あさ おおすぎ おな で もとどお 朝になって、みんなが 出かけてみると、 大杉は、きのうと同じように 元通りになっとったそうな。 「ふしぎじゃのう。」 「おかしいのう。」 い 「なんかあるんかいのう。」 おおすぎ ね っていると、 みんなで がやがや言 大杉の 根もとのほうから、 ちい こえ き 「もしもし、もしもし。」 と、小さな声が 聞こえたんじゃ。 17 ちい わたし 「 私 は、 小さくて かわいいヘクソカヅラです。 なか ま でも、カヅラの仲間からは、 おまえは、くさくて なん やく やつ つるは、へなへなで 何の役にもたたん奴じゃと、 ばかにされているんです。」 20 ひ みつ 「でも、 き し おおすぎ こ ぱ 私は 秘密を 知っているんです。 き たち よる みなさんが切られた 大杉の木っ端を、 すぎ なお ぜん ぶ あつ 杉の木のまわりの カヅラ達が、夜のうちに全部集めて、 もとどお 治していたんです。 しめつけて、元通りに 21 ぜん ぶ や き こ ぱ どうか 切られた木っ端を おおすぎ 全部、 焼いておいてください。 き そうすれば、 この大杉は、 きっと切りたおせます。」 22
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