4 外傷センターにおける飲酒量を減量するための簡潔な介入のマルチサイト無作為化 試験 A multisite randomized controlled trial of brief intervention to reduce drinking in the trauma care setting: how brief is brief? Field C, et al. Ann Surg. 2014 May;259(5):873-80. 【目的】外傷患者の過度な飲酒の防止に取り組む 3 つの簡潔な介入戦略を比較し有効性を決定する。 【背景】最近のメタアナリシスでは、医療現場における飲酒に対する簡潔な介入は効果的で、それによ って外傷患者を減らすことができるとされているが、外傷後のアルコール過剰飲酒を減らすための最も 効果的な簡潔な干渉の方法はわかっていない。 【方法】3 つの外傷センターにおける外傷患者に過度な飲酒のスクリーニングを行い、簡潔なアドバイ ス(BA) (n=200)、簡潔な意欲を高めるような干渉(BMI) (n=203)または BMI と個人のフィードバ ックを用いた電話による支援(BMI+B)(n=193)に無作為に割り当てられた。無作為に割り当てられ た患者の中で 57%は、中等度から重度のアルコールの問題に対する基準を満たしていた。主要な成果は 3 ヶ月、6 ヶ月、12 ヵ月にて評価した。 【結果】BA と BMI と比較して、BMI + B は以下の項目にて著名な減少を示した。 1 週間の飲酒量の評価 3 ヶ月:(Δ調整平均:-1.22、95%の信頼区間[CI]:-0.99、約-1.49、P = 0.01)6 ヵ月:(Δ調整 平均:-1.42、95%の CI:-1.14、約-1.76、P = 0.02) 過度の飲酒を行った日の割合 6 ヶ月:(Δ調整平均:-5.90、95%の CI:-11.40、約-0.40、P = 0.04) 1 日の最大飲酒量 3 ヶ月:(Δ調整平均:-1.38、95%の CI:-1.18、約-1.62、P = 0.003) 12 ヵ月:(Δ調整平均:-1.71、95%の CI:-1.47、約-1.99、P = 0.02) 飲酒日の標準の飲酒量 3 ヶ月:(Δ調整平均:-1.49、95%の CI:-1.35、約-1.65、P = 0.002) 6 ヵ月:(Δ調整平均:-1.28、95%の CI:-1.17、約-1.40、P = 0.01)。 【結論】 3 つの外傷センターでアルコールの摂取量の減少を成し遂げることにおいて、意欲を高める面談に基づ く簡潔な介入と個人のフィードバックを用いた電話による支援(BMI+B)が最も効果的であった。 【感想】救急外来の現場を見ると、外傷とアルコールは関係性がある用に感じます。予防という観点か らも、アルコール依存症への早期介入は大事だと思いました。自分も飲酒量には気をつけたいと思いま す。 (研修医 折本 大樹)
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