FOMCは利上げに向け前進も

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2015 年 3 ⽉ 19 ⽇
Shinko Asset Management Co., Ltd.
FOMC は利上げに向け前進も、⽶国市場に安⼼感広がる
◆FOMC 声明は「⾟抱強く」を削除、⾦融政策の正常化に向けてさらに前進
FRB(⽶連邦準備制度理事会)は、3 ⽉ 17〜18 ⽇開催の FOMC(⽶連邦公開市場委員会)で、⾦融政策の現状維
持を決定しました。市場では、FOMC 声明⽂での⾦融政策の先⾏き⾒通しの表現が注⽬されましたが、⾦融政策の
正常化を始めるまで「⾟抱強く」いられるとしていた前回の声明⽂から「⾟抱強く」との表現を削除したほか、労
働市場が⼀層改善し、インフレ率が中期的に 2%の⽬標に戻っていくと合理的に確信した場合は、FF(フェデラル
ファンド)⾦利誘導⽬標レンジの引き上げが適切になると⾒込んでいるとし、⾦融政策の正常化に向けて 1 ⽉の
FOMC からさらに前進した形となりました。
同時に公表された FRB による経済⾒通しでは、2014 年 12 ⽉時点と⽐べ失業率が改善⽅向に修正された⼀⽅で、
今後 3 年間の実質 GDP 成⻑率が引き下げられたほか、原油価格の下落もあり 2015 年のインフレ率は⼤きく下⽅修
正され、インフレ⽬標である 2%に到達するのは 2017 年となっています。こうしたこともあって FOMC 参加者の
2015 年の政策⾦利⾒通しは、失業率の⾒通しの改善にもかかわらず 12 ⽉時点に⽐べ⼤幅に低下しており、利上げ
開始の時期にかかわらずそのペースが緩やかなものとなることを⽰唆する内容となりました。
【FRB経済見通し】
予想時点
実質GDP成長率
(%)
1 5 年3 月
失業率
(%)
1 5 年3 月
インフレ率
(PCE、%)
1 5 年3 月
14年12月
14年12月
14年12月
2015年
2016年
2017年
長期
2 . 3 ~2 . 7
2 . 3 ~2 . 7
2 . 0 ~2 . 4
2 . 0 ~2 . 3
2.6~3.0
2.5~3.0
2.3~2.5
2.0~2.3
5 . 0 ~5 . 2
4 . 9 ~5 . 1
4 . 8 ~5 . 1
5 . 0 ~5 . 2
5.2~5.3
5.0~5.2
4.9~5.3
5.2~5.5
0 . 6 ~0 . 8
1 . 7 ~1 . 9
1 . 9 ~2 . 0
2.0
1.0~1.6
1.7~2.0
1.8~2.0
2.0
出所:FRBのデータを基に新光投信作成
※中心レンジを表記。実質GDP成長率・インフレ率は10-12月期の前年比、失業率は当該年の10-12月期の平均を表記。
インフレ率(PCE)は個人消費デフレーター。
【 FOMC政策金利見通し】
予想時点
1 5 年3 月
14年12月
2015年
2016年
2017年
長期
0.625
1.875
3.125
3.750
1.125
2.500
3.625
3.750
出所:FRBのデータを基に新光投信作成
※FOMC参加者によるFF金利誘導目標の各年末時点での予想中央値を表記。
上記表は過去の実績、過去の時点における予測値を⽰したものであり、将来の経済、市況、その他の投資環境にかかる動向などを⽰唆あるいは保証するもの
ではありません。
当資料は新光投信が作成したものであり、⾦融商品取引法に基づく開⽰書類あるいは販売⽤資料のいずれでもありません。当資料は証券投資の参考と
なる情報の提供を⽬的とし、投資の勧誘を⽬的としたものではありません。当資料は信頼できると考えられるデータなどに基づき作成していますが、
その内容の正確性・完全性を保証するものではありません。当資料は事前の通知なしに内容を変更することがあります。特定ファンドの購⼊のお申し
込みの際は、販売会社から投資信託説明書(交付⽬論⾒書)および契約締結前交付書⾯など(⽬論⾒書補完書⾯を含む)をあらかじめお受け取りのう
え、詳細をよくお読みいただき、投資に関する最終決定は、ご⾃⾝の判断でなさるようお願いします。
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2015 年 3 ⽉ 19 ⽇
Shinko Asset Management Co., Ltd.
◆市場では安⼼感が広がり、⽶国⻑期⾦利が⼤きく低下、⽶ドルは全⾯安
今回の声明で「⾟抱強く」との表現が削除されたことは概ね市場の予想通りでしたが、政策⾦利の⾒通しが⼤きく
引き下げられたことや、FOMC 終了後の記者会⾒でイエレン FRB 議⻑が、今回の声明が必ずしも 6 ⽉の利上げ開始
を意味するわけではないと強調したことから、市場では安⼼感が広がりました。こうしたことを受け、3 ⽉ 18 ⽇の
NY 市場では、10 年国債利回りは前⽇の 2.0%台から 1.9%台前半へ⼤きく低下したほか、⽶ドルはユーロを始めと
する主要通貨に対しほぼ全⾯安の展開となりました。また、NY ダウなど主要株価指数や原油など商品相場は⼤きく
値を上げました。
(円)
125
【 円/米ドルと米国10年国債利回りの推移】
(%)
3.2
120
3.0
115
2.8
110
2.6
105
2.4
100
2.2
95
1.8
米国10年国債利回り(右軸)
85
80
13/1
2.0
円/米ドル(左軸)
90
1.6
1.4
13/4
13/7
13/10
期間:2013年1月2日~2015年3月18日(日次)
14/1
14/4
14/7
14/10
15/1
出所:ブルームバーグのデータを基に新光投信作成
(年/月)
上記グラフは過去の実績を⽰したものであり、将来の経済、市況、その他の投資環境にかかる動向などを⽰唆あるいは保証するものではありません。
◆⽶国⻑期⾦利はもみ合いの展開、⽶ドル⾼はひとまず⼀服と⾒込まれる
イエレン議⻑は記者会⾒で、6 ⽉利上げ開始の可能性を否定も肯定もしなかったことから、⽶国債市場では今後も
経済指標の動向が注⽬を集めそうです。とりわけ、物価については FRB がインフレ指標として注⽬する PCE(個⼈
消費⽀出)デフレーターの伸びが 1 ⽉には前年⽐ 0.2%まで低下し、⾷品・エネルギーを除いたコア PCE デフレー
ターの伸びも 2 年以上にわたり 2%を下回るなど、今回の FOMC で利上げ開始の必要条件の 1 つに挙げられた「イ
ンフレ率が中期的に 2%の⽬標に戻っていく」状況とは程遠いものとなっています。原油価格下落が昨年後半から
本格化したことを考慮すれば、前年⽐での物価上昇が加速するには早くともこの夏頃まで待つ必要があるとみられ
ます。加えて、⼩売売上⾼が 3 ヵ⽉連続で前⽉⽐減少するなど、雇⽤以外の⾜もとの経済指標はさえないものも散
⾒されることから、当⾯⽶国⻑期⾦利はもみ合いの展開が続くと考えられます。
こうしたことに加え、イエレン議⻑が記者会⾒で⽶ドル⾼が今年の⽶国による輸出の⾜かせ要因になる可能性を指
摘していることもあり、⾜もとで加速していた⽶ドル相場の上昇はひとまず⼀服すると予想されます。
当資料は新光投信が作成したものであり、⾦融商品取引法に基づく開⽰書類あるいは販売⽤資料のいずれでもありません。当資料は証券投資の参考と
なる情報の提供を⽬的とし、投資の勧誘を⽬的としたものではありません。当資料は信頼できると考えられるデータなどに基づき作成していますが、
その内容の正確性・完全性を保証するものではありません。当資料は事前の通知なしに内容を変更することがあります。特定ファンドの購⼊のお申し
込みの際は、販売会社から投資信託説明書(交付⽬論⾒書)および契約締結前交付書⾯など(⽬論⾒書補完書⾯を含む)をあらかじめお受け取りのう
え、詳細をよくお読みいただき、投資に関する最終決定は、ご⾃⾝の判断でなさるようお願いします。
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(前年同月比%)
5
2015 年 3 ⽉ 19 ⽇
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【米国 PCEデフレーターの推移】
4
3
2
1
0
-1
PCEデフレーター
コアPCEデフレーター
インフレ目標
-2
07
08
09
10
11
12
期間:2007年1月~2015年1月(月次) 出所:ブルームバーグのデータを基に新光投信作成
※コアPCEデフレーターは、除く食品・エネルギー
13
14
15
(年)
上記グラフは過去の実績を⽰したものであり、将来の経済、市況、その他の投資環境にかかる動向などを⽰唆あるいは保証するものではありません。
以上
当資料は新光投信が作成したものであり、⾦融商品取引法に基づく開⽰書類あるいは販売⽤資料のいずれでもありません。当資料は証券投資の参考と
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・信託財産留保額:上限 0.5%
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■投資信託の保有期間中に間接的にご負担いただく費⽤
・運⽤管理費⽤(信託報酬):年率で上限 2.484%(税抜 2.4%)
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商 号 等: 新光投信株式会社
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加⼊協会: ⼀般社団法⼈投資信託協会
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