分かる授業 3 「授業のデザイン」ってどんなもの? 自 力 で 解 決 し た 後 、小 集 団 や 全 体 で 練 り 合 う 授 業 を し て い ま す 。( 5 年 経 験 者 の 声 ) 1 時 間 の授 業 の中 で、体 験 的 活 動 を行 ったり、自 力 解 決 や集 団 思 考 の時 間 を取 り入 れたりすることで、子 どもたちは意 欲 的 に学 習 に取 り組 みます。 では、教 師 は、どのように授 業 をデザインすればよいのでしょうか。 1 時 間 の授 業 をデザインする上 で大 切 なことは、まず単 元 目 標 の達 成 を目 指 した各 時 間 のねらいを考 えることです。それから、ねらいの実 現 に向 けて指 導 内 容 に即 した活 動 と、それに合 った授 業 形 態 を組 み立 てます。 授業構想 1 1 時 間 のねらいを基 にして、まとめの段 階 の子 どもの姿 を想 定 する。 ねらいが実現された際に現れる子どもの姿を具体的に想定し、そこに至 るまでに必要な活動を考える。 2 ① 子どもが主体的に課題解決をするためのめあてを考える。 ② めあてと整合性のある評価規準を考える。 ③ 授業内容をまとめるキーワードを考える。 子 どもの思 考 や反 応 を予 想 し、それに対 応 して活 動 を組 み立 てる。 子どもの思考のつながりが停滞しないよう、教師の手立てを考える。 ① 子どもの思考や反応を予想する。 ② 教えることと、考えさせることをはっきりさせる。 ③ 「十分満足できる」状況(評価A)と「努力を要する」状況(評価C) に あ る 子 ど も に つ い て の 手 立 て 、 ま た 、「 お お む ね 満 足 で き る 」 状 況 ( 評 価 B ) に あ る 子 ど も を 、「 十 分 満 足 で き る 」 状 況 に 高 め る よ う な 手 立 て を 考える。 分かる授業 3 子 ど もに見 通 しをもたせる方 法 と振 り返 らせる方 法 を決 め、教 師 の働 き掛 けを 明 らかにし、子 どもの学 習 意 欲 の向 上 を目 指 す。 子 ど も が 問 題 意 識 を も ち 、 そ れ が 連 続 発 展 す る よ う な 「 見 通 し 」、 学 習 の 意 味 や 価 値 に 気 付 き 、自 分 の 学 び へ の 手 ご た え を 得 ら れ る よ う な「 振 り 返 り 」 の場を作る。 <見通しをもたせる方法(例)> ・自分のめあてや目標を書かせたり、発表させたりする。 ・予想した事柄や解決の方法を発表し合って確認させる。 ・既習事項などから、関係する内容を見付けさせる。 <振り返らせる方法(例)> ・学習したことを文章化させる。 ・練習問題(類似問題、発展問題等)に挑戦させる。 ・授業を振り返り、自分ができるようになったことや、新たな課題を見付 けさせる。 授業展開 学習活動 留意点 <問題把握> ・授業のねらいを □ 具体的なねらいを板書しているか。 明確に示す。 □ 学習内容に興味をもたせているか。 ・授業の見通しを □ 問題を把握させているか。 □ 自力解決の場面があるか。 え を 深 め さ せ る 。□ 集団思考の場面があるか。 導 入 <予想> 確認してみよう! もたせる。 <自力解決> 展 開 <集団思考> <全体> 比較・検討 ・個人や集団の考 ・適切な授業形態 □ 適切な発問ができているか。 を工夫する。 □ 指導内容にふさわしい授業形態に なっているか。 <集約> ま <振り返り> 考察 と め <発展> ・授業のまとめを 行う。 ・授業の振り返り を行う。 □ ねらいが達成されているか。 □ 適切な評価を行う場面があったか。 □ 思考の流れが一目で分かる板書か。 □ 指導内容の定着が図れているか。 □ 次時へつなげているか。 子 どもに身 に付 けさせたい力 は何 かという指 導 のねらいを押 さえ、授 業 展 開 を考 えましょう。また、子 ども自 身 が学 びの意 味 やその授 業 のねらい を見 いだしているかを把 握 し、指 導 を振 り返 りましょう。
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