関数 F (x) の導関数が f (x)(つまり dF (x) dx = f (x)) だと仮定する。この仮定の下で文章 1、2 が自然な文章 となるように、(1) から (10) の空欄を埋めよ。但し、記号「≈」は「ほぼ等しい」を意味する(「=」の場合を 含む)とする。 文章 1 曲線 y = F (x) の x = α における接線の傾きを m(α) と定義する。このとき、 m(α) = f (α) という等式が成立する。この等式の成立理由を大雑把に説明してみよう。 どんな β ( β ≈ α , β ̸= α) に対しても,接線の傾きの定義により F (β) − F (α) ≈〔 (1) 〕 β−α となり、導関数の定義により F (β) − F (α) ≈〔 (2) 〕 β−α となる。従って、 m(α) = f (α) となっている必要がある。 文章 2 a < b だとし、x ( a ≤ x ≤ b ) において常に 0 ≤ f (x) だと仮定する。そして、領域 a ≤ x ≤ b , 0 ≤ y ≤ f (x) の面積を S(つまり S = ∫b a f (x)dx) と定義する。このとき、 S = F (b) − F (a) という等式が成立する。この等式の成立理由を大雑把に説明してみよう。 まず、α0 , α1 , α2 , . . . , αn−1 , αn を a = α0 < α1 < α2 < · · · < αn−1 < αn = b ( α0 ≈ α1 , α1 ≈ α2 , . . . , αn−1 ≈ αn ) となるように選ぶ。すると、導関数の定義により F (α1 ) − F (α0 ) F (α2 ) − F (α1 ) F (αn ) − F (αn−1 ) ≈〔 (3) 〕, ≈〔 (4) 〕, . . . , ≈〔 (5) 〕 α1 − α0 α2 − α1 αn − αn−1 となる。従って、S が S ≈〔 (3) 〕× 〔 ( (6) 〕) +〔 (4) 〕× 〔 ( (7) 〕) + · · · +〔 (5) 〕× 〔 ( (8) 〕) ≈ (F (α1 ) − F (α0 )) + (F (α2 ) − F (α1 )) + · · · + (F (αn ) − F (αn−1 )) =〔 (9) 〕−〔 (10) 〕 = F (b) − F (a) と近似できる。つまり、 S = F (b) − F (a) となっている必要がある。 答 (1) (2) 1 (3) (4) (5) (7) (8) (6) (9) (10) 2
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