2014 年度後期 化学反応論 第11回「触媒反応の解析」復習問題 学籍番号___________ 氏名___________ 1. 次の記述は昔の高校化学の参考書に書かれていたものだが、明らかな誤りを含んでいる。 「反応の速さを小さくする触媒を負触媒と呼ぶ。通常の触媒が活性化エネルギーを小さく するのに対して、負触媒は活性化エネルギーを大きくする。」 反応のエネルギー図(横軸を反応座標とする二次元の図でよい)を使って、上の記述がどう 誤っているかを説明しなさい。 2. 下の酵素反応(E: 酵素、S: 基質=反応物、P: 生成物)の反応速度が Michaelis-Menten 型であるとする(式(1))。一方、酵素は不活性型 U との間の平衡にある(式(2))。 E+S k1 k–1 ES k2 Ki E+P (1) E U (2) (1) 酵素の全濃度を [E]total とする。活性型酵素の濃度[E]を Ki と[E]total で表しなさい。 (2) Ki は van’t Hoff の式 ln K = –ΔH/RT + ΔS/R(ΔH, ΔS はそれぞれ酵素が不活性化する 時のエンタルピーとエントロピーの変化)に従うものとする。ΔH = +420 kJ/mol, ΔS = +1.3 kJ/(mol•K) と仮定して、酵素の半分の量が不活性化する温度を求めなさい。 (3) k2 は活性化エネルギー 20 kJ/mol の Arrhenius 式に従うものとする。T = 290 330 K の 範囲で、k2 と [E] (活性型酵素の量)の相対値を計算して、下の表に書き入れなさい。T = 290 K の時の値を1.00 として、有効数字3桁で答えること。 温度(K) 290 k2 1.00 [E] 1.00 300 310 320 330 (4) 式(2)の平衡は基質が存在しても影響を受けないと仮定する(このとき、Michaelis-Menten の式の[E]0 は (1)の[E]で置き換えてよい)。基質濃度が Michaelis 定数 Km よりもずっと 大きいとき、310 さい。 330 K の間で酵素反応の速度が最大になる温度を 5 K の精度で求めな
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