辨証と視証の相違 辨証 中医学は、主に辨証論治の方法で病気を治療する医学である。 「証」というものは、「病名・症状・病性(八綱性質)・発病部位」と関連した抽象的な総 合体と考え、目に見えない、手で触れないものとされ、四診(望・聞・問・切)で病名・症状・ 病性・発病部位の情報を収集してから推理方法で証を判断する。 視証 視証論治の最大特徴は、証は「発病者体質」と定義する。 病名・症状・病性・発病部位の中に、病性(病気の八綱属性)は発病者の体質(証)であり、 病名・症状・発病部位という三項目は視証の後に四診で考察する。 視証できる理由としては、「証を体質化、体質を形象化、形象を四象化、四象を万象化、 万象を八綱化」という理論で、体質を形象的に舌象(画像)に映し、舌象を診ると体質(証)が わかり、体質が変われば舌象も変わる。証は推理による「辨証」の方法で判断するものでは なく、目で実際に存在を可視化できるものである。 辨証方法には、八綱辨証、六経辨証、衛気営血辨証、三焦辨証、気血津液辨証、臓腑辨証、 経絡辨証などがあり、本舌診説の視証は主に八綱辨証の証を基礎となり、目で見える証も八 綱の証である。
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