守りから攻めへのシステム運用~こんな運用に誰がした?

OE14 システム運用力
要旨
近年、クラウド、仮想化技術など情報システム技術は急速に発展し、利用者側からも 24
時間 365 日の稼働が求められ、安定した情報システムが社会に果たす役割は大きくなって
いる。その一方で、情報システムの運用自体は古くからのやりかたのままとなっているケ
ースも多い。こうした背景をうけ、私たちのグループではシステム運用力の向上が重要と
考え、「システム運用力が高い」状態とはなんなのか、議論を行った。
まず、システム運用力には「攻め」と「守り」の面があり、「攻め」の運用力とは継続的
に改善・発展していく力、
「守り」の運用力とはシステム運用に求められる基本的な取り組
み(手順書整備、教育、体制等)と考えた。また、
「攻め」の運用力向上に取り組む前には
まず「守り」の運用ができていることが前提と結論付けた。
Fig1.攻めと守りの運用
「守り」の運用をきちんとできるようにするためには、運用上の弱点を補強することに
ほかならないが、そのためには現在のシステム運用状況が正しく把握できていることが前
提、との結論に至り、以下のステップでシステム運用レベルを定量的に把握する取り組み
を行った。
 参加各メンバーが現場で抱える運用課題について洗い出しを行い、実際のシステム運用
現場における問題点の集約化を図り、いくつかのカテゴリに分類分けを行う。
 上記の分類分けに基づき、以下のことを把握するためのシステム運用評価アンケートを
作成する。
・システム運用の状態
・システム運用上の強み・弱み
・マネジメント層と現場とのギャップ
 参加メンバー各社にて、運用評価アンケートを実施。
 アンケート結果を集計・図表化を行い、独自のカテゴリに分類し、どの分野に弱みがあ
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るのかを見える化する。
Fig2.分析結果レーダー図(例)
見える化した結果をもとに、各社ごとや役割(管理者/作業者)ごとの平均を算出し、傾向
分析を行った。その結果から、強みのある会社からは手本とすべき具体的なよい取り組み
を確認し、弱みのある会社についてはさらに管理者インタビューを実施し、改善が進まな
い本当の理由を確認、解決へ向けた考察を行い、システム運用全体を底上げする研究をし
た。
以上
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