重量構造物を鉛直方向に 免震支持する空気ばね

機械・装置
No. 4-16
重量構造物を鉛直方向に
免震支持する空気ばね
原子力発電施設等における建物を対象とする上下方向免震装置として好適な小型で高強度
のローリングシール型の空気ばねを開発しました。簡略な構造を実現したため、製作性、保守
性、信頼性の向上及び低コスト化を達成しました。
技術の特徴
• 空気ばねは、外筒、内筒、ダイアフラムで構
成します。図1に空気ばねの概略構成図を
示します。
ダイアフラム
締結金具
• ダイアフラムは、すり鉢状または円筒状のゴ
ム膜で(図2参照)、外筒と内筒の環状の隙
間において上下方向にU字型に折り返した
状態で円滑に動くように設置します
• ダイアフラム両端のビード部をそれぞれ外筒、
内筒に締結金具により気密性を保つように
設置することで高圧化を実現しました。
• 従来技術では、セルフシール構造を採用す
るため、構造が複雑になります。本空気ばね
は、締結金具を用いることで、構造の簡略化
を実現しました。製作性、保守性が向上する
とともに、コストダウンが図れます。
• 空気ばねを免震装置として用いる際には、
内筒上部のオリフィスを通る空気流の圧力
損失により、減衰機能を持たせることができ
ます。
従来技術との比較
1 大重量の構造物の免震支持が可能な
高圧仕様
2 簡略な構造で、製作性、保守性が向
上、低コストで高い信頼性
3 免震装置の減衰機能を付加
研究のステージ
実用化段階(ダイヤフラム径約Φ600mm、
圧力約8MPa規模)
空気室
補強リブ
外筒
オリフィス
補助タンク
内筒
図1 空気バネ概略図
ビード部
ダイアフラム
ビード部
図2 ダイアフラム断面図
利用分野
1 重量構造物の鉛直方向免震装置
(積層ゴムと併用し3次元免震装置)
2 橋梁等の支承
知財関連情報
特許第5648787号(共願:清
水建設、三協社、シンコー)
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