B-2014-10-04 - WordPress.com

講座「ところ学のすすめ」受講記録
グループ名
年月日時間
課
題
講 師 名
受 講 者
記録者
B―①
平成26年10月4日(土)
江嶋
猛比古
13:30~
16:00
所沢の自然―狭山丘陵と三富―
大堀
聰
先生
湯脇久雄、安田好子、藤田敦子、島田勝、小林隆、石井君子、鵜澤恵美子、
Bコース 34 名(欠席 2 名)聴講 6 名
加来雅子、江嶋猛比古
合計 40 名
講座概要(添付資料含む)
埼玉県内の市の内、所沢は第3位の人口にもかかわらず緑が占める割合が高い。理由としては、狭山
丘陵の存在が大きい。樹林地は市域の約 12%を占める。また樹林地のうち雑木林が 82%を占める。
雑木林とは、人手の入った半自然の林のこと。丘陵のうち、東京側と埼玉側では管理の形態が違う。
財力のある東京側は緑の公園化現象が多く、埼玉側はお金をあまりかけないので、自然がそのまま
残っている。お金をかけない側に本来の自然が多く残っているのは皮肉なことである。 日本は生態
系(自然)から恩恵サービスを年間 40~50 兆円「無償」で受けている。これをみても自然を大切に
保全していかなければならないことがわかる。
◆狭山丘陵が首都圏の「緑の孤島」と呼ばれる理由
① 扇状地である。武蔵野台地(関東平野)にあり、関東山地にも近いため、平野、山地の両方の
生物が生息している。 ②地形的孤立。武蔵野台地上の飛び石―中継地、休憩地として一時的に利用。
③ 面積的なまとまりー安定的な環境。
④
多様な生息環境。大昔の海水による浸食で複雑な地形
が出来上がる。これが生物の多様性を生み出す。例えばシジュウカラには4種類の仲間がいるが、嘴
の形状が微妙に異なるため、餌となる対象も異なり、これが共存を可能にする。嘴が同じ形状なら
強い個体だけが生き残るので共存できない。
◆Grime による生物の C-R-S 戦略。
人為的なストレス(人間が少ないか多いか、と考えてよい)
および自然のストレス(弱肉強食)が弱いエリアでは強い種が生き残り、弱い種は辺鄙に追いやられ
る。(雷鳥のように弱い種は高山に追いやられる)人為的ストレスが強くても自然のストレスが弱い
と、人里種として適応する生物もいる。両方のストレスが強すぎると、生育不可能となる。
◆気候の寒暖による樹林の種類
◆三富(上富、中富、下富)
(暖)常緑広葉樹林←―落葉広葉樹林―→常緑針葉樹林(寒)
元は江戸の救荒地(江戸が不作の時の代替地)だった。
1694 年、
将軍、徳川綱吉の大老として柳沢吉保が川越の地を拝領したとき、三富を救荒地として指定し、ソ
バ、ヒエ、陸稲、大麦、小麦などの育成政策を推し進めた。
◆雑木林・・・人為的な適度な攪乱による、持続可能な利用が望ましい。それが多様な生物環境を
育む。
※ 次回の講座までに作成し、コース別実行委員に渡してください。