学生の皆さんへの研究紹介

情報認識工学研究室
浜本 義彦
研究内容
医学応用
1.肝がんの再発予測
2.胃がんの画像診断
3.カプセル内視鏡画像診断の支援
4.新規内視鏡カメラの開発
5.うつ病の遺伝子診断
6.漢方教育支援システムの開発
背景・目的
肝がんは手術で全てのがんを摘出しても1年後には30%近く再発してしまう。
手術後はCTや超音波検査では癌が見えず診断が困難である。
再発するか否かが予測できれば…
再発
・不要な抗がん剤の投与が必要なくなる
・医療費の高騰も抑えられる
手術でがんを取り除いた、再発を心配する患者を対象に、
患者に負担のない簡易な血液検査データを用いて、
肝がんの再発予測問題を取り扱う
研究内容
特徴抽出
患者
識別
無再発
血液検査
データ
識別器
予測率の高精度化(世界最高水準)
再発
2.胃がんの診断
国民的課題
癌の克服
胃がん
(部位別死亡率1位)
早期発見
胃カメラが主流
偽陰性率を減らすために
ハイパースペクトルカメラ(HSC)
が注目
4
2.胃がんの診断
反
射
ス
ペ
ク
ト
ル
抽
出
HSC撮影画像
(ハイパースペクトルデータ)
画
像
加
工
反
射
率
波長
反射スペクトル
3.カプセル内視鏡画像診断の支援
カプセル内視鏡
服用
5~10万枚の小腸画像を撮影
診断
画像が多すぎて
診断が不可能
パターン認識によりコンピュータで、
医師が診断する画像枚数を選択
選択された画像に対して
医師が病変の有無を診断する
4.新規内視鏡カメラの開発
胃内部の可視化
従来のカメラ
新規のカメラ
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癌の見落しの誤り
3
4
5
6
7
8
9
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青色領域:偽陰性領域
誤り小 ←---------------------------------→ 誤り大
癌の見違いの誤り
緑色領域:偽陽性領域
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3
4
5
6
7
8
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11
偽陰性領域とは
偽陽性領域とは
癌を正常として
診断している領域
正常を癌として
診断している領域
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5.うつ病の遺伝子診断
背景
現代病とも言われる うつ病患者が急増
自殺など社会的問題化
うつ病対策が急務
現状
医師は患者への問診で診断
客観的な診断となっていない
目的
遺伝子情報であるメチル化データを用いて
うつ病を診断
6.漢方教育支援システム
現状
大学の講義で学ぶ漢方医学は,和漢方を概説するための理論を
学ぶが,それは単に将来の自学自習の基盤を身につける程度
問題点
従来の処方は,医師の経験や勘による個人差のある判断で
不確実性がある
不確実性を離散Bayes識別則で解決して、
漢方教育支援システムを開発
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