3 人と人との絆づくり これまで、各校では、互いに支え合い、高め合い、協働して社会を創造する「共生の力」をはぐ ぐむため、自校の特色ある取組をまとめた「絆づくり教育プラン」をもとに、家庭や地域の協力を 得ながら行う学校行事や郷土芸能、祭などの継承活動、「震災」や「いじめ」について考え行動す る児童会・生徒会活動など、人と人との絆を深め、連帯感をはぐくむ特色ある取組を積み重ねてき ています。 今後は、「共に子どもを守り、育てる」という共通認識に立ち、学校が中核となって家庭や地域 と協働で進める取組のさらなる充実を図ることが大切です。 取組の3つの視点 Ⅰ 子どもが「人の絆」のすばらしさを実感する学習や体験活動の充実 Ⅱ 学校が家庭と協力し合う機会の充実 Ⅲ 学校と地域のつながりを深める機会の充実 ■ 平成25年度の取組から 視点1 児童会活動をとおして思いやりの心や絆の大切さについて考えを深めた例 ○親切にされてうれしかったことや友だちに感謝されたことをカードにまとめた「うれし かったよ ありがとうの木」の作成や、「みんなでつながる心の集会」、「みんながつなが る笑顔の宣言」などの活動を実施した。 成果 子どもたちの思いやりの心や感謝の気持ちを醸成することができた。 被災地訪問で子ども同士の絆を深めた例 ○生徒会役員と吹奏楽部が被災地の学校を訪問し、互いの学校紹介や合同演奏などの交流 を行った。 成果 子どもが「人と人との絆」の大切さを実感することができた。 視点2 視点3 周年行事をとおして、 「地域の学校」という意識を高めた例〔ver. 1〕 ○中1から中3までの縦割り班で「○○中学校の過去・現在・未来」というテーマの調査 活動を行い、保護者や地域の方を招いた記念式典で発表した。 成果 子どもが地域の方々との絆を深めるとともに、地域への関心を高め、愛着と誇 りをもつことができた。 ―6― 視点2 視点3 周年行事をとおして、 「地域の学校」という意識を高めた例〔ver. 2〕 ○周年行事に向けてPTAと教職員が連携してプロジェクトチームを立ち上げ、アイディア を出し合い、記念植樹や記念誌編集等の事業を共同で行った。 ○記念事業の一つとして、地域の方の指導で全校児童によるソーラン踊りに取り組み、式 典で発表した。 ○地域の素材を教材にしたふるさと学習に取り組み、式典当日にPTAと共同で設置した 休憩所(カフェ)に、 「地域の歴史かるた」として展示した。 成果 子どもや教職員の「地域の学校」という意識が高まるとともに、学校と家庭、 地域の絆を深めることができた。 視点3 地域の方とのふれあいをとおして、ふるさとへの関心を高めた例 ○公民館のサークルと連携し、地域の方を指導者とする「地域ふれあいクラブ」の活動を 行い、成果を発表した。 ○地域の町内会と子ども会が連携し、「○○地域環境デー」として、地域の公園や通学路を 清掃する活動を行った。 ○地域にある高齢者施設や保育所の訪問、学校林の木を使った創作活動、祭への参加など の活動をとおして、地域の方と積極的にふれあう機会の充実を図った。 成果 地域に対する関心や理解が深まるとともに、ふるさとを大切にしていこうとい う気持ちが高まった。 ■ 取組のさらなる充実をめざして Ⅰ 「共に子どもを育てる」ことをめざして PTA組織や学校評議員の会等を活用しながら、学校の思いや家庭・地域の願いをも とに、めざす子ども像について共通理解を図る。 総合的な学習やクラブ活動に地域の方を講師として招いたり、学校行事やボランティア活 動で保護者と共に活動する場を設定したりすることで、家庭や地域の方々との連携を図る。 地域の伝統行事や施設訪問などに学校が積極的に関わることで、相互理解を深めると ともに、 「地域の学校」としての意識を高める。 Ⅱ 「共に子どもを守る」ことをめざして 登下校時の交通安全指導や避難訓練などの取組を家庭や地域と一体となって進める。 通学路の危険箇所や不審者情報などについて迅速に学校に情報が届くよう、連絡体制 を整備するとともに、家庭や地域の方々への周知を図る。 家庭や地域の協力を得ながら、いじめの未然防止・早期発見に努めることについて、 PTAや学校評議員の会、連絡協議会等の組織を活用して共通理解を図る。 ―7―
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