PowerPoint プレゼンテーション

*グローバル投資環境
No.924*
ご参考資料
髙木証券投資情報部
タイの金融政策会合~8会合ぶりの利下げを僅差で決定
2015年3月12日作成
タイ国立銀行は3月11日に金融政策委員会を開催し、政策金利
を2.00%から1.75%に引き下げることを4対3で決定した。
会合後に国立銀行のウェブサイトに掲載された声明文はタイ経
済について、「2014年の第4四半期と2015年1月のタイ経済は、民
間部門の信頼感の軟化などによって、民間消費と投資に由来する
経済モメンタムが想定よりも弱かったことを背景に、ゆっくりと
回復した。また、以前の想定に比べて、経済の回復は緩やかなも
のが想定される。財とサービスの輸出は従来の予想に近い線で回
復したが、中国など貿易相手国の経済の減速に伴うダウンサイド
リスクが高まっている。一方、(海外からの)旅行者は安定的に
回復し、弱い国内需要の一部を相殺するだろう」と述べている。
インフレについては、「2015年の最初の2ヶ月のヘッドライン
インフレはグローバル石油価格の下落に伴って低下し、マイナス
に転じたが、ほとんどの財やサービスの価格の上昇を反映して、
コアインフレはプラスを維持している。インフレ圧力は、1月の
会合時の見方に近い線で、引き続き低位にとどまるだろう」と述
べている(ちなみに1月の会合では、「2015年のインフレ率が目
標レンジ(2.5±1.5%)の下限を突破する可能性が高まったが、
国内需要の拡大が続いているほか、石油以外の価格は下がってい
ないため、デフレに陥ることは想定されない。コアインフレは引
き続き安定していることに加え、2015年下期にはグローバル石油
市場のよりバランスが取れた環境に伴う原油価格と連動して、
ヘッドラインインフレもリバウンドするだろう」と述べていた)。
8会合ぶりとなる利下げは、先に述べた通り僅差で決定されたが、多数意見は「金融政策を
さらに緩和して、経済に対する一層のサポートを提供するとともに、民間部門の信頼感を回
復する必要があると判断した」であった。一方、反対意見は「現在の政策金利は経済の回復
をサポートする上で十分に緩和的であり、より必要になった場合や効果的なタイミングに備
えて、緩衝材としての政策余地を残しておくべきだ」と述べている。声明文はまた、「国内
金利の低い状態が長期間続いていることによる、利回り追求行動に起因するリスクを注視す
る必要がある」と述べていることからも、今回の決定は極めて微妙なものだったことがわか
るが、先に述べた通り、マイナスのインフレ率という環境下での実質金利の上昇が、内需に
与える影響が考慮された可能性もあろう。
なお、今回の利下げは株式市場にとっては追い風になるとみられる一方、通貨バーツに対
しては、新興国通貨の中では相対的に堅調なだけに、ネガティブに働く可能性があろう。
(文責:勇崎 聡)
(タイ国立銀行及びBloombergのデータより髙木証券作成)
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