MBD時代の車両適合手法

本スライドは、当日のセミナー資料の一部を抜粋したものです。
MBD時代の車両適合手法
~元自動車会社技術者から見た期待と課題~
dSPACE Japan 株式会社
シニアテクニカルエキスパート
佐々木 茂
TS-6
TS-#
1
MBD適用時の課題
制御パラメータ適合&収集
モデルとパラメータのリンク
適合ツール
の
カバー領域
コ
ー
ド
最
適
化
PC上でのシミュレーション
倍精度浮動小数点
TS-6
TS-#
量
子
化
誤
差
物理現象の制御
固定小数点(整数)中心
2
車載デバッグ・適合ツールの構成
制
御
対
象
シ
ス
テ
ム
TS-6
TS-#
ECU
マイコン CPU
I/Oポート
回
路
RAM
ROM
デバッグ
ポート
デバッグI/F
↓↑
PC-I/F(USB,Ether
etc.)
PC
適合用
RAM
3
適合パラメータの総量
10000
30年間で1000倍
適合データの増加
<要因>
1000
メモリー容量(KB)
メモリの増加
あるエンジン用MCUメモリ容量推移
アセンブラ言語
100
C言語
MBD
10
OSの導入
1
80
90
年
00
10
 レガシーコードは容量の半分以上がMapデータ
• レガシーコードとMBD制御の混在環境が当面継続
 MBDによりより多くのパラメータが必要
• 高度な制御手法をMap制御に置き換え
高度な制御手法は安価なMCUでは動かない
TS-6
TS-#
4
シミュレーションモデルとパラメータのリンク
すべてのSimulinkブロック
変数にアクセス可能
TS-6
TS-#
5
量子化誤差の課題
モデル演算 ⇒ 組込ソフトの主たる誤差
• スケールの変換に起因する量子化誤差
• 実時間進行とシミュレーション計算の時間間隔に伴う積分誤差
上記誤差を念頭におかないと、モデルもしくは計測に間違いがあると思いこむ
• 思ったとおりのサンプリング値とならない
確認・追認試験で
• 思ったとおりの変化を示さない
無駄が発生
• サンプリングデータから物理値への換算値が合わない
対応例
• モデルシミュレーション(MILS)結果と
Cコード・シミュレーション(SILS)結果 比較
⇒ 誤差を把握
• 誤差把握後、HILSおよび実車で挙動確認
<量子化誤差>
誤差
モデル計算結果
Cコード計算結果
モデル演算値とCコード演算値との演算誤差)
TS-6
TS-#
6