第3編第3章

第三章 西北地域
第一節 陜西省の土地利用
陜西省は黄河の中流に位置し、北部は黄土高原の中部を跨り、山西、内モンゴル、寧夏、甘粛、
四川、湖北、河南などの省とつながっている。4つの省所属の市、3つの地区、地区所属の3つ
の市、14の市所属の区、40の県を管轄している。土地の総面積は20.56万平方キロ、全国土地総
面積の2.14%を占める。1990年全省総人口は3316万人、全国総人口の2.9%を占める。人口密度は
毎平方キロ161.1人、省都は西安である。
一、土地利用に関する自然、経済条件及びその評価
1.自然条件の評価
本省の北部は黄土高原、南部は秦巴山地、中部は渭河平原である。高原は全省面積の45%を占
める。山地は36%、平原は19%である。
陜北高原は鳳翔、銅川、韓城の北部に位置し、黄土高原の中部にある。平均海抜は800-1200
メートル、西北部はやや高く、黄土の分布は広い、厚さは50-150メートルである。川の流れによって、
典型的な垣、梁、丘陵、溝と谷など多種な地形となった。富県の北部は流水の侵蝕が酷く、全
国では水土流失の厳重地区である。洛川の付近では、垣が完全に保存されている。河川谷地の
農業は重要であり、"米糧川"と呼ばれている。高原には岩石が露出した低い山が散布している。
例えば、子午嶺、白于山、及び南部周辺の北山あたりの山々、例えば、関山、岐山、五峰山な
ど。海抜は1000-1700メートル、土石中低山に属する。最も北にあるのは長城周辺の高原風砂浜地区
で、毛烏素砂漠に属する。砂漠の南、甘泉の北は黄土丘陵溝谷地区である。黄土高原の地形が
複雑しかも多様で、農林牧業を発展する環境に優れている。
関中平原とも呼ばれる渭河平原は、西の宝鶏から、東の潼関まで至る。東西は全長360キロ、
地塹式構造盆地から黄土の堆積、河流の沖積によって形成された。海抜は300-600メートル、渭河は
西から東まで、平原の真ん中を通りぬく、渭河両側の地勢は対称的でなく、階段状に徐々に高
くなる。渭河テラス平原は関中平原地区の面積の60%を占め、関中平原の主体であり、"八百里秦川
"と呼ばれ、土地は肥沃、農業が発達している、生産量の高い地区である。
秦巴山地は秦嶺、大巴山からなり、漢水谷地を隔てて、秦嶺の海抜は2000メートル以上、長江流
域と黄河流域の主な分水嶺である。また、暖温帯と亜熱帯及び南方と北方の境界線である。主
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峰太白山は海抜3767メートル、豊富な植物、珍しい動物と多種な生薬が存在する。自然保護地区と
指定された。大巴山は川、陜、鄂の辺境にあり、海抜は1500-200メートル、山の間には小型のダム
が多く、漢中盆地はこの地区の最大の盆地である。漢水の沖積によって形成され、陜西の穀物
倉庫である。
本省は大陸性季節風気候である、北から南へそれぞれ温帯半干旱季節風気候、暖温帯半干旱
―半湿潤季節風気候、亜熱帯湿潤季節風気候に属している。南北の気候差異が大きい。年平均
気温は北部7-12度、漢中12-14度、南部14-16度である。10度以上の積算温度から見ると、長城
沿線には熱量、水分条件が良くない、農作物は一年一熟、漢中や安康盆地では一年二熟の需要
を満足することができる。年平均降水量は400-1000ミリ、大巴山では最も多く、長城沿線では
最も少ない。降水はほとんど7-9月に集中しており、陝北は最も特徴的で、夏には暴雨が多く、
水土流失になりやすい。冬、春には旱害が発生しやすい、風と砂ぼこりそれに寒波が多く、農
林牧業の生産に影響を及ぼす。
本省の水資源が乏しく分布は平均でない、地表水は河流、湖などがある。河流は秦嶺を分水
嶺とし、それぞれ黄河、長江の二つの水系に属する。黄河流域は約全省面積の65.5%を占める。
その支流は渭河、洛河、けい河、延河、無定河などである。長江流域は約全省面積の35.5%を占
める。その支流は嘉陵江、漢江、丹江などである。流域面積が100平方キロ以上の河流は573で
ある。本省の中には湖が少なく、陝北風砂草原地区にある300だけである。水面面積は90平方キ
ロ近くある。その中で最も大きいのは神木県の紅ジアンズオである。面積は67平方キロ近くあ
る。水深は8-10メートル。地表水の年総流量(土地に吸収されずに流れ去る水のこと)は420億立方メ
ートル、主な特徴は①分布大体南から北へ、山地から平原へ、明確に減少していく。これは人口の
分布と合わない。②年内と年間の変化が大きい、ほとんどの河の流量の50%-70%は7-10月の間に
集中している、11月から来年の2月の間水の流量は10%-18%しかない。それに泥砂が多く、地形
が複雑であるため、開発しにくい。
本省の地下水資源は主に渭河段地平原と漢中盆地、毛烏素風砂草灘地区に分布している。水
質状況は、陝北の定辺、靖辺、漢中の鹵泊灘、及び黄龍、延安局部の山地の水質が悪く、飲用
できない。他の地区では水質がよく、工業と灌漑水準に達している。
本省の土壌類型は以下のようになる:風砂土、黄綿土、黒ろ土、ろ土、紅粘土、褐土、黄棕壌、
棕壌、水稲土、淤土、潮土、草甸土、沼沢土、塩土である。主要な耕作土壌は風砂土、黄綿土、
黒ろ土、ろ土、黄棕壌と水稲土である。風砂土は主に陝北長城沿線の北部地区及び漢中東部の
大茘砂苑地区に分布している。このような土壌は土地の粒が大きく、水分と栄養分が流失しや
すく、瘠せている。しかも風食しやすい。改良方法としては防砂林を造り、水を引き、砂を運
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び、たんぼを作る、それに堆積した泥砂に水を引き、牧草を栽培するなどである。黄綿土は主
に陝北黄土丘陵溝地区に分布している。しかし、黄綿土には有機物質の含有量が少なく、水分
を保つ力が弱い、抗沖、抗蝕性が弱い、改良方法としては、草、木を植え、段々畑を作り、有
機肥料を施すなとによって、抗旱耕作技術を推進し、土壌の保水力をアップすることである。黒
ろ土は主に黄土平原の平坦な所に分布しており、長期的な耕作によって形成された。腐蝕質が
厚く、ぼくぼくして柔らかい、本省北部の小麦を作る主な土壌である。水土流失や高原では水
分、栄養分が乏しいなどによって旱作は主流である。生産潜在力はまだ発揮していない。しか
し、土地を整え、土壌を改良し、有機肥料を施し、それから水土の流失を減らし、土壌のじ持
水、栄養分を保つ、抗寒、抗旱能力をアップさせれば、生産量は大分上げることができる。ろ土
は漢中平原最も主要な農業土壌である。これは自然に褐土を本にし、長期的な耕作に適した土
壌である。生産性が高く、冠水に強く、抗旱である。幼苗、老苗の成長に適している。皆さん
に"蒙金地"と呼ばれている。しかし、水と肥料の条件が悪いため、生産能力はまだ完全に発揮
していない。水と肥料の条件を解決すれば、生産量をもっとアップすることができる。黄棕壌は
主に陝南漢江河谷盆地の周りの丘陵地区及び秦嶺南坂、巴山北坂に分布している。土質は重く
て堅い、透過性が悪い、耕作できる土層は薄い。旱、冠水に弱い、肥料を保つ力が弱い。改良
方法としては段々畑を作り、土質を改良し、れんげを栽培し、燐酸肥料を施すなどがある。水
稲土は主に漢江、月河、丹江の岸辺に分布している。長期的に稲を栽培することによって形成
された。長期に耕作し、肥料を施すことにより土壌は肥沃、畆平均生産量は千キロ以上である。
深い畑では魚の養殖もできる。本省の米と油穀物の主要産地である。
2.社会、経済条件の評価
1990年末の調査によると、全省総人口2965.7万人、その中、農業人口は全省総人口の82.9%
である。労働力の資源が十分で、第二、三産業の発展に十分な人力を提供することができる。
全省人口の地域分布は平均的でなく、平方キロあたり161.1人である。その中で陝北51人、漢中
313人、陝南117人である。人口密度が最も少ない太白県では17人しかない。興平県は人口密度
が最も大きく923人である。
全省鉱産物資源は豊富で、約88種ある(全国で135種)、埋蔵量は全国では前三位に入るのは1
1種、石炭は全国で第三位、モリブテン、水銀鉱は全国で第二位、石綿鉱は全国で第三位である。工
業の基礎ができている。発展も速く、エネルギー源工業、原材料工業、加工工業を含む工業構造は
初歩的である。特に機械、電子工業、紡織工業、航空工業など全国で一定の地位を占める。
省内外の交通運輸業が発達している:鉄道には隴海、宝成、陽(平関)安(康)、襄渝、太(原)
西(安)、西戸、西韓、梅(家坪)七(里鎮)などの線路がある。現在建設中の線路は西(安)延(安)、
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包(頭)神(木)、陽(方口)神(木)などある。基本的に県と県、村と村の間に交通を通じ、西安を
中心とする道路交通ネットワークができた。省間、省内には航空線15、全国の主な大都市と省内の延
安、楡林などに通じている。その他、農村企業の発展する勢いがよく、農業商品の生産や農業
機械化、農民の収入、農村の余剰労働力の解決などいい影響をもたらした。現在、全省農業の"
四化"が基本的に出来て、農村田んぼの水利建設などもやや速いスピードで発展している。解放前、
全省灌漑面積は336万畝、建国後、大規模な水利建設により、1984年には186.79万畝の低い冠水
しやすい土地、76.97万畝の塩アルカリ地を改良し、流沙面積485万畝を固定し、流沙に覆われた田
んぼ、牧場200万畝を回復させた。渭河、延河、漢江及びその支流などを治め、1894キロのダム
を建設して、洪水などの自然災害の防災管理がおよそできた。全省では様々なダムを1450を建設
し、その中、容量が100万立方メートル以上のダムは316、1億立方メートル以上のダムは5、池塘は36970、
排水道は42933、機械灌漑所は14005、配套機械井は13万、有効な灌漑面積は1769万畝、このよ
うな水利施設は生産量の増加や自然災害に非常に役立っている。全省には水平段々畑、念地、ダ
ム地、川瀬など1263.08万畝がある、それから水土保持林3003畝、草地717万畝を作り、ダム3528
1を建設し、水土流失面積13.75万畝を修め、修めるべき面積の32.4%を占める。農村の電気消費
量は1時間毎に11.51千億ワット、平均的な電気消費量は1時間毎に20キロワット/時間・畝。施し
た肥料は182.24万トンである。平均的に毎畝の肥料消費量は7.5キロである。以上の農業四化の条
件が土地の高効率利用と農業の発展に良い基礎を築いた。
二、土地資源の類型及び評価
陝西省の土地資源はその地表形態によって、高原、平原、山地に分けられる:
高原は本省北部に位置し、海抜は900-1600メートル、面積は13877万畝、全省土地面積の45%を占
める。砂化地、黄土丘陵、黄土堰、中低山、及び深く狭い川瀬地などを含む。砂化地は長城沿
線の北部に分布している。土地の砂化が酷い。長城沿線の南部から延安までの辺りは黄土丘陵
溝地区である。 土地面積が小さく、谷が深く斜面が急である。溝地区は土地面積の40%-50%を
占める。土壌侵蝕模数は1-2トン/年・平方キロ、生態が失調、水土の流失が酷い。丘陵溝地区の南
部は黄土垣区で、本省の主な食料生産地区である。しかし、平坦な土地の面積が小さく点在し
ていて、高原面積の約4.87%を占める。山地は主に高原南部の縁辺りに分布している。土石山地
が多く、森林の分布も多い。川瀬地は河流の沿岸に分布していて、耕作に適している。
平原は漢中平原を主として、その次は漢中盆地と安康盆地である。面積は5862.0万畝、全省
面積の19%を占める。漢中平原は渭河沖積平原と黄土台原から形成されている。渭河沖積平原の
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川瀬地は渭河の南北両側と一、ニ、三級階地に分布している、地勢は段々上昇している。地面が
広く、平坦、肥沃、灌漑条件がよい、栽培業に適している。一年一熟あるいは二年三熟が出来
る。川瀬地の両側は黄土台垣で、北側の垣地は広く、南側の垣地は小さく分散している。垣地
が渭河の水面より100メートル高いため、水源が不足、灌漑条件が悪い、生産量が低い。漢中盆地と
安康盆地は地形平坦、土地肥沃、灌漑条件がよい、北亜熱帯に位置し、本省の主な米生産地区
である。作物は一年二熟、畝平均生産量は500キロ以上である。
山地は主に漢中平原の南に分布している。秦嶺、巴山の石質山地を主とする。面積は11101
万畝、全省面積の36%を占める。秦嶺の山が高く、一般に2000-3000メートル、相対高さは1000メートル
以下、山が険峻、気候と環境が複雑、植物の垂直分布帯が分かりやすい、本省の生物資源の宝
倉庫と呼ばれている。しかし、山が高く斜面が急で土壌が薄いため耕作に適していない。巴山
がやや低く、一般に1500-2000メートル、北亜熱帯に位置し、水熱条件がよい、経済林、用材林の発
展に適している。秦嶺巴山では高さ1000メートル以下の丘陵地区は約2400万畝、山地面積の31%を占
める。一般的に斜面は急で土壌が薄いが気温がよく、栽培に適しているが、過度の耕作は禁物
である。近年、過度の耕作のため、水土流失が酷く、洪水が発生し、一部分の山地が何も成長
できない岩石地となった。
三、土地の利用現状及び特徴
1.耕地
本省には耕地が5529.27万畝、全省総土地面積の17.93%を占める。その中には、水田248.5万
畝、耕地面積の4.41%を占める;水灌漑地1544.7万畝、耕地面積の27.44%を占める;旱地3736.07
万畝、耕地面積の68.15%を占める。耕地の地区分布については、陝北は27.1%を占める、漢中は
53.29%を占める、陝南は19.51%を占める。陝北の耕地は主に旱地と斜面地である。旱地は90.8%
を占める、漢中は主に平地と水灌漑地である。水灌漑地は全省の88.065を占める。漢中耕地面
積の46.2%を占める。陝南は主に斜面地である。水田はダム地区に集中している、全省水田の88.
9%を占める。しかし漢中地区の水田は全省水田の68.7%を占める。現在の存在している耕地の問
題点は生産量が低いことである。本省の耕地は全国の3.28%を占める、人口は全国の2.88%を占
める、しかし栽培業の総生産値は全国の2.38%しか占めていない。畝平均生産量は全国レベルより
相当低い、例えば食糧の畝平均生産量は本省では159キロである、全国平均は226.5キロである。
約30%少ない、綿花の畝平均生産量は本省では25.25キロである、全国レベル51キロの半分しか達
していない。
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2.園地
本省には園地が317.54万畝、約全省土地総面積の1%を占める、その中には、果物園148.6万畝、
リンゴ、なつめ、桃、杏、柿などの産地は陝北、漢中である。石榴の産地は漢中南部である。み
かんの産地は陝南である。茶園39.9万畝、安康、漢中、商洛に分布している。桑園79.6万畆、
主に陝南に分布している。その次は陝北である。それにクルミ5.1万畆、栗11.8万畆、主な産地
は陝南である。その他の園地は2.54万畆である。今後果物園発展の目標が二つある。一つは果
物基地を築くこと。二つは果物加工工業を建設することである。
3.林地
本省には林地9928.26万畆、全省土地面積の32.2%を占める。その中林地7000.38万畆、林地面
積の70.5%を占める。森林の被覆率は22.7%である。その他は潅木林地、疎林地、未成林造林地、
苗畑である。分布地区によると、陝北には林地1389.8万畆、全省林地面積の19.85%を占める、
主に延安南部の橋山森林区と黄龍森林区に分布している。漢中には林地1815.72万畆、全省林地
面積の25.94%を占める、主に南北山地に分布している。陝南には林地3794.86万畆、全省林地面
積の54.21%を占める、主に秦嶺巴山山地に分布している。林地利用については主に四つの問題
点が存在している。一、伐採するだけで、経営を軽視している。すなわち、伐採と栽培のバラン
スが失調している。二、植樹が多いが、管理が足りない、生存率が低い、栽培と管理の比例が失
調。三、生産構造が単調で、多種経営が発展していない。林業の生産経営の利益が少ない、四、
木材の加工技術が古く、総合利用率が低く、資源の浪費が大きい。
4.牧草地
本省には牧草地全部8167.08万畝、全省土地面積の26.46%を占める。その中には天然草地780
9.27万畝(林業適地、牧畜に適した荒地を含む)、牧草地面積の95.6%を占める。地区分布による
と、陝北には草地4531.2万畝、全省草地面積の55.48%を占める。典型的な農業牧業の結合地区
である。漢中には草地4531.2万畝、全省草地面積の13.65%を占める。陝南には草地2521万畝、
全省草地面積の30.87%を占める。畝平均牧草の生産量と養殖できる家畜の量は南から北まで
段々減っていく、陝南は最も多く、それから漢中、陝北は最も少ない。本省では牧畜業の農業
生産における地位は栽培業と工副業に続き、第3位に位置する。牛、羊のような大きい牧畜を主
とする。大きい牧畜の中に、牛が一番多く、秦川牛が価値の高い役、肉用牛、全国では一位を
占め、注目されている。羊は山羊が一番多く、総数の70%を占める、その中に乳用山羊は全国の
三分の一を占め、全国では一位である。牧草地に存在する問題は二つある。一、牧畜業は栽培
業と林業の影響を受けている。昔では食糧は全てという考えに基づき、牧草だけ適用している
急な斜面でも耕地に開拓され、食糧を主とする栽培業を発展させていた。草地の面積が段々縮
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小され、牧草の生産量も減少した。小さな流域では山を封じ森林を造りだけに目を向け、羊の
ための十分な草地を残さず、牧畜業の発展に大きな影響を与えた。生産レベルが低く、これから
もっと下がる見込みである。その生産総値は農業生産総値の12.05%しか占めていない。二、牧
畜生産品の加工工業の基礎がしっかりしていない。本省では乳用山羊の羊乳の加工業が大体出
来ているが、他の保存しにくい製品、例えば卵、牛羊肉とその副成品の加工などまだまだ始ま
ったばかりである。陝北のウール、兎の毛などの加工はまだ空白である。全部原料をそのまま売り、
利益が少ない。
5.水域
このような土地は全部656.91万畝、全省土地の2.13%を占める。その中には陝北174.16万畝、
全省の26.51%を占める。漢中243.86万畝、全省の37.12%を占める。陝南238.89万畝、全省の36.
375を占める。全省の水域には漁業の利用水面が37.29万畝、水域面積の5.68%を占める。その他
の水産品の利用率も高くない。したがって、陝北、漢中、陝南でまだ十分利用されていない、
今後水域養殖の発展についてはまだ潜在力が存在する。
6.農村住民点及び工鉱用地
このような土地は全部で624.12万畝、約全省面積の2%を占める、その中には、農村住民点用
地は586.01万畝、人平均0.2畝、工場鉱山用地は38.17万畝。農村住民点用地は各地区において
は、陝北1.22%、人平均0.36畝、漢中4.19%、人平均0.2畝、陝南1.06%、人平均0.13畝である。
7.交通用地
交通用地には鉄道、道路、農村道路などを含み、全部で303.36万畝、全省土地面積の0.98%
を占める。その中には、陝北134.96万畝、全省交通用地の30.64%を占める。漢中92.95%、全省
交通用地の30.64%を占める。陝南75.45万畝、全省交通用地の24.87%を占める。
8.特殊用地
国防、名勝古跡、自然保護地区などを含み、全部で193.36万畝、全省土地面積の0.63%を占め
る。その中には、陝北11.94万畝、全省特殊用地の6.18%を占める、漢中105.83万畝、全省特殊
用地の54.73%を占める、陝南75.59万畝、全省特殊用地の39.09を占める。
9.未利用土地
未利用土地は全部で2832.77万畝、全省土地面積の9.18%を占める。その中には、陝北1848.4
6万畝、全省未利用土地の65.25%を占める。漢中670.1万畝、全省未利用土地の23.65%を占める、
陝南314.21万畝、全省未利用土地の11.1%を占める。
10.利用しにくい土地
流れ砂地、川瀬砂地、石砂地、裸露地、塩、アルカリ性川瀬地などを含み、全部で2287.27万畝、
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全省土地面積の7.47%を占める。その中には、陝北144.3万畝、全省利用しにくい土地の63.15%
を占める。漢中314.41万畝、全省利用しにくい土地の13.75%を占める。陝南528.56万畝、全省
利用しにくい土地の23.11%を占める。
五、土地資源の合理利用方法
1.土地の特徴によって各区域の土地利用方向を明確にする
本省の土地資源は豊富多様で、農業生産の全面的な発展に適している。南北は狭くて長い、
温帯、暖温帯、亜熱帯、三つの気候帯を跨っている。土地の類型が複雑、分布の特徴が明確で
ある。北には黄土高原、南には秦巴山地、真ん中は漢中平原である。各地区には特徴があり、
その特徴に応じて優勢を発揮し、これからの利用方向を明確にし、科学技術を利用して、合理
的な開発を進める。
陝北の黄土高原が広く、人が少ない。森林と牧草地を発展するいい所である。長城の北部は
風砂草地で、昔から天然牧場である。長城南部の黄土高原は森林草原だった、二千年の開拓に
よって、今日のような酷い水土流失と土壌の砂化になった。今後もし合理手利用、総合的な保
護ができれば、長期に木や草などを栽培することによって、陝北を森林、草などの植物の宝庫
にすることができる。
漢中平原は我が国では農業発展の最も早い地区である。地形が平坦、土壌が肥沃、灌漑条件
が良く、農産品が豊富、伝統的な耕作経験がある。現代の農業技術を採用すれば、"八百里秦川
"はもっと大きな生産力を発揮できる。
陝南秦巴山地は全国で有名な生物宝庫である。林木、漢方薬、山特産、野生動物などを発展
することに適している。しかし現在では十分な開発利用はまだできない。沢山の価値高い生物
資源は山奥で開発されずに、自然に成長している。その反面、一部分の浅い山では過度の採伐
により、水土の流失が酷く、石板だけの土地も出現している。重視しなければならない。秦嶺
では山が高く、斜面が急、土壌が薄く、石が多いため、開発利用する時、管理すると同時に保
護しなければならない。
2.土地利用の現状が合理的でない、適切な調整が必要
以前から、人々の注意は食糧の生産に偏り、"食糧は基本"を重視し、全面的な発展を無視し
た。今後、森林、草資源の合理利用を重視し、全省の大部分の土地資源はその優勢を発揮でき
るようにしなければならない。現在、全省土地面積の81%を占める高原、山地では十分に森林、
牧草を発展させていないだけでなく、過度の採伐や耕作に適していない斜面を開拓したため、
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食糧の生産量が上がらないだけでなく、林業、牧業などにも影響し、厳重な水土流失を齎した。
その結果、開拓すればするほど貧しくなるような悪性循環となった。土地利用の構造が合理的
でないため、生活レベルがアップできない。このような問題を解決するためには、土地の生産利益
を全面的に上げることを基礎にし、合理調整を行い、全省土地の19%を占める耕地だけでなく、
土地面積80%以上を占める林地、草地、水域の総合開発利用にも力を入れなければならない。し
たがって、土地の特徴によって、利用構造を調整しなければいけない。食糧、綿、油の生産に
力を入れるだけでなく、林、牧、副、漁などの多種経営も積極的に発展させなければいけない。
過度の採伐と生態の破壊を禁じ、耕地の減少を防ぎ、できるだけ耕地を占用しないこと。土地
資源の開発利用と管理、保護を結合させ、山、水源を管理することと水土流失、自然災害を防
止すること、生態環境の改善、林業、牧業、副業と多種経営などを結合させることである。
3.耕地の占用を厳しくコントロールする
本省の耕地資源の予備が多くないため、耕地の面積の拡大には限度がある。しかし、工場、
交通、農村住民点用地など人口、経済、社会の発展によって、段々拡大していく、しかも平原
耕地を多く占用している。例えば、漢中平原では1949年以来、耕地の面積は300万畆減少、その
中には、西安だけでは30万畆減少した。十分の一を占める。1979年漢中建設用地だけで8.2万畆
の耕地を占用し、全省同期の建設用地の50%を占める。このようにいけば、耕地がますます少な
くなって、農業には大きな影響を及ぼすであろう。
第二節 甘粛省の土地利用
甘粛は我が国の西北部に位置し、東には陝西に繋がり、西には青海と新彊、南には四川、北
には内モングル自治区とモングル人民共和国と接している。全省には9の州、82の県、3の省所属市
がある。土地の総面積は45.4万平方キロ(6.81億畆)、全国土地総面積の4.73%を占める。1990年全
省の総人口は2255万人、全国総人口の1.97%を占める。人口密度は49.7人である。県庁所在地は
蘭州である。
一、土地利用における自然、経済条件の評価
1.自然条件の評価
(1)地貌条件。本省は広く地貌の類型が多く、山地と高原の分布が広く、河谷と河岸の面積
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がやや少ない。海抜2000メートル以上の山地と高原は全省面積の35%を占める、1000-2000メー
トルの山地と高原は60%を占める、1000メートル以下の河谷、河岸は5%を占める。
隴南山地は山が高く、斜面が急で地形が複雑、土地の利用は標高と斜面方向によって垂直変
化が明瞭で、垂直農業の特徴を示している。南秦嶺山地の山が大きく、垂直の違いがはっきり
している。海抜3000メートル以上の高い山地では日照不足、低温で湿度が高いため農業の発展
が制限されている、原始森林が茂る、本省の主な原始森林の分布地区である。例えば康南林区、
白龍江林区など。海抜1000-1800メートルの山地は、傾斜度が大きく、土地の面積が小さい、土
壌が薄くて養分が乏しい。耕地が少なく、旱坂地は主な耕地である、生産量が低い;海抜1000
メートル以下の河岸盆地地区では気候が暖かく、降水が多く、本省唯一の亜熱帯地区である。
耕地が多く、地勢が平坦、土壌が厚くて肥沃で農業は発達している、隴南農業生産の"精華地"
と呼ばれている。北秦嶺山地では、地形が複雑、起伏が大きい、山が高くて険しい、山地は90%、
河谷川瀬地は10%を占める;耕地が少なく、土地面積の8.9%を占める;林地が多く、土地面積の
45%を占める、ほとんど天然次生林と潅木である。
黄土高原は、隴東と隴西を含む。隴山(六盤山)から東、子午嶺から西は隴東黄土高原である。
海抜1200-1800メートル、黄土は100メートルほどある。長期的な侵食により、垣、梁、坪、川、
溝などのような多種の地貌となった。その中で主に垣で完全に保存しているのは董志垣、屯子
垣、旱盛垣、孟ば垣などの26である。地勢は平坦、耕地が集中して繋がっている。耕作しやす
い。土地の開拓率が高く、農業生産のレベルも高い、昔から甘粛の"食糧庫"と呼ばれている。隴
山(六盤山)の西、烏鞘嶺の東は隴西黄土高原、河流の分割により、水土の流失が厳しい、谷溝
が多く、地表は細かく、梁などが発達していて、人口密度が大きい、土地の開拓率が高く、利
用率が低い、山旱地は80%を占める、農業生産レベルが低い。
河西走廊。オアシスが繋がり、武威-永昌オアシス、張掖-敦煌オアシス、河西走廊の三大農業灌漑地区で
ある。土地の利用率と生産力のレベルが高い、集約的な経営で、農業の発展歴史が長く、全省の
商品食糧の基地である。オアシスの外側にはゴビと砂漠が多く、その縁と山麓地帯には砂漠草地が
多く、牧畜業を発展する基地である。祁連山地、河西内陸の水源地である。氷河が多く、河西
水源の補給地区である。山地の日影斜面は原始森林である、水源涵養林に属している。山地の
日向斜面は乾燥していて、土壌の質が悪く、風食作用が強く、植物の被覆率が低い、砂漠草地
に属している。山間盆地には少量の耕地があって、牧畜中心である。
甘南高原。本省の西南部の一角である。青蔵高原の延びである。典型的な山原地貌である。
海抜は3000メートル以上である。黄河が西南部を通り、白龍河、兆河、大夏河はここから始ま
り、河流の上流に位置し、地形の起伏が大きくない、小さな河流が多い。窪地、小さな草原、
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沼が多く、地勢が高く、気温が低い。農業の発展が制限され、牧草が茂っていて、本省牧畜業
基地の一つである。川瀬地では寒さに強い作物を栽培している。山地は原始森林で、兆河林区、
大夏河林区が存在し、本省の主要な木材基地である。
(2)光熱条件。全省の大部分地区では光熱が十分、75%以上の地区では一年間の日照れ時間が
2500時間を超えている。河西走廊では3200時間に達している。太陽の輻射量は年平均5024兆ジ
ュール/平方メートル、河西では5850-6700兆ジュール/平方メートルに達している。光合作用
に良く、作物や林、牧草の生産量にもいい影響を及ぼす。本省の年平均温度は0-15度、隴南地
区では15度以上、河西及び黄河流域付近では8-10度、隴東では10度以上である。10度以上の積
算温度は2000度より高く、河西では3000度、隴南河谷地区では4500度、後者は亜熱帯作物の栽
培に適している。本省は各地区の気温差が大きく、一般的には10-16度の間である、気温の変化
も大きく、果物や野菜及び塊茎作物の栽培と牧草の栄養物質の向上にも適している。従って、
本省の果物や野菜の生産量が高く質も良い、全国で有名である。無霜期間は各地によって違う
が、一般には70-170日であり、隴南河谷地区では280日にも達している。甘南高原では60日しか
ない。霜害は本省の自然災害の一つである。
(3)水分条件。本省の大部分地区では旱が多く、雨が少ない。年平均降水量は30-56センチであ
る、その特徴は以下のようになる:①降水地区の分布がバラバラ、東南から西北までだんだん減
っていく、湿潤区、半湿潤区から半旱、旱地区に変わっていく。②年降水季節の分配は平均的
でない、大体7,8,9月に集中している、一年中の降水量の50-70%を占める、水と熱は同期してい
て、作物の成長にいい、③各年の年降水の変化が大きい、雨量の一番多い年は一番少ない年よ
り何倍あるいは何十倍多い。このような特徴により、土地利用の違いが現れた。河西には降水
が少ないが、祁連山の氷山資源を利用し、オアシス灌漑農業を進める。隴南山地では、降水が多い
が、耕地が少ないため、林業や多種経営の発展に適している。甘南高原では降水が多いが、気
温が低く、農業の発展に影響し、牧草の成長、牧畜業の発展には適している。
本省には大きな河流が450、外流と内陸河に分けられ、年総径流量は602.67億立方メートル、
流域面積は45.4万平方キロである。地域分布のバランスが悪く、長江水系は143億立方メートル、面
積が小さく、人口も少ない、東南部だけは水が豊富の地区である。黄河流域の径流量は387億立
方メートル、土地が広いため、人口が多い。基本的に農業用水に満足できる現状である。本省
の地下水資源は182億立方メートル、河西は75.45億立方メートル、黄土高原は25.32億立方メー
トル、南部地区では81.23億立方メートル。現在、一部分の地下水の利用が不十分であるため、
土地開発利用の潜在的な力が制限されている。土地を開発し、農業を発展させることが期待さ
れている。
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(4)土壌条件。甘粛省の土壌類型が多く、地域によって分布の違いがはっきりしている。地
帯性土壌は森林土壌、草原土壌と砂漠土壌である。しかも主に亜熱帯森林土壌、温帯森林土壌
と森林草原土壌、温帯草原土壌及び砂漠土壌である。南から北までだんだん変わっていく。土
壌は土地への影響は以下のようになる:①土壌の類型が多く、多種作物の栽培と農林牧の発展
に適している。②土壌の栄養分は地域によって違う。隴南山地は棕壌と褐土で、有機物質は510%、土壌は肥沃、森林の成長に適している。黄土高原は黒ろ土と灰カルシウム土で、土壌の栄養分
がやや多く、有機物質は1-4%で、耕作に適していて、通気が良く、土壌層も厚く、しかし水が
足りない、旱農作に適している。河西走廊は荒棕砂漠土と灌耕土で、前者は河西地区に分布し
ていて、栄養分が少なく、牧草が栽培されている。後者はオアシスに分布していて、土壌は肥沃で、
熟化されている、農作物の成長と農業の発展に適している。③局部地区の土壌の塩害化。特に
河西内陸河の下流、祖歴河の沿岸、甘南草灘、沼沢地では土地の塩害が酷く、作物と牧草の成
長にも影響し、土壌改良の重点となるべきである。④気候が乾燥していて、植物の被覆率が低
い、砂漠などの面積が大きい、風食作用が強く、生物の働きが弱い、有機物質の含有量が低く
栄養分が少ない。したがって、土壌を改良し、肥料を撒くことが土地の合理利用や合理分布に
は非常に重要である。
2.経済条件の評価
全省人口の増長速度がやや速く、1990年全省人口は2255万人、1949年の968.4万人より1倍以
上増えた。その中に農村人口は総人口の84.66%を占める、地域上の分布のバランスは良くない、河
地区は山地より多く、農業地区は牧業地区より多く、内陸地区は縁地帯より多く、交通道路沿
線は非交通道路沿線より多く、河東は河西より多い。農業労働力674万人、全省労働力の63.29%
を占める。一つの労働力には平均11畆の耕地を負担する。
解放後、甘粛の農業が大きく発展し、農業技術も大きく改善した。現在、全省には有効な灌
漑面積は1269万畆、総耕地面積の23.75を占める。水平段々畑900.4万畆。機械を使って耕作し
ている耕地の面積は786.9万畆、耕地総面積の14.75%を占める。耕地には平均的に1畆毎に14.2
キロの化学肥料を施す。技術の改善によって、土地の利用率が上げられ、自然災害への抵抗力も
強くなり土地の栄養分も増え、作物の生産量も大きくアップした。
本省の工業の基礎が弱く、解放後、やや速いスピードで発展し、大体石油、化学工業、有色金
属、石油機械、石炭、経済を主とする工業構造となった。経済の発展に基礎を築いた。全省工
業の総生産値は88.11億元。工業地区の分布は隴海と欄新鉄道沿線に沿って、蘭州、天水、金昌、
嘉峪関、白銀などに集中し、その他の地区には工業区がやや少ない。本省の交通運輸業が大変
遅れている、特に農村と畜産地区では交通が不便、農林牧業の発展を制限している。隴海、蘭
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新、蘭青、包蘭鉄道は蘭州を中心とし、放射状で西北五省を通っている。甘粛の経済発展にお
いてはなくしではならない存在である。道路は平川河谷の方が発達していて、山地区と畜産地
区はまだ遅れている。
二、土地利用の現状及び類型と評価
1.土地利用の現状及び特徴
甘粛省の土地利用は自然、社会歴史、経済技術条件の影響で、以下のような特徴を持ってい
る。
(1)土地の類型が多く、耕地、林地、牧草地、水域などがある。用地構成と土地利用の方式
によって、8種類の一級類型と56種類の二級類型に分けられる。耕地は全省土地面積の11.12%
を占め、園地は0.08%、林地は7.84%、草地は38.78%、農村住民点及び工場鉱山用地は1.37%、交
通用地0.57%、水域0.97%、その他の種類の土地は39.27%を占める。各行の用地分配が協調的で
ない、比重も合理的でない、草地と利用しにくい土地の比率が大きい、その他の用地が少ない。
(2)各地域の土地利用の差異がはっきりしている。河西走廊の土地開拓率が低い、オアシスの開
拓率が高い、農業用地である。山地と広漠は林牧用地である。黄土高原の土地開拓率が高く、5
0%にも達している、主に旱耕農業用地である。荒山荒坂は牧業用地である。島状の山地は林業
用地である。隴南山地は主に林業用地で、山の中腹及び斜面は牧業用地で、河谷ダム地区は農業
用地である。土地の開拓率は15-20%である。甘南高原は気温が低く、湿気も多いため、農業の
発展が大きな制限を受けている。牧業は主とし、全省の牧業基地である。山地は林業用地で、
河谷地区だけ涼しく、寒さに強い作物(裸麦、馬鈴薯)などを栽培し、農業用地である。
(3)土地の利用程度が低い。甘粛は東部と西部の遷移地帯で、気候は複雑で地形も様々、山
地と高原の面積が大きい、平原と河谷の面積が小さい。土地の開発利用程度が低い、土地の利
用率も高くない。全省では既に利用されている土地は41649.66万畆、土地の利用率は61.20%;
その中、河西37.99%、河東95.40%。農業の開拓率(主に耕作業)は11.12%、河西3.37%、河東22.
55%、作物の複種指数は高くない、全省では98%。全省のほとんどの所では一年一熟で、隴南と
黄土高原の南部地区は一年二熟あるいは二年三熟である。
2、土地利用の類型の評価
(1)耕地:面積は7572万畆、全省土地の11.12%を占める、その中には、山旱地4473万畆、耕
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地の59.1%を占める;河地864.18万畆、24.6%を占める;垣地805.27万畆、10.65を占める。その
他、耕地429.55万畆、5.7%を占める。水利条件と利用方向によって耕地を水田、水灌漑地、旱
地、砂地、野菜地などに分けられる。水田の面積が小さく、バラバラに徴成盆地、渭河谷地の武
山県、河西張掖地区の臨沢県に分布している。水灌漑地の面積は約1269万畆、耕地の16.8%を占
める、集中的に河西走廊のオアシスに分布している、約768万畆、全省の水灌漑地の61%を占める、
生産レベルが高く、一年二熟の作物は主に春小麦、トウモロコシ、馬鈴薯などである。畆平均生産量は2
50-350キロ、甘粛の商品となる食糧基地である。河東の水灌漑地は主に徴成盆地、白龍江、渭河、
兆河、大夏河、大通河、壮浪河、黄河沿岸に分布している。全省水灌漑地の39%を占める、一年
一熟あるいは二年三熟で、主な作物は冬小麦、水稲、トウモロコシなどである。畆平均生産量は350キ
ロである。集約経営で、生産レベルが高い。本省では旱地の分布が広く、特に黄土高原では一番多
く、隴東高原では主に旱垣地で、面積は805.27万畆、全省耕地の10.64%を占める、食糧の畆平
均生産量は200キロぐらい、"甘粛食糧庫"と呼ばれている。黄土梁、マオ、溝谷地区では坂旱地が多
く、面積は約4473.5万畆、全省耕地の59.1%を占める、食糧の畆平均生産量は100キロぐらいと低
く安定しない。土地の利用率が低く、一年一熟あるいは一年二熟である。主な作物は春小麦、
黍、トウモロコシ、馬鈴薯などである。野菜地の面積が小さく、主に河谷ダム及び都市近郊付近に分布
している、生産しているのは主に野菜である。生産レベルが高く、集約経営である。
(2)園地:果物園、桑園、茶園を含み、面積は52.89万畆、全省土地総面積の0.08%を占める。
その中には、果物園の面積が最も大きく、50.47万畆、各地に分布していて、黄河谷地、渭河谷
地では一番多い。例えば、蘭州盆地、靖遠盆地、天水などである。桑園の面積が大きくない、
約1.75万畆、徴成盆地、慶陽などに集中している。茶園の面積が小さく、主に隴南亜熱帯地区
の武都と天水に分布している。面積は0.67万畆。瓜田は蘭州付近の県や地区、河西走廊の武威
と民勤、渭河谷地の秦安、天水などに分布している、質が良く、量が多い、国内で有名である。
(3)林地:面積は5336万畆で、全省土地総面積の7.84%を占める。林地の中に有林地は2653
万畆で、林地面積の49.72%を占める;雑木林地は1959万畆で、林地面積の36.71%を占める;疎
林地は518万畆で、林地面積の9.7%を占める;未成林造林地は175万畆で、林地面積の3.28%を占
める;苗圃は31万畆で、林地面積の0.59%を占める。有林地には、用林地は59.7%、防護林は38%、
経済林は1.8%、薪材林は0.4%、特用材林は0.14%を占める、森林の被覆率は3.9%である、用材林
蓄積が10385万立方メートルであり、総蓄積量の62.8%を占める。本省森林資源の分布が平均で
なく、天然林区が主に省境周辺地帯の山地に分布している、且武都、天水、甘南に集中してい
る。広い黄土高原と千里の河西走廊には無林、あるいは少林状態である。全省の森林被覆率の
最高地区は武都地区である。32%に達している。慶陽、平涼,臨夏、武威、張掖などの地区が5-
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10%である;定西地区と蘭州はわずか2.1-3.6%である、天水地区は26.1%である、甘南蔵族自治
州は16.2%、酒泉、嘉裕関は1%足らず、最少である。
(4)草地:本省は天然草原を主として、全国十個牧業省の一つである。草地の面積は26412.
06万畆で、土地総面積の38.78%を占める、河西と河東がそれぞれ半分を有する。その中には、
甘南高原と河西走廊では草地の分布が繋がっているが、その他の地区は交錯して分布している。
主な草原の型としては、高寒低地草地は7007万畆で、草地の総面積の26.53%を占める。雑木草
地は802.3万畆で、草地総面積の3%を占める。草原草地の面積は8361.46万畆、31.66%を占める;
荒漠草地は9156万畆で、34.67%を占める;塩分の多い低地草地の面積は1085.3万畆で、草地総
面積の4.1%を占める。全省草地の主体が草原、荒漠、と低地である。本省の天然草地の生産力
は低く、1985年の調査によると、100畆あたり羊毛3.7キロ、羊肉6.2キロを生産している。また、1
00畆の年収入が25元である。本省の人工草地の面積が小さく、全部で3000万畆あまりである。
主に黄土高原に分布している、糧、草間作、うまごやし、紅豆草などを主として、草の質も良
く、適口性が強い、生産高が多く、畆あたり草を2000キロ生産できる。近年から、農業地区も発
展しつつある。
(5)農村住民点と工場鉱山用地:面積は936.36万畆で、土地総面積の1.37%を占める。住民点
の分布は河西と河東地区のバランスが取れていない。千里河西走廊は土地が広いが、人口密度が低
い、農村住民点が点在している。所有する土地面積が割と少ない、約312.53万畆であり、全省
農村住民点及び工場鉱山用地の33.38%を占める。一方、河東地域は農村住民点が密集している、
用地面積が623.83万畆であり、河西地区の約2倍である。全省の66.62%を占める、その特徴とし
て、農村の発展が比較的速く、占有耕地が逐年増加している。農村生活の改善、耕地を占用し、
家を建て、耕地が縮小している。この傾向が日ごとに増えている。新工業都市の建設及び工場、
鉱山建設のため、占用耕地が拡大している、調査により、1959-1985年以来、27年間、毎年耕地
の縮小は16万畆に達し、合計400万畆の耕地が占用され、みんないい耕地であった、有力な措置
を取り、制止すべきである。
(6)交通用地:面積は389.38万畆、土地総面積の0.57%を占める、現在蘭州を中心に、周囲の
省への鉄道幹線交通ネットワークが大体形成されている。総長が2222キロで、使用土地は10万畆あまり、
車用道路総長が32365キロで、使用土地は72万畆である;農業用道路は使用土地が305.83万畆で、
民用空港の使用土地は0.55万畆である。本省の地形が複雑で、山地地帯及び周囲地帯、少数民
族地域は交通が依然として遅れている。
(7)水域:黄河,長江の二つの水系及び河西内陸河水系、現在大型貯水池は2個、中型24個、
小型316個、水域面積が662.33万畆であり、土地総面積の0.97%を占める、広い水面資源の利用
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はまだ不十分で、今後、水面養殖業の発展に力を入れるべきである。
(8)利用しにくい土地:面積は広く、広い範囲に分布している。全部で26739.98万畆である。
39.27%を占める。特に、河西地域;旱魃の気候、砂漠、塩分の多い土地が多く、その面積は河
西地区土地面積の63.58%を占める;一方、河東地区は裸土、裸岩、沼地、アルカリ土壌などの面積
は河東地区土地面積の3.5%を占める。このような土地が利用しにくい。今後の課題である。
三、土地利用における主な問題
1.土地資源の利用が不十分、生産における潜在能力をまだ充分に発揮していない。
甘粛省の土地資源が豊富である。全省土地面積は6.81億畆で、一人当たり33.3畆である。耕
地については、全省には耕地7572万畆、生産量が高く、しかも安定しているのは1269万畆、一
人当たり0.63万畆、耕地の16.8%をしかしめていない。生産量の平均程度のものは1428.84万畆
で耕地の18.9%を占める。生産量の低いものは4874.16万畆で、耕地の64.4%を占める。生産量が
平均程度のものは主に隴東黄土垣面に分布している、面積が大きく肥沃で機械での耕作をしや
すいが水源が少なく、灌漑条件が悪いため、土地投入を増やし、土地を整理し、肥料、経営管
理の強化などに力をいれれば、生産量を上げることができる;生産量の低いのは面積が大きく、
主に隴西、黄土梁、丘、谷の間の分布している。土壌層が厚く、土壌がわりと肥えているが、
気候が旱魃で、水利建設の投資が大きい、水源条件の悪い地方では水利灌漑を進めるべきであ
る。今後生産量の低い耕地を改造し、生産量をあげるのを期待できる。
草地については、甘粛省は牧場とした草地資源が豊富で、広い範囲に分布しているが、草地
の利用が不充分で、合理的でない。主に、季節によって草地の利用にバランスが取れていないし、
また各地区の間のバランスも取れていない 夏、草地は海抜が高く寒い地区にあり、分散していて
牧草の成長期が短く、量も少ない。冬、草地は過放牧され、それに近水地、住民地、家畜地を
中心にするので、山地草地、遠山草地、周辺荒漠草地、水の少ない草地などの草地での放牧が
少なく、充分利用されていない。
林業生産の潜在能力も非常に大きい、現在、既有林地の利用が不充分であり、広い黄土高原、
河西走廊には林木が少なく、草地も少ない。近年、全省の統計により、2600万畆あまりも造林
したが、成活率は32%にしか達していない。全国では林地の少ない省の一つである。養殖業は依
然として遅れている。水域面積は662.33万畆もあるが、養殖できる水面33.7万畆以内、半分し
か利用されていない、しかも、経営方式が遅れていて、畆平均生産量が低い、畆あたり0.9キロ
の魚しかとれない。
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2.河西走廊の水土資源の矛盾が激しい
河西地域は土地資源が広く、オアシス耕地が集中し、連接している。地勢が平坦で、農業が発達
している、しかし、各内陸河が砂漠などを通るため、大量の水漏れがあり、損失が大きい。疏
勒河水系には7つの灌漑区が水漏れで30-40%の畑の用水保証できない。黒河流域の30%の畑は毎
年1,2回目の用水が保証できない。石羊河流域には25%の畑は灌漑が順調にできないため、減産
している。また、各河流には貯水建設が不足のため、季節によって、水の需給調整ができない、
毎年4-6月、農作物の用水量がピークとなって、ほぼ一年需給水量の半分である。この時期、河か
らの給水が
一年需給水量の4分の1しかないので、農作物の水不足の矛盾が目立っている。毎
年約100万畆以上の畑が旱害により減産している。各河流の水量が夏より秋の方が多いが、夏農
作物が水不足のため、適時灌漑できない。
3.黄土高原における生態環境問題
黄土高原の気候が旱魃で、地形が複雑、農業生産条件が非常に悪い、林地、草地の面積が少
ない。生態環境が良くない。特に水土流失問題が厳重で、その面積は総面積の90%に達する。土
流失量は3000-10000トン/毎平方キロ、祖歴河流域が15000トンにも達する。定西県が6000トン-8000トン、
隴東の慶陽県が7300トン、隴中の臨兆県が4500トンー10000トンの土流失量に達する。大量の水、土流
失により、土壌の有機物質が減り、土地の質が退化している。耕地の土壌が貧弱な土地になり
つつ、生産量が低くて安定ではない。ここは十年に九年旱害で、水不足、燃料、家畜などの食
糧、肥料ともに足りない、特に燃料が欠けている。農村はエネルギー不足を解決するために、草の
根を掘り、草地を破壊し、計画外の畑作り、乱伐などによって、一層水土流失が加速され、生
態環境の悪化する原因になる。
4.耕地の大量減少
建国以来、甘粛省の農村、工業、交通、水利、工場、鉱山など、各建設事業が迅速に発展し
ている。非農業用地が大幅に増えている。現在まで、全省では非農業用地が1324.74万畆に達し
ている。全省土地面積の2%に近づいている。非農業用地がほとんどいい畑であったため、耕地
が毎年減少している、1949年一人当たり5.2畆であったが、1985年一人当たり2.7畆しかない。
特に1980-1986年以来、各建設の占用した耕地が262.48万畆に達している。平均毎年37.5万畆の
耕地を占用した。毎年16万畆の耕地の増加を引いて、毎年21万畆の耕地が減少している。同時
に、全省人口は既に2000万を超えている。その結果、一人当たりの耕地は1980年より0.3畆減っ
た。本世紀末、耕地が483万畆減少すると予測している。今後耕地の減少の傾向が続く。
四、合理的な開発利用及び土地資源保護の道
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1.積極的に河西走廊の水土資源を開発する
河西地区は面積が広く、全省土地面積の61.5%を占める、一人当たりの土地が108.6畆であり、
その内、耕地が3.6畆である。水灌漑のできる耕地が2.4畆である。毎年全省商品食糧の70%を国
に納める、現在水土資源の利用状況から見れば、食糧生産に潜在能力を持っているが、河西地
区を商品食糧生産基地にするために、更に努力する必要がある。
(1)河西走廊の荒地資源の開発。河西地区には現在荒地資源が約2000万畆である、その内、
連接しているのは100ヶ所である。その分布は疏勒河が27ヶ所、約980万畆、黒河流域が41ヶ所、
約560万畆;石羊河流域は28ヶ所、約384万畆;黄河流域の景泰県が3ヶ所、約79万畆である。そ
の中には、農業用地として開発しやすい荒地が500万畆で、荒地資源の約1/4を占める。その内
は、黒河流域は193万畆、疏勒河流域は189万畆、石羊河流域は88万畆、黄河流域の景泰県が約2
9万畆である。これらの荒地は地形平坦、連接し合い、機械耕作の条件が良い、土壌が肥沃、開
発が比較的に容易、全面的に企画し、水利を発展させれば、オアシスにし、耕地を増やすという目
標を達成できる。
(2)河西の水資源の開発。河西地区には数十年の河があり、平均して毎年の流量は69億立方
メートル、一人当たり1800立方メートル、一畆当たり723立方メートルである、今まで利用して
いるのはその半分のみで、もし全ての河流は調整、貯水建設を行い、灌漑が発展すれば、農業
土地の利用率が大幅に上げられる。河西地区は水漏れにより水の損失が非常に大きい。1/3の灌
漑地区用水路の利用率は5%以下である。人口用水路の建設に力を入れ、用水路に合わせて各種
の灌漑方法を考えて、水の利用率をあげる。
(3)農作物の分布を調整し、合理的な輪作を作り、水の供給量を調整する。河西地区の農作
物の分布は夏畑が秋畑より多い、しかし、河流の水の流量は夏より秋の方が多い、そのため、
夏に畑の水に対する需要がとても満足できない。従って、農作物の分布を調整し、夏の供水を
緩和する必要がある。塩アルカリ性土壌の改良について、内陸河河流及び湖の沈殿による平原では、
排水が流暢でないため、地下水位が上がり、蒸発した後、塩分が地表に残ることにより、約16
0万畆の耕地が被害を受けている。従って、完全な排水、灌漑システムの建設が急務である。
(4)河西生態環境の保護。河西地区の生態環境が弱く、オアシスの他の大部分は荒漠と半荒漠で
ある。地表の砂化、植物が少ない、風が強く、そのため、土地資源の開発利用と同時に、生態
環境を保護、木や草を植え、草地と保護林帯を作り、土地の砂化を防止し、畑を保護する。
(5)河西の牧畜業を発展する。河西地区は草地資源が豊富で、1.29億畆の草地を有する、河
西地区土地総面積の31.84%を占める。放牧できる草地がその60%を占める。牧畜基地としての条
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件が揃っている。専用の牧畜地区が天然草地の保護と改良に重点を置くべきである。草地を建
設し、家畜などの食糧基地を作り、家畜を囲む欄を作り、人工草の植えを拡大し、家畜などの
食糧源を拡大することにより、家畜の数を増やす。農業、牧畜業の交錯地区では農業、牧畜業
の結合を実行し、促進しあい、オアシスの内部にある荒地、沼地などの所で積極的に家畜などの食
糧基地を作り、家畜の構成を改善することにより、生産量を上げ、農業の発展を促進する。
2.土地利用構成を調整する。
甘粛省の土地利用構成は合理的でない、特に黄土高原の土地利用は比例失調で、農業が圧倒
的に多い、林牧業が圧縮され、付属の地位となっている。今後は食糧生産を上げると共に林牧
業の比率を増大していくべきである。25%以上の傾斜耕地を牧地か林地にする。また、作物の構
成を調整し、"三三"制を実行する。すなわち、小麦、豆類、秋畑がそれぞれ1/3を占める。こう
することにより、土地輪作をし、土地の肥力を増やし、土地の質を改善する。それに、"以三為
主"の耕作制度を実施する。すなわち、食糧作物は夏畑を、夏畑は小麦を、小麦は豆類との輪作
を主とする。調整の結果は豆類と緑肥料になる作物を重要とする。これは低コストで、肥田養地、
それに養畜の重要措置である。例えば、定西県宜興岔流域は典型的な黄土高原山谷地区にある
が、土地の面積は20.76平方キロである。土地利用の構成を調整することにより、農業用地が198
2年の43%から1985年の29%に下がったが、食糧の生産量は1971-1982年の間の一畝あたり45キロか
ら1985年の109キロに上がった。農業用地が減少したが、食糧の総生産量は1971-1982年の平均年
生産量464500キロから1985年の969580キロに上がった、増長率は109%である。生態環境が大きく改
善され、良性循環になっている。林地、草地の面積は20.3%に達し、"三料"不足の悪性循環の問
題を解決した。
3.山地土地の開発利用を加速する。
甘粛省は山の多い省の一つである。山地の面積が土地総面積の40.8%占める。今後山地土地資
源の開発は林牧業の綜合発展を狙うべきである。まず、現在の森林資源を保護し、乱伐、計画
外の農業用地の開拓を厳禁し、人工造林に力を入れる。その上、経済果樹林の発展を積極的に
進め、亜熱帯果実基地を作り、一家一畝果樹園の目標を実現する。それから草地を保護し、人
工牧草を植え、草山草丘を十分に利用して、畜産品の商品率を上げ、林牧業結合の道を開く。
その次は耕地が少なく、労働力が充分あるため、一世帯に一人の労働力を労務輸出する。この
ような林、牧、農、副業の綜合発展は山地地区の経済開発と山地地区の土地の充分利用に重要
な意義を持っている。
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第三節 寧夏省の土地利用
寧夏回族自治区は我が国の中、西部の連接地帯にある。北は内モングル自治区に繋がり、東は陜
西省に隣接し、南西は甘粛省と繋がっている。土地の総面積は5.19平方キロメートルであり、
二つの地区、二つの市を含み、全部で20の県、市からなる。1990年総人口は470万人、その内、
回族人口は32.36%を占める。
一、自然、経済条件と土地利用
1.自然条件
寧夏自治区は我が国の北西部にあり、その自然条件は明らかに過渡性特徴を持ち、これが寧
夏の土地利用及び農林牧業生産の構成に深刻な影響を与えている。
寧夏の地質構造が阿拉善地塊、鄂尓多斯高原と祁連地槽の三大構造ユニットの交接地帯に属する
ため、本地区の地形が山地、丘陵、盆地の組み合わせで形成されている。南から北へ分けると、
六盤山山地(標高2942メートル)、黄土高原丘陵(1700-2100メートル)、寧中低山盆地、霊塩台地
(1200-1500メートル)、寧夏断層平原(1099-1200メートル)と賀蘭山山地(3556メートル)。南部
黄土丘陵区の流水侵蝕や寧中の乾燥剥脱及び風、砂、寧夏平原の強烈な積み重ね作用により、
寧夏の地形は複雑である。
寧夏の南端部の一部分は森林高原黒土地帯に属するが、その他の大部分は干草原地帯と荒漠
草原地帯に属する。水分条件は南北の差異が非常に大きい。年降水量が南から北へ逓減する:7
00ー1900ミリ、熱量の変化が逆になって、年平均気温が5.3-8.5度、10度以上の積算温度は2000
-3300度に達する、霜害なき期間が110-160日である。水熱条件の特徴:①水と熱がほぼ一致し
ている。賀蘭山、六盤山は6-8月の平均気温が8-12度以下であるのを除いて、北部荒漠草原区が
21-23度、旱草原区が17-20度、半湿潤区が15-18度。同じ期間中においては各区の降水量が年降
水量の51%-65%を占める、このような水、熱の組み合わせ形式が農、林、牧業の生産に有利であ
る。②雨季がやや遅れる、季節の分配は均一ではない、春、夏、秋に旱害が発生する。5ミリ以上
の有効降水日数は北部12日、南部32日、最長無降水日数は北部152日、南部69日に達する。これ
は農業生産に不利である。③年降水量の変化が大きい、旱魃が規律を持って現れる。荒漠草原
地区の変化幅は-70%~+98%である。旱草原地区は-38%~+60%である。南から北へ増大していく。
④暴雨が多く、厳重な水土流失の原因になる。全区の年平均暴雨(日降水量50mm以上、あるいは
時降水量16mm以上)日数は、南から北へ0.8(年に一回)~0.4(2.3年に一回)、これが黄土高原水
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土流失の主な原因であり、土地生産量を低減する。
本区水熱条件の組み合わせ及び異なる土地の利用方式により、全区を四つの土地利用類型帯
に分けることができる:①比較的に安定な旱作農業帯(年降水量350~450mm、半湿潤区であるが、
やや旱、当地では陰湿区と呼ばれている)面積が全区総面積の12.2%を占める、旱作農業の出来
高が比較的に安定で、林業と家畜養殖の発展するには有利の条件をもつ;②旱作農業地帯(年降
水量350~450mm、半干旱区典型草原帯)、面積は全区総面積の13.16%を占める。旱作農業を発展
すれば、正常年に一定の出来高ができる;③半農、半牧地帯(年降水量250~350mm、荒漠草原と
旱草原との間の過度地帯)面積は全区総面積の24%を占める、その土地利用は牧業を主として、
旱作の出来高が不安定で、リスクが大きい;④干旱区の中に黄河の水を利用する灌漑農業区と牧業
区に分けられる(年降水量250mm以下、荒漠草原)、面積が全区総面積の50.64%を占める、全区の
食糧生産基地と主な畜産品基地である。
2.経済条件
寧夏の土壌分布は大体300mm等雨量線を境界線としている。南は黒土、黄綿土、北は灰カルシウム
土である。寧夏平原の土壌は多くの低地沈殿土が主である。六盤山と賀蘭山は低地土、灰褐土
と多くの灰カルシウム土が主である。
寧夏は我が国の災害の多く、貧しい省の一つである。長年から農牧業生産を主としてきた。1
986年度の農業総生産高が(現在の価格で計算する)14.16億元である。一人当たり333.8元、物質
の消耗を除いて、実際は233.7元しかない。栽培業の生産高が総生産高の71.7%を占める。林業
は4.6%、牧業は19.90%、その他は4.4%を占める。畑へのエネルギー投入量と農民の生活水準が低い。
1986年農業機械の総動力が187.10万馬力である。主に農業耕作機械と農産品加工機械である。
農業用化学肥料が26.89万トン(実物計算)、一畆あたり22.5キロである。農業用電力は215.54KWH,
一畆あたり0.18KWHである。耕地の総面積は1192.7万畆(統計により)である。その内、有効灌漑
面積は369万畆で、一人当たり2.8畆、農業人口一人当たり3.58畆で、その内、水田が1.11畆で
ある。全区の食糧生産面積は1235.18万畆、食糧耕地面積は989.59万畆、一畆あたりの生産高が
156畆、総生産高は15.40億キロ、一人当たり368キロである。寧夏平原は灌漑農業で、山地区は
牧業、旱作農業である。山,川に住む農民の生活水準の差が大きい。灌漑地区では一人当たりの
食糧は478キロあるが、山地区では一人当たりの食糧は212キロしかない。1985年度川地区では
一人当たりの純収入は401.9元であるが、山地区では154.3元である。そして、山地区は凶作の
年になると基本的な生活も維持できない。全区は社会、経済、技術条件以外は水土流失、土地
砂化、土壌の塩アルカリ化なども土地開発利用の制限となり、貧困の主な原因である。
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二、土地利用現状の特徴と問題
1.土地利用現状の特徴
(1)土地利用の中では草地の面積が最大で、林地の面積は最も小さい。耕地の面積は真ん中
ぐらいである。これは土地利用現状の構成の基本的な特徴である。現在、草地の面積は総面積
の60.4%、林地は7.2%、耕地は22.8%を占める。このような土地利用の構成は本区水熱条件の地
帯性と適している。
(2)土地生産レベルの地域差異が大きい。寧夏平原灌漑農業区が優越な自然条件を持ち、畑投
入水準が高い。作物の一季節の畆平均生産量は300-400キロ、稲の最高生産量は850キロ/畆にも
達する。干旱山地区では生産レベルが気候に左右され、土地の質が悪く、水土の流失が厳重であ
る。それに物質の投入水準が低いため、長年から食糧の畆平均生産量は40-50キロに止まってい
る。
(3)土地開発の潜在力が大きい。耕地の潜在力は二つの面に現れている:一、全区には予備
耕地資源として1067.3万畆があり、寧中牧業区にある広大な河谷平原、洪積盆地、剥蝕谷地及
び銀川平原の周辺地区に集中的に分布している。その中には一、二級の農業に適する荒地が、
農地総面積の77.55%を占める。土壌層が厚く、地形平坦、灌漑水源も解決可能で、開発に関す
る投資費用が割と低い。三等の予備耕地は22.45%を占める、制限条件が多く、投資費用が高い、
これからの予備耕地資源にされている。二、現在の耕地の中には、生産量の低い畑は74%を占め
る、その内、塩アルカリ性耕地は排水能力を強め、物質投入を増加すれば、土地の生産力を大幅に
上げられる。旱山地地区の急斜面の耕地については、水土流失を抑え、土壌の肥力と降水の転
化能率を高めれば、生産量が倍に増加できる。
(4)土地利用の不充分は次のような所に表現される。一、水面の利用。寧夏の水面は黄河以
外の利用できる水面は約20万畆(青銅峡ダム地区の4万畆を含む)であり、水産養殖業発展の潜在
能力が大きい。1986年の統計によると、全区には現在水産養殖面積は14.76万畆、水産品の生産
量は321.66万キロ、平均21.8キロ/畆である。養殖の集約化レベルが低い;二、稲生産の潜在能力
の開発は期待されている。土地類型及び土地の適宜性により、114-150万畆まで拡大できるが、
現在水源の制限で、1986年の統計ではただ74万畆であった、地下水と回帰水の利用を拡大すれ
ば、その潜在能力の開発が期待できる;三、経済林(主に、りんご、葡萄、くこ)を発展させる
熱条件が良い、26-33万畆までできる。現在は17.94万畆しかない。平均生産量は201.5キロ/畆、
更に経営管理の集約化レベルをあげれば、生産量のアップと面積の拡大は可能である。
2.土地利用の類型
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(1)耕地:全区の耕地面積は1776.7万畆、統計面積より49%多い。耕地面積が全区土地総面積
の22.8%を占める。その内、水灌漑地は538.2万畆、旱耕地1288.5万畆。水灌漑は主に寧夏平原
に分布している、土地肥沃、黄河での灌漑が便利で、その多くは一、ニ等耕地である。土地の生
産水準が比較的に高い、潜在力が大きい。旱耕地は寧南黄土高原丘陵地区に分布している。主
に斜面耕地である。斜面、水土の流失及び土壌肥力(土壌の肥沃の程度)の制限で、土地生産水
準が比較的に低い、潜在力がまだ残っている。
(2)林地:林業部門の調査によると、現在林地の面積は561万畆で、土地総面積の7.2%を占め
る、その内、有林地1775万畆で、全区の森林被覆率がわずか2.3%である。有林地の中には天然
林が123.5万畆で、六盤山、賀蘭山とろ山の三大林地地区に集中している。針闊葉林型が主であ
る。人工林は主に灌漑地区の畑保護林である。
(3)園地:全区には園地17.94万畆、主にりんご、葡萄、くこである。賀蘭山の東麓洪積平原
辺りと寧南楊新灌漑地区に集中的に分布している。ここの光、熱、水条件は園芸作物生産の発
展に適している。
(4)草地:面積は4706万畆、全区の土地総面積の60.4%を占める、主に荒漠草原である。その
他は干草原である。前者は賀蘭山東麓洪積扇と塩同牧業地区に分布している、土質が悪く、風
害砂害が多く、また一部は無水草地である、さらなる利用が制限されている;旱草原は黄土丘
陵地区に分布している、草地の生産力には制限がないが、現在利用しすぎて、草地が厳重に退
化している。
(5)水域:水面面積は134.1万畆、全区総面積の1.7%を占める。境内の黄河水面が(河の中心
島を含む)水域総面積の82.2%を占める、その他は湖、ダムと養殖場である。淡水湖が銀川平原中
部及び南部に集中的に分布している。水産養殖業に適するいい場所である、一部の塩湖、塩池
は食塩の生産基地である。
(6)非農業用地:都市農村の建設用地、交通、工場鉱山用地を含み、砂漠、戈壁、裸地など、
合計594.25万畆で、全区土地総面積の7.7%を占める。
3.土地利用における問題
(1)土地利用の構成はすべて合理的ではない、継続的に調整する必要がある、現在、寧夏平
原旧灌漑地区の内部には耕地が平原総面積の60-80%を占める、林地と草地がそれぞれ2.62%と4.
82%を占める。平原南部は稲生産に有利な条件を持ち、北部は経済作物と水産養殖業に有利な条
件を持っている。土地利用の構成を調整すれば、潜在力の開発は大いに期待できる。概算によ
ると、土地利用の構成を調整した後、経済効果と利益が10%-20%上げられる。広大なる黄土丘陵
地区では土地が過度に開拓され、現在、傾斜度25度以上の斜面耕地は28.6万畆、農業用地が総
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面積の40-43%、林地は1.7%-2.3%、草地は46-50%を占める。土地の類型構造により判断すれば、
<15度を農業用地の基準にすると、土地の開拓率が高くて、林地の面積が小さい。例えば、西吉
県西灘郷では農業用地は78.2%、林地は1%、牧業用地は12.9%を占める。このような単一な土地
利用方式は黄土丘陵地区の自然特徴と合わない。種植業の内部では草、田輪作地と秋作物の割
合を拡大すべきである。
(2)土地資源の開発利用は不当で、農業生態環境が悪化している。水土流失、土地の砂漠化、
土地の塩アルカリ性化、土壌の肥力低下、草地の退化などが目立っている。黄土高原地区の水土流
失の防止は近年、治めた成果があったが、依然土地利用の主な問題である。全区には水土流失
面積は1465万畆、その内、中等と厳重な水土流失面積は50%以上である。年平均地面径流輸砂量
は0.683億立方メートルである。地面侵蝕模数は北部が500-3000トン/平方キロ、南部が4000-700
0トン/平方キロにも達する。寧南各県の土壌調査資料によると、斜面耕地の表土が毎年の侵蝕は0.
5-1cmに達する。一畆あたりの有機質の損失は30-80キロで、窒素3-7.5キロ、燐4-20キロ、その
ために土地の生産力が低下している。また、これにより、"三料"とも不足している、中、小型ダ
ムが沈殿で失効している。近年から、草、木を植え、小流域の綜合治めなどの有力な措置を取っ
ている。水利部門の統計によると、1983年まで既に106.5万畆、厳重流失面積の25%を治めた。
塩池、同心干旱牧業地区の土地砂化が厳重である。例えば、塩池県土地砂化面積は75%、中衛県
と平原灌漑地区周辺にも零細に分布している。塩池県は毛烏素砂漠周縁にあり、土地の砂化現
象がまだ抑えられなく、草地の退化が厳重である。塩池と同心両県の土地調査資料によると、
程度の異なる砂化土地の面積は830万畆であり、そして南へ移動する傾向がある。塩池県の砂化
土地の面積は1983年と1978年とを比べれば14.5%増え、平均的に毎年11万畆拡大している。全区
塩アルカリ性化土地が756万畆である。その中には銀川平原耕地の中の土壌塩化が比較的に厳重であ
る。1979年-1983年灌漑地区の土壌調査結果では耕地軽、中程度塩化面積は総面積の41.5%を占
める。そして主に銀川平原北部に集中していることが明らかである。寧夏天然草地の面積が大
きいが、質がわりと悪い。その中に利用可能な面積が3938.3万畆、正常な年は新鮮な草26.5億
キロ生産できる。退化草地が草地総面積の97%を占める。水不足の草地が28.4%を占める。理論
上288.5万頭の羊が放牧できるが、現在既に5万頭オーバー、草地過放牧で、草地を破壊し、水土流
失が酷くなっている。
(3)人口の増加が速すぎて、食糧不足である。1950-1980年の30年間、山地区では食糧の単産
が平均0.4キロ/畆しか増えていないが、平均毎年人口の増加は30%ぐらいであった。人当たり食
糧150キロ以下の村が5000あまりである。山地区農業の年平均投資総額が増えているが、その効
果、利益が見られない、それは人口の増加が速すぎ、人口素質が低いなどが原因につながる。
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三、土地利用の方向と道
寧夏土地資源を合理的に利用するために、生態環境を保護し、人口増加をコントロールする。資源
の潜在力の発揮などを今後の指導方針として、土地利用方向と措置により、寧夏を四つの第1
は寧夏南部は黄土丘陵旱作農業地区である。農林牧業を発展させる水、熱条件を持ち、土地の
類型が多様、多種経営に適している。しかし、水資源が不足で、災害が頻繁、農業生産の安定
性がない。したがって、植樹、草刈りに力を入れ、牧業を発展させることで農業を促進する。
また、農業に発展により牧業を支える、こうして土地の特徴により農林牧業の総合発展を図る
べきである;第2には寧夏中部が旱牧地区である。その特徴は気候は旱魃、風害、砂害が酷く、
水資源が少ない、主に天然牧場である。農作物の生産量が低くて不安定である。優勢は草地面
積が広く、土地資源が豊富、熱量が充足などである。しかし、水、土地資源のバランスが悪いため、
発展方向は牧業を主として、農林牧副業を結合し、土地の特徴を考慮し、全面発展を図るべき
である;第3は寧夏平原が黄河の水を利用する灌漑地区である。ここは農業が発展する優越な
条件を持っている。地形が平坦、土壌が厚く、黄河の水を利用できる。光熱資源が豊富、農業
基礎施設が揃っている。現代化水準が高い、今後の発展方向は食糧を主として、農、林、牧、
副、漁業の全面発展、農、工、商の総合経営に向かうべきである;第4は賀蘭山、六盤山であ
る。林業の発展にいい条件を持っている。水源涵養林を発展させるいい場所である。
今後、寧夏土地を合理利用するための対策:
(1)土地利用の構成を調整して、商品生産の発展に全力を上げる。農、林、牧業の結合を続
け、自給型と外向型とを結合する。単一な経営方式を変え、合理的な土地利用構成を作り、各
水準、各方面の総合開発を実現する。
(2)農業基礎施設の建設を強める。特に貧困の寧南山地区への農業基礎施設投資を増加し、
農業機械、交通、エネルギー源、水利などの建設に力を入れ、農業の安定性を強める。
(3)畑の基本建設を強める。生産量の低い畑の改造に力を入れる。現在寧夏の耕地の中に、
塩アルカリからの制限を受けるのが22.3%である。斜面侵蝕に制限を受けるのが40%である。山地区
では段々畑の建設と林、草建設に全力を上げ、土地の生産率を高める。
(4)合理的に水資源を開発、利用する。寧夏では水資源の数量が耕地の生産量と耕地の拡大
を制限する主な原因である、全区年降水総量が合計482億立方メートルである。黄河を除いて、
天然水資源が10.5億立方メートルしかない(重複計算を除く)。山地区の水資源が8.90億立方メ
ートル(その内、地表水8.58億立方メートル、地下水3.74億立方メートル)。全区平均では2万立
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方メートル/平方キロの水産であり、全国平均レベルの約四分の一である、水資源が極めて乏しい。
寧夏の山地区では農業が雨に頼っている、降水量の変動が大きい、旱害が頻繁、小型ダム、貯水
池を造り、土地を平坦になるように整理し、抗旱耕作などの措置を取り、最大限に降水を利用
する。黄河の水での灌漑地区では毎年黄河から総量70億立方メートルの水を取っている、利用
後30億立方メートルを黄河に返す。実際利用したのは40億立方メートルである。450万畆耕地で
計算すると、平均用水量が888立方メートル(稲と旱作を含む)である。平均では1キロ食糧を生
産するには水2.46トンを消耗する(1986年の食糧生産量での計算)。水資源の浪費が大きい、灌漑
と排水の管理を強め、用水路を整理して、井、用水路を使用し、合理的な灌漑をするなどの措
置を取れば、耕地の面積は更に拡大できる。
(5)厳格に非農業用地をコントロールする。人当たり耕地の保有数量の相対的な安定を保持する。
社会主義建設の発展に伴って、都市、農村建設による耕地占用が避けられない。現在、一人当
たりの耕地が4.19畆であるが、人口増加と耕地数量との相対的な平衡を保つことが容易なこと
ではない。1986年の統計によると、国家、団体、農民三者の建築による耕地占用が2万畆近く(そ
の年、9.65万畆の耕地を林地か牧林に戻した)。本世紀末まで耕地の減少が25.3万畆に達する。
耕地の相対的な安定を保持するために、積極的に土地資源を開発すると共に、土地の利用管理
を強めなければならない。
第Ⅳ節 新疆省の土地利用
新疆ウイグル自治区は中国の西北部に位置して、東北、西、西南にモンゴル人民共和国、ロ
シア、カザフスタン、キルギスタン、タジクスタン、アフガニスタン、パキスタン、インドな
ど11か国と接し、国境の長さは5700キロ、東部と南部は我が国の甘粛(ガンス)省、青海(チ
ンハイ)省、西蔵(チベット)自治区と接する。土地の総面積は約166.44万平方キロ(国境の
未定部分を含む)、中国全国土の総面積の17.3%を占め、我が国において最大の面積を持つ省
である。新疆(シンキョウ)には5つの民族自治州、8つの地区、3つの自治区直轄市、7つの地
区直轄市、6つの民族自治県、65の県がある。新疆は少数民族の居住地域であり、42の民族があ
る。1990年の省の総人口は1529万人、平均人口密度は8.11人である。少数民族は総人口の61.6
5%を占める。
一、 自然、経済条件と土地利用
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1. 自然条件
新疆はアジア大陸の中央に位置し、周囲は山に囲まれている。自治区内の地形は『3つの山脈
が2つの盆地を挟む』という形である。中央に天山(テンサン)山脈が新疆を横断し、平均海抜
高度は4000メートル前後である。西部、北部、南部に3つの大きな尾根を分岐している。ポベー
ダ峰は海抜7435メートルで天山山脈の最高峰である。阿勒泰(アルタイ)山脈はモンゴル、ロ
シア、カザフスタンとの国境に位置し、北西から東南方向に続き、海抜は1000~3500メートル
である。新疆南部には、西から東へ向かってパミエ高原と崑崙(コンロン)山脈があり、平均
の海抜は5000~6000メートル、7000メートル以上の山が十数個ある。山容は険しく、氷河が多
い。中国とパキスタンの国境のチョグリ(K2)峰は、海抜8611メートルで世界第2位の山で
ある。阿勒泰山脈と天山山脈の間にジュンガル盆地があり、面積は38万平方キロである。崑崙
山と天山山脈の間には塔里木(タリム)盆地があり、面積は53万平方キロ、海抜は約1000メー
トルである。その中にあるタクラマカン砂漠の面積は33.76万平方キロであり、中国でもっとも
大きい。山間部には多数の盆地があり、その主なものは哈密(ハミ)盆地、吐魯蕃(トルファ
ン)盆地、焉耆(イエンチ-)盆地、拝城(バイチョン)盆地・伊犂(イリ)盆地などであり、
新疆(シンキョウ)の重要なオアシスの分布地であり、そのうち吐魯蕃盆地の中心の海抜はマ
イナス154メートルであり、中国大陸の最低地点である。
新疆は温帯内陸乾燥気候区に属している。降水量は少なく、蒸発量は多く、気温の年および
日較差が大きく、日照時間は長い。天山山脈を境として北部は温帯大陸性乾燥気候、半乾燥気
候、南部は暖温帯大陸性乾燥気候である。平原の年平均気温は、北部で-4~9度、南部で7~1
4度である。10度以上の積算気温は、北部で3000~3500度、南部で4000度以上である。無霜期間
は北部で120~180日、南部で180~240日である。山地気候では垂直方向の気温差が著しい。年
降水量は北部で山地下部から上部まで200~400ミリ、南部では150~500ミリである。年平均気
温は盆地の周囲で14度、3000メートル以上の高い所で0度まで示し、1年中積雪がある。降水量
が少ないために、地表を流れる河川は少なく、河川のない地域が広い面積を占める。一方西風
の影響を受けて、山地の降水量は多く、イリ川とイルテイシ川などの大河がある。自治区全域
から見ると、水資源は東経84度以西に集中している。オアシスは西部において面積が大きい。
新疆の土壌分布には規則性がある。盆地では褐色砂漠土、灰褐色砂漠土、荒漠灰色土(カル
シウムを含む)、塩化作用を受けた土壌とそれを開墾して作られた耕地土壌などである。山間
部には草原土、山地栗色土(カルシウムを含む)、および山地黒色土(チェルノーゼム)が主
である。山地の日陰部分や森林帯には、灰褐色森林土がある。
新疆は鉱産資源が豊富である。二つの大盆地には石油、塩、硝酸ナトリウム、石膏が豊富で
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あり、天山山脈の両側には大きな石炭鉱がある。阿勒泰山脈には有色金属鉱と稀有金属鉱があ
る。また各山地には種類の多い建築材料が埋蔵されている。これらは新疆の発展と開発の基礎
になるものである。
2.社会、経済条件
新疆は歴史上少数民族地域である。牧畜業は重要な地位を占める。特に、北部は昔からずっ
と遊牧民族活動の場所であった、南部は大河の沿岸で水の得やすい地区にオアシス農業が発展
した。西漢から清朝の時代まで、荒地の開墾によって、人口は増え続け、耕地面積も拡大した
は主要農業地になったが、北部は依然として草原・森林・砂漠である。清朝の宣統元年(1909
年)になって、総人口は201.7万人、耕地面積は1109万畝であった。そのうち南部のカシガル・
アクスー・クチャの主要地域で85%を占めた。北部のイリ盆地と天山北麓の耕地は15%を占め
た。清朝時代の新疆省建設時に、農業の発展と同時に鉱業と手工業も発展した。しかし、住宅
地と交通用地は少なかった。主要用地は牧草場、林地、耕地であった。解放時(1949年)まで
に、新疆の耕地面積は1800万畝に達した。北部の面積は38.3%を占めていた。解放後、経済発
展により新疆では大規模な開墾が進んだ。特に軍の開墾する農場が作られ始めた。天山南北に
大規模な農業水利事業が始まった。1957年まで、人口は558万人余に増えてきた。その中で転入
人口は60万人余。耕地面積は2929万余畝に達した。それと同時に、住宅地・道路・鉱工業用地
も作られ始めた。1967年、人口は871万人余、転入人口は155.67万人、耕地面積は約5065万余畝
の最大面積に達する。1949年と比較して、耕地は3250.5万畝増加した。そのうち軍の開墾した
農場の耕地は約1226.79万畝であった。1985年になって耕地面積は6000万畝以上、非農業用地は
1100万畝以上に達した。牧草地の面積は解放初期の7.56億畝から、1985年の7.1億畝に減少した。
河谷林地面積は1千畝が減少した。不適切な利用が表れたために、200万畝が開拓されずにある。
新疆の工業と交通運輸業の発展は早い。現在、石油・紡績・冶金・食品・石炭・電力・機械・
化学工業・建築材料業・製紙業・皮革業など5470以上の工場が立地している。低いレベルで全
部門をカバーする工業システムが形成され始めた。建設された車の通行可能な道路は2.2万余キ
ロに達する。都市と農村と鉱業地域を密接に結びつける道路網が一応形成された。鉄道の延長
は2219キロであり、新疆北部の鉄道は、中国とカザフサタンの国境のアラ峠まで通じている。
南部の鉄道はコルラ市に通じている。石油パイプラインは472キロ。民間航空路が自治区内で4
529キロ、また、西アジア、中アジア、アフリカ、ヨーロッパへの国際航空路がある。現在、ウ
ルムチを中心とした綜合輸送ネットワークが形成し始めている。新疆はすでに基本的に工業、
農業、交通、商業、貿易などの各部門が相互に関連した経済システムを完成している。
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二、 土地資源とその評価
1.宜耕地(耕地と開墾可能地)
宜耕地は耕地と開墾可能地の二種類を含む(訳者-注 現在耕地というのは、今開墾して耕
作している土地)。調査によって、新疆の現在の耕地面積は6400万畝であり、山に接している
沖積平野の中、下部や大河の三角州の中、下部にある沖積平野あるいは古い沖積平野で水の得
やすい所に主に分布している。全体的に新疆南部、北部の二大盆地の辺縁部に塊状分布してい
る。開墾可能地というのは現在耕地である所を除き、農業発展のために耕地を拡大するのに適
した荒地である。調査によれば、新疆に開墾可能地は7346畝がある。主な分布地はジュンガル
盆地と塔里木盆地と山間盆地の平野である。その地域は一般的に地下水位が浅く、大部分土質
は塩土であり、水源から離れていて、肥沃度が低く、開墾後多額のお金をかけて、生態悪化防
止の措置を講じないと、経済的利益は保証されない。開墾可能地の中で、開墾条件がよい一等
地と二等地は22.44%を占めており、天山北麓の昌吉(チャンジ)、塔城(タチェン)地域、塔
里木河、阿克蘇(アクス)河、孔雀河、奎屯(クトン)河など川の沿岸に主として分布する。
三等地の面積は最も大きく、開墾可能地の面積の50%以上をしめている。天山(テンサン)北
麓の烏蘇から奇台にいたる平野に主に分布する。天山(テンサン)南麓の庫爾勒(コルラ)か
ら阿克蘇(アクス)までの一帯および阿勒泰(アルタイ)地区、吐魯蕃(トルファン)哈密(ハ
ミ)盆地北縁で四等開墾可能地が少しある。
2.宜林地(林地および林地可能な土地)
新疆の宜林地の総面積は7295万余畝であり、宜用地(利用地および利用可能地)の6.7%を占
める。新疆の土地面積の2.92%を占める。そのうち平野の宜林地は61.9%を占める。主に胡楊
を中心とした広葉樹林地と梭梭、紅柳を中心とした灌木林地と河谷二次林地がある。宜林地の
条件は一般的によく、一等林地面積は宜林地の総面積の42.7%を占め、すべての山地の林地と
平原の河谷二次林地を含み、そのうち阿勒泰・伊犂(イリ)・昌吉(チャンジ)などの地域で
面積は最も大きく、一等宜林地総面積の77.59%を占めている。そのほかの一等宜林地は天山南
麓の庫爾勒(コルラ)・阿克蘇(アクス)一帯と天山北麓の博楽(ベレ)・塔城(タチェン)
地区に分布している。二等宜林地は20.51%を占めている、主に庫爾勒(コルラ)・阿克蘇(ア
クス)一帯の山地と河谷におよび和田地域の河谷地帯に分布している。三、四等宜林地の合計
面積は36.79%を占める。天山山脈南北と崑崙山脈北麓と阿勒泰地域の全体的に分布する。
3.宜牧地(牧地および牧地可能地)
宜牧地はある程度植物が飼料として牧草の被覆率が5%以上で、飼料地として利用できる土地
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である。山間地帯と大河の扇状地と河川の沿岸に主に分布している。総面積は7.9億畝であり、
宜用地面積の中で最も大きい類型である。一等宜牧地は一般的に条件がよくない。条件の良い
一級宜牧地は全体の15%しかない。しかも、主に高山に分布しており、経済の中心地から遠く
離れて、交通不便で、気候は寒冷、牧地の利用時間は短く、多くは夏の牧場として使われ、低
い山の風下で日当たりのよい所は冬に牧場として使われる。一等の宜牧地は主にイリ、塔城(タ
チェン)、阿勒泰(アルタイ)地域の山地部に分布し、その地域は広大な自然の高山牧場があ
る。二等宜牧地は22.63%を占め、そのうち85.7%以上が山地に分布し、特に、カジュガル-
カズレス地区、阿勒泰地区と天山南麓地区に分布が広い。三・四等宜牧地の面積は大きく、宜
牧地の総面積の51.4%以上を占める。三等宜牧地は主に山地に分布し、四等宜牧地は主に中山
山地と盆地の縁辺部の砂漠草原地域に多く分布している。五等宜牧地の面積は狭く、宜牧地の
総面積の10.3%を占めている。そのうち、80%以上は吐魯蕃-哈密地区、和田-若羌地区と喀
什(カシガル)-克攷勒蘇(ケズレス)地区に分布し、塔城(タチェン)-博楽(ベレ)、烏
蘇(ウス)-昌吉(チャンジ)地区の平野にも分布する。この宜牧地は植生がほとんどなく、
人や家畜の飲料水も少なく、利用価値は低く新疆北部で冬牧場と牧場道路として使われている。
三、 土地利用の現在の特徴と主要な類型の評価
1.土地利用の主要な特徴
(1)土地の利用率が低い。
新疆は土地が広く、一人当たりの土地面積は1895年に183畝以上であった。新疆は乾燥地域で
あるから、今利用できない土地面積は約総面積の57%以上を占めている。砂漠の面積だけで土
地総面積の23.23%を占め、実際に利用できる土地は一人当たり78畝、そのうち牧草地は35.73%
を占めている。(全体的に)経済的価値は低い。
(2)土地の利用類型の構成は不均衡であり、特に農業用地の中で牧場面積が非常に多くを占め
る。農業用地の約90%を占め、耕地は6.21%占め、林地は3.75%を占めていて、林地用地は少
ない。
(3)非農業用地の面積は少ない。新疆の乾燥した自然条件によって、利用できない土地の面積
が広い。また生産性が低く、鉱工業・交通・都市なその発展は遅く、生産規模と面積は少ない。
不完全な統計によれば、非農業用地は少なく、土地総面積の1%にも及ばない。
(4)土地利用類型の地域性は著しい。山間地帯の土地利用は主に牧場であり、特に高寒砂漠面
積が大きく、山の日陰側にしか林地が分布しない。盆地・沖積平野・沖積扇状地では水と土壌
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の条件がよくて、オアシス農業区である。河川の両側は灌木林とよい天然牧場がある。ほかの
地域は砂漠、ゴビ、裸岩である。
2.主要な土地類型とその評価
(1)耕地
耕地の面積は6400万畝、灌漑畑と水田と野菜畑を含む。灌漑畑が主であり、面積は総面積の9
5.98%を占め、河谷平野・盆地および山麓扇状地の中・下部と湧水地帯に主に分布する。水田
は伊犂(イリ)盆地・塔里木(タリム)河灌漑区及び喀什地区のオアシスに主に分布する。農
作物は小麦・水稲・綿花・油菜・甜菜・瓜類などである。耕作は天山以北で一年一作であり、
天山以南は一年二毛作でである。新疆全域では西北地域の典型的なオアシス灌漑農業区に属し
ている。
(2)果樹園
果樹園はオアシス農業区に主に分布し、ブドウ・梨・リンゴ・杏・桃・李などを植える。新
疆は中国における重要なブドウの産地であり、吐魯蕃盆地で干しぶどうが年2000万キロ生産さ
れており、国内外に運ばれている。庫爾勒の香梨も国内外で有名である。その外、尉犂、奇台、
焉耆(イエンチ-)地域に広大な面積の果樹園が分布している。桑園は和田・墨玉・洛浦・皮
山などに集中的に分布しており、毎年の産繭量は新疆(シンキョウ)全体の3分の2を占めて
いる。
(3)林地
面積は3870万畝で用材林、疎林、潅木林、防護林、経済林を含んでいる。そのうち有林地は2
285万畝で、森林は全自治区の面積の0.9%を占めている。ただし、その分布は不均衡である。
針葉樹林は主に天山山脈の海抜1600-2800mの北斜面と阿勒泰山脈の海抜1300-2600mの日陰
側斜面と谷に主に分布する。主な樹種は曇杉・紅松・落葉松・冷杉である。広葉樹林はおもに
針葉樹林帯下部の山地斜面と谷に分布し、白樺が主である。針葉樹林と広葉樹林の接する地域
は混交林がある。平野地域は主に畑の防護林である。塔里木河の沖積平野には胡楊林が広い面
積を占める。林床には 柳、鈴?刺などの潅木があり、河岸に沿って廊下状に分布しているの
で"廊下林"と呼ばれている。
(4)牧草地
面積は天然牧場が最も大きく、分布は最も広い。そのうち砂漠牧草地は平野地域の海抜1000
m以下に分布し、干し草用の牧場は砂漠草地の上部、海抜約1000-1700mの地域に分布している。
主に干し牧場は春と秋に牧牧場として使われている。草原の牧草地は1700-2700mに分布する。
高山草原・亜高山草原牧草地は草原牧草地と森林帯の上部に分布し、海抜は2700-3000mであ
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る。高山・亜高山草原牧草地と草原牧草地は主に夏に牧場として使われる。高寒砂漠草原牧草
地は氷雪帯以下の海抜3200m以上の地域に分布する。天山山脈の東部には特に乾燥山地の草原
帯の上に、また高山・亜高山草原牧草地が断片的に分布している。河川両岸および湖の周辺に
優良な草地が分布している。一年中大型家畜の放牧に適している。
(5)水域
主に淡水湖・鹹水湖・河川・ダム・沼・葦地などを含んでいる。湖は博斯騰(ペステン)湖、
烏倫古(ウルング)湖、吉力(ジリ)湖がある。河は塔里木(タリム)河と葉爾羌河と伊犂(イ
リ)河と額爾斉斯河がある。
(6)都市、鉱工業、交通用地
都市用地は各都市と町に集中している。工鉱業地区は主に石油・石炭・有色金属の産地およ
び都市や町に分布する。交通用地は主に道路であり、鉄道は新疆北部に集中的に分布する。
(7)その他
砂漠、ゴビ、氷河・氷雪地や塩地などを含み、面積が広く分布も広く、利用は難しい。
四、 土地利用に関する問題
1.耕地の塩化と沼沢化の頻発
温帯乾燥区の内陸流域は周囲を囲まれた地形条件のため、塩分の蓄積やしすい条件になって
いる。塩分を含んだ岩石風化物が河川によって運ばれて、平野に堆積する。これが土壌に塩分
が入り込む原因である。例えば、有名な焉耆(イエンチ-)盆地は、毎年流入する塩量が61万
トン以上である。長年土壌に堆積し、広い面積のアルカリ性土壌を形成した。解放後、耕地の
拡大、引水量の増加によって、流入する塩分量は相応に増えてくる。古い灌漑方法と灌漑-排
出設備が不十分であり、地下水位は速やかに上がる。土壌の二次的塩化作用がすぐ発生した。
たとえば布爾津県で、30年間に開墾した耕地は24万畝であり、そのうち二次的塩化作用によっ
て廃棄された耕地は6万畝である。カシュガル市の塩化作用を受けた土地面積は農業総面積の7
9.2%を占めている。ある地域は灌漑があり、排出がなく、人工水路が漏れて、多量の塩分を含
んだ灌漑水は低地に残る。耕地は沼地化する。調査によれば、ハ道河県には沼沢化された耕地
が15万畝に達し、耕地面積の62、7%を占めている。そのうち5万畝の耕地は廃棄された。布爾
津県も沼沢化によって6万以上の耕地が捨てられた。塩化と沼沢地化された土地は植物の成長を
抑えて、農産物の減産と無産の原因であり、新疆の農業生産量が大幅に高まらない原因の一つ
である。
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2.無理な開墾、乱伐、過放牧と不合理な耕作方法によって、土質の劣化が起こる
人口の増加と経済の発展に従って、過去の『以糧為網』(食糧が最も大切なものなので、食糧
だけを植えなさいという意:食糧中心の政策)によって、耕地拡大のため大規模な牧草場を開
墾し、森林を伐采し、植物が減少した。草原の退化と土地の砂漠化が日増しに激しく、土壌の
肥沃度が下がる。解放から、新疆に開墾した土地は5300万畝以上であり、多数は春、秋、冬の
牧草場に開墾された。調査によれば、塔里木河中流の原生胡楊林の面積は1958年から1976年ま
で51%減少した。塔里木河上流の開墾区の耕地はほとんと胡楊林の伐采と牧草地の開墾をもと
に造られた。これは乾燥気候区の生態環境への影響だけでなく、牧草地の大量減少と家畜数量
の増加によって、残る牧草地が過放牧となり、草原が退化した。有名な巴音布魯克区の小尤勒
都斯(ショウユウレトシ)草原で、羊一匹あたりの牧草地面積は平均3.7畝である、(全国標準
は10-20畝である)、大尤勒都斯(ダイユウレトシ)盆地は過放牧によって牧草地が極度退化(植
被変化と裸地になる)面積は1.3%を占め、重度退化(草量は30%を下がり草の質も悪化)の面
積は30%を占め、軽度退化面積は68.7%を占め、退化面積は利用可能牧草場の48.2%を占めて
いる。伊犂(イリ)地区特克斯(トケス)県夏の牧草地で、毎畝の草産量は1959年の533.5キロ
から1981年の380キロに下がった。草原の退化によって、草原の生産力は下降し、家畜の体重は
どんどん減っていく。
短期の利益を追求するため、耕地の栄養分は失われ、地力は明らかに下降し、養地作物(土
地の地力を維持するための作物)は減り続け、苜蓿(ボクシュク、養地作物の一種)の面積は
播種面積の割合で、1980年の6.4%から1985年の4.63%まで減少し、有機肥料の使用量は減少し
続けていて、化学肥料の力によって生産量を高めているが、土壌の有機物の含有量は減少し、
土地は固くなり砂漠化している。調査によれば、新疆の土地の栄養分の含有量は大多数が中国
の分類標準の五、六級にあたり、一、二級は極めて少なく、例えば尉犂県では低産畑の面積は
耕地総面積の76.9%を占めており、1畝あたりの小麦の生産量は100キロ前後であり、原綿は20
キロに満たない。
3.土地管理の不善
新疆の生産発展の制限要因は主に土地ではなく水である。新しい開墾地の多くが草原を開墾
したので、農業と牧畜業の矛盾が生じた。牧草地の使用は旧制度に沿って、明確な所有境界が
決まらず、地区と県の間でお互いに牧草地を借りて放牧している。牧草地の家畜の数量は無制
限に拡大し、また牧草地に使うだけで管理せず、放牧だけで栽培せず、草原を乱開墾して過放
牧し、牧草地に雑草が広がり、虫や鼠の害が横行し、草原の生産量は下がり続けている。
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五、 土地の合理的利用への道
乾燥地域の弱い生態環境と人間の自然資源に対する不合理な利用によって、生態環境の悪化
は、新疆の土地利用の主要な問題になる。生態環境の改善と土地資源の経済利益を高めるため
に、以下の措置を講じている。
1.水資源の合理的利用
水は乾燥地域に経済発展のカギであり、水資源の不足と水資源の時間的と空間的の分布は土
地資源の開発と利用を制限している。たとえば、額爾斉斯河と伊犂(イリ)河は、水量が豊かで
水質がよく、水量が安定していて、しかし、この地域の灌漑面積は広くなく、大量の水資源は
外国へ流れている。水資源の季節変動と光・熱資源が相応しないので、水土資源の潜在力を十
分発揮できない。また人為的原因、不合理な灌漑によって、水資源を浪費しているため、時間、
空間的分布の不均衡の問題を解決するために水資源の管理機構を作る。また、用水の節約が必
要である。今、新疆の引水量の80%以上は農業用水であり、特に農作物を収穫するための農業
の用水である。だから節水農業を発展して灌漑量を減らすのは、土地利用の規模を拡大するの
に有効な方法である。1982年の統計によれば、新疆の1畝あたりの灌漑用水は平均1073.4立方
メートルであり、これより多い地域もある。実際、先進的地区と軍隊農場においては、自動散
水機、地中の管水機、人口水路による灌漑、地面をビニールに覆うなどの先進技術を採用する
ことによって、灌漑量を大幅に減らした。たとえば昌吉(チャンジ)州の平均灌漑水量は1畝
あたり654立方メートルであり、イリ地区は761立方メートルであり、新疆軍隊の開拓集団の平
均約781立方メートルで、新疆全体の72%である。もし新疆全体の1畝あたりの灌漑水量が4分
の1減少できれば、約120億立方メートル以上の灌漑水を節約することができる。これは1500
万畝の灌漑用水量に相当する。水資源の合理的利用は新疆の土地資源の開発利用と国民経済の
発展を保証する条件である。
2.土地利用の調整政策
乾燥区の水、気候、光、熱、土地など自然資源構成の特徴によって、な合理的な農林牧用地
構成をつくることは新疆の農業生産の連続的な発展をするための重要な条件である。現在林地
の面積は非常に少なく、自然災害を防ぐことができない。従って、できるだけ林地の面積を拡
大する。現在、牧草地の利用は不合理であり、これから、牧草地の保護が強化し、人工牧草地
の面積が拡大し、草原の質と単位面積当たりの産草量が高める。経済発展によって、工業、鉱
業、交通道路用地はだんだん増えてくる。これらの用地は新疆のゴビと砂漠を利用し、耕地の
使用はできるだけ避けるようにしている。
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3.土地利用開発と改良と保護の連携
新疆の土地開発は、現在の土地を十分に利用して、生産の潜在力を引き出し、新しい土地を
適当に開墾する。開墾するときには計画を立ててから実行し、(因地制宜的)土地の状況に応じ
て適切な措置を取り、開墾地域を厳選し、開墾面積を厳しく制限する。新らしい農地と古い農
地の生態システムを調節し、農林牧のシステムを形成させる。全体計画を先行し、灌漑排出水
利設備を先行し、農業・林業・牧畜業を結合させ、林地と牧草地を先行して作るという順序を
守る必要がある。
六、土地利用計画とその分布
自然条件や土地資源の特徴や土地開発利用の程度や生産力のレベルなどによって、新疆は七
つ土地利用区を分かれる。
1.阿勒泰(アルタイ)区
新疆の最北部に位置し、面積は総面積の8.82%を占める。この地域の土地利用率はやや高い、
利用している土地のなかで、牧場用地は絶対的多数を占めて71.48%を占める。農業発展の歴史
は短く、レベルが低く、耕地面積は利用している土地の1.57%を占め、また大量の利用可能地
が開墾できる。林地は5.53%を占めて、新疆の三つの林業基地の一つである。工業、都市、集
落と交通用地はかなり少なく、土地面積の0.3%を占め、利用している土地の0.38%を占めてい
る。阿勒泰地区は鉱産資源が豊富で、草原が広く、森林が密生し、水資源が豊富である。生産
発展の条件がよく、これが開墾可能地の一つである。この地域の土地開発利用の重点は、森林
と牧草地資源の開発利用である。林業の利用は主に過度に成熟した原生林を伐採し、伐採地の
更新と、河谷林の回復、森林面積を拡大し、森林の防災機能を高める。牧畜業の利用は人工飼
料の生産を高める。平野地域は水利建設をもとに耕地の面積を拡大し、草地と畑の輪作を行い、
平野の家畜の頭数を増加し、冬と春の牧草地の厳しい不足の問題を解決する。
2.伊(犂)(イリ)-博(楽)(ベレ)-塔(城)(タチェン)区
新疆西北の縁辺部に位置する。この地域は開墾した土地が土地総面積の95%以上を占め、砂
漠・砂地・ゴビ・塩地・露地・廃棄耕地など利用しにくい土地は土地面積の4.81%を占め、新
疆の土地利用率が最高の地域である。利用している土地の中で牧草地面積は最も大きく、約73.
8%を占め、耕地は8.57%を占める。耕地は主に大きな河の谷地と山間盆地に分布している。林
地は7.76%を占めて、山地の日陰斜面に分布し、樹種は主に天山曇杉であり、また山地の河谷に
原生果樹林が残っている。鉱工業・都市・集落・交通用地の面積は比較的小さく、1.5%を占め、
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新疆においては多い方である。
これから、この地域の発展は牧畜業を中心として、農作物を収穫するための農業と牧畜業を
結合し、天然牧草地を十分利用すると同時に、灌漑面積を積極的に拡大し、牧草を植え、飼料
生産システムを建設する。農作物を収穫するための農業は、新疆の食料・油糧・甜菜などの需
要を満たす以外に、苜蓿(ボクシュク)の面積を拡大し、飼料生産量を増加させ、新疆の冬と
春の飼料不足の問題を解決する。林業生産は主に、山地の木を合理的に伐采し、河谷の森林を
回復させ、平野地域の人工林の建設を強化し、森林の被覆率を高め、生態環境を改善する。
3.烏蘇(ウス)-昌吉(チャンジ)区
天山の北麓、ジュンガル盆地の南縁に位置する。この地域の経済は発達しており、土地利用
のレベルは比較的に高い。利用している土地は土地総面積の68.55%を占めている。そのうち農
業、林業、牧畜業の利用面積は約64.38%を占め、土地資源の中の宜農地面積に近い。開墾可能
地は牧草地として利用されている。このほか、鉱工業、都市、交通用地は400万畝に近く、利用
している土地の2.7%以上を占めている。この地域のゴビ、砂漠を利用した建設は一定の成果を
収めている。採鉱業と加工業がさらに発展し、土地利用の方向は非農業用地の拡大、牧草地を
人工牧場と改良牧場へ変え、森林面積を拡大し、森林被覆率と木材の蓄積量を高め、農村を基
礎に都市を中心として、都市と農村が密接に結合し、専門化した地域生産総合体を目指す。現
在の土地利用構成を調整し、耕地面積を適切に増加させると同時に、作物の構成を調整し、苜
蓿と瓜菜(瓜と野菜)の面積を拡大し、飼料生産を増加し、都市郊外の農業発展を目指す。牧
畜地域では人工牧草地の面積を拡大し、飼料加工と畜産品加工を発展させ、家畜の出荷率と商
品化率を高める。山地林地は主に水源涵養林であり、育成と更新を強め、砂漠の植物の保護と
回復をさせる。防風と砂を固定する能力を発揮させ、平野の人工林を増加し、木材を提供させ、
環境美化する。
4.吐魯番(トルファン)-哈密(ハミ)区
新疆の東部に位置する。この地域を利用した土地のうち牧草地を中心に88.63%を占めている。
耕地と果樹園は3.16%を占め、林地は6.65%を占めている。集落、鉱工業、交通用地はわずか0.
84%を占め、水域は0.69%を占めている。人間の経済活動は少数のオアシスに限っている。広い
地域に人間が少なく、生産が遅れ土地は荒れている。この地域の自然と社会条件によって光熱
資源と鉱産資源の長所を十分利用する必要がある。平野には経済作物、たとえば長絨綿・果物・
野菜生産と加工業を発展させる。天山南部の吐魯番-哈密盆地は、光熱資源が豊かで交通が便
利なので、長絨綿、ブドウ、すいかの生産と加工業が中心である。山間盆地は食糧、飼料、牧
畜業を中心とする。北部の三塘湖などの盆地は、交通が不便のため生産は遅れている。農林牧
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を結合させ主に牧畜業で発展する。各地は作物の構成を調整し、苜蓿の面積を拡大し、牧草地
建設を強化し、造林、防風固砂、環境を改善すべきである。
5.庫爾勒(クエレ)-阿克蘇(アクス)区
この地域は天山山脈の南麓で、タクラマカン砂漠の北縁に位置する。この地域は新疆経済の
発達している地区の一つであり、利用されている土地は総面積の49.04%を占め、農業生産は重
要な位置を占め、耕地面積は利用している土地の面積の5.69%を占めている。開墾した耕地の面
積は宜墾地の3分の1弱を占め、発展の潜在力がある。牧草地は76.18%を占め、圧倒的に広い
面積を占める。林地の面積は耕地より広く、9.6%を占める。集落と交通用地はわずか0.93%を占
めている。水域面積は7.42%を占める。この地域は日照時間に恵まれ土地資源が豊かで、開発潜
在力がある。今後、耕地の生産力を高め、耕地面積を拡大する。土地利用の構成を調整し、林
地を拡大し、人工牧草地を建設し、郊外の農業を発展させ、鉱工業と交通運輸業の発展に伴っ
て非農業用地は次第に増加する。土地利用構成を調整して水資源を合理的に利用、分配し、生
物資源を合理的に開発利用して、乱伐を禁し、農作物を収穫するための農業を発展させ、牧草
地を拡大改良し、牧畜業の生産条件を改善し、非農業用地はできるだけゴビ砂漠など、利用し
にくい土地を利用する。
6.喀什(カシガル)-克攷勒蘇(ケズレス)区
わが国の西部辺境に位置する。新疆で最も古いオアシスの一つであり、地形、気候と科学技
術の不足によって土地の開発は不十分である。利用されている土地は総面積の44.63%を占め、
広い砂漠、ゴビ、露地、アルカリ性塩地など未利用の土地は55.37%を占めている。そのうち、
約10%の土地が宣墾地であり、これから開発の潜在力がある。利用している土地のうち、牧場
は69.89%を占め、耕地は7.39%、林地はわずか3.74%を占め、森林は少ない。また河谷林と灌木
林が多く、森林の被覆率はわずか1.67%である。水域と湿地の面積は7.91%を占めている。その
うち氷河面積は新疆の氷河総面積の41.78%を占め、集落と交通用地は0.45%を占めている。要す
るに、この地域は水資源が豊富であり、土地が広く、資源の開発利用の潜在力が比較的大きい。
水資源、土地資源、日照時間が豊かであることを十分利用し、石油開発と西側への開放政策に
応じて、農業を中心に工業、農業、交通運輸業を結合し発展させる。耕地の水利設備を改善し、
水を節約し、灌漑面積を拡大し、農業は主に長絨綿と果物などの商品生産とし、山地平野の開墾
を積極的にし、養畜規模を高めて、畜産品の数量と質を高める。地域に適する樹種が多く、成
長が早いという利点を利用、防災林、薪炭林、経済林などを多数作って、砂漠植物の回復と保護
をすすめ、鉱産資源の探査と採掘を加速させる。農産品と鉱産資源の増加で加工能力を次第に
高め、生産と生活の要求を満たし、輸出を拡大して、工業、農業、交通業を連結させ総合経済
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区を目指す。
7.和田(ヘテン)-若羌(ロチャン)区
この地域は新疆の南部に位置する。2000年前にはシルクロードの南路である。農業の歴史は
かなり長い。利用されている土地は、総面積の27.25%を占め、そのうち農業用地は90.56%を占
め、非農業用地はわずかに0.32%、水域などは9.12%を占める。牧場地は農業用地面積の95.14%
を占め、林地は3.02%、耕地はわずか1.77%を占め、果樹園は0.07%を占める。土地の利用率は低
く、構成が不合理で、農業開発の潜在力が小さい。今後の土地開発の方向は、農業を中心に農
産品の加工業、エネルギー産業、交通運輸業の発展を結合させ、次の発展の基礎を固める。豊
かな日照条件を十分利用し、水利施設の建設を強化し、灌漑面積を拡大し、食糧の自給自足を
前提として、綿花、干した果物、生鮮果物、養蚕の生産を増加させる。牧畜業は広い砂漠、草
原を十分利用して、半粗毛羊の数量を増加させる。平野には防風林の建設に努力し、河谷林地
と砂漠の植物を保護する。工業生産は紡織業や醸造業や果物の加工業などを拡大し、技術を改
善し、外国への輸出を拡大する。資源の探査と採掘を強める。エネルギー産業を発展させ、水、
太陽、風などを十分利用し農村のエネルギー不足の問題を解決し、道路交通を発展させる。で
きるだけ早く和田河の開発と道路の交通容量を改善する。
第五節 内蒙古自治区の土地利用
内モングルはわが国の北部辺境に位置し、東は黒竜江、吉林、遼寧に境を接し、西は甘肅、
南は河北、山西、陝西、寧夏に接し、北部と東北部はそれぞれモングル、ロシアと接している。
国境線は4200キロ、土地の総面積は114.47万平方キロ、全国土地総面積の11.9%を占める。内
モングルはわが国ではもっとも早く作られたモングル族を主とする自治区である。全区1990年
人口2163万人、うちモングル族は13.69%を占める。現在、9の盟級単位、3の直轄市、54の旗、
20の県、12の県級市と14の市轄区を管理している。自治区の省都は呼和浩特にある。
一、自然、社会経済条件と土地利用
1.自然条件
内モングルは中緯度の内陸高原、地貎類型は主に高原、山地、丘陵である。海抜はやや高い。
大興安嶺、陰山山脈、賀蘭山などの山は東北から西南向きになっており内モングルの中の重要
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な自然境界線となっている。各自然要素は東北から西南へのアーチ型で分布している。大興安
嶺の東西山脈は湿潤、半湿潤気候である。そのほかは全部、高原半乾燥気候、乾燥気候である。
冬は長くて寒い、夏は短くて暑い、春の気温は急に上がったり、秋は急に下がったり、春の気
温が秋より高い。春季は乾燥していて、風の強い年が多く、気温の差が大きい。典型的な季節
風大陸性気候および地貎と水熱条件により、内モングルは複雑な自然条件となった。その特徴
は次のようになる:自然地帯が多様、生態環境の差異が大きい、生態系統が脆い、自然資源の
分布も地域によって差が大きい。熱量は東北から西南まで徐々に増え、降水量は東から西まで
徐々に減少する。乾湿状況は東から西へ湿潤、半湿潤、半乾燥、乾燥、極乾燥となっている。
水熱の分布に応じて、自然地帯は森林(針葉樹、広葉樹)鳶色針葉樹土壌ー鳶色土壌地帯、森
林草原灰色森林土壌ー黒土地帯、褐色石灰質土地帯、広漠草原鳶色石灰質土地帯、広漠灰褐色
漠土地帯となっている。南部周辺には暖温型森林草原褐色土地帯と草原黒土地帯があり、南北
緯度の地帯性の変化は東西経度地帯性ほど明らかでない。地帯による水熱条件の差異が農牧林
業の生産を制約しており、自然生産力は東から西まで徐々に減り、改造と利用において複雑化
をもたらした。東部と中部地区では、水資源が豊富で降水量が多く、水熱条件と土地条件の均
衡が取れ生産力がやや高い、しかし西部は乾燥していて降水量が少なく、地表水が乏しい、黄
河水系を除いて、大面積の乏水地区、砂漠、ゴビが広く分布している。土地の質が悪く、生産
力が低い、林牧業の生産が強く制限されている。灌漑がなければ栽培業もない乾燥地区に属し
ている。自然条件の地域的差異によって、複雑な農林牧業の生態環境条件が構成された。全体
的に見ると、林牧業を発展させる条件が栽培業より優れている。大興安嶺の東側の嫩江西岸平
原、西遼河平原及び陰山南のオルドスー土黙川平原は地形が平坦で土質が肥沃、気温が適して
日照が十分、水資源が豊富で優れた灌漑条件があり、ずっと内モングルの主な農耕地地帯と食
糧生産基地であった。大興安嶺、陰山山地と賀蘭山は、地勢が高く、水、熱、土の均衡が林業
に適する生産条件を構成した。そのうち大興安嶺原始林区は主に落葉樹である、わが国北部の
最大な天然林区のひとつである。内モングル高原、鄂尓多斯高原と科尓沁草原には天然草原が
多く、牧草の種類も多く草質がよい、家畜の喜ぶ牧草が1/3以上を占める。理想の放牧地帯であ
り、わが国の五大牧区のひとつである。
2.社会経済条件
土地利用構造及び利用効果は自然条件に制限されるだけでなく、社会経済条件にも深く関わ
っている。第1に内モングルはモングル族を主とする少数民族自治区である。モングル、逹斡
尓などの少数民族は長い放牧の歴史を持ち、牧畜業の生産の中で豊富の経験を積んだ。内モン
グルはなぜ牧畜業を主とするかというと、これは牧業を発展させる自然条件がある以外に少数
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民族の経営習慣と歴史との深い関係である。第2に内モングルは広く、人口が少ない、労働力
の分布は均衡でない。全区人口の平均密度は17.53人である、しかし、分布は非常に不均衡であ
る、農区の人口密度は50人ぐらい、牧区は3人しかない、しかも、平方キロ当たり1人にも足り
ない地域も広い。人口密度の差異は経済レベルの差異を反映するだけでなく、労働力にも深く
関係している。全区には農業労働力は433.34万、牧業労働力は57.48万である。平均して一人の
農業労働力は20畝の耕地を負担している。呼倫貝尓盟、興安盟などの農区では一人の労働力は4
0畝の耕地を負担している。牧区の毎労働力は80匹の牧畜を負担している、150匹の盟もある。
労働力の過重負担は直接新技術の推進応用と経営管理の改善に影響している。それと同時に、
土地に対して使いっぱなしという不合理な経営習慣になった。第3に内モングル自治区ができ
てから、農牧業の基本建設では大きな成功をおさめた。機械耕地の面積は、総耕地面積の33.6%
を占める。排水灌漑工程の建設も大きく発展した。灌漑条件が保証されている耕地の面積は17
29.76万畝であり、耕地面積の16.87%を占める、しかし、これは内モングルの広い面積と複雑
な環境とは合わない、特に土地の使用と保養については、使用されている土地が保養されてい
る土地より多く、現在、肥料を施した耕地の面積は1/2にも足らず、土地の潜在的な力の発揮を
ひどく影響している。第4に牧業の発展が速く、牧畜は1947年の841.8万匹から1985年の3667.
3万匹となった、しかし、草原の建設が間に合わないから、草原の退化を齎し、牧畜業の発展を
影響した。
二、土地資源の類型及び評価
内モングルの面積が大きい、東西が広く、それから、季節風気候の影響で東から西へ土地資
源類型の異なる組み合わせを齎した。大体九つの類型地区に分けられる。
1.大興安嶺北部山地丘陵の林牧に適する農業地区
針葉樹林ー褐色土壌地帯と森林草原黒石灰質土壌地帯に属している。土地資源の類型が多様
で、嶺北が熱量条件の制限で、栽培業に向かないを除いて、ほとんどの地区は農林牧業に適し
ている。土地の生産力がやや高く。この地区の現在の土地利用構造は主に林業で、牧業と農業
もある程度発展している。農林牧業の発展に影響するのは主に熱量条件である、一部分の所は
積水の制限もある。
2.大興安嶺北部嶺東南丘陵の農林牧業に適する地区
黒土壌地帯と黒石灰質土壌地帯に属している。土地資源の組み合わせ類型には丘陵ー樺次生
林ー薄層褐色土壌、緩い斜面ー雑類草草原ー黒土、河谷低地ー蘚苔ー沼土などがある。この地
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区には大きい面積の黒土地があり、肥力が高く、農林牧業の生産に適している、内モングルで
は生産力の最も高い土壌の一つである。栗色石灰質土の生産力はやや高く、陸作農業の発展が
基本的に安定している。
3.西遼河平原の農林牧業に適する地区
西遼河、新開河と教来河の沖積平原である。土地資源の類型は主に耕地、草原地である、そ
の他は各種の風沙土である。水源が豊富、土壌は肥沃、適性のいい土地である。現在内モング
ルの主な食料生産基地の一つである。風沙土は林業に適し、改造すれば、生態環境まで改善で
きる。
4.哲盟、赤峰黄土丘陵の農林牧業に適する地区
温暖型草原ー黒土壌地帯と森林草原ー褐土壌地帯に属している。土地資源の類型は主に耕作
の黄土と荒地である。斜面の土壌の侵蝕がひどく、土地の生産力はやや低い、主に林業、牧業
を発展させている。溝谷、川瀬及び盆地の水土条件がよく、生産力が高く、栽培業に適してい
る。
5.陰山山地、丘陵の農牧林業に適している地区
草原ー栗色石灰質土地帯に属している。陰山山地と丘陵地帯に位置するため、地貌条件が複
雑で、山地、丘陵、丘陵間盆地、黄土丘陵などがある。本区には坂地が多く、土壌層が薄く、
肥力が低い。農業の発展を制限している。河瀬地の肥力が高く、水源が豊富、栽培業を発展さ
せる条件が揃っている。山地のほとんどは林業を発展させることができる。近年この地区の耕
地面積がどんどん拡大し、土地の退化をもたらし、十分注意すべきである。
6.土黙特平原の農林牧業に適している地区
草原土地帯と乾燥草原ー栗色石灰質土地帯に位置し、土地資源の類型は主に各種の耕作用水
成土である、水土条件が優れていて、農林牧業に適している。現在は呼和浩特、包頭の主な農
業地区である。
7.河套平原の農牧林業に適している地区
荒漠平原ー褐色石灰質土地帯に位置し、最も西のところは荒漠地帯に達している。土地の類
型が主に耕作塩漬け化灌淤土と塩化土である。黄河で水源の保障ができるため、土壌の塩漬け
化の防止措置をとれば、西部の理想の灌漑農業地区となる。
8.内モングル高原の牧業に適する地区と一部分農業に適する地区
乾燥草原ー栗色石灰質土地帯に属している。高原に位置するため、地貌条件が比較的に単一
で、主に層状と波状の高原、溶岩台地、局部沙地である。土地の類型には乾燥草原ー栗色石灰
質土、疎林潅木ー沙地、蘚苔ー沼土などがある。土地の利用は主に牧地、一部分は飼料地と疎
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林地である。
9.内モングル高原西部の牧業に適する地区
荒漠草原ー褐色石灰質土地帯と荒漠ー漠石灰質土地帯に属している。土地資源の類型は群生
草、潅木荒漠草原ー褐色石灰質土、荒漠、砂漠、低地塩化地、ゴビなどである。現在大部分の
未利用砂漠、ゴビを除いて、ほとんどは牧業用地である。この地区の気候条件がひどいため、
植物の成長が難しく、今後の利用はまだ主に牧業で、環境の保護も注意しなければならない。
三、土地利用の現状と特徴
1.土地利用の類型と構造特徴
全区の利用されている土地の中で、草地は55.47%、林地は15.89%、耕地は5.97%、園地は0.0
3%、水域は1.32%、都市住民地及び工場鉱山用地は0.58%、交通用地は0.42%、その他は20.32%
を占めている。その中には、草地、林地、その他の面積は全区面積の91.68%を占める、僕地と
林地を主とする自治区である。
(1) 耕地。全区の総面積は約10250.71万畝、その中に旱地は約8157.42万畝、79.85%を占め
る。灌漑地は約2078.4万畝、20.27%を占める。水田は14.89万畝、0.15%を占める。旱地は全区
耕地の主体である。大部分は斜面地である、主に陰山両側の低山丘陵、台地、山間谷地、鄂尓
多斯東部黄土丘陵地区、大興安嶺東南部の低山、丘陵、台地などに分布している。その中に旱
地の面積が大きいのは呼和浩特市、包頭市、烏蘭察布盟、哲里木盟及び赤峰市である。主に春
小麦、はだか麦、胡麻、ポテトの四大作物を栽培している。しかし、水源が乏しい、土地がや
せていて、耕作は粗放で、生産量は低いし、安定していない。水澆地は主に中部黄河河套-土
黙川平原、東南部山間河谷盆地と山麓平原に分布している。ここの水源と灌漑条件がよいため、
土壌が深く、肥沃し、主に春小麦、トウモロコシ、粟、ポテト、胡麻、甜菜などを栽培してい
る。春小麦の面積はもっとも大きく、約農作物栽培面積の30-40%を占めている。ポテトの面積
もやや大きく、生産量が高く、質がよい。水田は主に東南部の赤峰市、哲里木盟、興安盟、呼
倫貝尓盟及び河套平原に分布している。全区の農作物は一年一熟である。
(2) 園地。果物園で、主にリンゴ、梨、杏、葡萄である。園地の面積は約51.5万畝であり、
主に黄河河套平原と土黙川平原に分布している、大型果物園が少なく、ばらばら分布している。
(3) 林地。林地の面積は約27282万畝、中部林地が集中的に陰山山脈の支脈に分布して
いる、たとえば、烏拉山、大青山、蛮漢山など、主な木は白樺、山どろのき、油松、杉である。
しかし、鄂尓多斯高原には沙棗、烏柳、ニイン条、錦鶏児、駱駝刺などの潅木が成長している。
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高原周辺の砂漠地区と湖盆地の周りは水分の条件がよく、大面積の梭梭林が存在している。東
部林地は集中的に大興安嶺山地に分布している。主に天然の次生林である。主な木は興安落葉
松、樟子松、赤松、油松、白樺、山どろのき、モングル橡である、局部の地区には少ない樟子
林があり、その中には、北部大興安嶺林地は集中的に分布していて、主に成熟林と過熟林であ
る。南部は縞状に分布し、主に幼い木である。黄河沖積平原と山前洪積平原は主にどろのき、柳、
楡である、畑防衛林なども分布している。科尓沁沙地の氾濫平原及び河流の古い河道には柳の
林があり、侵蝕された丘陵には残留された油松と橡類の林が分布している。
(4) 牧草地。全区の牧草地の面積は95240.73万畝、主に牧業地区と農業牧業半分半分の地区
に分布している。天然草原を主とする全国の主要な草原牧業地区である。主な類型は以下のよ
うになる:
荒漠草原草地:西部の乾燥地区の阿拉善盟と巴彦卓尓盟、烏蘭察布盟北部に分布している。
主な草地類型は①砂質荒漠草地。固定砂丘陵、半固定砂丘陵を指し、赤柳、白茨、梭梭、芦な
どがあり、放牧に使える。しかし、放牧に使いすぎると土地砂化する恐れがある。②石質荒漠
草地。小石が多く分布している草地を指し、赤砂、泡泡剌、合頭草、梭梭、尖頭塩爪爪などの
植物が存在し、放牧できる家畜の数は少なく、駱駝の主な牧場である。③草原草地。河流、湖、
淺地及び洪積扇状低地に分布している。地下水は地下5メートル以下にあり、土壌の湿潤状況
がよく、ジジ草、芦などが成長しており、草が高く、放牧と草の生産に適している。
乾燥草原草地:乾燥、半乾燥地区の巴彦卓尓盟、烏蘭察布盟、伊克昭盟、錫林郭靭盟、呼和
浩特、包頭などに分布している。主な草地の種類は大針茅草原草地、克氏針茅草原草地、本氏
針茅草原草地などがある。高原に広く分布している。牧草は疎らで、低く、草の生産量は中等、
質がよく、地下水と地表水の条件がよく、この地区の主な草地である。利用可能な草地の面積
が大きく、90%以上である。放牧業の発展に適している。本区の特産は烏珠穆沁肥尾羊、烏珠
穆沁牛、馬である。小型家畜の中に綿羊が多く、總和の70%を占める、このような草地は草が
少なく、冬季には飼料草の貯蔵量が少ないため、春季家畜への飼料の提供を満足できない。
草原草地:東部半乾燥地区の錫林郭靭盟とやや湿潤している呼倫貝尓盟に分布している。主
に大興安嶺の西山脈の高原に分布していて、禾本科の牧草を主とする草原である。地形の起伏
が緩やか、天然草地の面積が大きい、水分条件がよく、草の生産量が高く、草の生産場が多く、
牧畜業を発展させる潜在的な力が大きい、特に牛、馬などの大型家畜に適している、たとえば、
三河牛、三河馬、布里亜特馬、錫尼河牛などのよい家畜である。大興安嶺の東部の丘陵平原は
地形の起伏が大きい、溝谷河流が多く、植物の覆いかぶせ率が大きい、草の生産量が高く、質
がやや悪い。
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(5) 水域と濡れ地。 区内の主な川は黄河、大黒河、西遼河、兆児河、海拉尓河及び中国と
ロシア辺境の額尓古納河などがある。湖は梁素海、岱海、黄旗海、北部高原の達來諾尓湖、査
干諾尓湖、東北部の呼倫湖、貝尓湖などがある、西部乾燥地区の湖の水量が少なく、蒸発量が
多く、塩水が多く、ほとんど塩湖である、たとえば、吉蘭泰塩池である。
(6) 都市住民点と工場鉱山用地。区内の主な都市は呼和浩特、包頭、赤峰、通遼、満州里、
海拉尓、錫林浩特市である、農村住民点は主に東勝、準格尓炭鉱、白雲鄂博稀土鉱などに集中
している。包頭鋼業連合企業は国家の大型鋼業基地である。
(7) 交通用地。区内の主な鉄道は京包、京蘭、濱満、京哈などである。国道は各県、旗、卿
に遍く分布している。林業地区には専用の鉄道がある。
(8) その他の土地。主に砂漠、ゴビ、塩化性土地、裸岩を指し、砂漠の面積は大きくて広く
分布している。西部には巴丹吉林、騰格里、烏蘭布和、庫布斉砂漠などがあり、主に流動砂漠
である、植物は少ない、騰格里砂漠内部には湖盆地草地と少しの畑がある。東部には毛烏素、
渾身達克、科尓泌沙地、主に固定、半固定砂丘である、植物の覆いかぶせ率は小さく、放牧に
適している。ゴビは主に西部阿拉善盟にぶんぷしている。ほとんど石質ゴビと土石ゴビである、
植物の被覆率はやや小さく、一部分のゴビでは駱駝を放牧することができる。塩化性土地はほ
とんど河套平原と土黙川平原に分布している。塩分の含有量が高く、一部分改造利用できる。
裸岩は主に陰山山地と少しの侵蝕された石灰質丘陵に分布している、利用しにくい。
2.土地利用の分布特徴
空間的に見ると、東南から西北に向けて、農林牧業交差地帯と牧業用地が主とする三つ明ら
かな地帯に分けられている。全体的に見ると、大興安嶺-陰山山地は重要な農牧林分界線であ
る、西遼河平原と土黙特川、河套平原は耕地の集中地区である、大興安嶺と陰山山地は林業用
地の集中分布地区である、山地の両側は農牧林が交差に分布している地帯である、西北部の広
い地帯は牧業地区である、このような帯状の構造は内モングルの自然条件、人類経済活動と密
接に関係している。地貌と地表の構成物質の部分的な差異によって、土地利用ではまた帯状の
差異が現れている。呼倫貝尓盟、興安盟あたりは東北北から西南南に伸びていて、東西方向に
は交替的に帯状の構造している。西から東へ順番に高平原草地-丘陵、坂丘陵農牧交差用地-
低山林草交差地-中低山林地-低山丘陵林草交差地-丘陵農牧交差地-平原耕地林地交差地と
なっている。赤峰、哲里木盟は西遼河を中心として半円状構造となっている。烏蘭察布盟、巴
彦啅尓盟、呼和浩特市、包頭市は陰山が東から西に伸びているため、土地利用には南から北へ
交替的な帯状規則があらわれている。伊克昭盟、烏海市は水熱の条件と地貌の影響で環状分布
の規則が現れている。高原奥の牧業用地から順番に沙地、丘陵農牧交差用地、、沿岸平原農業
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用地となっている。錫林郭靭盟、阿拉善盟は水熱条件の制約(東南から西北にだんだん減少す
る)により、土地利用には農牧林交差から牧業用地を主とするに変わるという規則が現れてい
る。
3.人平均土地占有量の特徴
内モングル全区の人平均土地面積は85.56畝(1985年)、すなわち人口密度は17.53人で、人
平均土地面積は大きい、各盟市からみると、人平均土地の差異が明らか、高いところは2382畝
(阿拉善盟)、一番少ないところは7.41畝(呼和浩特市)、両者の差は320倍である。
四、土地利用における現在存在する問題及び開発の潜在力
内モングル自治区ができてから、各産業は比較的に大きく発展した。しかし、土地利用には
大きい代償を払った。土地利用が合理的でない、退化が厳しい。
1.土地利用の構造は不合理である
全区の耕地面積は総面積の5.97%を占めることから、鄂尓多斯高原黄土丘陵地区、水土の流
失がひどく、黄河の泥沙の主な源である。現在植物を保護し、水土の流失防止を主とするべき
であるが、現在この地区の耕地は14.29%を占め、林地は6.77%を占めている。環境保護と非常
に合わない土地利用の構造をしている。特に陰山前の山地の問題であるが、この地区は主に山
地丘陵と黄土丘陵である、大きい川瀬の分布がなく、耕地は35.4%を占める、林地は5.72%、
このような用地構造が不合理の状況は陰山の後山地、赤峰と哲里木盟などの山地丘陵地区に異
なる程度で存在している。それから内モングルの乾燥半乾燥の気候条件は生態環境のバランス
が失い、土地がひどく退化するのを齎す主な原因である。
2.土地の退化が普遍的で、農牧林業の交差地帯の退化は特にひどい
内モングルの土地退化には以下のようか特徴がある。①土地退化の類型が多様である。水土
流失、風食沙化、草地退化、凍結と融けることによる侵蝕と塩化のほかに、岩石化、裸土化、
礫化と沼化及び土地汚染などがある。全国の各省と自治区のなかで首位に位置する。②土地退
化の範囲が広く、区域の差異が明らか、全区の80%の土地が異なる程度の退化を生じている。
その巨視的な区域の差異の現れは主に平原農業地区の塩化である、西北牧業地区は主に風食沙
化と草地退化である、北部林区は主に凍結と融けることによる侵蝕である、東南農牧林交差地
区には多様な退化が存在し、主に水土流失である。③土地退化程度がひどい。全区中等程度以
上退化している土地の面積は30%-40%、非常に退化している土地は退化している土地の面積
の10%-15%を占めている。西北部牧区と北部林区は主に自然に退化している土地である。東
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南部農牧交差地区と農業地区の侵蝕が加速している。内モングル農牧交差地帯は全区もっとも
退化している地帯である。④土地退化の季節性が強い。冬春は主に風食沙化である、夏秋は水
土流失を形成する時期である。⑤人口調整による土地退化への影響が明らかである。自然環境
の過渡性によって、土地は人類活動の影響に非常に敏感である、人類の不合理的な土地利用は
土地の退化を加速させ、合理的な利用は土地の退化を軽減することができる。これは農牧交差
地区では重要な意義を持っている。
内モングルの土地利用には比較的に大きい潜在力がある。第一、一部分の生産力の低い農業
耕地を林地、牧地に変え、林牧用地の面積を増やすことである。呼倫貝尓盟と興安盟には1800
万畝(寧蒙総合考察隊資料による)の農業に適する予備土地が開発待ち状態である、これで一
部分林地、牧地に変えた土地の変わりに使い、内モングルの食糧の自給を満足させる。第二、
内モングル土地資源の中の水灌漑地、人口草地は土地利用の中で重要である。内モングルの耕
地の中の乾燥耕地と水灌漑地はそれぞれ耕地面積の79.58%と20.42%を占める、水土バランス
の分析によると、水灌漑地は現在よりまだ1000万畝を発展させることができる。内モングルの
農業生産の安定と食糧の自給の保証に役立つ。人口改良草地は内モングルの牧畜業の生産の中
で重要な位置を占め、現在、草地面積の3.81%を占め、土地資源の質量と数量からみると、今よ
り一倍を増やし、草地面積の7.4%に達し、耕地の割合より高くなるのは明らかである。これは
内モングルの牧業生産を安定させるのに非常の役立つ。第三、内モングルの土地利用の潜在力
は広い林業に適する土地の現れている。林業の適する土地は主に大興安嶺、陰山山地、賀蘭山
山地あたりと科尓沁沙地、渾善達克沙地、毛烏素沙地の集中しており、林ができる条件がそろ
えている。この地区の森林の被覆率を上げることによって、内モングルの生態環境の改善には
大きく影響する。しかし、内モングルの広い半乾燥草原地区は大きい面積の造林に適していな
い、現在の草原を改良し、草原の被覆率と生産能力を上げ、牧業の発展を促し、草原の生態環
境を改善しなければならない。
五、土地利用の区画と配置
1.農業地区
農業地区は西遼河沖積平原湖積平原と河套沖積湖積、沖洪積平原に分布している、地勢は平
坦、灌漑しやすく、機械の作業も行いやすい。よって、集中的な水田、水灌漑地区ができた。
農業地区は全区土地面積の4.04%を占めている、面積は小さいが、内モングルの商品食料の生産
基地となっている。この地区の耕地(26.36%)、園地(0.20%)、住民地と工場鉱山用地(3.0
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1%)、交通用地(1.48%)、水域(5.38%)はいづれも各地区の首位を占める。本区今後土地の
2次的な塩化の解決に重点を置き、水分の利用率を上げ、灌漑、排水工事を完成させ、区際の
流域用水を協調させ、すなわち、上、中、下流用水、と工業、農業用水を協調させ、灌漑面積
をコントロールし、灌漑の保証できる面積を拡大する。この地区は三つ小さな地区に分けられ、
すなわち、西河平原区、土黙特平原区、河套平原区である。
2.牧業地区
内モングル牧業地区はわが国の主要な放牧地区のひとつである。内モングル高原と鄂尓多斯
高原に分布しており、牧業地区は全区土地面積の58.32%を占める、この地区の草原(67.11%)、
利用しにくい土地(28.01%)は各地区の首位を占める。この二種類の土地を合わせて、95.12%
を占めている。よって、土地資源の開発は非常に重要であり、それと同時に、土地の開拓性が
低いことを考慮し、人口草原と草庫倉建設も適当に発展させなければならない。本区には草原
の退化、風食沙化問題が存在し、草原の保護を強化し、改善も土地退化をコントロールする方
法のひとつである。
3.林業地区
林区は集中的に大興安嶺の北部に分布し、主に天然森林であり、林区は全区面積の11.36%を
占める、内モングルと全国の重要な木材産地である。本区の林区(73.71%)は絶対優勢を占め、
全区の首位に位置する。本区には相当面積の土壌凍結侵蝕地区ができた(気温の異常高、過度
伐採により)。森林資源の伐採、再生には大きな影響を齎した。よって、合理な開発と保護利
用を強化しなければならない。
4.農牧林交差地区
この地区は全区で面積はやや大きい、利用はもっとも複雑、土地の退化が一番ひどく、潜在
的な力はもっとも大きい。
(1) 土地の生態環境が脆くて弱い。内モングルの農牧林交差地区はわが国の東部季節風地区
と西北内陸乾燥地区の間、内モングル高原と華北と東北山地、モングル族住民地から漢族住民
地及び牧畜から農業地区への過渡地区に位置し、地貌は主に山地、丘陵であり、その間に高原
と平原があり、植生は主に森林-潅木草原、草原である、土壌は黒石灰質土、栗石灰質土、黄
綿土及び潮土である。年降水量は15-25センチ、東南から西北に替わり、空間的な変化率は0.
8-0.85センチ/10キロ、降水は夏に集中し、7,8月の降水量は全年降水量の45%-55%を占め、し
かも、6,7,8月の三ヶ月の間で変化する。年際降水変化率は20%-50%である。遷移と波動的な
地表の状態と水熱環境によって、土地の生態環境を弱体化した。
(2) 農牧林用地が交差していて、人平均占有量は相対的に低い。本区の耕地は15.64%、草地
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47.22%、林地22.13%、農林牧が交差分布の特徴を示している。この地帯の人口密度が相対的に
高いため、人平均占有量はやや低く、しかも不安定である。本区人平均土地は39.248畝、人平
均耕地は6.139畝、人平均草地は18.534畝、人平均林地は8.685畝、耕地だけ全自治区平均レベ
ルより高い、そのほか、全自治区平均レベルより低い。よって、降水の年際変化率と年内変化
率が高いため、人平均草地と人平均乾燥耕地の変化を大きくし、そのなか、乾燥耕地の変化は4
0%-50%で、草地の変化は10%ぐらい、人平均の年ごとの不安定さを示した。人平均乾燥土地と天
然草地の比率が大きいため、生活レベルの波動をもたらすのは当然である。すなわち、豊年と
凶年の交替である。
(3) 土地の生産力は低くて不安定。本区の土地の生産力は主に有効な降水によって、決定さ
れる。本区の気候平均生産潜在力は大体5250-10500キロ/ヘクタールである、しかし、現実の平
均生産力は750-1500キロ/ヘクタールである。現実生産力は東南部が西北より高く、降水の地帯
分布と非常に似ている。気候生産力と現実生産力の差が大きい、5-6倍に達している。この差は
農区、牧区と林区より高い。よって、土地の生産潜在力を実現する鍵は降水動態変化の資源価
値の有効利用にある。
六、土地資源の合理利用方法
1.農牧林用地構造を調整する
内モングルの土地資源の特徴に基づき、生産の発展と人口増加の需要を考慮し、耕地を8500
万畝に安定させ、土地総面積の4.6%ぐらいは最適である。林地は20%にし、牧草地は60%にする、
このような土地利用の構造は農牧林業の発展に適し、生態環境の改善にもよい。各地はこの巨
視的な構造組み合わせの特徴に基づき、各地に適する土地利用構造を作るべきである。
2.草原の建設を強化し、合理的に草原資源を利用する。
半乾燥地区、乾燥地区において、天然草原を利用するのは牧畜業を発展させる主な方法であ
る。天然草原の生産力は、年、季節、利用状況の違いによって、かなり違ってくる。時間、土
地によって、草原の合理利用制度を立て、草で牧畜を決め、草原の退化を防止する。東部の年
降水量が300ミリより大きい草原では、天然草原を充分利用し、自然条件のいいところを選んで
人工草原を作り、小屋飼いと放牧の結合に発展させる。中西部では水源を開拓しなければいけ
ない。草飼料の基地を建設し、天然草原の草生産量の季節での不足と冬春の草不足を補充する。
退化草原に対して、掻き均し、種まき、灌漑、囲みなどをし、更新と回復を加速させ、可利用
草原の面積を拡大する。農牧林の交差地区では、酷く退化している耕地を合理に計画し、人工
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草原と飼料基地にする。これは牧畜業の発展に重要な役割をしている。
3.土地の利用計画をよくし土地の開発整理を強化し、土地の退化を防止する。
各地の用地において存在している問題に基づき、土地の利用計画を改善するのは土地開発整
理の基礎である。呼倫貝尓盟、興安盟は森林を建設と保護すると同時に、農業に適する土地を
適当に開発し、内モングルの食糧自給の戦略目標を保証するのに非常に役立つ。しかし、必ず
充分論証し、計画を練ってから開発しなければならない。盲目的に開発し、酷い結果を齎して
は行けない。中東部農牧林の交差地帯の主な問題は土地利用構造の不合理で、脆い生態環境に
衝撃を与えた。よって、用地企画をよくし、森林の被覆率を拡大し、酷く退化している一部分
の耕地で人工草原を建設し、植物の被覆を増加するべきである。農牧林交差地帯に対して、も
う一つの方法は合理的に水の資源を開発し、利用することと節水方法を取り、灌漑面積を拡大
し、現在耕地の単位面積の生産量を上げることである。こうすれば、当地の人口増加の食料に
対する需要を解決でき、人と土地の矛盾を和らげ、生態系統が良性に過渡することを加速でき
るようになる。西部地区は生態環境のとても脆い地区である。現在の資源状況に基づき、草で
牧畜を決めるという原則を厳格に実行し、過放牧は決してしない。土地退化が既に発生してい
るところに対しては適当な方法を取り、破壊を制止し、植物の被覆率を回復させる。
第四章 青蔵高原地域
第一節 青海省の土地利用
青海省は我が国の西部、長江、黄河などの大きい川の上流に位置し、北部と東部は甘粛省と
つながり、西北部は新彊維吾尓自治区、南部と西南部はチベット自治区、東南部は四川省と接
している。7州(市)、40市、県(自治県)を管理し、土地の総面積は72.12万平方キロ、
全国土地総面積の7.5%を占める。1990年の総人口は448万、全国総人口の0.39%
を占める。平均密度は6人/平方キロである。
一、 土地利用環境条件の評価
1.自然条件の評価
青海省は東部地区が黄土高原西部の縁に位置する以外、その他の広大な地区は全部チベット
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高原の重要な一部分である。北部の祁連山と阿尓金山、中部の昆侖山、南部の唐古拉山などの
高い山系は全省地形の骨格を構成している。地勢は西が高く、東が低い、南北は高く、真中は
低い。高原、山地、丘陵は土地総面積の60.1%を占める。盆地、砂漠、ゴビは35.1%を占める。
川谷低地は4.8%しかない。海抜の変化と水熱条件の差異によって、各種の異なる植物と土壌が
発育している。農林牧とその他の各種建設用地に多様の土地利用条件と環境を提供した。青海
は我が国の内陸高原に位置し、海に遠く、一年中大陸性気流の影響を受け、独特の高原大陸性
気候ができている。全省のほとんどの地区は乾燥し、寒く多風少雨で日照時間が長く、太陽の
輻射が強い、毎日の気温の変化が大きい、毎年の変化が小さく、成長季節が短い。季節配分の
バランスがよくない。地区間の違いが大きい。旱、雹、霜、吹雪などの自然災害が頻繁に起き、
農林牧の生産発展と分布には影響が大きい。青海は異なる気候、地形、成土母質及び他の要素
の総合作用によって、各種の植物と土壌が形成され、二者の地区分布は複雑であるが、明らか
な規則も示してある。関係は非常に密接している。全省の主な植物は高寒草原、高寒潅木、山
地草原と荒漠である。森林が少なく、土壌の種類が多く、主に高山寒漠土、高山草甸土、高山
草原土、高山荒漠草原土、灰褐土、黒石灰質土、栗色石灰質土、灰石灰質土、褐色石灰質土、
灰褐色漠土などである。この他、非地帯性土壌は草原土、沼土、塩土、風沙土などである。青
海は我が国の長江、黄河、瀾淪江等の有名な河の源地である。"江河の源"と呼ばれていた。青
海省の積水面積が500平方キロ以上の河は278、年総径流量は622億立方メートル、全国地表水資
源の2.3%を占める。しかし、青海は人口が少ない、耕地面積が小さい、人平均水量が13955立
方メートル、耕地の毎畝平均水量は7249立方メートル近くである。全国の平均レベルより高い。
青海は我が国の湖の分布海抜が高く、数量が多く、面積が大きい少ない省区の一つである。資
料によると、全省には湖2043、面積は異なり、水質は複雑、水型が多様、資源が豊富、異なる
特徴を持っている。総面積は13665.63平方キロである。青海の氷河資源は新彊、チベットに勝
てないが、わが国の中で氷河の分布が広く、貯蔵量が多い省である。全省の氷河面積は4872.9
2平方キロ、全国氷河面積の8.8%を占める。氷河の貯蔵量は3519.66億立方メートル、毎年融け
た水の量は31.72億立方メートルである。
2.人工と民族の特徴
1990年末、青海省の総人口は448.0万人、農村労働力135.9万人である。その中に、農林牧副
漁業をする労働力は約119.7万人、農村労働力の88.08%を占める。人口と労働力の分布のバラン
スがとれていない。東部の農業地区には、人口が密集し、労働力が充分、生産力のレベルがや
や高い、西部と南部の広い牧畜地区、人口が少なく、労働力が不足している。土地資源とほか
の自然資源の開発に影響している。
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青海は多民族の省である。漢民族は全省総人口の59.05%を占める、蔵、回、土、撒拉、モン
グルなどの民族は40.95%を占める。その中、蔵民族は省内の各自治州に集中し、モングル族は
主に海西自治州に住んでいる。放牧牧畜業をしている。漢民族、土、撒拉などの民族は主に東
部の農業地区と都市に分布している、工農業を主とし、それから、飼育業、園芸業と手工業な
どをしている。
青海は昔からチャン族が生息し遊牧するところである、戦国初期から原始的な農耕活動が出
現し、漢の時代から青海で軍隊を留めさせ、田圃を作り、移民し、開拓を始めた。それから、
青海の伝統農業が盛んになり、明、清の時代には、青海の農業開拓は谷地から低山丘陵まで発
展し、牧畜業もやや大きく発展した。清の時代以降蒋介石、馬歩芳政権が青海の土地資源に大
規模の略奪的な開拓を行った。土地資源が酷く破壊された。
新しい中国ができてから、全省大規模の開拓利用の中心が東部農業地区から柴達木盆地、青
海湖濱地区、海南台地と門源盆地などの土地資源豊富、開拓利用条件がやや優れている地区に
移った。相次ぎたくさんの大型機械化農牧場を建て、食料油作物の生産を発展させ、広い牧畜
地区には新しい開拓地区と食料油生産基地が出現した。このほか、牧畜地区の各地では、一部
分開拓利用条件のややよいところを選び、草、飼料の生産を発展させている。それと同時に、
人工草地の面積を拡大し、天然放牧と人工での補助を結合させる道を歩かせ、牧畜と草の大き
な矛盾を和らげるのに非常に役立つ。
二、 土地資源の種類と開発評価
青海土地科学考察隊の考察によると、土地生産力の高さ、土地の農、林、牧生産に対する適
性、および土地が農林牧生産への制限程度などの総合評価の結果によって、全省土地は以下の7
類に分けられる:
1.農業に適する耕地類
このような土地は土地総面積の0.96%を占める、ほとんど東部農業地区の黄河湟水谷地と黄土
低山丘陵地区に集中してる、その次は青海湖の周りと柴達木盆地、残りの少しは青南高原河谷
低地と浜地に分布している。現在、全省の農業に適する耕地は既に殆ど開拓利用され、現在の
荒地資源は薬60万畝ぐらい、59.8%が柴達木盆地の山前洪積扇細土帯に集中的に分布している。
2.農、林、牧に適する土地類
全省土地総面積の0.52%を占める。主に農区周りの浜地と緩い斜面、青海湖周りの浜地と黄土
丘陵地区に分布している。
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3.農、牧に適する土地類
全省土地総面積の0.57%を占める。主に青海湖の周りの高い浜湖平地及び共和盆地の高くて平
らな浜に分布している。
4.林、牧に適する土地類
全省土地総面積の2.3%を占める。主に農区山地の日影斜面に分布している。
5.林業に適する土地類
全省土地総面積の0.59%を占める。その中には、一等適林地は面積が小さく、しかも、祁連、
大通河、隆務河、班瑪と望水、黄河上流の上段と下段林区の陰坂、半日影斜面に散在している。
林木の栽培条件がよく、現在、省内重要な林区である。二等適林地の面積はやや大きい、上で
述べた林区以外は江西林区にも分布している、傾斜度が高い、土壌層はやや薄い。三等適林地
の面積も小さくない、主に柴達木盆地東部の陽坂、あるいは半日影斜面、省境の東部、東北部、
東南部と青南高原などの森林と草原の過渡地帯に分布している。林木の栽培条件が悪く、生産
能力が低い。
6.牧業に適する土地類
このような土地の面積は大きい、分布が広い、全省土地面積の66.86%を占める、その中に、
一等適牧地は海南、海北、黄南、と東部農業地区の中低山の緩い斜面、平らな浜に集中してい
る、知性が平坦、土壌層がやや厚く、優質の牧草と可食牧草が多い、一年四季放牧ができる、
放牧に強く、牧畜を太らせる理想な草地と冬春のいい草場である。二等適牧地は、質は中等、
主に、水理、排水、塩分、アルカリ、土壌層、坂の傾斜度、温度、水分などの要素に制限され
るので、放牧に影響する。三等適牧地は、殆ど柴達木盆地と玉樹自治州に集中している、いろ
んな要素の制限のため、、牧草の成長が悪く、草質が悪く、草の生産量も低い。四等適牧地は、
主に西部の乾燥荒漠あるいは高寒荒漠に分布している。牧草の生存環境がさらに悪く、種類が
単一、生産量が少ない、放牧利用の価値があまりない。
7.農、林、牧に適しない土地類
このような土地は全省土地面積の28.2%を占める、主に柴達木盆地の塩湖、塩浜、塩売、砂丘、
ゴビ、風食残丘、青南高原と祁連山脈の海抜4200-5000メートル以上の高寒荒漠、氷河と永久積
雪、岩石を含む。
三、 土地利用の現状と特徴
青海の土地が広く、地形は複雑で、気温が低い。独特の自然環境が土地利用に大きな影響を
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齎した。全省の土地総面積は108180万畝、その中、耕地866.4万畝、0.80%を占める、林地2899.
0万畝、2.68%を占める。牧草地57881.0万畝、53.51%を占める.住民点と工場鉱山用地189.62万
畝、0.18%を占める.交通用地110.22万畝、0.10%を占める.水域3293.13万畝、3.04%を占める.
未利用土地42937.51万畝、39.69%を占める.園地が少なく、3.12万畝しかない.長期的な開発利
用と管理改良によって、青海省の土地利用は以下のような特徴を持ている:
1.牧業用地を主とする。高寒環境の制約と影響によって、青海の殆どの土地が農業に適して
いない、天然林と人工林の発展にも適していない、しかし、天然牧草の成長に適している.よっ
て、広い面積の天然草場ができた。全省の可利用土地の中、草原面積と可利用草原面積はずっ
と各種用地の首位に位置する。面積が大きい、種類が多く、分布が広い、草質がよい、高寒に
耐えられる牧畜の放牧に適する、などの特徴を持っている.わが国で牧業を主とする省のひとつ
である.
2.山地畑作農業を主とする.
青海農業生産の特色は山地畑作農業である.全省耕地の29.2%を占める灌漑地は集中的に水源
のいい河谷低地、盆地、浜地に分布している。そのほかの70.8%の耕地は殆ど灌漑できない山乾
燥地である.おもに東部の海抜2000-3000メートルの間の坂、山稜、山前扇状沖積、及び海南台
地の海抜2800-3400メートルの浜地、坂地に分布している.殆ど水土流失、が酷く、土壌がやせ
ていて、、乾燥し水源が足りない、災害が頻繁に発生する低産地である.通年の食料生産は毎畝
75-100キロしかない。総生産量は全省食料総生産量の半分にも足らず、生産状況によって全省
の農業生産と経済発展への影響が大きい.
3.森林が少なく、被覆率が低い。
青海省の林地面積は全国の0.16%を占める、潅木を含んである森林被覆率も2.5%しかない.全
国の平均レベルよりずっと低い、全国の森林が少なく、被覆率が低い省のひとつとなった.省内
の天然林は主に東経96℃から東の青南高原東南部の高山峡谷地帯、祁連山地の中段と東段、柴
達木盆地東部の縁山地で生存し、断続に帯状に分布している.東経96度から西の広い地区では、
高寒(海抜が高くて寒い)な高原と非常に乾燥しているゴビ、砂漠、風食残丘及び塩湖、塩浜、
塩売、沼などに犯され、森林が成長する環境と条件がなくなり、森林が希少、あるいは完全に
消えた.
4.土地の利用率が低く、開発利用には潜在力がある.
土地資源が豊富、種類が複雑で多様、農、牧、林の利用と生産発展には有利な条件を提供し
た.しかし、現在全省の土地利用はまだ合理的でない、耕地の中には低産田が多く、毎年約110
万畝の耕地は休止状態にある、単位面積生産量の上げと土地の利用率には大きい潜在力がある、
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全省には適農荒地は760万畝、開発利用条件のいい土地は200万畝足らず;適林予備土地資源は1
953万畝、その中、一等、二等予備適林地は37%、耕地の面積拡大と森林被覆率を上げるために
一定の予備の土地資源を提供した.現在、全省には養魚に使われる水面は4600畝しかない、養魚
できる水面の38%を占める、そのほかの62%の可利用水面がまだ充分に利用されていない、よっ
て、水産養殖と漁業の未来が明るい。
四、土地利用における問題
1.林地の破壊が厳重、生態環境が悪化している.
歴史上には青海には数多くの山や川などの美しいところがあった.50年代から1984年末まで
全省では破壊そして損失した森林の面積(潅木を含めて)は累計139.5万畝、開拓と放牧による
損失は15.8%、森林火災による損失は19.7%、乱伐による損失は64.5%である。同期造林面積の一
倍を超えている.酷い県では3,4倍に達している.この他、人口が急増、燃料が少なく、強度の乱
伐と過放牧などの略奪的利用によって、全省の殆どの潅木草場と沙区植物などが酷く破壊され、
柴達木盆地だけ破壊された沙区植物は2000万畝に達している、盆地の生態環境にかなり影響し
ている、盆地の工農業と交通運輸にとっても重要な問題である.
2.草場が退化し、草生産量が低下し、牧畜と草の矛盾が益々明らかになる。
最近の40年以来、青海の牧畜の数は1.96倍増加したが、可利用草原は減少した。牧畜一匹の
平均草場面積は50年代初期の32畝から13畝まで減少した。長期的な過度放牧、目的なしの開拓、
鼠、虫の災害によって、草場が普遍的に退化し、単位面積の草生産量は1/3まで下げた。草原の
載畜量はすでに飽和状態あるいは過載状態になっている。牧畜の数と草の矛盾がかなり大きく、
牧畜業生産の発展を阻止している。
3.水土流失が厳重、砂化面積が拡大し、自然災害が頻繁に発生する。
数多くの事実により、森林と草原が破壊される過程は水土流失、砂漠化、自然災害がひどく
なる過程である。濫墾、乱伐、濫牧などの略奪の土地利用方式が水土流失、砂漠化、自然災害
の頻繁に発生する原因である。統計資料によると、1985年まで全省の水土流失面積は26817.4
平方キロである、その中に、東部農業地区14県市の水土流失面積は88.4%を占める。毎畝土地
の毎年平均流失表土は約2-4トンである。農業生態環境がますます悪化している。西部の乾燥荒
漠、半荒漠地帯では、砂漠植物が大量に破壊され、柴達木、共和、貴南などの盆地と青海浜湖
地区の砂漠化面積がだんだん拡大した。50年代以来、全省の新しい砂化土地は約3000万畝あま
りである。1950-1960年全省毎年平均各種自然災害の破壊による成災面積は約133万畝、1978-1
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983年197.1万畝まで増えたため、農作物の大量減産をもたらした。
4.地力が減退し、肥力が降下、局部地区の土壌が次生アルカリ性土壌化する。
青海東部農業地区では、特に浅山区では水土流失がひどく、耕作利用が不合理、用地養地の
結合が悪く、肥料が乏しいため、地力の減退、有機物質の減少、土質の劣化、低生産量と生産
量の不安定を齎した。第二次土壌調査によると、全省の多く地区では耕地の有機物質の含有量
が20年前の約20%-30%減少した。全省耕地面積の半分を占める浅山地の土壌有機物質含有量は
0.5%しかない。50年代初期より50%ぐらい減少した。柴達木盆地の格尓木、馬海、nian海など
の新しい開拓地では、灌漑が不合理、水利工程が会わない、水道の漏れがひどく、地下水の補
給量が増加、排水方法が良くないなどによって、地下水の水位の上昇、土壌のアルカリ性化、
減産と不収穫、耕作を放棄することを齎した。現在、耕作を放棄した面積は29万畝に達し、既
に改良したのは約10万畝である。現在、柴達木盆地には1/3の耕地は地下水が高いという問題に
悩まされている。もし、過剰な灌漑と灌漑だけで排水なしの耕作方式を止めなければ、次生ア
ルカリ性化面積がだんだん拡大する。
五、土地の合理利用方法
青海の土地利用環境と上で述べた問題によると、今後全省の土地の合理開発利用については
牧業を主として、牧、農、林およびその他の各種用地を全面的に考え、統一的に企画管理し、
合理的に利用開発しなければならない。全省の今後土地の合理的な利用問題について参考とし
て以下のようなアドバイスを提案する。
1.天然草原の優勢を発揮し、草原建設を加速し、現代牧畜業を発展させる。
まず、本省の天然草原資源が豊富、牧草の栄養価値が高い、適口性が良い、耐牧性が強い、
草原の生産能力がやや高いという優勢を十分に発揮し、草の生産量、載畜量、商品量を上げる
事を目標とし、大面積の可利用草原の合理利用、建設、保護、改良を首位に置き、その次、冬
春草場を重点とし、草原の建設に力を注げ、少しずつ退化草場を改造し、乾燥草場の水不足を
解決する。それと同時に、地勢平坦、気候が適宜、水熱条件の良い所を選び、優良な牧草とほ
かの牧草を栽培し、天然放牧と人工養育の結合を行い、自然任せると姿勢を徹底的になくす。
第三、適当に暖季草場の利用時間を延長し、載畜量を拡大し、寒季の牧畜の数を圧縮し、コン
トロールする、生産周期を短縮し、牧畜の循環を加速し寒気、牧畜品の生産量と商品率を上げ
る。
2.耕地面積を安定させ、山地地区を改造し、川の流域の潜在力を発見し、耕地を適当に拡大
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し、全面的に農業を発展させる。
青海の耕地面積の急激減少、人口が大幅増加、食糧が長期的に不足することから、今後耕地
面積を必ず安定させ、本省農業の全面的な、しかも安定な発展を維持し、大規模の開発の需要
を適応しなければならない。具体的に言うと、一は、徹底的に東部山地の土地利用環境を改善
し、山地生態のバランスを築くことと回復させることを前提とし、水土の保持を中心とし、小
さい流域を単位とし、山、水、田、林、草の総合管理を行い、少しずつ山地利用の悪性循環を
良性循環にし、旱作有機農業の道を歩き、山地農、牧、林がお互いに需要を満たし、相互促進、
協調に発展する;二は、農田水利を大いに建設し、灌漑地を拡大し、生産量の低い畑を改造し、
川の流域の増産における潜在力を充分発掘し、精細に耕作し、集約経営を行い、安定な食糧、
油生産基地を築く。三は、柴達木盆地を重点とし、計画的に開拓条件の良い適農荒地を選び、
少しずつ盆地のオアシス農業用地の面積を拡大し、本世紀末まで全省の耕地の面積は今のレベ
ルに安定させる。
3.森林資源を保護し、林地面積を拡大し、回復させる、森林の多種効果を発揮する。
現有の森林資源を保護し、各大林区の森林資源の管理と保護を強化し、乱伐を厳禁し、"営林
を基礎とし、営造を重視し、采育を結合させ、総合利用"という方針に基づき、森林の成長率を
積極的に上げ、林木の蓄積を増加させ、"青山がいつもある、いつでも利用できる"という目標
を達成させる。一方、"三北"防護林の建設を中心とし、水源涵養林の保護と防護林の発展を重
点とし、積極的に木を植え、林を作り、"適地適樹"という原則に基づき、喬、潅、草の結合と
針、広葉林の結合、成長の速い木と珍しい木の結合、多種用途森林の結合を行い、いろんな方
法で造林のスピードを上げ、防護林、炭林、用材林、経済林の面積を拡大し、森林の被覆率を
上げ、高原特徴を持つ森林生態系を築き、完成させる。
4.水面資源を総合利用し、水産養殖業を発展させる。
青海省には養魚できる水面は約1600万畝、最近の可利用水面が約800万畝、水面資源の総合利
用、水産養殖と漁、及び水利灌漑、水力発電などに十分有力の条件を提供した.青海土地利用に
おける軽視できない潜在領域である.しかし、現在全省には2/3近くの可利用水面がまだ利用し
ていない、養殖利用されている水面と漁のできる水面が殆ど生産量が高くない、商品量が大き
くない.このような状況を変えるためには、湖、ダム、池などの可利用水面を合理利用と積極的
に開発し、水産養殖の発展に大きな力を入れなければならない.特に青海湖、扎陵湖、鄂陵湖、
可魯克湖と龍羊峡ダムを十分利用すべきである、それらを全省の生産量が高く、しかも安定する
水産養殖の基地にする。
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六、土地利用の地区分け
1.東部山地丘陵農牧林利用地区
本区が省境の東北部に位置し、面積は35046平方キロ、人口は329.27万、人口密度は93.9人/
平方キロである.土地面積は全省土地面積の4.86%を占めるが、全省74.8%の人口が集中している.
全省人口の最も多く、土地利用と区域経済総合開発条件の最もよい地区である.本区の農業用地
は831.16万畝、牧畜業用地は2835.89万畝、林業用地は899.19万畝、合計は4566.24万畝、全区
土地面積の86.84%を占める;住民点、工場、鉱山、交通、水域各種用地と未利用地は合計691.
83万畝、全区土地面積の13.16%を占める.土地開発利用の歴史が長く、開拓指数は15.81%、省内
の重要農業地区であり、農牧林生産においては全省では重要な地位を占める.
本区の今後の土地利用方向は:農を主とし、牧で農を促し、林で農を保護し、農牧林を結合
させ、多種経営を行い、全面発展する。広い山地地区を重点とし、水土保持と土地改良水管理
を中心とし、流域を単位とし、土地によって政策を作り、全面に企画し、総合管理を行う.まず、
必ず積極的に草、木を植え、草を先行とし、草、潅木をたくさん植え、計画的に少しずつ炭林、
用材林、経済林、水土保持林を発展させ、草木を植えることと、山地改造、土地利用と農業生
態環境の改善、牧、林業の生産などを密接に結合させる.根本的に山地地区の旱作農業の低産と
長期的な単一経営を変える.その次、農田基本建設の強化に力を注げ、土地、水を改良し、蓄積
を主とする方針に基づき、できるだけ利用できる水源を利用し、積極的に引、提、蓄、灌漑工
程を建設し、水土を保持し、耕作しながら土地を養われなければならない、旱作有機農業を発
展させる;それと同時に、西寧市及びその周りの規模の異なる都市などを基礎とし、区内と隣
地の豊富な農牧林商品と鉱産資源を充分に利用し、郷、鎮の工業発展を加速させ、農村経済の
全面発展と区域経済の総合開発を促進する.
2.湖周りの山地台地の農牧林漁利用地区
本区は東部の山地丘陵と西部柴達盆地の間に位置し、面積は97354平方キロ、人口は41.97万
人、その中、チベット族を主とする少数民族が区内総人口の半分を占める、農業人口は27.6%
を占める、牧畜業人口は41.7%、青湖省のチベット族を主とする半農半牧地区と重要な牧畜基地
である.本区の農、牧、林、用地は合計10626.67万畝、全区土地面積の72.77%を占める、住民点、
工場、鉱山、交通、水域各種用地と未利用地は合計3976.42万畝、全区土地面積の27.23%を占め
る.牧農林利用と生産発展には大きい潜在力がある.今後区内の土地利用はまだ牧を主とし、牧
畜業に基づき、農業、林業を発展させ、多種経営を行う.主に、天然草場資源を合理利用し、毛、
肉を兼用できる半細毛羊を主とする放牧畜業を発展させることに重点を置くと同時に、区内農
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業生産の現在の規模と基礎や農牧の結合がよいなどのよい条件を充分に利用し、牧畜業と土地
を争わないと牧地区生態バランスを保護することを前提として、利用条件が理想的な適農地資
源を開拓し、飼料、牧草の生産を拡大し、農業で牧地区業を促進し、牧畜業地区の経済を全面
的に振興させる.
3.青南高原の牧林農利用地区
本区は省境南部に位置し、面積は339.963平方キロ、人口は41.15万人、全省の47.14%と9.3%
を占める.その中、牧畜業人口は全区人口の3/4ぐらいを占める、土地が広く人口が少ない、土
地資源が豊富、草原が広く、地勢が高くて寒い純粋な牧畜業地区である.本区の自然環境が悪く、
熱量条件がよくない、成長季節が短い、栽培業が基本的に上で述べた大きい川の上流、海抜38
00メートル以下の河谷地帯に制限されている.開発利用時間が短く、耕地面積が小さい、生産規
模が大きくない.全区には耕地が30.26万畝、経営が原始的で、耕作が粗放で、しかもいつも低
温、霜、雹などの自然災害に襲われ、単位面積の生産量が低く、総生産量が安定しない、現在、
本区の農、牧、林、用地は合計34793.51万畝、全区土地面積の68.23%を占める、住民点、工場、
鉱山、交通、水域各種用地は合計1585.93万畝、全区土地面積の3.11%を占める. と未利用地は1
4615.01万畝に達し、全区面積の28.66%を占め、殆ど利用しにくい土地である.
今後の本区の土地利用と経済発展はまだ牧畜業を主とし、"草を基とする"という方針に基づ
き、天然草場の建設を強化し、定住を中心とする"草場を囲み、人工的に草を植え、棚を作り、
定住する"という建設方針を遂行する.伝統的な遊牧放牧から定住飼養に発展させ、牧畜の構成
を調整し、牧畜の種類を改良し、重点的に毛、肉兼用の絨毯毛羊と肉乳兼用のやくを発展させ、
本区を全省重要な"西寧毛"とほかの畜産品の生産基地にする.林業においては、主に現在の天然
林区の建設を強化し、成熟林と過熟林に対して管理を強化し、計画的に伐採を行い、乱伐を厳
禁する。それと同時に積極的に伐採、火焼き、強烈生草化などを急ぎ、伐採後植林がされてい
ない森林区を整理し、疎林の補植を行う。区内の大量の潅木林も軽視できない、強化保護と潅
木破壊と放牧を厳禁する。農業においては、現在の小さな農業区農田の基本建設の強化を基本
として、粗放な耕作習慣を変え、水利工程を行ない、土壌を改良し、有機肥料を施し、早熟品
種を広げ、牧畜業に基づき飼料と飼料用草の生産を積極的に発展させる。農牧の結合を徹底的
に行ない、区内の牧畜業の安定発展によい基礎を作る。
4.柴達木盆地の農牧林工場鉱山利用地区
本区は省境の西北部に位置し、土地面積は248834平方キロ、人口は27.81万、それぞれ全省の
34.5%と6.3%を占める。全区の土地は広く、人口が少ない。大量の未開発利用適農荒地資源と
鉱産資源を持っている。全区には現在牧畜業用地8527.34万畝、全省牧畜業用地の16.92%を占
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める。耕地面積は56.32万畝、全省耕地面積の6.5%を占める。全区の森林資源が非常に乏しい、
林地面積は7.16万畝しかない、潅木林面積は485.24万畝、森林の被覆率(潅木林を含めて)は0.
9%、本区の牧、農、林の三用地は合計で7046.98万畝、全区土地面積の18.88%を占める、住民
点、工場鉱山、交通、水域などの各種用地は787.56万畝、全区土地面積の2.11%を占める。未
利用地、主に砂漠、ゴビ、風食残丘、塩沼、塩売などの利用しにくい土地である、面積は2949
0.56万畝、全区土地面積の79.01%を占める、省内利用しにくい土地の最も大きい地区である。
今後全区土地の開発利用は牧を主とし、牧、林、農、鉱などの各種生産と建設用地の全面企画
をすべきである。合理的に計画し、土地に合う生産政策を作り、資源の総合開発と区域経済の
全面発展を促進させる。商品糧、毛と肉の兼用の半細毛羊基地とオアシス地帯"三北"人工防護
林体系の建設を重点とし、食糧、油原料、、野菜、肉、乳類、鳥類、魚類などの生産を積極的
に発展させ、区内鉱産資源の開発と塩化工、石油、有色金属工業基地の建設にいい条件と生活
サービスを提供する。
第二節 チベットの土地利用
チベットは我が国の西南辺境に位置し、西と南はクシミア、インド、ネパール、シッキム、
ブータン、メンマと繋がり、東と北は我が国の雲南、四川、青海、新彊と接している。土地総
面積は120.1万平方キロ、青蔵高原総面積の半分を占める、全国土地総面積の12.5%を占める。
全区には6の地区(市)、75の県(市、区)がある。1990年全区の総人口は222万人、全国総人口の1.
94%を占め、95%以上はチベット族で、農業人口は87%、人口密度は毎平方キロ1.85人である。
一、 土地利用の自然経済条件と主な種類及び評価
チベットの地勢が高く、祖国の西南角に位置し、交通は不便、人口が稀少、自然環境の変化
が激しい、明らかに土地利用の方式と利益を制約している。
1.自然と社会経済の特徴が土地利用方式に影響
(1) 高寒な自然環境では、土地利用の主な方式は高寒草地である。チベット高原の形態は明
らかである。ヒマラヤ山脈、喀喇昆崙山、崑崙山、唐古拉山、横断山に囲まれ、岡底斯山と念
青唐古拉山は西から東へその間に横たわる。山の海抜は5000-6000メートルに達して
いる。各高山の間は海抜4300メートル以上の波状に起伏している広い高原であり、千個以
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上の大小の湖と川などが分布している。 東、西、南の三面の深い河谷の海抜は一般的に2500
-4100メートルの間である。山稜(峰)と谷の相対高さの差は2000-3000メートルである。高
原と各高山の上半部の気温が低く、年平均気温が0℃より低く、最も熱い7月の平均気温は6-
9℃以下である。海抜5500メートル以上の高山氷雪帯と寒凍風化帯での人間の経済活動と土地利
用は非常に難しい。この地方の補給水源以外は農業生産ができない。海抜4300-5500メートル
の広くて寒い土地では、作物と樹が成長できない、基本的にはやくと蔵羊しか放牧できない天
然草原に覆われるだけである。海抜4300メートル以下の川谷と山地では、熱量条件が作物と樹
の成長の需要を満足できるが、面積が小さく、殆どの地域は乾燥し、川谷が発達しない。坂が
急傾斜で、農地や林地に適した土地の面積は小さく、牧畜に適した山の斜面の面積が優勢であ
る。
(2) 地区の位置が辺鄙、交通は不便、人口が少ないため、土地の充分開発と合理利用に影響
を及ぼしている。チベットが我が国の西南辺境に位置し、大陸内部から離れ、高い山々と谷に
隔てて、交通は非常に不便である。現在、中には鉄道がなく、水路がなく、公道運輸と牧畜で
の運輸が主な運輸方式である。区内に5の地区間の幹線公道、10あまりの区内幹線公道と300の
村間公道、通過距離は2.2万キロ、公道の密度は毎百キロ1.8キロである。幹線公道は主に山谷
を通る山道で、線路が長く、道が悪く、冬の半年と雨季が通過しにくい、貨物の送料が高い。
村間公道は主に簡易公道である、低温、酸素欠乏、土砂崩れ、土石流の影響を受け、通過でき
る期間が短い、まだ三分の一の村は車が通っていない。広い牧地区と深山林区の運輸は主に、
牛、羊、人に頼っている。外来人口が少なく、95%以上はチベット族である、人口の増加が遅
く、今でも広い土地の割に人が少ない、羌塘高原北部の10万平方キロにはほどんど住民がなく、
野生やく、蔵黄羊、などの野生動物が集まりる"無人地区"である。
2.土地利用の主な種類及びその評価
チベットでは土地資源が様々で種類が多い。山地熱帯から高山寒帯までの多種類の耕地、林
地、草地、水面が存在する。各種土地の地理的な分布は、一般的に70%-90%の面積は集中的
に分布し、農業の各部門の地区別の開発利用に適している。水、土壌資源の地区結合が一般的
によくない、一部分の土地資源の種類が単一で充分の開発と合理利用ができない。
(1) 草地。チベットは草地面積がとても大きく、約97195万畝、土地総面積の53.79%を占め
る、その中、人工草地の面積は非常に小さい、1985年栽培した青果草、根ウチン、雪莎(コル
バ)などの草飼料作物の面積は3万畝しかない。天然草地の面積は大きく、主に高山草原草地で
ある、草地総面積の40.6%を占める、主に青蔵国道の東部、海抜4200-4500メートル以上の湿
潤な広い高原、幅広い谷、湖盆地、山々の中上部に分布している。冬と春は吹雪きがひどいた
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めに、放牧に適していない、やくの理想的な秋夏牧場である。高原寛谷草原草地の面積は37.3%
を占め、第二類天然草地である。やや乾燥している羌塘高原東南部と蔵南高原の寛谷湖盆地地
区に集中し、蔵羊の放牧に最も適している。山地草原草地は面積が小さく、8.3%を占め、主に
雅魯蔵布江上中流と蔵東三江中流の海抜4200-4500メートル以下の川谷両側の山地中下部に分
布している。このほかにまだ2.8%の山地荒漠草地、1.8%の高原寛谷荒漠草地、1.6%の山地潅木
草地、1.8%の山地疎林草地、6.8%の湖盆河瀬草原草地などがある。全体的に言うと、チベット
草地の種類は多く、地区差異が大きい、主な牧草の構成が簡単で、飼料に適しているが、しか
し劣等草地の比例が大きく、63.1%を占める、牧草が低くて収穫しにくく、寒い季節と暑い季節
の牧場のバランスが取れていない、載畜能力の比例は2:3である。羌塘高原牧地区が最もひど
く、天然草地資源の開発と合理利用に合わない。
(2) 林地。面積は18977.96万畝、全チベット土地総面積の10.52%を占める。人工林は0.3%、
主に防護林と少量の果樹園、茶園など;天然林は99.7%、そのうち70%以上は有林地、森林被覆
率は5.1%。チベット天然林の種類が多く、垂直変化が明らか、主に暗針葉林であり、面積は有
林地の40%を占める、材積量は46.2%を占める。亮針葉林の面積は21.3%を占め、材積量は20.1%
を占める。柏林は主に横断山北部の海抜3000-4300メートルの山地陽斜面に分布している、松
林は主にヒマラヤ山南斜面の海抜1800-3600メートルの山地に分布している。常緑広葉林の面
積は33%、材積量は32.1%、主にヒマラヤ山南坂の海抜1100-2400メートルの山地に分布して
いる。この他、高山檪林面積は5.4%、材積量は1.5%を占める;雨林と季雨林の面積は0.2%、材
積量は0.1%を占める。開発の角度から見ると、チベット林地の特徴は:まず、林地の生産量が
高い、暗針葉林の年成長率は2%ぐらい、持続成長300-400年ぐらいできる。毎ヘクタール材積
量は400-500立方メートル;次は、珍しい樹木が多く、原始森林の種類が多く、各自然森林保
護地区を作るには理想的な所である;最後に伐採更新条件が悪く、80%は成熟林、30%-40%の暗
針葉林には腐食現象があり、伐採更新待ちである、地形と交通などの条件に制限され、伐採で
きる木材が少なく、総材積量の1/3以下である。
(3) 耕地。面積は約540.82万畝、土地総面積の0.3%を占める。90%は蔵南と蔵東の川谷地帯
に分布している、雅魯蔵布江中流の干支流谷地の耕地面積が最も大きい、しかも、集中してお
り、全チベット耕地総面積の2/3を占める、耕地の水条件によって水田、灌漑地、旱地に分けら
れる。水田が極少なく、耕地面積の0.19%を占め、集中的に蔵東南角に分布し、一年多熟できる、
水肥と労働力の制限によって、米の畝生産量は310キロしかない。灌漑地の面積はやや大きい、
耕地総面積の69.1%を占め、主に雅魯蔵布江中流の干支流川地に分布している、90%以上の灌漑
地は一年一熟しかできず、土壌の潜在肥力が高く、主に砂土壌と軽土壌である、耕作できる土
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壌層が浅く、有効な灌漑面積は70%ぐらい、を占める。旱地の面積もやや大きい、総耕地面積の
30.7%を占め、主に東南部湿潤と半湿潤地区の斜面に分布している。水位が低いため灌漑できな
い、一部分の旱地が一年2-3作できる。一般的に傾斜度が大きく、土壌層が薄く、主に砂土壌
である、耕作できる土壌層が浅く、水土流失がひどい。全体的に見ると、解放後のチベットの
耕地利用レベルは大きく上がり、80年代中期、複種指数は93.9%に達している。
(4) 水域。チベットには河と湖が多く、面積は約8411.88万畝、土地総面積の4.65%を占める、
漁業で利用できる水面が非常に小さい。湖が千個以上あり、水面が一平方キロより大きい湖は6
12個があり、湖面が土地総面積の2%を占める、そのうち97.9%は内陸湖で、塩湖が大部分であり、
魚類の成長ができる淡水湖と塩湖の面積がとても小さい湖の面積の29.8%を占める。一部
分利用可能な河を加えて、土地総面積の0.7%を占める、集中的に蔵北高原と蔵南高原に分布し
ている。高原湖の水温が低く、魚類の繁殖力小さい、成長が遅い。今後、運輸と加工条件の改
善に連れ、豊富な湖の魚類資源を開発する時、漁を厳しく制限し、青海湖の長年の経験によっ
て、毎畝の漁量は1キロ以下にするべきである。
(5) 非農業用地。非農業用地は都市、農村、道路、工場、鉱山と寺及び特殊用地を含む。そ
のうち集落と工鉱場用地は51万畝、総面積の0.03%を占め、交通用地は33.4万畝、総
面積の0.02%を占める。人口が少なく、経済が発達していないため、鉱産と森林などの資源が
ほとんど開発されていない、工業も遅れて、都市が少なく規模が小さい、農村の人口密度がも
っと小さい、住民集落が少なく道路も少ない。よって、チベットの非農業用地は土地総面積の0.
05%以下しかない。
この他、チベットにはその他の土地の面積は55504.5万畝、総面積の30.71%を占める。
二、土地利用の歴史的な変化
高寒草地でやくと蔵羊を放牧し、牧畜業を発展させることはチベット族の伝統的な経済であ
る。7世紀吐番王朝ができた後、雅魯蔵布江中流の干支流の温暖河谷地帯で開拓を行い食糧を作
り始めた。それから長い間、栽培業は温暖河谷から主要河流の上流温涼河谷と局部の湖盆地帯
まで発展し、しかも、主要な河谷内で乃東、日喀則、ラサ、昌都などの小さい都市ができた。1
8世紀末と19世紀初までチベットの土地利用、人口、都市の地理分布に基本的に形ができた。解
放から30年間、ほとんどの天然草地が開発利用され、牧畜の数が一倍に増え、牧畜品の数も1.
5倍に増えた。耕地の面積は1/3以上拡大し、林芝、昌都、亜東などの林区で森林工業企業を建
設し、天然森林の少量伐採更新を始めた、林業は一つ独立の生産部門となった。前後、青蔵、
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川蔵、新蔵、慎蔵と中尼5本の公道を作り、ラサから内陸部までの原油輸送路を引き、都市と
工業、交通も発展させた、よって、解放後、チベットの土地資源がさらに開発され、やや合理
的に利用された。
三、土地利用の現状特徴および存在する問題
1.土地利用の種類が多く、主導的なものが目立つ、地理分布の規律性が強い。
チベット土地利用の種類が多様で、その中:草地面積が最も大きい、69.3%、その次は林地、
6.8%、耕地は0.19%、可利用水面0.7%、非農業用地は0.05%以下、その他の土地は23%である。主
な種類の地理分布の変化は高原自然環境の垂直と平行の変化に制約される。垂直の変化では海
抜が上がるに連れて天然草地の比例が増加し、耕地と林地は減少する。河谷には耕地、谷斜面
と山地には天然林間草地があり、山の上中部には天然草地があり、低い所から高い所まで土地
利用の構造が単純である。水平の変化は東南から西北へ、主に天然林地から天然林地と草地が
50%づつへと遷移し、主に天然草地から単一な天然草地まで過渡する。耕地面積の大きさは
海抜の高さと川谷の発育程度に制約される。しかし、その熟制と水旱地の水平変化も主に東南
端の一年多熟の水田から、北と西に向けて一年一作の灌漑地まで過渡する。
2.土地利用構造の区域差異が大きい、優勢が明らかである。
チベット各地の自然環境の区域差異が土地利用と農業主導部門の差異をもたらした。蔵西と
蔵北高原の阿里と那曲地区では、天然草地を利用して蔵羊とやくを放牧するのは土地利用の唯
一の方式である。粗放な高寒草地の放牧業は当地の主体経済である。雅魯蔵布江流域にある日
喀則、山南とラサは土地利用の構造が複雑で、土地の利用率が相対的に高く、農業部門が多く、
優勢は明らかである。しかし上、中,下流の差異が大きくない。上流地区は天然草地を利用し
て蔵羊とやくを放牧する高寒牧地区で、中流南部は蔵南高原で、土地利用は主に草地と少量の
耕地で放牧を主とする農牧地区である;加査より上の中流干支流河谷地の土地利用は主に耕地
で、山谷斜面は草地で、チベットの主な農業地区として有名な食糧倉である。加査より下の中
下流流域の土地利用は主に林地で、少量の草地と耕地があり、チベット天然原始森林が最も集
中する地区である。蔵東三江流域の山原峡谷にある昌都地区では、土地利用は均等な天然草地
と林地で耕地が少なく、立体的に分布し、放牧、林業を主とする農林牧地区である。
3.土地利用が粗放で、経済利益が良くない。
チベットの土地利用レベルが低い、主に土地利用の集中化レベル低いと土地生産力が高くな
いという両面に現れている。1985年全チベット農民の平均農牧林用地面積は全国平均レベルを
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大きく超えている。毎畝農牧林用地の年生産値は1元しかない、人平均収入は全国レベルより
低い、現在、既に利用されている天然草地が一人当たり平均2000畝を使っている。草地の質が
悪いため、羊1匹当たり25畝である。栽培業の労働力も不足し、一人当たり6.2畝の耕地を負
担している。機械耕作と機械撒き面積は耕地面積の9.7%と5.2%を占める。全国レベルの1/4に相
当する。水灌漑地の占める比例が大きいが、旱害、水害があっても収穫できる面積は全国平均
レベルの2/3に相当する。労動力と水、肥料の制限によって、耕地の複種指数は93.7%で、毎畝
耕地の年生産値は全国平均レベルの78.5%に相当する。
4.耕地の面積が小さく、分布は均衡ではない。農牧あるいは農林の矛盾が大きく、土地利用
は非合理的である。
チベットには開拓に適する土地の面積は小さく、作物の栽培に適する土地の面積はもっと小
さい。広い高寒牧業地区には食糧を作れる土地が少なく、人工飼料作物を栽培できる土地も少
ない、河谷の開拓できる土地はほとんど畑となり、現在の耕地は土地総面積の0.186%を占める。
現在チベットの人口が少ないが、耕地の絶対数量がとても少なく、1人当たり平均耕地面積は1.
7畝しかない、3分の2の耕地は雅魯蔵布江中流の干支流谷地に分布し、その他の地区の耕地は
非常に少なく、食糧の自給ができない、雅魯蔵布江中流の干支流谷地の食糧の自給ができるが、
生産レベルが低く、提供できる食糧が少なく、広い牧地区、林区、と都市住民の需要を満足さ
せることができない。よって、チベットでは昔から、食糧問題は重視されてきた普遍的な問題
である。人口が多く、耕地が少ない蔵東三江高山峡谷地区では森林破壊、草原破壊、急斜面で
の開拓など水土流失を引き起こした。70年代初期、蔵北などの高寒牧地区では条件のいい寒季
牧場を選び、作物を栽培したが結局食糧問題が解決できず、牧業労動力が更に不足し、最も良
い寒季牧場が破壊され、牧畜業の発展をひどく影響した。このような不適切な土地利用は自然
規律を反するやり方が、今でも完全に止められない。
四、土地合理開発利用の方法
1.土地利用の方向と構造を調整する。
チベット土地利用の構造と優勢から見ると、土地資源の種類が多く、天然草地が絶対の優勢
を示している;天然林地の面積もやや大きく、木材の蓄積量が多い;耕地と水域面積は小さく、
質が良くない。天然草地を充分に利用し、牧畜業の発展に力を注げ、原始森林に対して伐採、
更新、保護を行い、木材を中心とする林業生産を発展させれば土地資源の優勢を経済優勢に変
えることができる。
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チベットの全国農業地域の役割から見ると、チベットはこれからも我が国の主な牧地区と天
然林区の一つである。全国23%の天然草地、10%の羊、35%以上のやくを持っている。チベットの
土地利用は草地を中心に牧畜業の発展に大きな力を注ぎ、たくさんの良質な毛、肉、乳、皮な
どの牧畜製品で内陸を支援し、国の農業全体構造の要求を満たす。チベットの原始森林は全チ
ベット総面積の5.7%しか占めていないが、全国天然林地面積の5.3%を占めている、材質の良い
暗針葉林の面積が大きいため、単位面積の材積量が非常に高い、よって、チベットが全国木材
蓄積量の16%占める、だから、チベット原始森林の開発利用は全国、特に我が国の森林の少ない
西部広い地区の経済発展に大きな意義を持っている。その他の土地資源の開発はその地区のた
めだけである。
チベット地区の経済発展の需要から見ると、広い天然草地の充分利用し、広大な原始森林の
開発、牧畜業と林業生産はチベット農業経済の主体となる。しかし、少ない河谷耕地を利用し、
自給性の栽培業も無視できない。食糧を中心とする栽培業はチベットの牧畜業、林業それから
経済の発展には重要な役割を持っている。チベットの河谷耕地の面積が小さいが、合理利用さ
えすれば、集中経営を行い、食糧の自給自足ができる。そうしないと広大な牧地区と林区の食
糧は区外の提供にたよるしかない。送料が高く、時間通りに提供できない牧畜業、林業の発展
にひどく影響する。それから、チベット土地利用の草地中心は蔵北と蔵南高原と蔵東山原地帯
にあり、蔵東南山地は林地中心で、雅魯蔵布江中流干支流谷地と蔵東三江河谷は耕地中心であ
る。この河谷地帯は適当に人工林と半養育の牧畜業を発展させるべきであるが、栽培業生産は
やはり土地利用の高効率の利用法式である。全チベットから見ると、このような土地によって
対策を練り、特徴のある土地利用方式は土地合理利用と農牧林全面発展の地区結合を充分に表
せ、草地、林地の優勢を発揮と牧畜業を中心とする農業経済を発展させられる。
以上の三点の説明により、チベット土地の合理利用と経済の発展は天然草地と林地を合理的
な開発利用で牧林業の生産優勢に変えることと、河谷耕地の食糧生産と高寒牧畜業地区の人工
飼料生産が全チベット経済への保障、特に、牧畜業を安定、良質、高生産量の現代化へ発展す
る保障である。よって、チベットの土地利用は区外への牧畜品と木材生産を中心とし、積極的
に食糧と飼料を生産し、少しずつ漁業生産を発展させる。各種の土地資源を合理的に利用し、
土地利用の地域優勢を経済優勢に変える、チベット経済の特色と発展を保障する。
上で述べた土地利用を実現するために、チベット土地利用構造の調整は:土地の開発利用を
強化すると天然草地を建設すると同時に人工と半人工草地を適当に拡大し、少しずつ原始森林
を開発し、合理伐採、更新、管理に、造林などを強化する;河谷畑の基本建設を強化すると同
時に傾斜度が大きい、旱、低温、霜など災害のひどい斜面の耕作を止め、牧業用地、林業用地
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にする;高原湖などの水面を開発する。土地の合理的開発利用と構造調整の具体的な計画は以
下の通りである。
(1) 草地。現在の草地は基本的に天然草地であり、土地総面積の69.3%を占める。今後、斜
面の耕地の量を減らし、新しく開拓した土地も少ないが、荒山での造林と谷地での造林の開発
に連れ、工場、鉱山、道路、都市、農村用地の増加によって草地の面積が少なくなる。高寒牧
畜業地区を現代化の牧畜業基地にするために、必ず粗放経営を集約経営にしなければならない、
草地の建設と管理を強化する。蔵北高原の高寒乾燥草地の開発と水利の建設を強化する;高寒
牧畜業地区寒季牧場の建設を強化し、現在の牧畜の数では、4000万畝の半人工寒季牧場と草地
を建設すべき、土地によって異なる形式異なる形式と規模の人工飼料生産基地を建設する。そ
のうち耕地を減らし、牧畜業用地にしたのは40万畝、新しく開拓したのは260万畝、草地面積は
11%が減少し、土地総面積の69.3%から61.55%まで減少する。人工と半人工草地は4%ぐらい、季
節牧場を分けるとき、冬、春牧場を適当に拡大し、放牧の管理を強化し、季節牧場で地区ごと
の順番に放牧を行う。
(2) 林地。現在の林地は基本的に天然林地であり、土地総面積の6.8%を占める。74%以上は
有林地である。今後一部分荒山と河谷造林の始めと低生産量の林地の改良によって、林地面積
が5%拡大する、土地総面積の6.8%から7.2%まで拡大する。有林地の面積は22%ぐらい拡大し、林
地面積の74%から88%まで拡大する。人工林が林地面積の0.3%から2.4%まで拡大する。今後有林
地の保護と管理を強化しなければならない、合理的な伐採と更新を行い、雅魯蔵布江中流干支
流谷地で適切に防衛林、経済林を栽培し、東部と南部の適林荒山に対して緑化を行い、潅木林
と疎林地などの低生産量林地の改造を行う。
(3) 耕地。現在の耕地は土地総面積の0.186%を占め、今後河谷内の20万畝の土地の開拓と4
0万畝の耕作に適していない耕地を止めることによって、耕地の総面積は6%が減少する、土地総
面積の0.01%下がる。今後、畑の基本建設を強化し、肥料を増やし、作物の品種を改良し、耕作
栽培の管理を行い、食糧の毎畝生産量を上げ、区内の食糧需要に満足できるように頑張る。
(4) 水域。現在の水面は土地総面積の約2.2%を占め、今後運輸と加工条件の改善に連れ、淡
水湖と塩水湖の魚類資源を開発し、一部分の河の水面を利用し水運と水産業を発展させる、利
用する水面は総水面積の1/3を占める。土地総面積の0.7%を占める、しかし、漁を行うときに魚
類の保護にも注意しなければならない、爆薬、毒の使用を禁止し、魚類の繁殖季節では一定範
囲の禁漁区と禁漁期を決め、漁の量を制限し、0.5キロ以上の魚はよしとし、小さい魚を残し繁
殖させる。
(5) 非農業用地。現在の非農業用地は土地総面積の0.05%以下である。今後倍になり0.1%と
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なる。各種非農業用地を拡大するときに用地を節約し特に河谷耕地と寒季牧場を使わないこと。
(6) その他の土地。高山氷雪地帯と高山寒凍風化地帯、植物の少ない岩山などを含み、面積
が大きい、チベット総面積の21.46%ぐらいを占める、補給水源以外は利用しにくい。
2.土地利用地区の分布
自然経済条件と区域の違いによって、土地利用の大きな方向は県を単位とし、チベットを5
の土地利用区に分け、位置、地形と主な農業部門の名前をつける。以下のように簡単に説明す
る:
(1) 蔵南中部河谷農区。本区は雅魯蔵布江加査より上の中流主な干支流河谷地区である。行
政上ではラサ、山南、日喀則、の三つの地市の19の県を含む。全チベット総面積の6.0%、人口
の39.3%を占める、人口密度は10.8人である、本区の土地の中で、草地71.9%、林地10%、耕地1.
5%、可利用水面1.0%、非農業用地0.7%、その他14.9%である。草地面積が大きいが質が悪く、粗
放の牧畜業の利益は高くない、林地は基本的に開発されていない、よって、牧畜業と林業は首
位ではない。耕地の比例がやや小さく、チベット耕地の集中分布地区である、河谷の両岸に耕
地が多く、全チベット47.6%の耕地、57.6%の食糧、70%の商品糧を占めているチベットの食糧倉
庫である、区内の10万畝の開拓に適する土地を開拓した後、条件の悪い耕地を減らしても、耕
地面積が増加する、現在土地利用における主な問題は交通条件に制限され、森林資源が開発で
きず、山谷坂の草質が良くない、放牧過度;畑の基本建設が良くない、経営が粗放、作物の単
位面積生産量が低い。本区土地利用の重点は耕地である。もっと畑建設を行い、作物の品種を
改良し、肥料を増やし、耕作と栽培管理を強化し、大幅に作物の単位面積生産量を上げ、チベ
ットの商品糧基地にする。区内の経済発展に連れ、非農業用地が大量に増えるので、耕地をで
きるだけ避けて、条件を作り、天然森林を開発し、果樹林と防衛林を営造し、牧畜を改良し、
半細毛羊を開発する。
(2) 蔵南高原牧農区。本区はヒマラヤ山中部、蔵南高原中東部と雅魯蔵布江上流の一部分か
ら構成され、行政上日喀則、山南の2の地区の15の県を含む、全チベット8.6%の土地面積、11.
5%の人口を占める、人口密度は2.2人。本区の土地利用は主に草地である。草地73.6%、耕地0.
39%、全チベット耕地の17.9%を占める、食糧生産の14%を占める。一部分の耕地を減らしても全
チベットの中で重要な地位を占める。林地、水域はそれぞれ0.8%と1.4%である、非農業用地は0.
14%、その他は23.87%である。現在土地利用における主な問題は寒季と暖季牧場のバランスが取
れていない、一部分土地の開拓は非合理的で、農牧林の生産レベルが低く安定しない。上の問
題と農牧林発展の需要に基づき、まず畑の建設を強化し、単位面積の生産量を徐々に上げ、水
熱条件の良くない耕地を牧畜業用地にし、草を栽培する。その次は、寒季牧場の建設を強化し、
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半人工と人工草地の建設を急ぎ、人工飼料基地を建設し、牧畜と作物の品種を改良し、農牧林
の生産機械化にする。最後に、森林資源と湖の魚類資源に対して保護すると同時に計画的に、
適切に開発利用する。
(3) 蔵東南山地林区。本区はヒマラヤ山東段南北側に属し、雅魯蔵布江加査以下の中流と南
坂の下流、KA門河、西巴霞曲、丹巴曲と察隅河流域を含む、行政上ラサ、山南,昌都三地市の9
の県を含む。全チベットの13.2%の土地面積、6.8%の人口を占める。人口密度は0.9人である。
本区の土地利用は主に林地である、土地面積の35%を占め、全チベット林地の64.7%であり、チ
ベットの最も重要な天然林区である。草地の面積も大きい、23.8%を占め、しかし、質が悪い;
耕地、水域と非農業用地は非常に少なく、0.35%である;その他の土地面積はやや大きい、40.
85%を占める。現在土地利用における主な問題は地形と交通条件で原始森林の開発を制限され
た;一部の谷地、森林破壊、急斜面での開拓によって水土流失を引き起こした、土地利用は非
合理的で利用レベルが低く、森林資源と草地開発利用の需要に基づき、今後優先的に交通問題
を解決すべきである、全国的な木材生産基地を建設するために環境を整え、単位面積の生産量
を上げると同時に急斜面の耕地を林地にし、充分に草地を利用して牧畜業を発展させる。
(4) 蔵東山原峡谷農牧林区。本区は蔵東三江山原峡谷地区に属し、行政上昌都地区の波密、
察隅以外の11の県を含む。全チベットの土地の9%、人口の23.7%を占める、人口密度は4.
4人である。本区の土地利用は草地と林地を共に重視し、それぞれ土地総面積の60.1%と20%を占
める、耕地0.44%、水面と非農業用地は0.11%と0.24%、その他は19.11%である。区内には全チベ
ット8.8%の草地、25.2%の林地と21.5%の耕地が存在し、農牧林用地が相対的にバランス取れて
いる地区である。現在土地利用における主な問題は開発利用は不十分、利用が非合理的で、経
営が粗放、ほとんどの森林が開発されていない、住民集落の局部での森林の過度の伐採、急斜
面での開拓による水土流失;農牧林の経営が粗放で、生産レベルがやや低く、各種土地資源を
合理的に開発利用するために、林牧地区の道路建設を強化し、合理的に天然林を開発し、木材
生産を発展させ、水利を中心とする畑の建設を強化し、単位面積での生産量を上げ、急斜面の
耕地を林地、牧業用地にし、寒季牧場を建設し、人工半人工草地を作り、牧畜の品種を改良し、
放牧と養育管理を強化し、全面的に農牧林生産のレベルを上げる。
(5)蔵西と蔵北高原牧業区。本区は広大な羌塘高原内流区と雅魯蔵布江上流の森格蔵布(獅
泉河)、葛尓蔵布、朗欽蔵布(象泉河)などの外流区を含む、行政上那曲,阿里両地区の全部、
日喀則地区の仲巴とSAGA県、ラサ市の当雄県、合計21の県を含む。全チベット土地の63.1%、人
口の18.7%を占める。人口密度は0.5人である。本区の土地利用は主に草地である、土地総面積
の67%を占める、全チベット草地の68.7%、牧畜の44.9%を占める;耕地、林地、非農業用地は非
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常に小さく、それぞれ0.01%、0.09%、0.03%を占める、水域は0.75%、その他の土地は32.125を
占める、現在土地利用における主な問題は寒暖季牧場のバランスが悪く、寒季牧場が退化し、
牧畜業の生産が安定しない;牧畜の品種が原始的であり、生産性能が良くない;大面積の水不
足草地と高寒草地が十分利用されていない。上で述べた問題と牧畜業の発展の需要によると、
今後牧畜業地区の交通の発展と生産機械化に大きな力を注ぎ、優先的に寒季牧場を建設する、
土地によって牧畜が冬を過ごせるための人工と半人工草地を建設する;水不足草地の水源探索
を強化し、人間と牧畜の飲用水を解決するための草地水利を建設し、水不足草地と高寒草地を
少しずつ開発利用する;優良な牧畜の品種を選び、放牧管理を強化し、生産性を上げ、全国的
な現代化牧畜業基地を建設するための基礎を築き上げる。
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