生物物理学(能瀬先生担当分)

生物物理学 平成25年度レポート (能瀬担当分)
締め切り
学部・大学院修了予定者 2月 3 日(月)17:00
それ以外: 3月 3 日(月)17:00
提出先:物理事務教務掛
(樋口担当分のレポートと併せて成績評価を行うので両方提出すること)
第1問 (能瀬担当分)
(1)活動電位は神経細胞膜の膜電位に依存してイオンの透過度が変化することにより生
ずる。この際起こるイオン透過性の一連の変化、および、それに応じた膜電位の変化につ
いて記述せよ(5~10行程度)。
(2)ホジキンとハクスレーは活動電位の発生機構を研究するため膜電位固定法を用いた。
図1は膜電位固定実験下において流れる膜電流のうち、K+成分(Ik)のみを取り出したも
のである。膜をさまざまなテスト電位(Vc
= 25 mV、60 mV、85 mV、100 mV)で固定し
たときの実験データーを示している。ホジキンとハクスレーはこのような実験データーか
―
ら活動電位を記述する数理モデルを提出した。講義の内容を踏まえ、
以下の問いに答えよ。
なお、K+コンダクタンスの最大値
g―K
= 83 mΩ-1/cm2、K+の平衡電位 Ek = -80 mV と
する。
(a)定常状態(t → ∞)におけるK+コンダクタンス gK∞を Ik∞、Vc、Ek で表せ。また
Ik∞の実測値より各テスト電位における gK∞の値を求めよ。
(b)ホジキンとハクスレーはK+コンダクタンス gK を gK
=
―
n4(t, V)・gK と表した(ここ
で n(t, V) および以下にでてくるτn、αn、βn は講義での定義にしたがう)。定常状態にお
ける n の値 n∞(V)を各テスト電位について求めよ。
(c)Vc
= 25 mV、60 mV、85 mV、100 mV における n(t, V) の時定数τn を図1より読
みとり、(b)で得られた n∞(V)も用いて各テスト電位における速度定数αn、βn を求めよ。
k 図1
第2問 神経回路の配線や作動機構を解析する上で遺伝子操作がいかに有用であるかについて講義
の内容に沿って述べよ(A4 半分~1 枚程度)。
※ 提出は、物理教務の隣にあるレポートボックス(7番)です
平成26年1月28日 物理教務事務室