【P17~P22】(PDF文書)

あさ
おおすぎ
おな
で
もとどお
朝になって、みんなが 出かけてみると、
大杉は、きのうと同じように 元通りになっとったそうな。
「ふしぎじゃのう。」
「おかしいのう。」
い
「なんかあるんかいのう。」
おおすぎ
ね
っていると、
みんなで がやがや言
大杉の 根もとのほうから、
ちい
こえ
き
「もしもし、もしもし。」
と、小さな声が 聞こえたんじゃ。
17
ちい
わたし
「 私 は、
小さくて かわいいヘクソカヅラです。
なか ま
でも、カヅラの仲間からは、
おまえは、くさくて
なん
やく
やつ
つるは、へなへなで 何の役にもたたん奴じゃと、
ばかにされているんです。」
20
ひ みつ
「でも、
き
し
おおすぎ
こ
ぱ
私は 秘密を 知っているんです。
き
たち
よる
みなさんが切られた 大杉の木っ端を、
すぎ
なお
ぜん ぶ あつ
杉の木のまわりの カヅラ達が、夜のうちに全部集めて、
もとどお
治していたんです。
しめつけて、元通りに
21
ぜん ぶ
や
き
こ
ぱ
どうか 切られた木っ端を おおすぎ
全部、 焼いておいてください。
き
そうすれば、 この大杉は、 きっと切りたおせます。」
22