OE05 ハイブリッドクラウドの適用技術 要旨 背景 コスト削減からビジネス貢献に役立つ IT へ。あらゆる分野の企業にとって、IT 戦略の転 換に適応する為にクラウドは欠かせない存在となってきています。最近ではクラウドファ ーストという言葉も耳にし、システム更改/導入を行うにあたって、まずはクラウド上で稼 働させられないかという議論をする企業も出てきています。とはいえ現状は全社クラウド 化の流れより、適材適所でオンプレミスとパブリッククラウドを使い分けるハイブリッド クラウドが最適解だと言われています。 OE05 では全メンバーがクラウドに対してほとんど経験のない状況から研究をスタートし ました。クラウドとは何か、どうしてハイブリッドクラウドが最適解なのか等、クラウド の基本的なところから研究を行い、今後のクラウドの展望までを研究することとしました。 課題の抽出と解決策 本研究では、クラウドのメリットから調査を始め、今後はそのメリットから様々な企業 やシステムでよりクラウド化が進んでいくと考えています。しかし、現状ハイブリッドク ラウドが最適解であると言われているのは、クラウドで稼働させることができない理由が あるからではないかと考えました。この「クラウドで稼働させることができない理由」を OE05 としては、 「壁」と呼び、この「壁」を深堀して研究することとしました。 まずは、クラウドの「壁」となっているものをメンバー内で列挙しました。以下が列挙 した「壁」とそれに対しての解決策です。 No 区分 壁(課題) 解決策 1 データ保管場所 クラウドへデータを預けることによ 第三機関による評価の確認 る情報漏えいの危険性 品質チェックシートを活用 クラウド業者が倒産した際に、サー マルチクラウドにすることで、デ ビス継続できない ータ消失の被害を軽減できる クラウド導入により、運用負荷が減 運用業務を考慮した設計を行う事 ると一般的に言われるが、本当に運 で負荷が軽くなる 2 3 4 クラウド業者 運用管理 用負荷は減るのか 5 不正アクセス クラウドが乗っ取られてしまう危険 社内利用システムによる認証 性がないのか 2015 Beacon Users' Group OE05 ハイブリッドクラウドの適用技術 要旨 ハイブリッドクラウドの運用 「壁」の深堀にて、 「壁」は存在していなかったことが分かりました。しかし、クラウド について調査している中で、コスト面などオンプレミスにメリットがある場合があり、 「壁」 がなくともハイブリッドクラウドを採用する企業はいるのではないかと考えました。 そのため、ハイブリッドクラウドによる運用に対しての検討は必要と考え、AWS を使用し て分かったクラウド設計のポイントや、ハイブリッドクラウドの運用についてご説明致し ます。 まとめ 現在のクラウド導入の最適解がハイブリッドクラウドである理由は、研究開始当初はク ラウドにできない「壁」が存在しているものと仮説を立てていましたが、明確に「壁」と なっているものは存在していないことが分かりました。但し、OE05 メンバーが「壁」があ ると思っていたように「壁」が存在していると思っている企業や、技術者はまだまだ多い と感じています。しかし今後は、徐々にそういった不安もなくなっていき、さらにクラウ ド導入は加速していくと予測しています。現在、 「コスト」においてオンプレミスが優位と 思われている内容についても、クラウドのコスト安が進むと考えられますので、 「コスト」 でも逆転する時代が来る可能性があると考えています。 OE05 メンバーはいつかオールクラウド(全システムがクラウド化)の時代が来ると考え ています。この発表を通してクラウド推進派が少しでも増えてくれれば良いと思っており ます。 以上 2015 Beacon Users' Group
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