2015年3月24日 住民自治が求められる時代を迎えて。 いよいよ4年に一度の統一地方選挙を迎えるが、誰が民意を実現するのかをしっかり見 届けて投票に臨むべきと考える。大阪市会2月定例会では市長から提案された予算・関連 案件、特に大阪市を再編する「都構想」について質疑があった。 「都構想」は5月17日に住民投票を行うことが可決され、市民の選択に委ねられる。定 例会では、維新の会を除く会派は、「都構想」にある市を分割しなくても改革はできる、と 主張し、共産党などの僅か数人の議員を除いて、ここでも答弁を市長にはさせなかった。 しかし、それでも機会を捉えて、市長は「都構想」とすれば住民に近い施策運営ができ る、260万人市民に市長が一人の大阪市では全く行き届かなかった、せめて5区に分割 して区長を公選とすれば、地域の特性に応じた施策運営が可能となる。これまでの大阪市 は基礎自治体としての役割を果たす事が出来なかった。大型公共工事、港湾、鉄道、道路 等の管理は広域行政に任せ、福祉・教育・生活(環境)の役割を果たす事でより地域の生活に 密着した施策運営が構築できる。学校が約500もあり、教育委員会が一つでは目が行き 届かず、個々の問題の解決を図ることができなかったなどは地域住民にとって不幸でしか ないと答弁した。 3月6日の民生保健委員会において、西淀川区の「要援護者支援の見守りネットワーク 事業」の取組みとして、佃地域は8千人の人口だが、要支援者1200人を区民サポータ ー200人が見守る、ニュースレターを作成し手渡しすることで安否の確認をするなど、 補助金に頼るだけではなく地域社会が主体的にできることを考えた、今後これを区内全域 に広げる、と西田区長の報告がある。 西田区長は公募区長だ、就任後から可能な限り区民の声を聞きたいとする姿勢を示し、 区政委員の構成を公募・地域推薦・学校関係者が其々に三分の一ずつとなるようにして活 発な意見を引き出している、又会議においては職員の答弁に加えて積極的に補足説明をす る。 地域住民が問題提起し、それをどう解決・改善するのかを地域住民と共に考える、とい う正に市民協働型行政を実現しようとしている。税収の増加を見込むことが難しい時代と なった、そして高齢化社会へと突入して、自助努力に加えてボランティア等の市民協働が 必要な時代となっている。施策運営には市民が主体的に係わることが必須といえる。 橋下市長の唱える「地域のことは地域で」は、住民の声を区政運営に反映させることで あり、地域住民が結果に責任を持つことでもある。この度の選挙においても私達の望む施 策運営を叶える代表者を見極めて一票を投じなければならない。
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