基礎物理学1 レポート No.9 May/22(Fri.)解答例 1. 物質量が 2 mol の 2

基礎物理学1
レポート No.9
May/22(Fri.)解答例
1. 物質量が 2 mol の 2 原子分子の気体がある.この気体は理想気体とする。
1) この気体の定積モル比熱(CV, mol)を求めよ.
2 原子分子の理想気体の場合,その定積モル比熱は R0/2 の 5 倍なので,
CV, mol = 5R0T/2 ~ 20.8
20.8 J/(K・mol)
2) 体積を一定に保ちながら,この気体の温度を2 K上昇させるのに必要な熱エネルギー
を求めよ.
Q ~ 20.8 × 2 × 2 = 83.2
83.2 (J)
3) 定圧モル比熱(CP, mol)は定積モル比熱(CV, mol)より大きい値となる.このようになる
理由を説明しなさい.
定積モル比熱は流入した熱エネルギー全てが温度上昇(内部エネルギーの増加)に
利用される.これに対して,定圧モル比熱は流入した熱エネルギーは温度上昇に加え
て膨張による仕事のためにも利用される。つまり、同じ温度を上昇させるのにより多
くの熱エネルギーを要する.以上より,定圧モル比熱の方が定積モル比熱より大きい.
3.熱機関に関して,以下の問いに答えなさい.
1) ガソリンの燃焼熱に関して調査し,1 kg のガソリンが燃焼することによって発生す
る熱エネルギーを求めよ.
ガソリンの燃焼率は 8400 kcal/LA)で密度を 0.75 kg/L とする.すると,1kg あた
りのガソリンの燃焼エネルギーは
8400×4.2×103 /0.75 ~ 4.7×107
4.7×107 J/kg
A)http://www.maizuru-ct.ac.jp/civil/shikura/kankyo/Chap3up.pdf
2) ガソリンの燃焼による高温熱源(T1 = 2000 K)と大気を低温熱源(T2 = 300 K)とする
熱機関の効率の最大値を求めよ.
二つの熱源の間で動作する熱機関の効率の最大値εは,
ε = (T1 – T2) / T1
で求まるので、= (2000 – 300) / 2000 = 0.85
85 % or 0.85
3) 2)の熱機関で 1 kg のガソリンを燃焼させて得られる仕事の最大値を求めよ.
4.7×107×0.85 ~ 4.0×107
4.0×107 J/kg