2- 6 溶液中のルテニウムを揮発分離するための電解セル装置

環境関連
No. 2-6
溶液中のルテニウムを揮発分離
するための電解セル装置
溶液中に溶けているルテニウム(Ru:白金属元素の一つ)を効率的に揮発分離できる電解セ
ル装置を開発しました。
技術の特徴
従来の方法では、四酸化物(RuO4)すべてが揮発するわけではなく、一部は電解液に溶
解し、その一部は未反応のRuと反応して二酸化物(RuO2)として沈殿するため、その処理に
は時間を要していました。
本技術の電解セル装置を用いることにより、溶液内において還元反応によって二酸化物
が微粒子として沈殿することを防止でき、 これまで以上に迅速にRuを揮発分離することが
できます。
電極
RuO4(気体)
RuO4(溶解)
120H
RuO4(溶解)
円筒の作用極を
容器内の最も外側
に配置し対極を、
ガラスフリットを介
して作用極に近接
するように配置す
る電解セル
Φ120
RuNO(lll)
RuO2(沈殿)
電極の表面電位
1.5V~
本技術では、自然電位を約1V
程度に維持できる構造となって
おり、沈殿を防ぐことができる
使用済燃料からの再処理工程溶液
揮発分離の原理
従来技術との比較
1 従来10%以上のRuが粒子になって
いたが、本技術ではほとんどのRuを揮
発できる。
2 従来法の10倍以上の速度で電解で
きる。
研究のステージ
試作検討段階
実用規模の電解セル
利用分野
1 白金族元素(Ru)の回収(リサイクル)
2 高放射性廃液ガラス固化処理運転の
安定化
知財関連情報
特許第5754705号
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