10 月 22 日 (定理 1)Rn の部分空間 V は基底を有する. V の基底は一意的ではないが, 各基底は等しい本数のベクトルからなる. V の 基底の本数を V の次元と呼び, dimR V (= dim V ) で表す. これは, V に含まれる一次独立なベクトルの最大本数に等しい. 証明は, 以下の 3 定理から得られる. (定理 1-1)b1 , · · · , br ∈ Rn が部分空間 V の基底であるとき, V の元のうち一次独立なものの最大本数は r である. いいか えると, r + 1 本以上の V の元は一次従属である. (定理 1-2[基底の延長定理] V ̸= {0} を Rn の部分空間とする. b1 , · · · , bs ∈ V が R 上一次独立ならば, これに適当に V の元 bs+1 , · · · , br を加えて, V の基底 b1 , · · · , bs , bs+1 , · · · , br を作ることができる. (定理 1-3)[生成系の省約定理] V = ⟨a1 , · · · an ⟩R ̸= {0} のとき, 生成系 a1 , · · · , an から適当に部分集合を選んで V の基 底とすることができる. (注意 1)Rn の部分空間 V , W について以下が成り立つ. • W ⊆ V をみたせば, dim W ≤ dim V である. • W ⊆ V かつ dim W = dim V なら, W = V である. • a1 , · · · , an ∈ Rn が一次独立なら, ⟨a1 , · · · , an ⟩R = Rn である. 1. 問題集 p51, 問題 17 (2), (4) (各自採点を済ませておくこと) 2. Rn の部分空間 X, Y に対して, X + Y = {x + y | x ∈ X, y ∈ Y } および X ∩ Y は, Rn の部分空間である.これを 示せ. x x y 3. R4 の部分空間 U = { z y ∈ R4 | x + y = z + w = 0}, V = { z w w x y W = { z ∈ R4 | x − y = z + w = 0}, ∈ R4 | x − y = z − w = 0} について,以下の部分空間の基底と次元を調べよ. w Rn , U, V, W, U ∩ V, U ∩ W, U + V, 4. 前問の U , V , W について答えよ. 2 0 (1) a = ∈ U + V に対し, a = u + v なる u ∈ U , v ∈ V は何か. 1 −1 2 0 (2) b = ∈ U + W に対し, b = u′ + w′ なる u′ ∈ U , w′ ∈ W は何か. 1 1 6 U + W.
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