無帰還アンプ(堀) (蝦名設計) 堀 敏夫 背景/目的 40 年ぶりに、アンプ作りに復帰しました。しかし、遠視と部品の小型化で、自分の製作能力が、どこ までやれるか、自分をテストすることにしました。製作力と 4ch サウンドを目標にして、3 台の無帰還アン プ(三土会)をチャレンジすることにしました。また、手持ちのジャンクを消費することも兼ねました。いつ 頃、購入したか覚えていないのですが、右図のようなヒ ートシンクがジャンク箱の大半を占めているので、まず、 ジャンク箱のスペースつくりを優先しました。 外観 ヒートシックをケースの胴体側面に装着し、ファッションを優先し、板金材料から加工を開始しました。 ヒートシンクの公差を考慮せず板金を注文し、組み立て段階でヒートシンクの寸法誤差に対して板金寸 法が正確すぎて、組み上がらず、寸法調整のスパイラルにハマってしまいました。 ■反省点 項目 板金工作 図面 ヒートシンクの寸法 半田付け&分解し易さを考えてない L アングルの縦横寸法大きすぎ 基板形状と筺体形状のミスマッチ 電源トランスに RS 社純正を使用 基板工作 図面の文字が小さい 部番と値が別々図面 部番の付け方が回路毎でない 部品数が多い(200 位) 抵抗&ダイオードの縦実装 作業 障害/結果/改善 作らなかった 手直しの連鎖で、多大な時間を浪費 材料毎に計則しなかった 板金屋さんに公差なしで注文した E 級難度作業になった 余計な作業が発生(穴、タップ、テーパ、等) バックパネルの端子に食い込む。パワーTr や PCB の取り付けを難しくした 大型部品の配置で道具が使えない 抵抗 1 本交換に 1 時間費やした 取り付け金具が別売り、5 セット/min 同じ規格の独製は金具が付属されている 老眼鏡&拡大鏡を使用 2 つ図面で部品位置を特定 組み立てに時間浪費 場所特定に時間浪費 作業時間がかかり、TP ができない 目が回り、位置特定に長い時間を浪費 部品&位置特定に長い時間を浪費 最終的にイラストレータで見易い回路図作成 1 枚の基板に盛り込みすぎ 詰めすぎで、組み立て&調整時に時間浪費 プローブが入らない ■感想 アンプの回路は、40 年前と左程変りませんが、コンデンサ類の小型化には驚かされました。半導体 &電機業界の不景気で、J-FET、半固定抵抗、スイッチ、オーディオ・トランス等が製造中止なり、代替 え部品の入手性に苦慮する時代になりました。 電流アンプ(コンダクタンス・アンプ)が使用され、広帯域が簡単に得られ、高性能を示しています。 出力バッファ部は、高 gm の PowerMOS の性能だけでリニアリティ(歪改善)と DF(ダンピング・ファクタ) を得ています。 三土会(町田)で披露しました。比較的やさしい音質でたいへん高音質で、驚きました。 ■ 全回路 謝辞 このアンプを製作にあたって、親切なサポートをして戴いた蝦名さん、大塚さんには、たいへん感謝を 申し上げます。
© Copyright 2024 ExpyDoc