の北東にあるゴンダール・ズリアは、エ チオピアの3代古都ゴンダールに程近く(車で 20 分程度)、旧エチオピア王朝時代の旧 跡:ファジル・ゲビが有名です。 エチオピア連邦民主共和国 ゴンダール・ズリア 地域開発プログラム ● 支援期間:2006 年~2023 年** アディスアベバ 支援地域:アムハラ州 北ゴンダール県 ゴンダール・ズリア郡 **支援期間はプログラム準備期間を含みま す。支援終了予定日や活動の目標は、予期し ていない突発事項やプログラムの進捗状況に より、変更される場合があります。 <地域の課題> ① 水資源の少なさ 安全な水源確保や衛生環境の整備が遅れており、知識も不足しているため、予防でき る下痢や肺炎で命を落とす子どもが後を絶ちません。 ② 栄養状況の劣悪さ 基本的な衛生に関する意識が少なく、栄養バランスへの認識も低いため、子どもの健全 な成長に必要な栄養素が欠けています。 ③ 教育レベルの低さ 地域に子どもが教育を受ける必要性について理解する大人が少なく、子どもが継続的 に学校に通うことが困難です。 ④ 不十分な保健衛生サービス 保健センターは地理的に遠いため住民が活用できず、医師をはじめとする医療従事者、 医薬品ともに不足しています。 HIV/エイズを始めとする様々な疾患、保護者を亡くした子どもたちへの支援が必要です。 地域には、そのほかさまざまな課題が山積しています。 地域開発プログラムを通し、こうした課題を少しずつ改善し、子どもたちが心身ともに健や かに成長できる環境づくりを目指していきます。 1 ETH-182258 <データでみるエチオピア> 比べてみると… 新生児死亡率 ※① 5 歳未満児死亡率 ※② 安全な水へのアクセス率 衛生施設利用率 ※③ 成人の総識字率 出生時の平均余命 GNI(1 人当たりの国民総所得):米ドル エチオピア 29 68 49% 21% 39% 63 歳 410 日本 1 3 100% 100% 83 歳 47,870 ※① 出生時から生後 28 日以内に死亡する確率。出生 1,000 人あたりの死亡数で表す ※② 出生時から満 5 歳に達する日までに死亡する確率。出生 1,000 人あたりの死亡数で表す ※③ 他世帯と共有せず、トイレを利用する人の割合 出典:ユニセフ世界子供白書 2014 より ・新生児死亡率が 日本の 29 倍 ・5 歳未満児死亡率が 日本の約 23 倍 ・安全な水へのアクセス率が 日本の約半分 ・衛生施設の利用率が 日本の約 1/5 ・出生時の平均余命は日本と 20 歳も差がある データから読み取れるだけでも、 多くの課題が見えてきます。 ワールド・ビジョンでは、子どもた ちを取り巻くこうした課題に、“地 域開発”という観点から取り組ん でいます 長老の話に耳を傾ける子どもたち 2 ETH-182258 子どもが学校に通うことが難しい現実 エチオピアでは、定期的に授業に出席する 子どもは、初等教育で約 5 割弱、中等教育 では約 3 割です。 一般に親自身が教育を受ける機会のなかっ た地域では、貧しさに加えて教育に関する 親の理解も不十分で、子どもが学校に通う ことは非常に難しいのが現状です。 家畜は大切な財産です 子どもは重要な労働力!? 家が貧しい中で、子だくさんの家庭が多く見ら れる背景には、子どもは重要な労働力と広く 認識されている現実があります。 支援地域には農業・牧畜で生計を立てる家庭 が多く、少しでも収穫高を上げるため大人は 仕事にかかりきりです。このため家業の手伝 いに加え、弟妹の世話や家事全般を長男・長 女が行っています。 水汲み1つとっても、家族 7~8 人が 1 日に消 費する水量は水源までの1往復では足りず、 1 日 4~5 回往復する必要があります。水汲 みの合間にもほかの家事を手伝うため、朝か ら夜遅くまで働き通しです。 当然ながら学校へ行く時間もありません。 さらに女子の場合は、早婚の習慣が低識字 率につながり、日常生活全般に悪影響をおよ ぼしています。 水汲みは大切な仕事 3
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